星々の王と妃   作:旭姫

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三章 第二十八話 決戦!【星王(達也)】VS【血濡れの王子(将輝)

達也と将輝の一騎討ちは見方によっては互角に見えているだろうが、実際は達也の方が押されていた。

 

将輝は『干渉装甲』による完全ガードに『偏倚解放』という攻撃をスムーズに行えているのに対して、達也は放たれる魔法を『術式解体』で破壊して、攻撃に『雷光』を放つというなんとも非効率な戦い方をしているので将輝の方が若干有利であった。

 

達也「まずいな…。やむを得ないか。」

 

達也は『術式解体』に使っていたCADをしまって意識を集中させる。

 

達也の周りに高密度の想子が集まる。

 

これは鋼の特徴でもある【レンジ・ゼロ】の由来になった力だ。

 

鋼は放出される筈の想子が離れないために、全身を高密度な想子で覆われている。

 

言わば、『接触型術式解体』というやつである。

 

それを達也はやってのけたのだ。

 

そして、将輝の放った圧縮空気弾が達也に当たる直前に霧散した。

 

将輝「なっ…!?」

 

油断したところで『雷光』を放つが、さすがは実戦経験済み魔法師。すぐさま気を取り直して

 

一方で、真紅郎もとうとう動き出した。

 

それを確認した達也は横で止めてくれるリーナ達を信頼して、自身は将輝に一点を集中させた。

 

――――――――――――――

 

真紅郎は遠回りで一高モノリスに向かっていった。

 

将輝と達也の実力が拮抗している事も理解しているから将輝は達也にかかりっきりになる。だから、勝つためには自分がモノリスに進んでいかなくてはならない。

 

しかし、それは2人の選手によって止められた

 

真紅郎「リーナ!!ディフェンダーの君がどうして!?」

 

真紅郎はリーナに『不可視の弾丸』を放つ

 

が、その『不可視の弾丸』はリーナを通り過ぎた。

 

真紅郎「何!?(そうか、リーナは九島の家系。『仮装行列(パレード)』を使えていてもおかしくない)」

 

真紅郎は狙いを幹比古に向けて『不可視の弾丸』を放った。

 

しかし、それは幹比古が増えることで防がれた。

 

真紅郎「幻術!?…さすがは達也の仲間だね。」

 

「吉祥寺、避けろ!!」

 

真紅郎は味方の声に反応してリーナの『クラッシュ』を移動魔法で回避した。

 

さらに、幹比古が攻撃しようとすると、横から大量の圧縮空気弾が飛んできた。

 

それに、幹比古とリーナは巻き込まれた。

 

真紅郎「将輝!?…(まずい、これでは達也に隙を…)」

 

――――――――――――――――

 

達也は将輝が真紅郎を援護したのを確認してその隙に距離を縮めることにした

 

将輝「これで、3対1だ。達也!?(速い!!)」

 

将輝は達也の一瞬出した殺気に呑まれてレギュレーション違反の威力を込めた魔法を放つ。

 

将輝(まずい、達也、頼む、全て破壊してくれ。)

 

達也「条件反射で咄嗟に魔法を起動か…。さすがは実戦経験済み魔法師だ。(…しかし、数が多い。やむを得ないか。)」

 

達也は打ち出された魔法を『精霊の眼(エレメンタル・サイト)』と『術式解体』で破壊していく。

 

破壊が間に合わないやつは体術でよけていく。

 

しかし、それでも2つ間に合わず直撃した。

 

一高テント、観客席、三高の愛梨達から悲鳴が聞こえる。

 

【肋骨骨折 肝臓血管損傷 出血多量を予測】

【戦闘力低下 許容レベルを突破】

【自己修復術式/オートスタート】

 

【魔法式/ロード】

【コア・エイドス/バックアップよりリード】

【修復開始―完了】

 

達也は倒れたと知覚した時には既に、『自己修復術式』が発動していた。

 

将輝は達也を殺ってしまったという事で棒立ちになっていた。

 

達也は起き上がって将輝に言った。

 

達也「将輝は、俺のもう1つの魔法を忘れてないか?」

 

達也は放出系魔法『スパーク』を放って、将輝を打ち倒した。

 

これによって、達也と将輝の勝負は達也が勝ったことになった。

 

一高テント

 

真由美「何、今の?」

 

鈴音「放出系魔法『スパーク』で一条選手を倒したのでしょう。」

 

真由美「そんなことは見てわかるわよ!!…何で…何で大怪我を負った筈(・・・・・・・・)の達也君が起き上がって魔法を放てるのよ!!」

 

その質問に答える人は…いや、答えられる人はいなかった。

 

克人「七草、俺達が知ってる事が全てではない。…風間はそういう受け流す技術に長けていたのであろう。」

 

真由美「そう…ね。ごめんなさい、取り乱したわ。」

 

克人「……これは師族会議が荒れるな。」

 

 

真紅郎はこの状況に絶句していた。

 

将輝のあのレギュレーションを超えた攻撃にも驚いたが、真紅郎は達也の『再生』を忘れていたのだ。

 

「後ろだ!!吉祥寺!!」

 

真紅郎「なっ!?」

 

そこには倒れた筈の幹比古がCADを構えている所だった。

 

幹比古(やったんだね、達也。達也が【血濡れの王子(クリムゾン・プリンス)】を倒したのなら僕は【カーディナル・ジョージ】を倒して見せる。)

 

幹比古は大型端末型CADを取り出して、5つの魔法の起動式を立てた。

 

『地鳴り』『地割れ』『乱れ髪』『蟻地獄』『雷童子』

 

5つの知らない(真紅郎にとって)魔法によって真紅郎は意識を手放した。

 

「このやろう!!」

 

もう1人の三高選手である中野選手が『陸津波』で幹比古を倒そうとする。

 

幹比古(達也、僕の力を取り戻させてくれてありがとう。)

 

しかし、その攻撃は届くことはなかった。

 

すぐに、幹比古の目の前に展開された『障壁魔法』で『陸津波』が防がれた。

 

そのままリーナは『クラッシュ』で中野選手の足下を崩して、気絶させる。

 

そして、三高選手全員が倒れた為、試合終了の合図が鳴った。




達也と将輝の勝負を書き終えたので、

次回はこの続きと翌日を書きます。

では、また次回。
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