「音楽の天才」と呼ばれた俺がなぜガールズバンドに振り回されなければいけないのか 作:弾正
バンドストーリー3章来ましたね。Afterglow、めっちゃかっこいいやんけ...!!
夏休みも半分が過ぎてしまった。この前始まったばかりだった気がするんだけどな~。おっかしいな~...
「ふむ...」
俺は一人、家で課題を眺めていた。机の上に置かれている、全く手がつけられていない課題を。
「...遊びすぎたぁぁぁぁぁ!!!!!!」
や☆ら☆か☆し☆た
夏祭りとか海とかデートとかのせいで、すっかり課題のことを忘れてた。えっと、登校日が確か1週間後。課題の進み具合は0。
これは、今日から死ぬ気で頑張らないとな。頑張れ俺!!俺ならできる!!やればできる!!もっと熱くなれよ!!
あ、今夏だから熱いのは嫌だな。もっと涼しくなれよ!!
「でもなー...」
勉強って取り掛かるまでのハードルが高すぎません?俺はこのハードルを越えられなくていつもゲームや音楽に逃げる。これじゃダメなのはわかってるけど、どーしてもやる気が出ない。
そこで俺は考えた!音楽聞きながら課題やればいいじゃないかと。
「何の曲にしようかな~」
イヤホンを差して準備はOK。さて、やるか。課題なんて速攻で片づけてやる。
~2時間後~
俺は今、ライブハウスに来ていた。え、課題?きょ、今日の分は終わったし(震え)
ライブハウスっていったら、真っ先に思い浮かぶのはCiRCLEだな。まりなさんという行き遅れババ...失礼。大層麗しいお姫様がいらっしゃるライブハウスだ。俺も暇な時はよくここに行って楽器を演奏する。
だけどね、ふと俺は思ったわけよ。人間、変化が必要だってね。いつもCiRCLEに行ってるけど、そこ以外にもライブハウスなんてたくさんあるじゃんって。少し前まではSPACEっていうライブハウスがあったんだけど、閉店しちゃってのよね。あそこのオーナーさん元気にしてるかな。あの人の「やりきったかい?」って言葉、好きだったな。
だから、俺がやって来たのはココ!!
「ライブハウス、Galaxy...!!」
いやー、まさか商店街の八百屋の地下がライブハウスだったとは。俺、商店街よく行くんだけど、初めて知ったわ。グー〇ル先生に「近くのライブハウス」って聞いたら出てきたんだもん。
「...」
「あ、八百屋のおっちゃん!」
そんなこと考えてると、八百屋のおっちゃん(名字は佐藤らしい)が現れた。
「おっちゃんの八百屋、地下にライブハウスあったんだ」
「...」
「もしかして、おっちゃんがオーナーだったりするの?」
「...」
「相変わらず何も喋らないね...」
「...」
「さっきからずっと頷いてるだけじゃん」
「...」
「まあ、ギリギリ会話通じるからいいけど」
そう!このおっちゃん、超絶無口なのだ!!ほとんど喋らない。少なくとも、俺はおっちゃんが喋ってるところを見たことがない。家族なら見たことあるよね...あるのか?
ちなみに、おっちゃんは妻と娘と3人暮らしらしい。奥さんには会ったことあるけど、娘さんには会ったことないな。俺と同い年だとか。いつか会ってみたいものだな。
「あ、そうだ。Galaxyでちょっと楽器弾いていきたいんだけど、いい?」
「...」
「ありがとーございます」
OKサイン出ました。Galaxy入ります。初めて入る場所ってのは緊張するねぇ~。それ以上に楽しみだけど。
楽器を演奏するべく、ライブハウスGalaxyに入った俺!!
しかし、そんな俺を待っていた(待ってたわけではないと思う)人物がいた!!
「.....」
金髪で、ちょっと目つきが怖い。いわば不良みたいな感じの女性。その女性が、激しくドラムを叩いている。
なるほど。この人、かなりドラム上手いな。麻耶さんに匹敵するレベルだ。流石に元スタジオミュージシャンの麻耶さんの方がちょっと上手だけど、それは麻耶さんが上手すぎるだけ。この人もプロレベルの腕前だ。
ちなみに、なんでそんな上から目線なのかっていうと、俺が「音楽の天才」だから、ですかね()
「...ん?なんだお前?」
あ、気づかれた。もう演奏は終わりなのか?もう少し見てたかったんだけどな。
「ここのライブハウスで練習しに来ただけです。怪しいものでもなんでもございません」
「ここに来るってお前、かなり変わってるな」
「へ?」
「ここら辺のやつは大体CiRCLEかSPACEに行ってるからな。SPACEは閉まっちまったみたいだけどな」
「そうなんだよな。もうやりきったかいおばさんに会えないと思うと寂しいぜ」
「...もしかして、やりきったかいおばさんって、SPACEのオーナーのこと言ってるのか?」
「他に誰がいると?」
「...はははっ!!お前、面白いな」
「あ、ありがとう?」
なんか少し話して、それで褒められた。おかしいな、これくらいいつも普通だぞ。この人の周り、俺みたいな人いないのかな?
