「音楽の天才」と呼ばれた俺がなぜガールズバンドに振り回されなければいけないのか 作:弾正
※千聖推しの皆様ごめんなさい。決して千聖様を貶めたいわけではございません。
※オリキャラ出てきます
俺は!CIRCLEに!帰ってきた!!(唐突)
Roseliaのコーチ以外でCIRCLLEに来るのは久しぶりだな。よーし、今日は色々曲弾いちゃうぞー。
「あ、亮くんに話があるって人がちょうど今来てるんだ!」
...何そのご都合主義的展開。タイミング良すぎだろ。俺のこと監視してた説あるぞ。
「はぁ...で、その話がある人って誰なんですか?」
「君が佐竹 亮くんかい?」
「あ、はいそうですけど...」
まりなさんに呼ばれて行ってみると、白いお髭が立派なおじいさんがいた。ライブハウスにおじいさんがいた。すごい偏見混じってるのはわかってるけど、なんでライブハウスにおじいさんが?
「おお、君が噂の音楽の天才か!?わしは
「...まりなさんのおじいさん!?」
この人が!?てか、まりなさんのおじいさんってまだ生きてたんだ!?まりなさんがけっこう年齢いってることを考えると、おじいちゃんかなりの歳なんじゃないか?
「亮くん。今すごい失礼なこと考えなかった?」
「まりなさんが行き遅れたババゲフンゲフン。な、なにも考えてませんよ?」
「彼女すらも作ったことない亮くんには言われたくないな~?」
「ぐふっ」
会心の一撃!!俺の心に9999ダメージ!!
ちくしょう、彼女が一回もできたことないのけっこう気にしてるのに...彼女募集中。誰か付き合ってくれないかな~?
「ちなみにわしは今年で90歳じゃ」
「90歳にしてはすごい元気ですね」
「健康の秘訣は適度な運動じゃよ」
おじいさんやっぱりそれなりに歳いってた。90歳なのにすごい元気だな。言葉もしっかりしてるし、ボケとは無縁そうだ。
「で、おじいさん。俺に話があるって言ってたけど、どんな話なんですか?」
「実は、新たにアイドルバンドというものがわしの事務所でできてな。その練習を少し見てくれないかと思ってのう。皆初心者じゃからな、君がしっかりと教えてあげてほしいのじゃ」
アイドルバンド...?
平三さんの案内で、事務所にやってきた俺。アイドルバンドってやつが面白そうだなって思ったからなんとなく着いて行ってみることにしたんだ。
その途中、平三さんが色々なことを教えてくれた。
アイドルバンド___その名の通り、アイドルがバンドをやるのだとか。名前はPastel*Palettes。略してパスパレ。結成して日が浅いため、大半のメンバーは音楽初心者だそうだ。だがしかし、初ライブは一週間後に控えているとか。
そして、この後平三さんが言った言葉が衝撃だった。
「実はのう...このままいくと、パスパレはエアバンドになってしまうんじゃ」
「エアバンドって...ライブで演奏しないってことですか!?」
「そういうことじゃ」
客を騙すつもりだっていうのか!?ふざけてんだろ(ガチギレ)
「平三さん、俺、帰って良いっすか?」
「そうなってほしくないからこそ君に助けてほしいんじゃ」
「?」
は?
