星々の王と妃   作:旭姫

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二章 第七話 模擬戦、達也VS副会長

放課後

 

達也がリーナと共に生徒会室につくと、昼に見たメンバーから一人増えていた。

 

「はじめまして、副会長の服部刑部です。貴方方は何の目的で?」

 

達也「渡辺委員長。俺達の代わりを決めました。」

 

リーナ「1-E千葉エリカと1-Bの十三束鋼でお願いします。」

 

摩利「わかった。」

 

服部「ちょっと、待ってください。」

 

摩利「なんだ?服部刑部少丞半蔵副会長。」

 

服部「フルネームで呼ばないでください!!」///

 

摩利「じゃあ服部半蔵か?」

 

服部「服部刑部です。」

 

摩利「それはお前の家の官職だろ。」

 

服部「学校には服部刑部で出してます。って、それより十三束はともかく、ウィードを風紀委員にするのは反対です。」

 

摩利「ほぉー。私の前で堂々と校則違反か?」

 

服部「学校の三分の一を摘発するつもりですか?」

 

達也「はぁ、なぜ風紀委員に二科生を入れてはいけないんですか?校則には二科生を生徒会には入れられないが、風紀委員に関しては違反にならないはずです。」

 

服部「ウィードは実力が劣っている。そんなことでは取り締まるのは無理だ。」

 

リーナ「ねぇ、副会長。実力ってなにかしら?」

 

服部「それは魔法力だ。魔法の発動速度に干渉力、そして威力だ。」

 

達也「それが実力だと本気でお思いですか?」

 

服部「何?」

 

達也「魔法がどんなに強くたって、当たらなければ意味がない。……服部副会長。俺と模擬戦をしませんか?」

 

服部「……いいだろう。上級生として指導してやる。」

 

達也「……その逝かれた考えをただしてやるよ……。」

 

達也の独り言は誰一人として聞かれることはなかった。

 

摩利「なら、三十分後に第三演習室にくるんだ。」

 

―――――――――――――――――

第三演習室

 

摩利「お前、CADはどうした?」

 

達也「使いません。使わなくても勝ってみせますよ。」

 

服部はこれに怒りを露にした。

 

摩利「一応言っておくが、服部はこの学校でもトップ5に入る人間だ。それゆえに入学してから一度も負けていない。」

 

達也「魔法力が絶対だと考えてるような馬鹿には負けませんよ。」

 

摩利「そうか。なら、両者位置に付け!!」

 

達也と服部が向かい合う。

 

そして、摩利からルールを聞かされて。

 

摩利「はじめ!!」

 

服部は素早くCADのキーボードを叩き、3桁の数字をうつ。

 

服部(単一系移動魔法であいつを倒す。)

 

しかし、服部が指定した座標には既に達也はいなかった。

 

達也「後ろですよ。」

 

服部「何?」

 

達也が高速で服部の回りを走り出す。

 

服部は『ドライブリザード』を達也に放つが、すべて避けられてしまう。

 

服部「速い!!」

 

服部はそのままコンビネーション魔法である『這い寄る雷蛇(スリザリン・サンダース)』を達也に放つが達也に交わされる。

 

やがて、達也が逃げるのに飽きたのか服部に突撃をかけた。

 

達也は服部の腹部に蹴りを入れて吹き飛ばした。

 

服部はその一撃で先頭不能になった。

 

摩利「……勝者、風間達也。」

 

リーナ「ちょっと、達也!!貴方、遊びすぎよ。力全く出してないじゃない。」

 

深雪「そうですよお兄様。普通ならあんな人間一瞬じゃないですか。」

 

達也「だから、考えがあるって言ってんだろ。瞬殺したら意味無いじゃないか。」

 

達也たちの会話を聞いて真由美達生徒会メンバーは驚いた。

何せ、今のが全く本気じゃなかったのである。

 

摩利「待て、今の速度はあらかじめ自己加速術式を放っていたのか?」

 

達也「そんなわけないのは貴方が一番ご存知なはずですよ。あんな相手に魔法なんて必要ありません。」

 

リーナ「達也は親の知り合いに軍人がいるのよ。だから、よく訓練にも参加してるわ。」

 

達也「おい、リーナ。人の素性をペラペラ喋るな。」

 

真由美「軍人相手の訓練ってどんな感じなの?」

 

達也「みんな殺す気で来ますよ。だから、殺気のコントロールも出来ますし。何より、軍人は国を守る人間です。一々殺しに躊躇ってたら逆に殺されますよ。」

 

達也の言葉にほとんどの人が顔を青くするが、摩利だけはその意味がわかっているのか、はたまた経験したことがあるのか知らないが、平気なようだ。

 

そして、服部が起きると達也が口を開いた。

 

達也「さて、服部副会長も起きたようですし、質問しましょうか?貴方の敗因はなんでしょう?」

 

服部「……。」

 

達也「まず、油断しすぎです。魔法を過信しすぎなんですよ。貴方の魔法は一回もあたってませんし、当てたところで痛くも痒くもないです。」

 

服部「すまない、間違っていたのは俺の方だ。一科生として、いや魔法師として間違っていたのは俺の方だったようだ。……風間、また俺と対戦してくれるか?」

 

達也「ええ。もちろん。次は魔法ありでやりましょう。」

 

摩利「さて、じゃあ明日、達也くんの推薦した二人に打診する。真由美、手伝ってくれ。」

 

真由美「ええ、まかせなさい。」

 

 




原作と戦い方は違いましたが、とりあえず、副会長と戦いました。

次回は少し飛んで、新歓後の内容に入ります。
(達也が風紀委員では無いので)

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