「音楽の天才」と呼ばれた俺がなぜガールズバンドに振り回されなければいけないのか 作:弾正
題名ふざけたのは反省してる。後悔はしてない。
友希那さんとリサさんに連れられて、やってきましたCIRCLEに。昨日のライブぶりだな。
そしてスタジオに入ると、すでに他のRoseliaメンバーは準備していた。流石本格派バンド。
クールな美人氷川 紗夜。黒髪の(どことは言わないけど)大きい白金 燐子。自称大魔王宇田川 あこ。あこちゃんは巴の妹らしい。
それに歌姫湊 友希那。見た目だけはギャル今井 リサの5人でRoselia。その中に俺は男一人。場違い感あるなー...
「今日はよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」
「よ、よろしく...お願いします...」
「りょー兄、よろしくねー!!」
とりあえず挨拶しとく。紗夜さんは真面目、燐子さんは人見知り、あこちゃんは元気、って感じかな?挨拶で性格は大体わかるって親父の言ってた通りだな。
「とりあえず、何か一曲やってみてくれません?そうしないとわからないことが多いので」
「わかったわ。皆、準備して」
今回練習を見学させてもらって、それでRoseliaのコーチをやるかどうかを決める。そのためにはまず、Roseliaの演奏をもう一度聞いておきたい。ライブで見るのと練習で見るのとじゃけっこう違うだろうし。
「準備はできたかしら?」
「オッケー☆」
「いつでも構いません」
「大丈夫です...!」
「できましたー!!」
「それでは、いくわよ!BLACK SHOUT」
演奏スタート。
前奏からRoseliaの音楽に思わず圧倒される。ライブのときも思ったけど、やっぱり演奏技術高いな。間近で聞くとよりわかる。これは将来プロになるかもしれないな。
友希那さんの声はすごい伸びてる。声量もやべえ。リサさんのベースはちょっとミスこそ目立つものの、それはあくまでRoselia基準だからで、普通にレベル高い。紗夜さんのギターはめっちゃ正確で、ミスタッチがかなり少ない。良くも悪くもお手本通りって感じだ。燐子さんのキーボードも正確。長いことやってるのかな?そんな感じの音だ。あこちゃんはドラムを楽しそうに叩いている。そのうえ音もあまり外れていない。
終わった。俺は思わず拍手を送っていた。
「一つ聞いていいっすか?」
「何かしら?」
「あなたたち本当に高校生ですか?めっちゃレベル高いんですけど」
「あこは中学生だよ!!」
「そうだったねごめんね」
Roseliaのレベルが高すぎてこれもうコーチとか要らないんじゃないか案件発生してるんだけど。
「いや、もう、本当にレベル高いっすよ。俺なんかのコーチなんて要らないんじゃないかって思うくらいには」
「そんなことはありませんよ。私たちは頂点を目指しているのですから、そのためにはまだまだレベルが足りません」
紗夜さんはそう言って謙遜するけど、普通にすごいって思うんだよなぁ...神様。なんでこんな精鋭バンドを作り出してしまったのですか?ありがとうございます。レベルが高いバンドの演奏見れるのって嬉しいです。
まあ、課題がゼロってことは流石にないけどね。この世に完璧なんて存在しない。
「でも、課題は少しありますよ」
「...聞かせてちょうだい」
「まず友希那さん。プロ並みの声だとは思いますけど、もう少し抑揚をつけてみた方が良いかと。感情の籠った歌ほど良いものはものありませんから」
「なるほど」
というわけで、第1回・Roseliaへのアドバイス大会開催!!イエーイパチパチ
「リサさんはミスタッチ多いっすね。まあ、このバンドの基準が高すぎるからそう見えるだけなんですけど。もう少し落ち着いてやってみた方が良いかもしれません」
「やっぱりわかっちゃうかー...落ち着いて、ね。うん、やってみるよ」