「エアバンドにすると言い出したのはわしの事務所の今すぐにでもクビにしてやりたい無能なやつらなんじゃ」
「さらっとエグイこと言いますね」
「そこでじゃ、君がパスパレを一週間である程度の演奏ができるバンドにしてほしい」
「それはまた無茶を...」
「できないことではないだろう?音楽の天才よ」
「...そこまで言われたらやるしかないでしょう?」
「はっはっは!!それでこそわしが見込んだ男じゃ!!」
という感じで今に至る。
「このドアを開けたらパスパレはいるはずじゃ」
「わかりました」
「そうじゃ。一つ言い忘れておったが、パスパレのメンバーは皆美少女じゃよ」
俺はドアを開けた。その動作は風のように早かった。俺、美少女、大好き!!...危ない危ない、落ち着け俺。ただの変態じゃん。
「あ!あなたがヘイゾウさんがおっしゃっていたお師匠ですか!?」
「そうなる...のかな?」
お師匠って...どんな伝え方してるんだよ平三さん。
「この子がパスパレの演奏技術を上げてくれる子じゃ。エアバンドなんてことはさせぬよ」
「ふーん...君、るんっ♪てきたー!!」
「そうじゃろう、るんっ♪てくるじゃろう!!」
すいませんちょっと何言ってるかわからないです。るんって何。るんって。
「あの...時間がないので練習するならもう始めたいのですが...」
「そうじゃな千聖ちゃん。では、まずは一曲演奏してこの少年に自分たちの完成度を見せてやれ。どれくらいできるのかわからないと教えようがないじゃろう」
「...ん?千聖?」
聞いたことある名前と声だ。よくテレビで見る。そう思ってその千聖という少女をよく見てみる。
「...え?もしかして白鷺千聖?」
「はい。白鷺千聖です」
「...」
白鷺千聖と言えば、超有名子役じゃん。現在も女優として色々な番組に出てる。普通に有名人なんだけど。俺有名人と会えたんだけど。
「よっしゃあぁぁぁぁぁ!!!」
「時間がないのでそろそろ始めても?」
「アッハイ」
怖い。初対面の人の前で叫ぶもんじゃないな←当たり前だ
とりあえずパスパレの演奏を聞かせてもらったけど...
「...すごい失礼なのはわかっていてあえて聞きますけど、本当に一週間後にライブなんですか?」
「その通りだけど...もしかして全然ダメだった!?」
「彩さん、はっきり言ってヤバいっす。麻弥さんと日菜さんはともかく、他の3人はちょっと...」
「仕方ないことね。私はあまり練習に参加できていないから」
「ブシドーが足りないのでしょうか?」
「うんブシドーは大丈夫なんじゃないかな?」
結論から言おう。やばたにえん...
いかに無能なスタッフたちが本気でエアバンドをやらせようとしていたのかがわかる。俺だったらエアバンドにするくらいならライブ延期にするね。
「亮くん。私たち、大丈夫なのかな...?」
彩さんが涙目で見てくる。うっ、すごい罪悪感が...
だけど、このままでは俺がなんのために来たのかって話だよね。
「今から一週間で大丈夫にしてみせますよ」
「でも、どうやって...?」
「超スパルタ個人レッスンをやります」
「スパルタ...」
「わー!面白そー!!」
皆でそろって音合わせも良いけど、今はそれよりも個人の能力を上げるべきだ。
「早速今から5日間、1人ずつやりますよ。というわけで皆さん都合のつく日を教えてくださいな。予定組むんで」
1日目・若宮イヴ
「イヴは筋は悪くない。というわけで練習あるのみ!!」
「はい、師匠!!」
他のメンバーは解散した。千聖さんのように他の仕事に行く者もいれば、麻弥さんや彩さんのように別のスタジオを使って練習する者もいる。日菜さんのようにるんっ♪て来るものを探しに行く者もいた。最後のはよくわからん。るんっ♪て何?
前半3日間であまり上手ではない3人に音楽を叩きこむ。残り2日でできている2人の調整だ。記念すべき第一回はイヴ。フィンランドから来た俗にいう帰国子女というやつだ。フィンランド人と日本人のハーフらしい。
「師匠はまるでサムライのようなお方ですね!」
「それは褒めてるってことでOK?」
「はい!」
わーい褒められたー。
この子、俺のことを師匠と呼ぶんだよ。俺からしたら初めての弟子なんだけどどうすればいい?
そしてイヴは、日本文化が大好き。歴史も好きで、武士道に憧れているとか。元気いっぱいに「ブシドー!」と言っている姿は可愛い。
「ところで、立派なサムライというものはたくさんの妻を持っていたと聞きましたが...師匠にもたくさんの妻がいるのでしょうか?」
「いないよ?」
何を言ってるんだこの子は?そもそも俺は彼女すらできたことないのに。悲しい。もし俺が告白して成功する相手がいるなら教えてほしいくらいだよ全く...
