「音楽の天才」と呼ばれた俺がなぜガールズバンドに振り回されなければいけないのか 作:弾正
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「はい、というわけで、今から文化祭の出し物決めていきたいと思いまーす」
今日の1限目では、クラスの文化祭の出し物を決めることになっている。
俺はなんか実行委員になっちゃってたのでとりあえず司会進行担当だ。つぐみが書記をしてくれているので、とりあえず俺は話し合いを進める。
「よし、意見あるやつ手ー上げろー...本条」
「メイド喫茶!!」
「よく言った」
女子からのブーイングが起こる。しかし、それを全く気にせずに自分の意思を貫いた本条のことを、俺は心の底から尊敬する。メイドは男の夢だよな。可愛い美少女に「ご主人様♡」と言われたい。そんな全男子の想いを彼は言ってくれた。素晴らしい。
「んじゃこれで異論ないよな」
「「待ちなさい」」
「恨むなら俺が寝ている間に俺を実行委員にしてしまった自分を恨むんだな。ハハハ!!」
本条が勇気ある行動を見せてくれたんだ。ここで俺が頑張らなくてどうする!女子のブーイングなんて怖くない。俺には男子という最強の仲間たちがいるのだから!!
まあ、俺がこういうやつだと知らずに実行委員にしたのが悪いってことで。人に仕事を押し付けたければ、それ相応の覚悟が必要なのだよ。君たちには覚悟が足りなかった。それだけさ。
「亮くん?」
「どうしたつぐみ。すごい怖いよ」
つぐみがすっげえ怖いオーラ出しながら俺に話しかけてくる。これあれだ、完全に怒ってらっしゃる。
でも、俺がここで折れたら、本条の、他の男子たちの想いはどうなるんだ!!俺が挫けることは、絶対にない!!(竈門炭〇郎風)
「私がなんで怒ってるのか、わかるよね?」
「まあまあそう怒らずに。怒ると折角のお可愛い顔が台無しですよ?」
「かわ...そ、そんな言葉には騙されないからね!」
ちっ。「つぐみはいい子だからとりあえず褒めとけばどうにかなる」作戦は失敗か。惜しいところまではいったと思うんだけどね。これは次の作戦を考えねば。
「皆~聞いて~」
「どうしたのモカちゃん?」
「この際、女子がメイド服着るのは良いとして~、男子にも執事服着てもらえばいいんじゃな~い?」
「青葉さん、それじゃ不平等じゃない?」
「男子はあんまりそういうの恥ずかしがらないよ」
「女子諸君。俺たちだって執事服を着て接客するのには躊躇いがあるというかとなんというか」
「「本条は黙ってて」」
「」
執事喫茶、みたいな感じか?ぶっちゃけ俺は別に良いぞ。それだけで女子のメイド姿が拝めるのなら最高だぜ。
「皆の言う通りだよモカちゃん。もっと他のものを考えた方が...」
「つぐ~耳貸して~」
「?」
「つぐはりょーくんの執事姿見たくないの~?」
「モカちゃんの意見すごく良いと思う!!私は賛成だな!!」
「嘘でしょ羽沢さん...」
「クラス唯一の良心が...」
モカが何吹き込んだのか知らないけど、なんか一瞬でつぐみが態度変えた。やったね!
「つぐもモカも落ち着いて!考え直して!」
「上原さん!2人を説得して!!」
「ひーちゃん~」
「モカどうしたの?さっきから亮くんの方をチラチラと見て...はっ!!そういうことか!!私もモカやつぐの意見に賛成だなー!!」
「上原さん!?」
「もう駄目よ...私たちはメイド服を着るしかないのよ」
「うちのクラスのイケメンの執事服姿見れるんだし、それで妥協するしかないわね」
「あの性格で本条がイケメンなのが悔しいよね...」
ひまりがこっちに付いた。勝ったな、風呂入ってくる。うちの学校に風呂はないけど。
どうやら他の女子も諦めムードに入ったようだな。俺たちの勝利だ!!