「紗夜さんはめっちゃ正確ですね。すごい練習してるのがわかります。強いて言うならサビ前の部分少し危なかったですよね。そこを少し練習した方が」
「わかりました」
「燐子さんもかなり正確。だけど、もう少し音大きくしても良いかも。キーボードの音少しくらい強調した方が、より良い演奏になると思います」
「は、はい...!」
「あこちゃんは楽しそうに叩いてるのグッド。だけど、それでたまに音が走ってるからもう少し抑えよう」
「わかったー!!」
アドバイス終了。やりきったぜ。
あ、噓ついた。もう一つあったわ。
「後、これは全体に言えることなのですが...」
「「「「「?」」」」」
「...俺の考えすぎかもしれないですけど、どこか危ない感じの演奏なんですよね」
「危ない、ですか?」
このバンド、かなり危ないかもしれない。半分勘だけど。
「なんていうか、なんかあったらすぐに崩れてしまいそうっていうか、皆がバラバラの方向を向いてるっていうか、そんな感じなんですよ」
「バラバラの...方向...?」
「何を言っているのかしら?私たちはFUTURE WORLD FESに出るという共通の目標があるのよ?」
「...そうでしたね。ごめんなさい、忘れてください」
共通の目標があるのに、別の方向を向いているって、確かにおかしい話か。俺の考えすぎかな?やっぱり、モカとひまりに引きずられたり、蘭に殴られたりで疲れてるんだよな、俺。うん、そう信じたい。
...不安だ。
「それで、私たちのコーチを受けようと言う気にはなってくれたかしら?」
そう友希那さんが聞いてくる。俺自身は受けてみたい気もするけど、俺なんかで良いのかね...?
「俺なんかで良いんですか?」
「むしろ亮が良いわ。皆もそう思ってるわよね?」
友希那さん、嬉しいこと言ってくれるじゃないっすか。
「うん!亮のアドバイスってかなり的確だし、良いと思うよ☆」
「私も賛成です。佐竹さんの力は私たちが頂点へと近づくのに必要だと思います」
「わ、私も...良いと思います...!」
「あこもりょー兄に色々教えてもらいたーい!!」
他の人もそう言ってくれる。よし、そこまで言ってくれるなら...
「わかりました。俺なんかで良ければ、Roseliaのコーチ、引き受けますよ」
やってやろうじゃないの。いつか「Roseliaは俺が育てた」とか言える日がくるかな?
「もうそろそろ時間でのようですね」
「そうね。そろそろ終わりにしましょう」
あの後めっちゃ練習した。めっちゃ疲れた。流石Roselia、練習もかなりハードだ。俺じゃなきゃ耐えられなかったね。
練習も終わったので今日は解散。俺は良い子だから寄り道せずに真っ直ぐお家に帰る。
そういえば、今日の晩ご飯どうしよう?初めてのRoseliaの練習でめっちゃ疲れたから、作る気なくなっちゃったからなぁ。よし、食べに行くか。え?寄り道しないって言ってたじゃないかって?君のような勘の良いガキは嫌いだよ...
食べるとして、何にしようかな。とりあえず今の手持ちを確認して...お、マッ〇のクーポン券あるじゃん。今日は夜マ〇クだ。ダブルチーズ〇ーガーでも食べようかな。
俺は近くの〇ックを目指す。ラッキーなことに、現在の位置からすぐ近くにマ〇クがあった。てか、さっきから〇が多すぎてわけわからんぞ。
「いらっしゃいませ!ご注文は何にしますか?」
「ダブ〇チーズバーガーとポテトのLで。飲み物はマックシェ〇クのバニラでお願いします」
「かしこまりましたー」
注文を終えて、後は待つのみ。〇ック来るの久しぶりだなー。そうそう、マッ〇といえばポテトだけど、あれってどうしてあんなに美味しく作れるんだろうね。ただ芋を揚げているだけなのに、どうして美味しくなるんだ?現代七不思議の一つに数えられると言っても過言ではないぞ。あ、やっぱり過言かな。
...ん?
適当にスマホいじりながら待っていると、ふとさっきまで一緒にいた水色髪の先輩が見えた気がした。気のせいかな...?