「クシュン!...失礼しました」
「紗夜、可愛いくしゃみだねー☆」
「風邪...でしょうか...?」
「風邪!?紗夜さん大丈夫ですか!?」
「無理はしないでちょうだい。次のライブに支障が出たら困るわ」
「ヘックション!!」
「美咲ちゃん...じゃなくてミッシェル、大丈夫?」
「私聞いたことがあるわ!!くしゃみをするときと言うのは、誰かがその人のことを噂しているときだって!!」
「すごいよミッシェル!有名人だね!!」
「儚い...」
2日目・丸山彩
「彩さんって、すごい努力してるんっすね」
「えっ?急にどうしたの?」
「歌声とかでなんとなくわかります。すごいド素人が努力してここまで頑張ってきた、っていうのがね」
彩さんは、努力という面では紗夜さんと似たところがあるかもしれない。同じ学校の同じ学年だし。
「ありがとう。でも、私、全然上手くないから...折角アイドルデビューできたのに...」
「そんなに落ち込むことはないと思いますよ?」
「でも...」
確かに、彩さんは特別歌が上手いわけじゃない。でも、俺と練習しているうちに、少しずつ確実に上達してる。努力してる証拠だ。
「最初から上手い人なんてごく少数。最初は皆下手なものですよ。だから、最初はそんなに上手くなくても良いじゃないですか。自分のその時の全力をぶつければ」
「亮くん...!」
「だから、精一杯頑張りましょう。パスパレの初ライブへ向けて...ってなんで泣いてるんですか!?」
なんか彩さん泣いてるんだけどぉぉぉ!?!?彩さんは俺に罪悪感を与えるのが好きなフレンズなんだね!そんな友達いるか!
「ご、ごめんね...こんなこと言ってもらえるのが初めてで、すごい嬉しくて...」
「彩さん...」
「私、頑張るね!」
涙が流れながらもそう言って笑う彩さん。何この可愛い生き物は。
3日目・白鷺千聖
「千聖さん、はっきり言って良いですか?」
「ええ、いいわよ」
「アナタ、怠惰デスね?」
「...ふざけているの?」
「ごめんなさい」
ワタシは音楽教、天才司教「リア充爆破」担当、ペテルリョウス・サタケコンティ......デス!
とてもごめんなさい。反省はしてる。
とはいえ、千聖さんを怠惰だと言ったのにもちゃんとした理由がある。当たり前だよなぁ!?
「ちゃんと真面目な話しますよ。ガチなやつです」
「...何かしら?」
「千聖さんって、あまりパスパレに対するやる気ないですよね?」
「っ!?」
「音でなんとなくわかるものなんですよ」
この人、多分やる気ない。パスパレに愛着の欠片も感じられない。
「...この際だからはっきりと言わせてもらうわ」
「どうぞ」
「...正直なところ、私はパスパレを道具としか見ていないわ」
「道具?」
「ええ。私が芸能界で生きていくための一つのキャリア。いわば道具よ」
芸能界って厳しいんだな。こういった活動もそう考えなきゃいけないなんて。
「あなたのような一般人にはわからないかもしれないけど、女優の世界は厳しいのよ?」
「ふーんそうなんですか...」
実を言うと、俺氏今少しキレ気味。抑えてるけど。
俺は音楽が本当に好きだ。それを一つの道具としか見れない人は、あまり好きじゃない。
さて、どのように千聖さんのやる気を引き出してみせようか...
「...千聖さん。あなたはその程度の人間だったということですね」
「それはどういう意味かしら?」
「だってそうじゃないですか。バンド一つにすら本気出せないで、女優として成功できるのかどうか、俺は疑問に思いますけどね」
「...」
「あーあ。このままライブに臨んだら女優白鷺千聖の黒歴史になるだろうなー」
「...なんですって?」
「皆頑張ってるのになー、千聖さんさえ頑張ればパスパレは最高のものになるのになー、良い経歴になるのになー。そんなこともわからないなんてなー」
「...そこまで言うならわかったわ。本気でやってやろうじゃない」
やべえ煽りすぎた。千聖さんのやる気を引き出すのには成功したけど、千聖さんの後ろに修羅が見える。俺死んだかもしれない。
4日目・氷川日菜
「はっきり言います」
「ん?何ー?」
「あなたは化け物ですか?ギター始めてまだ1ヶ月経ってないんですよね?」
「そうだよー」
信じられない...めっちゃ上手いんだけど。プロ並みだぞ...流石、紗夜さんが天才だと言うだけのことはあるな。
日菜さんは紗夜さんの双子の妹である。髪の色とかそっくりだ。性格は全然違うけど。
「あ、そうだー!あたし、亮くんに言いたいことあったんだ!」
「言いたいこと?はっ、もしかして愛の告白!?」
「うーん、それはまだ早いかなー」
「ですよねー...ってまだ早い?まだ!?え待ってどういうことですか!?」
「さあ、どういうことだろうねー?じゃあ、言いたいこと言うね!」
まだって何!?まだって!?将来告られるの俺!?え!?
