星々の王と妃   作:旭姫

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大体の予想では今現在行われている投票の締め切りは次回投稿か、その次の投稿になると思います。

では、本文をどうぞ


三章 第二十二話 激闘【星王(達也)】VS【血濡れの王子(将輝)

達也が試合会場に付くと、散々五月蝿かった観客席が静まり返った。

 

理由は達也の服装だろう。

 

黒をベースの色として、赤色の帯に、所々には星の模様が付いている。

 

知らないものから見たら格好いいで尽きるだろうが、わかる人には分かってしまう。

 

それが想像させるイメージは2つ。

 

―四葉家現当主四葉真夜を世界最強魔法師の1人に登り詰めさせた魔法『流星群(ミーティア・ライン)

 

―はたまた、USNAの戦闘魔法師集団スターズにて国際魔法協会の常任理事の座に登り詰めた最強魔法師【星王】

 

父親の代わりに師族会議に代表代理として出席している十文字克人もそのイメージを抱いた人間の1人であった。

 

故に、考えてしまう。達也のPDはいたって普通ではあるが、逆に普通すぎた。

 

そして、彼は1つの仮説を仮説を立てた。

 

【星王】=風間達也

 

しかし、彼はその考えを否定した。

 

風間という苗字は国防陸軍に有名な人間がいる

 

【大天狗】風間晴信

 

つまり、風間達也は風間晴信の息子であり、純日本人だ。

 

そんな人間がスターズに入っているわけがない。

 

彼はどっちにしてもこの試合でわかるだろうと、彼はこの試合を真剣に見ることにした。

 

 

静寂が歓声に変わったのはもう1人の対戦相手の到着によってだった。

 

予選と同様にどこかの国の王子のような白い貴族服に身を包んだ将輝が歓声に包まれて会場に到着した。

 

血濡れの王子(クリムゾン・プリンス)】一条将輝。

 

佐渡の英雄とも呼ばれる彼は、弱冠13歳にて佐渡防衛戦に参戦し、一条の『爆裂』によって敵を返り討ちにした、実践経験ありの実力者である。

 

ちなみに、彼の相棒である吉祥寺真紅郎も佐渡で一条に保護されている。

 

そして、この事実を知っているものはほとんどいないのだが、その戦線には【星王】と呼ばれる前の達也も来ていた。

 

達也と将輝が知り合ったのは実はこれのお陰でもあったのだ。

 

そんな現在では親友であり戦友であるこの2人は意外なことにも直接対決は初めてだった。

 

お互いが緊張しているのが見てわかる。

 

達也「直接対決は初めてだったな、将輝。」

 

将輝「ああ。俺はこの日を待ち望んでいた。」

 

「「勝負だ!!達也(将輝)!!」」

 

―――――――――――――――

 

2人が櫓の上に立ち、試合開始のカウントが鳴り始める。

 

試合開始の合図が鳴ると、2人同時に自分のCADを起動する。

 

両者が最初に放った魔法は『フォノンメーザー』だった。

 

2人して一本破壊する。

 

達也「2人して『フォノンメーザー』か。」

 

将輝「なら、次は俺から行くぞ。」

 

将輝がCADを操作して放った魔法は『爆裂』

 

水気を一瞬で気化して爆発を起こす魔法。

 

しかし、『爆裂』は達也の放った『術式解体(グラム・デモリッション)』によって解除された。

 

将輝「ちっ、」

 

達也「お前の『爆裂』は封じた。……さぁ、第二ラウンドだ。」

 

将輝と達也は『フォノンメーザー』を放って一本ずつ破壊する。

 

達也「次はこっちの番だ!!」

 

将輝「やれるものならやってみろ!!」

 

達也は『氷炎地獄』を、将輝は『叫喚地獄』を放つ

 

自身のフィールドと相手のフィールドとを熱と氷で分ける『氷炎地獄』と空気中の水分を30~60秒かけて気化させる『叫喚地獄』がぶつかり合う。

 

お互いの魔法が干渉し合って達也は『叫喚地獄』の気化によって、将輝は『氷炎地獄』の熱で、それぞれ氷柱が破壊されていく。

 

達也「楽しいな、将輝」

 

将輝「そうだな、達也。しかし、これが最後だ。」

 

2人が自身の放つ魔法の威力をあげる。

 

フィールドから白い煙が湧き、それが晴れると達也の所も将輝の所もお互いに氷柱が無くなっていた。

 

そして、両者は櫓に座り込んでいる。

 

試合の結果は〈引き分け〉と出て、歓声が鳴り響いた。

 

達也「はぁ…はぁ…、引き分け…か。」

 

将輝「そう…だな。…出来れば…勝ちたかったが。」

 

達也「確かに…。来年また決着を付けよう。」

 

将輝「ああ。」

 

両者は真紅郎と深雪に連れられて会場を後にした。

 

 

達也「迎えに来てくれてありがとう、深雪。」

 

深雪「優勝おめでとうございます、お兄様。とても…かっこよかったです。」///

 

達也「引き分けだったけどな。…深雪も優勝おめでとう。」

 

深雪「ありがとうございます、お兄様!!」

 

達也「はぁ…はぁ…。さすがにここまでやったのは向こうの戦闘訓練以来だ。…ここまで疲れるとは…。」

 

深雪「お疲れさまです。今はお休みください。」

 

達也「明日は…モノリスとミラージか。…深雪は…そっか本戦に移動になったんだったな。」

 

深雪「はい。」

 

そして、達也と深雪は達也の部屋で夜のご飯の時間まで2人で会話をして楽しんだ。




やっと新人戦アイス・ピラーズ・ブレイクが終わったので次回は新人戦ミラージバットとモノリスコードの予選の日になります。

どこまで進めるかわかりませんが、出来れば代役決定の呼び出しの前までは行けたら行きたいなと思います。

では、また次回。

新人戦モノリスコード代理選手案

  • 達也&幹比古&レオ
  • 達也&幹比古&鋼
  • 鋼&幹比古&レオ
  • 達也&幹比古&エリカ
  • 達也&幹比古&リーナ

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