顔を上げて周りをしっかりと確認してみる。すると...
「あれ?紗夜さん?」
紗夜さんがいた。こんなところで会うとは奇遇だな。
「...佐竹さんではありませんか。奇遇ですね」
「そうですね。後、露骨に顔をしかめるのやめてもらえません?泣きますよ?」
なんかめっちゃ嫌そうな顔されたんだけど。泣きたい。
その後、流れで相席することになった。まあ、他の席が空いてなかったとも言うんだが。
俺と出会って嫌そうにしてたのは、あまり自分がファストフード店に来ていたことを知られたくなかったかららしい。確かに紗夜さんってそういうイメージないもんな。真面目・オブ・真面目って感じするし。風紀委員もやっているらしいし。
「紗夜さん、もしかしてファストフード好きなんですか?」
俺はなんとなく聞いてみる?
「い、いえ。そういうわけでは。今日はたまたま両親が外出中で、その両親が外で食べてこいと言うので」
「なるほど」
そう言いながらも紗夜さんはポテトを食べる手を止めない。
「でも、なんでマ〇クに来たんですか?外食って言うならファミレスとかでも良かったんじゃ?」
「...す、すぐに食べることができるので。学校の課題などもありますから、食事にあまり時間はかけられないと思いまして」
「それは大変ですね」
とか言いながらも紗夜さんはポテトを食べる手を止めない。
「...ポテト好きなんですか?」
「...そ、そういうわけではありません。少しでも時間短縮をするために食べ続けているだけです」
「...そうですか」
と言いながらも紗夜さんはポテトを食べる手を止めない。
あ、遂にポテトなくなった。それに対して俺のポテトはまだ残ってる。紗夜さんが一瞬こっちのポテトを見た!そしてすぐに視線をそらした!!
「.....どうぞ」
「...なぜフライドポテトを差し出すのですか?」
「...ちょっとお腹いっぱいになってきちゃったなーなんて思ったりして」
「...そうですか。それでは、残すのもったいないのでいただくとします」
ポテト好きなんだろうなこの人。本人は否定してるけど、めっちゃわかりやすい。
いやね、一生懸命ポテト食べてるクールビューティー見たらね、ポテトあげたくなっちゃうじゃん?え、そうでもない?失礼な。紗夜さん美人なんだぞ。
「そういえば、佐竹さんはどうしてここに?」
「疲れたからですかね」
「疲れた?もしかして、普段佐竹さんが料理を作るのですか?」
さっすが紗夜さん。俺の疲れたという一言からここまで察するなんて只者じゃねえな。
「そうっすね。俺、一人暮らしなんで」
「一人暮らし...!?」
この反応、Afterglowの奴らに続いて2回目だ。
そうだよ一人暮らしだよ何か悪いことでもあるのか!?(逆ギレ)
「まあ、親からの仕送りがあるんで普通に暮らせてます」
「そうだったんですね...」
うわーこいつ大変なんだろうなー、って目で見られてるよ俺。家事とかめんどいって思うことはあるけど意外と大変でもないんよ。自由だし。自由って良いぞ。好きな時に好きなことができる。これほど素晴らしいものはない。進撃の〇人の主題歌に自〇の翼があるのもなんとなくわかるわー。
...ん?突然電話の着信音が鳴る。俺のではないな。
「すみません。私の電話です」
なーるほど。紗夜さんのだったのか。
紗夜さんは俺に断りを入れてから電話に出る。
「もしもし...日菜?私は外食で済ませているから、あなたもそうしたら?え、私?どこでも良いでしょう。食事中だからもう切るわよ」
...
「すみません佐竹さん。お見苦しいところをお見せしました」
「...妹さんですか?」
「...はい」
とりあえず思ったこと言わせてくれ。すげー重い雰囲気なんですけどぉぉ!?俺シリアス大嫌い。大っ嫌いだ、バーカ!!
