星々の王と妃   作:旭姫

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五章 第十話 開戦前

真由美達を乗せた自家用機は媒島近海を飛んでいた

 

機内で盛り上がっているほのか達を楽しげに見ていると、窓に3機の戦闘機が飛んでるのが見えた。

 

そのまま3機の戦闘機は自分達の自家用機へと向かってきた

 

『JA85942、当機の誘導にしたがい、南盾島空港に着陸せよ』

 

真由美はすぐに立ち上がって操縦席に移動した

 

そこには、操縦席に竹内が、そのすぐ近くにリーナが立っていた

 

「お嬢様、どういたしますか?」

 

真由美「無視してください」

 

リーナ「ええ。それが良いと思うわ。不用意にカードを切らない方がいい」

 

すると、戦闘機が近付いてきた

 

『JA85942、こちらの指示に従え。』

 

真由美がマイクを取る

 

真由美「もう、仕方がないわね…」

 

リーナ「貴女で無理なら私がやるから対応頑張りなさい?」

 

竹内がマイクを操作する

 

真由美『こちらJA85942、誠に申し訳ありませんが、ご指示には従いかねます。ここから南盾島に戻ったのでは燃料が足りません』

 

『ふざけるな!!羽田に向かうより南盾島の方が近いだろ!!』

 

真由美『生憎と、追加の燃料代を用意してませんので…』

 

『JA85942、改めて勧告する。当機の指示に従え!』

 

真由美『だから燃料が足りないのです』

 

すると、後ろに回った1機が機関銃を向けて、自家用機を狙ってきた

 

リーナ「ここまでね。七草先輩、貸して下さい」

 

真由美はリーナにマイクを渡した。

 

『JA85942、これは警告だ。次は当てる』

 

リーナ『次などありません。こちらの考えはノー。当機は国際魔法協会常任理事タツヤ=アルデバランの命により東京に向かっています。邪魔をするのでしたら、こちらにも考えがありますが?』

 

『出鱈目を言うな!!』

 

リーナ『そうですか。では、言葉通りに。七草先輩、魔法を使っても構いませんよ。責任はアルデバラン閣下が取りますので』

 

真由美は待ってましたと言わんばかりに笑顔を浮かべて『マルチ・スコープ』を発動する。

 

真由美に見えた標的は3つ。

 

真由美はCADを操作して『ドライ・ブリザード』を発動する。

 

『うわぁぁっ』

 

『何をする!!』

 

リーナ『タツヤ=アルデバランの名前は大きすぎる。彼に報告してしまえば、日帝軍も終わりですよ?…それとも、はっきり言った方がいいかしら?邪魔をするな、と。』

 

『ちっ、調子に乗りやがって』

 

リーナが合図するともう一度『ドライ・ブリザード』が降ってくる。

 

リーナ『少しは私の言葉を聞きなさい。じゃなきゃ、死ぬわよ』

 

『ちっ、退却だ。』

 

3機のうちのリーダーが撤退を指示すると、3機が離れていった。

 

リーナはマイクを外して一息ついた

 

リーナ「ふぅ…。やっぱり慣れないわ。しばらくはこういうのは達也に任せようかしら。」

 

真由美「お疲れ、利奈ちゃん。」

 

リーナ「お疲れ様です。にしても七草先輩は十師族にしては随分と平和主義なんですね?」

 

真由美「どういうこと?」

 

リーナ「穏便に解決しようとする魂胆が見え見えですし、何より交渉ごとはそこまで慣れてなのではないですか?」

 

真由美は図星を付かれて驚いた

 

普段真由美がやる交渉には無意識に七草の名前が伴うことが多い。

 

だから、今回のような七草の名を出さない交渉と言うのは経験がないのだ。

 

そんなわけで、真由美は慣れない交渉のせいで相手を怒らせてしまったのだ。

 

リーナも真由美が交渉に慣れていないことに気付けずに敵を怒らせてしまったので、本来は使いたくはなかったが達也の名前を使って威嚇した

 

リーナ「さて、じゃあ急いで東京に向かいましょう!」

 

―――――――――――――――――――――

 

真由美達が自家用機に乗っている頃、1人の男が日本海軍の南盾島基地に降り立った。

 

その男、十文字克人は日本魔法協会から軍所属魔法師の状態確認という名目でやってきた

 

克人は1人の海兵に連れられて会議室に入った

 

「こちらでしばらく、お待ちいただけますでしょうか。」

 

「分かりました。」

 

―――――――――――――――――――――

 

一方、ニューメキシコに乗っているレオとエリカはハーディーと最終確認をしていた

 

「では、侵入は大佐殿の合図があってから。基本的には大佐殿の後ろに付いていくことになる。分かったかい、レオ君、エリカちゃん。」

 

エリカ「もちろん。」

 

「よし、保護したら自家用機まで連れていく。そしたら、君達は自家用機でそのまま退避してくれ」

 

レオ「了解だ。」

 

―――――――――――――――――――――

 

達也の方はベンとラルフと最終確認をしていた

 

達也「2人とも、問題はないな」

 

ベン「〈スラスト・スーツ〉に異常はありません。」

 

ラルフ「久し振りの戦場だ。暴れさせて貰いますよ」

 

達也「頼むから暴走だけはするなよ…」

 

 

やがて、南盾島に近付くと達也が館内放送で連絡をいれた

 

達也『諸君!もうまもなく南盾島に到着する。浮上したら作戦通りに始めるぞ!』

 

開戦の時はもうまもなく




今回は真由美達の東京行き、十文字克人の海軍基地訪問、ニューメキシコでの作戦会議でした。

真由美の交渉を少し変更してリーナが黙らせました。

そして、十文字克人は日本魔法協会の話し合いで決まりました。

次回から達也達の暗躍が始まります。

では、また次回
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