今日は九校戦の会場に移動する日
なのだが、遅刻者が3名いた。
―一人は十師族七草の長女として家の関係で遅刻してくる第一高校の代表生徒、七草真由美
―後はプライベートなどの素性が全く読めない、2人の新入生、片や一種目に出場し、異例の一年でエンジニアをすることになった風間達也、もう一人は一年で唯一の本選出場を果たした工藤利奈。
摩利「達也君と工藤からは先に行ってくれと言われているが、…真由美が来てないから行けないんだよな~。」
深雪「なぜお兄様が…。」
摩利「司波は理由を聞いているのか?」
深雪「一応、聞いてます。お兄様が手伝いをしてる会社で飛行魔法ができたことが話題になっていたのは覚えてますよね?」
摩利「ああ、皆授業そっちのけだったからな。」
達也が飛行魔法を作ったのは日曜日、そして世間に発表したのは月曜日だ。
深雪「今お兄様は手伝いに回ってまして、それに、リーナも一緒に」
摩利「工藤もそういう技術はあるのか?」
深雪「いいえ、リーナは付き添いですよ。」
摩利「そうだったのか…。」
「遅れてごめん~。」
摩利「遅いぞ!!」
真由美「ごめんなさい。それと、深雪さんもありがとう。」
深雪「いえ、私はお兄様が来る可能性を考えて残っていただけですから。」
真由美「達也くんはまだ来てないの?」
摩利「さっき、先に行けと連絡があった。」
真由美「そうなのね。なら、出発しましょう?」
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達也side
達也はMSTの本社からバイクで会場に向かっていた。
リーナ「ねぇ、達也。私なんか嫌な予感がするのだけど…。」
達也「そうだな。急ごう。」
達也がバイクでバスに追い付いた時、対抗車線の車が不自然な動きをしていた。
達也side out
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バス内での深雪はとても機嫌が悪かった。
それこそ、達也がいないので深雪と親睦を深めようとした男子選手達が深雪の顔色を伺うくらいには。
水波「達也兄様は追い付きますかね?」
深雪「さぁ、でも、できることなら一緒に向かいたかったわね。」
しかし、もう一人機嫌が悪い人がいた。
2年の千代田花音だ。
摩利「なぁ、花音。そのくらい待てないのか?」
花音「あ、それひどいですよ、摩利さん。私だって2時間ぐらい待てますよ。……大体、なんで選手とエンジニアが別なんですか?……せっかく啓とバスデートできると思ったのに…。」
花音の恋人である五十里啓は五十里家と千代田家の決めた許嫁なんだが、許嫁とは思えない程ラブラブで有名である。
そして、窓の外をみていた花音だからこそ異変に気づくことができた。
花音「ん?あの車……危ない!!」
花音の言葉で、全ての生徒が窓の外を見る。
「吹っ飛べ!!」
「止まって!!」
何人かの生徒が止めるために魔法を行使する
摩利「やめろ!!……十文字行けるか?」
克人「難しいな。」
その時、一台のバイクが止まった。
達也「リーナ、行けるか?」
リーナ「私にはちょっと辛いわね。」
達也「わかった。」
深雪「お兄様!!」
達也「深雪、俺が魔法を消すから消火を。水波、障壁を頼む。」
深雪・水波「「了解しました!!」」
達也はばれる覚悟で分解魔法『
深雪は達也が魔法を消したことを確認すると『ニブルヘイム』を放つ。
水波は障壁魔法でバスを囲った。
達也「よくやった、2人とも。」
深雪「ありがとうございます。お兄様。」
水波「達也兄様もよく間に合いましたね。」
達也「少し嫌な予感がしてね。」
真由美「ねぇ、達也くん。今の魔法って『
達也「(実際は『術式解散』なんだけどな…。)ええ、そうですよ。よくわかりましたね。」
摩利「なぁ、真由美。その、グラム何とかってやつ、なんなんだ?」
真由美「『術式解体』、圧縮した想子弾をイデアを経由せずに直接魔法式に放つ最強の対抗魔法よ。……でも、必要想子量が一般の魔法師の保有想子量の10倍ほど必要だから、使う人はいないと思っていたんだけど…。」
深雪「魔法式の無力化はお兄様の十八番ですから。」
摩利「……。なぁ、十文字。私たちは選択を間違えていないか?」
達也「いえ、間違ってませんよ。何せ、あいつが出ますからね。」
リーナ「あいつって誰よ。」
達也「内緒だ。後にわかるよ。って、リーナは知ってるだろ。」
達也はその後、リーナと深雪にバスを先に行かせるように言って、水波と事故現場の様子を調べた。
その後、バイクで追い付いた達也と水波はそれぞれの部屋に戻った。
達也は一人部屋で、水波深雪と2人部屋、リーナはエイミイと2人部屋だった。
達也は1人事故が自爆テロであったことを風間に伝え、自身はこの後の懇親会まで眠ることにした。
アンケートは次回作が出きる頃に締め切ります。
次回は懇親会です。
さぁ、達也の言うあいつとは誰なのか……。
では、また次回。
魔法科高校の優等生メンバーを入れるかどうか
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