だけど、気になるからちょっとだけ、ちょっとだけ聞いてみる。怖いもの見たさってやつだ。ちょっとだけよ。
「仲、悪いんですか?」
「悪い、というよりは私が避けてしまっているんです」
「...」
「この話は終わりにしましょう」
「いや」
ちょっとだけ、ちょっとだけ踏み込むだけ。
「避けるって、何があったんですか?」
「...あなたには関係ないことでしょう?」
「確かに、俺はあなたの家族とは関係ありません。だけど、Roseliaのコーチとしてあなた個人には関係がある」
ちょっとだけ...とは言えないな。やべぇ、踏み込み過ぎた。帰って良いっすか?ダメ?あ、はい。
「不安定な精神状態っていうのは、演奏に現れますよ」
「!?」
音楽は、本当に人の心と密接に関係している。もし、Roseliaで頂点目指すって言うなら、不安な要素は取り除きたい。
...というのはあくまで表向きの理由。本当は、紗夜さんを助けてあげたいっていうお節介だ。こんな美人の先輩を困らせたままってのは良くないだろ?
「.....そう、ですね。わかりました。私と妹___日菜との間に何があったのか、話します」
そう決心した紗夜さんは、自分と妹について話してくれた。長いので要約すると...
妹天才→自分は天才じゃない→自分がやっていること全部妹に負ける→コンプレックス→妹を避ける。最低な姉だ...→私にはギターしかないの!!
って感じだ。てか、努力一本であそこまで正確にギター弾けるって十分すごいと思う。言うなれば努力の天才といったところか。
話を聞き終わって俺は一言。
「その妹さんすごいっすね。でも、紗夜さんもすごいと思いますよ」
「私が...?」
「はい。普通の人間はそこまで努力できませんもん。天才に何か一つでも勝ちたくてギターをやる。音楽を始める理由なんて人それぞれですよ。それに、普通天才と張り合おうなんて考えられませんよ。俺だったらもうとっくに諦めてる」
紗夜さんは本当に努力家だ。努力するというのは簡単そうで難しい。それを平然とやってのける紗夜さん。そこに痺れる憧れるぅぅ!!...今はふざけて良いときじゃないよねごめんなさい。
「後、本当に自分が最低な姉だったなら、妹さんはさっきみたいに電話なんてかけてきませんよ。妹さんはきっと、お姉ちゃんと仲良くなりたいんですよ」
「日菜が、私と?」
「はい。一度、お互い本音で話し合ってみたら良いんじゃないですか?こればっかりは本人の問題だから、俺がとやかく言えることじゃないですけど」
姉のことが嫌いなら、さっき電話をかけてきたのはなんだというのか。
本音で語り合うことで見えてくるもんってのもあるでしょう?多分。
「そうですか...」
「後、一つだけ」
「?」
「俺は紗夜さんのギターの音、好きですよ。音は才能だけじゃなくて、その人全体を表しますから。上手い下手もある程度は大事だけど、それだけじゃない」
「!?」
紗夜さんの正確な音って、なんて言うんだろう。安心感がある。俺はそういうの好きだ。もし一緒に演奏する機会があったら、かなり安心して演奏できるだろう。
「...ありがとうございます」
そう言って紗夜さんは照れ臭そうに微笑む。
...何この笑顔反則でしょ。クールビューティーが見せる笑顔とかマジでヤバい。一瞬惚れそうになったもん。
「佐竹さんの言う通り、日菜と一度話し合ってみます」
続けてそう言う紗夜さん。頑張ってほしいものだ。てか、こんだけ言ったのに何も変わらないとかあったら悲しいもん。
この後家に帰った俺は、恥ずかしいことを言ったと気づいてしまった。だから、それを忘れるかのように全力で寝た。それはもう、ぐっすりと。翌日、学校に遅刻した。
重い話じゃなくて、もっと平和な日常書きたい。だけどね、本来の目的であるハーレムのためにはこういった話も必要なの。許して。タグに「たまにシリアス」追加したから。
Roselia回に見せかけた紗夜回。さよひな問題は早めに解決しときたかったの(小声)
リクエストとかあればいつでも受け付けてるぞい!!