星々の王と妃   作:旭姫

45 / 89
この投稿を持ちましてアンケートを終了させていただきます。

投票に参加してくださった皆様、

ご協力ありがとうございました。

結果は5番目の達也、幹比古、リーナになります。

では、本編をどうぞ


三章 第二十四話 モノリス代役決定

レイモンドとの電話も終えて、ミラージ・バットの決勝戦の時間になった。

 

達也「いつも通りの力でいい。……わざわざ光の幻影を作るなんて無駄なことはしなくていいんだ。ただ、自分の実力を見せつけろ。……そしたら、ワンツーフィニッシュは頂きだ!!」

 

「「はい!!」」

 

新人戦ミラージ・バット決勝

 

試合が始まると、一高の独壇場となり、達也の予想通り、一高が上位独占を決めた。

 

―――――――――――――――

 

試合も終わったところで部屋で休もうと思っていた達也だが、呼び出しを受けて会議室に来ていた。

 

達也「お呼びでしょうか?」

 

真由美「あ、達也君。よく来てくれたわね。……実は、お願いがあるのよ。」

 

真由美が鈴音にアイコンタクトをして話し手が鈴音に変わった。

 

鈴音「風間君のお陰で、新人戦は落とすかもしれませんが、優勝は狙える圏内になりました。……モノリスコードに三高から一条君と吉祥寺君が出るのは知っていますよね?」

 

達也「ええ。」

 

真由美「あの2人が出てるとモノリスコードを落とすことはない…。…でも、この際、新人戦の優勝も狙ってみようと思ってね。だから、達也君。新人戦モノリスコードに代理として出てくれませんか?」

 

摩利「あの一条相手に引き分けたお前だ。…一年生の中で唯一勝ち目があるのは君だと思っている。」

 

達也「質問があるのですが、何故自分なのですか?」

 

真由美「それは…さっき言った通り、達也くんなら勝てると思って。」

 

達也「しかし…、」

 

克人「今回のリーダーは七草だ。逆らうことは赦されない。…それにな、風間。もし、七草の判断が間違っていたら俺達が止めている。しかし、俺を含め誰もそれを間違いだと考えなかった。」

 

達也「……そうですか…。分かりました、使命を果たします。それで、相方は誰ですか?」

 

克人「お前が決めろ」

 

達也「は?」

 

克人「誰でもいい。…お前が選べ。もちろん、交渉は俺達も手伝ってやろう」

 

達也「チームメンバー以外からでもいいですか?」

 

真由美「それはちょっと…」

 

克人「構わん。」

 

真由美「十文字君!?」

 

克人の断言に真由美含め、ほとんど全員が呆れた表情を見せる。

 

克人「ただでさえ、異例の選手交代だ。…今さら異例な事が1つ2つ増えても問題ない。」

 

達也「分かりました、では、1-E()の吉田幹比古と、1-Bの工藤利奈(・・・・)でお願いします。」

 

この爆弾発言に全員が驚いていた。

 

理由は二科生の幹比古と女子のリーナが原因だろう。

 

現に服部は達也に食って掛かろうとするが、鈴音に止められた。

 

鈴音「その人選の理由は?」

 

達也「まず俺は、男子のメンバーの魔法適正だとかを知りません。…今から調べていったら間に合わない。」

 

克人「今言った2人なら知っていると?」

 

達也「ええ。まぁ、理由としては、幹比古を選んだのは一科生でいることで優越感に浸る人達への牽制、利奈を選んだのは俺と同じように、友人の軍人相手の訓練に彼女も参加していたからです。……彼女も俺と同じで実技と実戦なら実戦の方が得意な魔法師ですので。」

 

克人「いいだろう。」

 

――――――――――――――

 

幹比古「それ本当に言ってるのかい?」

 

達也「俺だっていきなりだったからな。」

 

リーナ「これ男子限定じゃなかったの?」

 

達也「厳密には性別の制限はないらしい。だが、モノリスコードは怪我をする可能性もあるから女子の出場は見送られていたらしい。」

 

エリカ「へぇ~、そうなんだ。今度出てみようかな?」

 

レオ「いいんじゃないか?」

 

達也「言っておくが、打撃禁止だぞ?それこそ、斬撃を飛ばせるくらいじゃないと出来ないぞ。」

 

エリカ「じゃあやめとく」

 

達也「さて、CADの準備をしようか。…俺とリーナのやつはすぐ終わるとして、問題は幹比古だ。」

 

幹比古「達也は言ったよね。僕の術式には無駄が多いって」

 

達也「幹比古自体には問題ない。問題があるのはその術式の偽装だ。」

 

幹比古「君は吉田家が長年研究してきた物を否定するのかい?」

 

達也「発動を邪魔される可能性のある昔と違ってCADで発動が高速化されたことで偽装をつける必要がないんだよ。」

 

幹比古「なるほどね…。古式魔法が現代魔法に勝てないわけだよ。」

 

達也「それは違うぞ。…確かに発動速度の点で言ったら現代魔法に分があるが、知覚外からの攻撃、つまり奇襲力においては古式魔法に分があるんだ。」

 

幹比古「奇襲力ね、そんなことを言われるとは思わなかったよ。で、達也はどんな術式を教えてくれるんだい?」

 

達也「教えるんじゃない、アレンジするんだ。」

 

幹比古「アレンジ?」

 

達也「俺に出来るのは術式の無駄を最大限に削ぎ落として、より少ない演算量で同じ効果が得られるように組み直すことだ。」

 

幹比古「わかった。……術式はそのCADに入ってる。」

 

達也「ありがとう。」

 

リーナ「そういえば、フォーメーションはどうするの?」

 

達也「幹比古は遊撃、俺とリーナはオフェンスとディフェンスを状況に応じて切り替えていこう。」

 

「「わかったわ(了解)。」」

 

そして、達也は幹比古のCADを調整してその日を終えた。

 

CADを達也が調整している時、用具を取りに行っていたあずさは達也の常識離れした技術に、達也=トーラス・シルバーという予想が確信へと変わっていった。




次回から新人戦モノリスコードに入ります。

投票に参加してくださった皆様、本当にありがとうございます。

次のアンケートもよろしくお願い致します。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。