「ってことがあったんすよ」
「なるほど。つまり、亮が執事服で接客をするということね」
「間違ってないけどなんか違う」
お昼休み。リサさんと友希那さんに一緒にお昼を食べようと誘われたから、こうして一緒に弁当を食べている。うん。冷凍食品って偉大だな。手間かからないのにこれだけの味がするんだもん。冷凍食品を考えた人に感謝しないと。
「へぇー。メイド喫茶かぁ。よく女子がOKしたよね」
「モカとつぐみとひまりが味方になってくれたので。あの3人、そんなにメイド服着たいんですかね?」
「多分それは違うと思うなー☆」
なんであの3人がメイド喫茶を推してくれたのか、それは今でもわからない。俺が馬鹿なだけかな?いやいや、そんなことはないよな。はっはっは。
「簡単な話よ。その3人は亮の執事服を見たいのよ。そういう私も興味があるけど」
「俺の執事服を?そりゃまたなぜ?はっ、もしかして俺が慣れない執事服を着ているのを見てからかうつもりなのか!?」
「なんでそういう解釈になっちゃうのかなー」
リサさんにため息つかれちゃった。解せぬ。まあ、よくよく考えたら大天使つぐ神様がそんなことするわけないよな。ひまりとモカはともかく。
...やめよう。考えてもわからないことはわからない。
「亮」
「どしたんです友希那さん?」
「はい」
「...食べろと?」
「ええ」
...友希那さんがそう言って自分のお弁当の中身を食べさせようとしてくる理由も、考えてもわからない。断るのも角が立つからもらうんですが。
「ゆ、友希那...アタシも...亮!はい、あーん」
「あ、あーん」
...それを見たリサさんが更に食べさせてくるのも、なんでかはわからない。俺にはわからない(リヴァ〇兵長風)。
あれじゃないの?あーんって普通好きな人にしかやらないものじゃないの?まさか、この2人は俺のことを...!?いや、それはないな。逆にそんな嬉しいことがあったなら、俺は多分不慮の事故で死んでる。良いことがあった後には悪いことがあるって言うじゃん?それ。俺がこうしてピンピンしてるってことは、そんなことはないんだろうな。くそっ。可愛い彼女がほしい人生でした。
「っていうことがあったんだ」
「何?自慢してるの?」
「女に自慢してなんになる」
放課後。なんか蘭に相談したいことがあると呼び出されたので屋上へ来た。相談の前に今日のクラスやお昼休みの出来事を話したらこう帰ってきた。相手が本条みたいな男ならともかく、女相手にあーんしてもらった自慢なんてしねえよ。
「この人たちの行動原理がわからなくなったからとりあえずおかしくない人に聞いてみようと思って」
「全部あんたが悪い」
「ひどくね?」
この女酷い。相談したいことがあると呼び出してきてこれかよ。
違うな。蘭はひどいんじゃない。ツンデレなんだ(確信)。だから口では厳しいことばっかり言うんだな...
「ふんっ」
「ぐへっ...なぜ今殴った!?」
「なんかものすごい失礼なこと考えてた気がしたから」
お母さん蘭をこんな暴力的な子に育てた覚えはありません!!普通に痛いですわ。俺のか弱い体が傷ついたらどうしてくれるのかしら?あ、お前がオネエやるときもいと言われそうなのでこの辺にしておきます。小さいころマツコデ〇ックス女だと思ってた人いない?俺だよ。
さてと、そろそろ本題に入るとしますかね。
「で、蘭。相談って何?Afterglowのやつらじゃなくていいの?」
「うん。皆には相談しにくいから」
皆には相談しにくいってそれ重い話やんけ。シリアスか!?シリアスなのか!?
はぁ...腹をくくるしかないか
「相談しにくい、ね...わかった。こっからは真面目に聞くわ」
「ありがと」
そして蘭は話し出す。
長いので簡単にまとめると
蘭は知っての通りバンドやってるわけだ。でも、お父さんがごっこ遊びはやめろと言って反対してるらしい。というのも、美竹家は代々続く華道の家らしく、お父さんは娘に華道を継がせたいのだと。その結果、バンドしたい蘭VS華道させたい父、という構図が生まれた。
なぜこの相談を幼馴染にしなかったのかというと、幼馴染を心配させたくないんだって。なんというか...
「蘭って、ほんと優しいよな」
「優しい?」
「ああ。幼馴染を心配させないため、そして幼馴染とバンドを続けたいから俺に相談してるんだろ?優しいやつだよ、お前は」
「...お世辞は良いから」
「俺はあまりお世辞は言わない性格だぞ?」
「!?」
蘭ってけっこう優しいやつなんだなって。普段はほんとツンツンしてるけど、ツンをツンでミルフィーユしたくらいツンツンしてるけど、それは素直じゃないだけ。実際はとても優しい人間だ。
「.....よ、余計なこと言わないで!今はそれ関係ないでしょ!」
「照れてるな?」
「照れてない!!」
「痛っ!?」
「...悔しいけど、モカとかの気持ちが少しわかった気がする」
こいつ、俺の鳩尾を的確に...これが噂の暴力系ヒロインか...ガクッ
「ご、ごめんて。こっからガチな話するから」
話が脱線してもうた。元に戻さないと。
「蘭ってさ、バンドさえできれば華道は継いでもいいと思ってたりする?」
「そうだね...皆と一緒にバンドできるなら。華道嫌いとかそんなんじゃないし」
「だったら話は早い」
こいつが華道無理人間だったら話は別だったけど、華道OKなら良き。
「お父さんと向き合って話してみろ」
「え...」
「ツンツンしてるお前のことだ、押し付けられてそれを拒否して、親父さんとはまともに話してないだろ?」
「.....うん」
やっぱりな。
言うなれば、蘭とそのお父さんとの間にはすれ違いが起きているんだ。今だって、蘭は華道を継いでもいいと言ってるけどお父さんはそれを知らない。
蘭たちはバンドを本気でやってるのに、お父さんはそれをごっこ遊びだと断定する。
うん。一回話し合おう!それがいいと思う!