「あ、そうだ。さっきのドラム、上手だったぜ。俺が保証する」
「保証するって...お前、何者だ?」
「ただのしがない音楽の天才でs」
「音楽の天才!?お前、もしかして、あの伝説の!?」
え、なんか伝説になってるんだけど。伝説って言われても、俺普通の人間よ?俺氏困惑中。
「ずっと前から会いたいと思ってたっす!初めまして!自分、佐藤ますきって言います!!」
「さ、佐竹亮です」
「こんなところで会えるなんて光栄っす!この前の個人初ライブ見ました!かっこよかったっす!!」
個人初ライブって...4月の話やん。俺がまだガールズバンドと仲良くなる前の話やん(※第1話読めば、なんの話をしてるのかわかると思うぞ!!)。てかあの時いたのね。
もしかして、この感じって...
「ますきさん、もしかして、俺のファンだったり?」
「その通りっす!あ、サインもらえますか!?」
「サイン!?とりあえず、名前書くだけでいいか?」
「もちろんっす!この紙にお願いします!」
「お、おう...」
どこから紙とペン出した
という疑問は一回置いといて、いやー、俺もこんなアイドル的存在になれるなんてな。サイン考えときゃよかった。家帰ったらサイン考えよう。また求められるかもしれないし。え?調子に乗るなって?断る☆
でも、なんだろう。俺、この人の勢いに負けてる感がすごい。佐藤っていうくらいだから多分ここの娘さんなんだろうけど、親父と違ってよく喋るな。コミュニケーションとりやすいから大歓迎だけど。
「こんな感じでいいか?」
「はい!!ありがとうございます!!」
俺のサイン(名前書いただけだから、一般的に見たら多分サインではない)をもらって喜ぶますき。めっちゃ敬語使ってくるけど、この人同い年なんだよなぁ...同い年の人に敬語使われるのはちょっとムズムズするな。あ、紗夜さんと燐子さんも9割くらい敬語だと考えると今更か。
「そうだ!!亮さん、お願いがあるんすけど」
「どうした?」
「何か演奏してもらえませんか?自分、もう一度生で演奏みたいんです!!」
「あー、うん、いいよ。そもそも楽器弾くつもりで来てるんだし。折角だし、ドラムでも叩こうかな」
「マジっすか!?めっちゃ嬉しいっす!!」
「本当に?それじゃあ、聞かせてもらおうかな」
「よし、任せとけ...って誰だよ。1人増えてるぞ」
「あ、レイ。来てたのか」
「今来たところだよ」
もう1人増えました。身長高い人が増えました。薫さんより身長高い説あるぞ。ギリギリ俺の方が上ってくらいか。
「あ、初めまして。和奏レイです」
「こちらこそ初めましてー。佐竹亮です」
和奏とはまた珍しい名字だな。レイって名前はかっこいいな。うん、なんで人の名前分析してるんだろう?
「2人とも知り合いだったんだな」
「少し前に仕事で一緒になってね」
「仕事?work?」
「有名アーティストのバックバンドっす」
「思ってたよりすごい仕事してるな」
嘘だろ?俺にはそういう話来たことほとんどないのに。パスパレくらいしかないわ。んで、その仕事もまりなさんの縁。あー、最近平三さん見てないな。元気かな?そもそも平三さんの存在忘れかけてたわ。ごめんね。
「レイさんは何の楽器を?」
「ベースやってる。はなちゃん...ギターをやってた幼馴染と一緒に演奏するために覚えたの」
「はなちゃん?はなちゃん、ハナチャン...芋虫?」
「マ〇オには出てこないかな」
ハナチャンなんてキャラいたよね。踏むと怒って追っかけてくるやつ。昔踏みまくって遊んでた記憶がある。まあ、その後死んだけど。
「花園たえっていう名前なんだけどね」
「ちょっと待てストップ」
「?」
「HA NA ZO NO TA E ?」
「うん」
「ギターやってたりした?」
「うん」
「マージか...」
俺の知ってる花園たえは1人しかいないぞ。ハンバーグとレタスを等価交換しようとする錬金術師(by有咲)であり、ウサギの楽園ハナゾノランドの園長にして、ポピパのギター担当。クールそうな見た目に反して超がつくほどの天然。
「俺、多分知ってるわ」
「ほんとに!?」
「うん。あ、たえの連絡先あげるからスマホ出して」
「ありがとう!!」
「亮さん!自分と連絡先交換してもらえませんか!?」
「OK。だけど一回落ち着いてね」
世界って狭いんだな。初めて行くライブハウスで初めて会った人が、知り合いの幼馴染だったりするんだもん。俺の幼馴染とかも近くにいたりして。そもそも俺に幼馴染と呼べるような存在がいたかどうかは別として。
この後、たえの連絡先をレイさんに渡して、ますきと連絡先を交換して、ついでにレイさんとも交換した。
それで、ドラム叩いた。ベースも弾いた。途中から一緒にセッションみたいなこともやった。新鮮で楽しかった。
帰宅中~。息抜きは終わったから、課題やらないとな...このペースじゃ終わらないから死ぬ気でやらないと。誰だよ宿題ほったらかして遊んでた馬鹿は!!俺か!?俺だな!!はぁ...
