二日目、達也はレイの家からスターズの本部に来ていた。
隣にはスターズ本部の後に向かう場所の関係でレイがいる
行きはクラーク家の車の中で魔法理論について話ながら向かっていた
中に入ると、達也は真っ直ぐ呼び出した張本人のもとへと向かった。
達也がその人物のいる部屋のドアをノックすると、合図が来た。
達也「失礼します。」
バランス「久しぶりだな、タツヤ。」
達也「お久しぶりです、義母さん」
バランス「まずは、お帰りと言っておこう。私からもお前に伝えなくてはならないこととかお前から聞きたいこともある。」
バランスの口調が家族から軍人同士に変わったのを感じて達也は口調を改めた
達也「ただいま戻りました。さて、伝えなくてはいけないことって先の大戦のことですか?」
バランス「ああ。日本それも横浜で起こった大亜連合との
戦闘―通称〝横浜事変〟、そして鎮海軍港を襲った戦略級魔法―通称〝灼熱のハロウィン〟についてだ。」
達也「10/30に横浜で実施された全国高校生魔法学論文コンペティションの途中でゲリラの侵攻が起こったことで横浜事変が始まりました。そして、それを退けると同時に敵擬装揚陸艦を『
バランス「なるほど。では、〝灼熱のハロウィン〟についても聞かせてもらおう」
達也「そちらは10/31大亜連合の軍港である鎮海軍港に大亜連合の海軍が集結、西日本の中国・四国・九州のいずれかを占領すると思われた為、認可の元に戦略級魔法『
バランス「確かに参謀本部が許可を出したと言う知らせはこちらにも届いている。では、この一連の流れの結末は聞いているか?」
達也「いえ、聞いてません。」
バランス「そうか。まずは、これは知ってるでしょうけど今回の大爆発について、国際魔法協会は憲章に抵触する〈放射能汚染兵器〉によるものではないとの見解をまとめた。これにより懲罰動議は却下されることになった。」
達也「そこまでは知っています。何せ、『質量爆散』も『星屑の穴』も放射性物質は発生しないですからね。」
バランス「そして、これは報告になるが、先の爆発の影響で大亜連合が公表している戦略級魔法師、劉雲徳の戦死が報告された」
達也「あの【震天将軍】がですか?」
【震天将軍】とは戦略級魔法師劉雲徳が使う戦略級魔法からついた異名である。
バランス「この件もあり、日本政府は大亜連合から大きな譲歩を引き出そうと、日本の参謀長から五輪家に出動要請があり、五輪家はこれを受けました。そして、佐世保に集結した艦隊には日本の戦略級魔法師の五輪澪殿と我々の代表としてカノープス中佐が乗船されたそうです。一応中佐には中立の立場に立ってもらうように連絡を入れました。」
達也「五輪殿が向かったのか…体調は大丈夫だったのでしょうか?」
バランス「それほど日本側に取っては重要な話だったということです。そして、先日未確認の情報だが、新ソ連の戦略級魔法師ベゾブラゾフ博士がウラジオストクに入ったそうだ。」
達也「【イグナイター】イゴーリ=アンドレイビッチ=ベゾブラゾフですか?」
バランス「そのベゾブラゾフ博士です。」
達也「両国ともにその情報は掴んでいる筈ですので近日中には講和が結ばれるでしょうね。」
バランス「これで3年前の因縁が解決すると我々は踏んでいます。さて、話は以上です。貴方はこの後用事があるんじゃないの?」
達也「ええ。入り口の方でレイを待たせてまして。何でもお父上殿が俺に用があるようで」
バランス「なる程ね。じゃあ早く行ってあげなさい。」
達也「わかりました。じゃあ義母さん、また後で。」
バランス「ええ。また後でね、タツヤ。」
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達也がスターズ本部を出ると、すぐに車に乗せられた。
そして、その車が向かった場所はMST-USNA支部だった。
そこの会議室の一室に入ると、1人の男が座っていた
達也「お久し振りです、エドワード=クラークさん。」
「しばらく会わないうちにもう他人行儀な呼び方になってしまったのかい?達也君。」
達也の目の前にいる男―エドワード=クラークはレイモンドの父親であり、なおかつ世界に7人しかいない〈
ちなみに七賢人とは、7人の賢い人…ではなく、〈フリズスキャルヴ〉のアクセス権を持つ7人のオペレーターのことを言う
そして、〈フリズスキャルヴ〉とはUSNAのNSAが開発した全地球傍受システム〈エシュロンⅢ〉の追加拡張システムの1つで、〈エシュロンⅢ〉のバックドアを利用し、〈エシュロンⅢ〉のメインシステムを上回る効率で世界中から情報を集め、オペレーターの検索にヒットする情報をもたらしてくれるものである。
さらに、この〈エシュロンⅢ〉の管理やオペレーターの変更・認定・抹消は全て達也の目の前にいるエドワード=クラークが行っている
達也が現時点で知っているオペレーターはまず管理者であるエドワード=クラーク、そして元オペレーターで達也達が処断したジード=ヘイグの後継としてオペレーターになったエドワードの息子であるレイモンド=クラーク、さらに当時エドワードが最も欲しかった日本の魔法師の大家―四葉家の情報を手に入れる為にエドワードが送ったことからオペレーターになった達也の母、四葉真夜の3人だけである。
達也「すみません。暫く会ってなかったものでして…」
「まぁ、確かにそうだね。それにしても〈ループ・キャスト〉に汎用的飛行魔法…MSTも随分と忙しくなったね」
達也「確かに伯母上の呼びかけで出来た最初の時期にはここまで大きくなるとは思ってませんでしたね。」
「それは謙遜にしか過ぎないと思うけどね。まぁいい、本題に入ろう。上層部も喜んでいたよ。何せ、達也君のお陰で日本に貸しを多く作れたからね。」
達也「上層部は日本を植民地にでもするつもりなんですかね?」
達也は少し微笑みながら思ったことを口にした
「そこまでではないだろ…。せめて、我が国と並ぶくらいになってもらわないとね。あ、そうそう。ウォーカー司令の案が上層部でも認められてきている。だから、日本には頑張ってもらわないとね。と言うわけで後2年はあるけど日本での潜入調査楽しんできなさい。」
達也「はい。ありがとうございます。」
「今日も家に泊まるのかい?」
達也「いえ、今日は家に帰ります。」
「そうかい。なら、早めに帰るといい。送ってくよ」
達也「ありがとうございます。」
次回で帰省(USNA編)は次回で終わりになります
日本に戻ってきてからは初詣(詳しくは来訪者編をご確認ください)シーン、四葉に新年の挨拶をしたら次の章に向かいます
次の章は来訪者編ではなく、映画のところです。章の題名とか、いいのあったら感想とかで書いてくれるとありがたいです
今回のシーンは本来追憶編の所になります
追憶編の内容は沖縄防衛戦と横浜事変の結末開示ですが、沖縄防衛戦は1章で行いましたし、横浜事変に関しては達也の所属は四葉家ではなくUSNA軍ですので結末開示をUSNAで行いました。
そして、エドワード=クラークに関しては原作ではラスボス的な役割でしたが、この作品ではレイモンド=クラークの友人である達也を昔から面倒見ていたので原作のように敵対する必要がなくなっています。逆に達也が日本を守護したことで日本に貸しが出来たので喜んでいます
と言うわけで、今回はここまで次回はこの続きです
では、また次回