星々の王と妃   作:旭姫

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三章 第八話 競技スタート

九校戦は本選スピード・シューティングから始まる。

 

スピード・シューティングは的であるクレーを魔法で破壊して、壊した数を競う競技である。

 

女子は第一高校の七草真由美が二連覇中で、今回で三連覇がかかった試合でもある。

 

女子の部

 

女子の部最初に出てきたのは七草真由美である。

 

達也「すごい人気だな。」

 

愛梨「これってスポーツの大会よね?何かのファッションショーなのかしら?」

 

リーナ「ファッションショーならアイス・ピラーズ・ブレイクでもやってるわよ?」

 

将輝「ここで七草さんがいい結果を残したら俺はアイス・ピラーズ・ブレイクで達也に勝つか、モノリス・コードで優勝するしかないんだが……。重圧がすごい…。」

 

真紅郎「あはは…。ドンマイ、将輝。」

 

達也はリーナと共に将輝達と一緒に観戦している。

 

会いに行った時に愛梨から紹介された、十七夜栞(かのうしおり)四十九院沓子(しつくいんとうこ)の2人と挨拶をして今は7人で観戦している。

 

達也とリーナは2人に頼まれて名前呼びしている。

 

栞「にしても愛梨がね…。意外だったよ。」

 

愛梨「ちょっと、それどういう意味よ?」

 

達也「あのプライド高めなお嬢様が俺達のような一般人と仲良くなっているからじゃないのか?」

 

真紅郎「達也とリーナを一般人にするのは無理があるかもね。」

 

将輝「そうだそうだ!!」

 

リーナ「ちょっと、将輝、真紅郎?覚悟はいいかしら?」

 

愛梨「少なくとも達也は一般人ではないと思うけど……って、それより、栞。貴女は私に協調性がないって言ってるの?」

 

達也「まぁまぁ、栞も悪気はないんだし、それに愛梨は高飛車なお嬢様が売りなんだから。な?」

 

愛梨「な、じゃないわよ!!」

 

栞「ちょっと、試合始まるから静かにしてよ。」

 

愛梨「元はといえば栞が言い出したことのせいよね?」

 

ちなみに七草真由美は全試合パーフェクトで予選を突破した。

 

―――――――――――――――

 

次に達也達が観戦したのは本選バトルボードだ。

 

バトルボードはサーフボードで水上フィールドを3周して競う競技である。

 

達也「こっちもこっちですごい人気だな。」

 

愛梨「七草真由美もそうだけど、渡辺摩利もすごい人気よね~。」

 

沓子「どちらかというと女子の方が多いようじゃな。」

 

栞「もしかして、お姉様系?」

 

達也「多分。」

 

将輝「女子はうちの会長と一高の渡辺選手の一騎討ちなんだな。」

 

リーナ「決勝を渡辺摩利と三高の会長が行うと三年連続同じカードになるらしいわよ。」

 

達也「へぇ~。」

 

渡辺摩利の走行状態を見て達也と真紅郎が興味深そうに頷く。

 

将輝(あの2人のあの目、研究者の目だ。)

 

達也「移動魔法と硬化魔法の〈マルチ・キャスト〉か。」

 

真紅郎「使いなれているんだね。」

 

リーナ「どこに硬化魔法なんて使ってるの?」

 

真紅郎「渡辺選手は身体とボードを1つの物体として、その重心を硬化魔法で固定しているんだよ。」

 

達也「それに常時三~四種類の魔法を使い分けている。……これはいいな。」

 

真紅郎「何か思い付いたのかい?」

 

達也「ああ。硬化魔法を利用した玩具だ。」

 

愛梨「達也ってほんとビックリ箱みたいよね~。」

 

リーナ「それは否定しないわ。」

 

栞と沓子は仲良し5人組の会話についていけなくなった。





次回は風間少佐に会いに行くところから始まります。

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