大会六日目、新人戦二日目の午前最後の競技、新人戦クラウドボールの女子決勝戦がまもなく始まろうとしていた。
決勝戦は第一高校から桜井水波と第三高校から一色愛梨がそれぞれ出場する。
両者がコートに入る
愛梨「桜井さん、今日はよろしく頼むわ。」
水波「達也兄様と深雪姉様の為にも負けられません。」
真紅郎「だってさ、達也。良かったね、兄思いの妹で」
達也「ああ。(この怒りは将輝で返す)」
真紅郎(ごめんね、将輝。)
達也(お膳立ては全てした。勝てよ、水波。)
真紅郎「達也は試合は…」
達也「最後の方だ。」
真紅郎「確か、深雪さんと同じタイミングだっけ?なにか派手なことでもするのかい?」
達也「それは面白そうだな。考えてみるか。」
真紅郎「楽しみにしてるよ。(本当にごめん、将輝。)…そろそろ始まるみたいだね。」
達也「ああ。試合の始まりだ。」
試合は第一ゲームは一球の球を2人で打ち合い続けていた結果0-0で終わった。
第2ゲームは愛梨が攻めた。
愛梨「(私の稲妻なら、)抜ける!!」
愛梨の打った球が水波を越える
しかし、球は水波の後ろで弾かれたかのように跳ね返される。
そして、咄嗟のことで判断が鈍っていた愛梨はそれで、点を入れられる。
真紅郎「まさか…障壁魔法か!?」
達也「正解だ。水波は障壁魔法に“ベクトル反転”の作用を加えているんだ。」
真紅郎「なるほど、障壁魔法にこんな使い方が…。」
達也「ちなみに、これは水波の叔母が使っていた技術を教えて貰ったんだ。」
真紅郎「愛梨、頑張れ。」
愛梨「まさか、障壁魔法にこんな使い方があるとは思いませんでしたわ。」
水波「貴女の最速に対応するためにはこの方法を使うしか方法が無かったんですよ。」
愛梨「なるほど。さて、なら始めましょう?」
水波「ここからが本当の…勝負です!!」
その後、水波と愛梨は接戦を繰り広げ、得点は21-20と水波が少しリードしている状態まで続いた。
愛梨(もうすぐ想子も無くなりそうね。)
水波(そろそろ障壁の維持も辛いですね。)
愛梨(これが……)
水波(……最後)
愛梨・水波「「勝負!!」」
最後のマッチが始まった。
愛梨の打った球を水波が打ち返す。
打ち返された球を愛梨が緩急をつけた球で返す。
水波はそれを障壁で返す。
愛梨は最後の力を振り絞って球を弾き返す。
水波も最後の力を障壁に注いで防ぐ。
水波の障壁に愛梨の打った球がぶつかる。
愛梨の球が水波の障壁を破ろうと回転数を増やす。
水波「くっ、(これは、不味い。でも、これを防ぎきれば、私の…勝…ち…。)」
水波の障壁が消える。
球が床に落ちる。
球は愛梨のコートに落ちていた。
試合が終了し、22-20で水波が優勝した。
愛梨(流石ね、結局私は破れなかった。)
愛梨は倒れた水波を抱えて、達也と真紅郎のいる控え室まで急いだ。
愛梨「達也!!」
達也「愛梨、水波をここに。」
愛梨「ええ。」
真紅郎「達也、どう?」
達也「ただの疲労だ。想子を使いすぎたんだな。愛梨も想子を使いすぎたはずなのに、水波をここまでつれてきてくれてありがとうな。休んでもいいぞ。」
達也は水波の体に手を当てると、想子を少し水波の方に贈った。
水波の体が達也の想子光に包まれる。
水波「ん…こ、ここは?…た…つや…兄様?」
達也「ここは控え室だ。それと、水波は想子切れを起こしていたから少し俺の想子を分けた。そのまま少し眠るといい。」
そして、達也は端末を取り出して、リーナに連絡をした。
達也「とりあえず、俺はこの後午後から試合があるから、後の事はリーナに任せる。愛梨もそれでいいか?それとも、栞の応援をするか?」
愛梨「私はここに残るわ。…少し、桜井さんに話があるの。」
達也「わかった。…何かあったら連絡してくれ。」
真紅郎「僕も行くから、2人ともお疲れさま。」
達也と真紅郎は新人戦アイス・ピラーズ・ブレイクの試合会場に急いだ。
真紅郎「あの魔法は使ってよかったのかい?」
達也「水波の為だ。使っても問題はないさ。…あの魔法は『再生』とは違って副作用もない。すこし、自分の想子を相手に流すだけの魔法だ。」
真紅郎「ふーん。じゃあ、僕はこっちだから」
達也「ああ。お互い頑張ろうな。」
そして、T字路で2人はそれぞれ反対の方向に曲がっていった。
達也が水波に使ったやつは相手に想子を譲渡するだけなので、『
特に考えてません。
そして、次回は新人戦アイス・ピラーズ・ブレイクです。
では、また次回。