「蘭は一回自分の想いをしっかりと伝えてみろ。親父さんだってわかってくれるはずだ」
「で、でも...」
「不安か?」
蘭は無言で頷く。まあ、急に話せと言われても不安よな。
だったら、俺に一ついい考えがある。
「俺も一緒に行ってやろうか?」
「へ?」
やってきました蘭の家。女の子の家にお邪魔するなんて久しぶりだな。弦巻邸?あれは家じゃない、屋敷だ。
まさに「和」って感じの家だな。華道の家だと言われても納得がいく。和室とかあるし。お父さん着物着てるし。おせんべい美味しいし。
「君、佐竹君といったかな?」
「...はい」
隣で蘭とお父さんの話し合い見ながらおせんべい食べてたら、急にお父さんに話しかけられる。慌ててせんべい飲み込んだぞ。
「...娘とはどういう関係なんだ?」
「どういう関係...普通に友人?」
「嘘をつくな!恋人同士だろ!?」
「嘘じゃないですって!」
「娘はやらん!」
「お父さん落ち着いて!色々と誤解してるから!!」
「君にお義父さんと呼ばれる筋合いはない!!」
「あーもう!!」
なんなんだこの人。昭和の頑固親父か。盛大に誤解されてるし。でも、娘が男を家に連れ込んだらそう思うのも無理はないか。
「蘭!ヘルプミー!」
「あたしが、こいつと恋人...悪くな、いやいや、何考えてるんだあたし!?」
「自分の世界に入ってらっしゃる」
駄目だこりゃ(諦め)
その後、必死に蘭のお父さんの誤解をとき、話し合い再開。大変だったよ(遠い目)
「父さん」
「なんだ」
「...遊びじゃないって証明してみせるから、あたしたちのライブ、見に来てよ」
そう言って蘭はライブのチケットを渡す。ごちゃごちゃ言ってないで最初からこうしてれば良かったんや。さあ、チケットを渡されたお父さんの反応は!?
「...わかった。見に行こう。ただし、私が遊びだと判断したら、バンドはやめさせる。良いな?」
「うん...ありがと、父さん」
「...まだお礼を言われるようなことはしていないぞ」
そう言って目をそらす蘭パパ。あれかな、蘭のツンデレってお父さんから受け継いだのかな?男のツンデレってあんまり需要ないよお父さん。
「佐竹君。今ものすごく失礼なことを考えなかったかい?」
「...そんなことないじゃないですかー。はっはっはー」
親子揃って人の心読めるんか。華道やると人の心読めるようになるのかな?あーでも蘭はまだ華道やってないよな。華道の家に生まれると人の心読めるようになるのか。なるほど完全理解(違う)
「そうだ。蘭、席を外してくれないかい?佐竹君と少し話がしたい」
「わかった。でも、亮に変なことしたら許さないから」
「安心しなさい。本当に少し話をするだけだから」
俺なんかしたっけ?これ怒られるやつ?とりあえず、そんな俺を心配してくれる赤メッシュツンデレやな。ツンデレって出れたときの破壊力パないよな。あれは核兵器にも匹敵する。そうだよ、皆核兵器の代わりにツンデレを持てばいいんだよ。これで世界は平和になる。どうしたら世界は平和になると思いますか?という問いに真剣に悩んだ小学時代の俺。答えが見つかったぞ。
あ。馬鹿な事考えてる間に蘭出てっちゃった。俺、蘭パパと2人きり。場所、部屋。部屋に男2人きり、そんな状態で何も起きないはずがなく...
「佐竹君」
「はいぃぃっ!!」
「何を考えてるのかは知らないが、そんなに怯えなくていいぞ」
デスヨネー。ふざけすぎた。反省はしてる。後悔?後悔なんてしても役に立たないぜ。大事なのは反省を活かすことさ。こんなことを言ってる俺は反省を活かせていないということになる。皆も、俺みたいな人間にならないように気をつけるんだぞ!
「その...娘と話せる機会を作ってくれて、ありがとう」
「いえいえ。俺はただ、蘭に相談されたからそれに乗っただけですよ。最終的に解決しようと動いたのは蘭自身です」
「そうか。君は本当に良い子だな?うちの蘭をもらう気にはならないか?」
「いやいや、それは蘭が嫌がりますって」
「蘭はあまり嫌がらないと思うけどね...私の目がおかしくなければだが」
「何か言いました?」
「なんでもないよ」
俺が蘭と結婚?HAHAHA!!俺はまだ良いけど蘭は嫌がるよお父さん。折角娘と話し合えたのに、そんなんじゃまた逆戻りしますぜ。
後日談。蘭は家の華道の勉強を始めることを条件にバンドが認められたらしい。良かったな。
作者の推し(の1人)である蘭を堕としたかった。ツンデレな彼女が今後どうデレるのか...!?有咲もツンデレだよな。
後、文化祭に向けて少しずつ物語を進めときたかった。