「よし!こうなったら歌いながら帰るか!!」
「あれ?もしかして、亮先輩ですか?」
「...俺のことを知ってるとは、誰だ貴様、って明日香ちゃんか」
「お久しぶりです。姉がいつもお世話になってます」
もう少しで歌ってるところが見つかるところだったね!しかも後輩に!
戸山明日香。香澄の妹だ。少し前に会って軽く挨拶した程度だけど、覚えてくれてたのね...!!
「明日香ちゃん。俺の妹にならないかい?」
「...それは、亮先輩が私の姉と結婚するということですか?」
「そっかー、俺が香澄と結婚すれば明日香ちゃんは義理の妹だー...ってなるわけないよね?」
「でも、このままだと姉をもらってくれる人がいない気がしてきて...」
「高校生相手にする心配じゃないと思うな」
この子、真面目で姉思いでほんといい子なの。でも、姉のこと心配し過ぎだと思うの。君が思ってる以上に姉は成長して...
成長して................
「でも、香澄だからねぇ...」
「先輩もそう思いますよね」
「まー、俺には姉いないからそこんとこはよくわからないけどね」
ポピパを作った行動力は尊敬できるけどなぁ...俺も香澄の将来が不安になってきたよ。
「ところで、明日香ちゃんは何してたの?」
「高校見学です」
「高校見学?花咲川が中高一貫じゃなかったっけ?」
明日香ちゃんは花咲川学園中等部に通ってる。香澄が通ってるのが高等部。あそこは中高一貫だよな。それなのに、なんで?
ちなみに香澄が花咲川に入ったのは、妹から話を聞いて面白そうだからであって、中等部からというわけではない。
「そうです。でも、私、高校から羽丘に行きたいと思ってて」
「羽丘に?それじゃ、俺の後輩となるわけだ」
「よろしくお願いします」
「気が早いな」
何の心境の変化があったのかは知らないけど、明日香ちゃんは羽丘に来るらしい。頑張れ。応援してる。
「先輩は何をしてたんですか?」
「ちょっと楽器を演奏しに」
「課題は?」
「ちょっとだけ残ってる」
「具体的には?」
「9割くらい?」
「...」
俺にとってはちょっとなんだよ気にするな。
「明日香ちゃんは終わったの?」
「はい」
「香澄は?」
「今頃家で頑張ってます。有咲先輩に手伝ってもらいながら」
「知ってた」
あの行き当たりばったりな猫耳(本人曰く星)少女が課題終わってるわけないもんな!俺もだけど!
1週間後の登校日、俺は死ぬ気で終わらせた課題を提出して、担任に「お前が課題を提出するなんて...!!」って言われた。あの担任許さん。ついでに「りょーくんが課題を提出するとは~。明日で地球は滅ぶかもしれませんな~」「亮くんが課題を提出!?う、嘘でしょ!?」とか言ってたモカとひまりも許さん。お前らにとって俺はどんな人間なんだよ。え、事実?うそ~ん...
RASから2人参戦。ここからRAS、モニカを早めに登場させたいところではあるが...
アンケート再びやるよ~
ハーレムについての意見。ぶっちゃけ、どう思ってるのよ?
※アンケートはあくまで参考にさせていただくだけで、必ず結果が採用されるわけじゃないです。あくまで作者がやりたいようにやります()
ハーレムって言ってるから、やっぱり全員堕とすべきかねぇ?
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当たり前だよなぁ!?
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堕ちない人も必要だろぉ!?
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一回一回聞くな作者の好きにしろぉ!!