「お姉ちゃんとあたしを仲直りさせてくれてありがとう!あたしね、お姉ちゃんと昔のような関係に戻れてすごい嬉しいんだー!!」
「.....」
そういえばそんなこともあったな。結局仲直りできたみたいで良かった。
「それでね、あたしね、お姉ちゃんの言う佐竹亮くんっていう人がどんな人か気になってたんだー!!けど、まさかこんなところで会えるとは思わなかったよ!!」
「俺も紗夜さんの妹に会えるとは思いませんでしたよ」
「本当にありがとねー!!」
「いや、それは紗夜さんに言うべきですよ。俺なんてちょっとアドバイスしただけですから。でも...」
「でも?」
「紗夜さんと日菜さんが仲直りできたみたいで、本当に良かった」
「っ!?...これは、お姉ちゃんが好きになるのもわかる気がするなー。あたしも惚れちゃいそう...」
「何か言いました?」
「ううん、なんでもない!ほら、そろそろ休憩も終わりにしないと!!」
最後何言ってたんだろう?気になるけど、日菜さんは教えてくれなさそうだから諦めるか...
5日目・大和麻弥
「流石、元スタジオミュージシャン。ドラムすごい上手いっすね」
「ふへへ...そんなことないですよ」
「笑い方かわゲフンゲフン!!失礼、唾が変なところに入りました」
「大丈夫っすか?」
「大丈夫です」
セーフ。麻弥さんのふへへ可愛いの。守ってあげたくなるその可愛さ、的な?
麻弥さんは元スタジオミュージシャン。ドラム一本で頑張ってきたドラマーだ。だから当然、ドラムはとても上手。俺の知り合いのドラマーである巴やあこちゃん、花音さんよりも上手いと思う。その3人も決して下手ではないけど、麻弥さんにはかなわない。恐るべし麻弥さん。
そういえば、なんで麻弥さんはパスパレに入ったんだろう?
「ところで、ふと思ったんですけど、麻弥さんってなんでパスパレに?スタジオミュージシャンやってたのにオーデイションとか受けたんですか?」
「実は、千聖さんにスカウトを受けて...ジブンにアイドルなんて似合わないって言ったんですけど、千聖さんが美少女だと言ってくれて、嬉しくてつい...」
「なるほど」
千聖さん見る目あるじゃん。流石女優。よくやった。
6日目は全体で合わせて微調整。7日目は遂に本番だ。
本番直前、エアバンドをさせようとしてきたスタッフを平三さんが黙らせて(あの時の平三さんは、修羅を纏った千聖さんより全然怖かった。あのおじいちゃん怒らせたらアカン)、本番をそのまま迎えることに。
結果は大成功。パスパレは一躍有名になった。パスパレの皆さんは本当に演奏技術が上達していた。教えていた俺が驚くくらいにはね。
中でも一番変わったのは千聖さんだ。パスパレを道具としか見てなかったあの人が、演奏を心から楽しんでいた。メンバーとの会話を心から楽しんでいた。
ライブ終了後、千聖さんは自分を煽ったことに対しての怒りをぶつけてきたけど、最後に「...でも、あなたのおかげで私は、このパスパレを楽しいと思えたわ。ありがとう」と少し頬を赤らめながら言った。すかさず俺が「照れてるー、千聖さん照れてるー」って煽ったら、更に顔を赤くしながらお説教された。怖かった。皆も、人を煽るときは、気をつけようね!!
パスパレ回。エアバンドという黒歴史なんてなかったんや。
平三さんはもしかすると今後も出てきたり出てこなかったりします。某やりきったかい系オーナーの夫として出す案もあったのですが没になりました。オーナー推しの人にとっては、オーナーに夫がいたらショックでしょう?知らんけど
意見は随時、活動報告で受け付けております。お気軽にどうぞ