星々の王と妃   作:旭姫

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二章 第四話 昼食休憩時の一幕

翌日

 

達也とリーナは(主に深雪が原因で)時間がかかった為に教室についたときにはほとんど席が埋まっていた。

 

リーナ「達也、これから何するの?」

 

達也「履修登録だろ。」

 

リーナ「私機械苦手なのよね。やって?」

 

達也「断る。」

 

リーナ「ええ~。やってよ~。」

 

達也「少しは自分でやれ。なんでもかんでも俺に押し付けるな。」

 

回りが達也とリーナの夫婦漫才に固まっていると、その固まりを崩した人がいた。

 

「仲がいいんだね。」

 

達也「あ、ああ。幼馴染みなんだよ。」

 

「へぇー。あ、僕は十三束鋼。百家十三束の長男だよ。」

 

リーナ「工藤利奈よ、リーナって呼んでね。よろしく、十三束君」

 

達也「俺は風間達也だ。よろしく。……まさか同じクラスに【レンジ・ゼロ】がいるとはね。」

 

「ねぇねぇ、鋼君。誰と話してるの。って、学年二位と三位の人じゃん。よろしく。私は明智英美、エイミイって呼んでね。」

 

鋼「ちょっと、エイミイ。話に割り込まないでよ。」

 

リーナ「2人はどういう関係なの?」

 

エイミイ「幼馴染みだよ。まぁ、婚約者でもあるけどね。」

 

達也「へぇー。実は俺達も婚約者なんだよ。」

 

エイミイ「そうなんだ~。じゃあ今度ダブルデートしようよ。」

 

リーナ・鋼「「ダ、ダブルデート!?」」///

 

達也「楽しそうだな。いいよ、何時行こうか。」

 

このままでは、エイミイと達也がデートの予定をいつの間にか決められてしまうので鋼とリーナが止めようと奔走する。

 

やがて2人が止められるとチャイムがなり、朝のホームルームが始まった。

 

――――――――――――――――――

 

ホームルームも終わり、今日は校内見学と言うことで、達也たち四人はどこに行くか話し合っていた。

 

達也「どこに行くか?」

 

鋼「僕は工房がいいかな。」

 

達也「奇遇だな。俺も工房気になってたんだよ。」

 

エイミイ「鋼君が魔工師志望なのは知ってるけど達也くんもなんだね。」

 

リーナ「家にいてもずっと論文読んでるのよ。……もっといちゃいちゃしたいのに……。」///

 

エイミイ「リーナ、心の声駄々漏れだよ。」

 

達也「……。とりあえず、工房に行こうか。」

 

―――――――――――――

 

工房

 

達也たちが工房に行くと入学式で知り合った二科生の友人に会った。

 

エリカ「あ、達也くん~。」

 

レオ「お前も来てたんだな。」

 

達也「ああ。」

 

そして、達也は鋼とエイミイを、エリカは幼馴染みの吉田幹比古を紹介しつつ、それぞれで自己紹介をした。

 

達也「にしても、美月はともかくお前たちも工房に来るとはな。エリカとレオは闘技場だと思ったんだが…。」

 

レオ「俺はこれでも警察官とか山岳警備隊を目指しててな。自分のCADくらい自分で調整できるようにってな。」

 

エリカ「へぇー。ただの猿かと思ったけど、意外と考えてるのね~。」

 

レオ「なんだと、」

 

美月「ちょっと、2人とも。そこまでにして」

 

幹比古「エリカも煽りすぎだ。」

 

エリカとレオが言い争い、それを美月と幹比古が止めている。

 

このグループにも苦労人はいたようだ。

 

達也「そろそろ時間だな。お昼行こうか。」

 

リーナ「やっとお昼なのね。」

 

鋼「あれ?リーナ、何かしてたっけ?」

 

エイミイ「とにかく行こう!!」

 

 

達也達は食堂でご飯を食べていると、

 

深雪「お待たせしました。お兄様。」

 

エリカ「あ、深雪、こっちだよ。」

 

深雪「ありがとう、エリカ。」

 

水波「達也兄様も大変ですね。」

 

鋼「さすが学年二位。」

 

談話を楽しんでいると、深雪と水波についてきたと思わしき人たちが突然声をかけた。

 

「ちょっと、待ってよ司波さん。お昼は僕たちと食べようよ」

 

「そこはそこで食べてるみたいだし、邪魔になっちゃうから。」

 

深雪「どこをどう見たら邪魔になるんですか?私はただ、お兄様とその友人の方々と食事をするだけですが?」

 

深雪の言葉に焦りを感じたのか例の集団の1人が声を荒げた。

 

「ウィードとの相席はやめるべきだ。」

 

「僕たちはエリートだ。そんな補欠連中と馴れ合う意味がわからない。」

 

しかし、達也達は無言を貫いている。

 

「聞こえているのか?お前に言っているんだぞ?」

 

達也「あ?俺に言ってるのか?」

 

「そうだ。なぜウィードと相席をする。」

 

達也「別に誰と食べようが人の勝手だ。お前に指図されることじゃない。」

 

「補欠と一緒にいて何になる。」

 

達也「はぁ~。お前らさっさと失せろ。」

 

急に達也の声が低くなったことで警戒を始めるが、怯まずに言葉を続けた。

 

「おい、そこのウィード。司波さんがそこで食事をしたがっているんだ。場所を譲れ。」

 

エリカ「はぁ!?」

 

達也「エリカ。一回落ち着け。……さて、エリートはエリート同士で食事、だったよな?残念だが、俺はお前らをエリートと見たことは一度もない。」

 

「な!?」

 

達也「聞こえなかったのか?もう一度言うぞ…お前らみたいな魔法力だけで人をしたに見るようなやつをエリートだなんて見ていない。……わかったらさっさと失せろ!!」

 

達也の威圧に深雪についてきた一科生達は腰を抜かして去っていった。

達也を風紀委員に入れるかどうか。

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