星々の王と妃   作:旭姫

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三章 第二十六話 将輝の独壇場

予選が終わり、決勝リーグに進出したのは一高、三高、八高、九高の四校となった。

 

そして、準決勝では、一高と八高、三高と九高がそれぞれで試合をしていた為、第一試合三高VS八高、第二試合一高VS九高で行われることになった。

 

ほのか「達也さん達は、この後も試合ですが見に来てて大丈夫なんですか?」

 

達也「問題ないよ。将輝の試合は見ておかないといけないからね。…それよりも、水波はもう大丈夫かい?」

 

水波「はい。お騒がせしました。…来年こそはバトルボードの優勝を確定させたいと思います。」

 

エリカ「だってさ、ほのか。…このままじゃあ、来年水波に優勝とられちゃうよ?」

 

ほのか「私だって負けないもん。」

 

深雪「水波ちゃんはほのかっていうライバルが出来たようね。」

 

達也「だな。」

 

リーナ「そろそろ始まるわ。」

 

三高と八高の試合では、将輝が単騎突破を狙うように、堂々と歩きながら進軍していた。

 

将輝に対する魔法攻撃は『干渉装甲』で防いでいく。

 

達也「『干渉装甲』か…。移動型魔法防御は十文字家のお家芸な筈なんだが…。」

 

さらに、将輝は圧縮した空気弾を放つ

 

達也「『偏倚解放』か…。『圧縮解放』を使えばいいものを…。あいつ、手抜きが過ぎんだろうが。」

 

深雪「お兄様、『偏倚解放』とはどのような魔法なのでしょうか?」

 

達也「収束系魔法『偏倚解放』…空気を圧縮し破裂させ爆風を一方向に当てる魔法だ。しかし、威力をあげるなら空気の量を増やして爆発を大きくした方がいいし、方向を限定するなら圧縮した空気を直接当てた方が効率がいいっていう、メリットよりもデメリットの方が多い魔法だ。」

 

リーナ「将輝ったら、遊んでるわね。」

 

達也「力がありすぎるのにも困ったもんだな。」

 

深雪・水波「「お兄様(達也兄様)は人のこと言えません。」」

 

達也「そ、そうなのか?」

 

達也達が話している隙に、将輝が三人を倒して、決勝進出を決めた。

 

幹比古「一条選手の独走状態のせいでほかの人の魔法がわからないな。」

 

達也「もう1人ならわかるぞ。…吉祥寺真紅郎。【カーディナル・ジョージ】と呼ばれた彼奴は〈基本コード(カーディナル・コード)〉の1つ加重系プラスコードを発見した。そして、出場した競技は新人戦スピード・シューティング。……つまり、得意魔法は『不可視の弾丸(インビジブル・ブリッド)』だ。」

 

幹比古「聞いたことある名前だと思ったらあの人が【カーディナル・ジョージ】だったのか。」

 

達也「『不可視の弾丸』は相手を視認しなければならないと言う欠点はあるが、情報強化では防ぐことができないと言ういい面もある。」

 

幹比古「どうやって防ぐの?」

 

達也「ちゃんと用意はしてるよ。…さて、次は俺達だな。…それと今回、リーナには使ってもらいたいやつがある。」

 

リーナ「何よ、それ。」

 

レオ「ああ、アレか。」

 

エリカ「何であんたが知ってんのよ。」

 

達也「レオには実験に手伝ってもらってたんだよ」

 

 

―遡ること四日前―

 

達也が将輝達に飛行魔法を体験させる前

 

達也は新発田勝成によって届けられたとあるCADを実験するべく、とある人を呼んだ。

 

それこそが―

 

レオ「呼んだか、達也。」

 

レオだった。

 

達也「よく来てくれたな、レオ。…っと、そういえば、紹介してなかったから紹介すると、この人は俺の再従兄に当たる新発田勝成さんと、その横にいるのがその婚約者の堤琴鳴さんだ。」

 

勝成「新発田勝成です。よろしく。」

 

琴鳴「堤琴鳴です。よろしくお願いします。」

 

レオ「た、達也の友人の西条レオンハルトです…。よ、よろしくお願いします。」

 

達也「早速だが、レオに試してもらいたいものがあるんだよ。」

 

達也は細長く薄い箱をレオに渡した。

 

レオ「これは?」

 

達也「バトルボードで摩利さんが使っていた移動魔法と硬化魔法のマルチキャストがあったろ?…その技術を参考にして作ってみた。」

 

ちょうど説明書を読んでいたレオは達也の説明も含めて自分が呼ばれた理由がわかった。

 

レオ「なるほどな。確かに俺にピッタリだ。いいぜ、その実験協力してやる。」

 

箱を開けて出たのは板状の剣のようなものだった。

 

達也「硬化魔法の定義は自身を固くするのではなく、魔法を行使する対象物から、そのパーツ、つまり特定情報を持つ物体の相対座標を固定する魔法だ。」

 

レオ「それはわかるぞ、得意範囲だからな。」

 

達也「その武装一体型CAD〈小通連〉は、頭身を2つに分離して柄の部分と飛ばした頭身の相対位置を硬化魔法で固定する仕組みになっている。」

 

勝成「硬化魔法でそんなことが…さすが自慢の弟だ。」

 

琴鳴「さすがですね。」

 

達也「どうだ?試してみたくなったか?」

 

レオ「ああ。やってみたくてうずうずしてるぜ。」

 

レオは取り出したCADを起動させた

 

すると、頭身と柄の部分が分離して頭身が上に飛んだ。

 

レオ「すげ~、浮いてら~」

 

達也「――3、2、1、0。」

 

達也の0と言う合図と共に飛んでいた頭身が戻り、元の形に戻った。

 

レオ「おっと。完璧だな。」

 

達也「成功だ。…このCADは頭身を飛ばすんじゃなくて伸ばすイメージだ。…さて、実際に使ってみようか」

 

達也は端末を操作して練習用の的を出した。

 

達也「これって…」

 

レオ「誰の趣味だよ…。」

 

出てきた的はなんと、藁人形だった。

 

レオは藁人形に的確に攻撃を当てていく

 

勝成「彼すごいね。硬化魔法を完全に理解している。」

 

達也「ええ。逸材ですよ。彼は魔法なしの歩兵戦ならば第一高校では負けなしでしょうね。」

 

レオ「成功だな、達也。」

 

達也「ありがとうレオ。お陰でこのCADの実戦データも録れた。」

 

――――――――――――――――

 

達也「―ってことがあってな。」

 

レオ「俺が実験に協力したんだ」

 

エリカ「へぇ~、そんなことがね。何で私は呼ばなかったの?」

 

達也「そのCADは硬化魔法を主としてあるからな。この中で硬化魔法に一番優れているレオにしたんだ。」

 

リーナ「なるほどね。後で使い方教えてね。」

 

達也「もちろん。」




次回は一高VS九高を速めに終わらせて達也VS将輝の第二ラウンドを始めたいと思います。

では、また次回
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