ジョジョの奇妙な冒険とメーデー!:航空機事故の真実と真相のクロスオーバー?です。

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メーデー!:こんなところにヤシの木が

「なんか飛行機に乗るとねむくなってくるな」

4人乗りのセスナ機がアラビアの砂漠を横断しようと離陸します。

「早くたてなおせ!」

「落ち着けッ!さわぐなッ!」

しかし砂漠のど真ん中で、謎の墜落を遂げます。

 

「通常では考えられないような飛行です」

 

幸いにも乗員乗客は全て無事でした。

 

「もう墜落はしないと思っとったんじゃが、これでもう4度目、そんなヤツあるかなぁ」

 

狭い機内で一体何が起こっていたのでしょうか。

「……赤ん坊、スタンド?」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

     AIR CRASH

     INVESTIGATION

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

    This is a not true story.

   It is based on official reports

    and eyewitness accounts.

 

公式記録、専門家や関係者の証言を元にした非実在実話です。

 

 

 

 

 

1987年の末頃、四人の男性と赤ん坊を乗せたセスナ機が、アラビアの上空へと飛び立ちます。

操縦をしていたジョセフ・ジョースター機長は、不動産会社の社長でした。

 

「その日はよく晴れていて、事故なんて起こらないだろうと思っとったんじゃがのぉ」

 

彼とその仲間は4人でエジプトまで旅を続けてたのです。

後部座席では花京院典明、ジャン・ピエール・ポルナレフが座っていて、旅の疲れからか眠っていました。

 

「夢を見ていたんですが、どんな夢を見ていたか思い出せないんですよねぇ~」

 

また、二人の間にはゆりかごに乗せられた赤ん坊もいました。

副操縦席にはジョセフの孫、空条承太郎が座っています。

離陸して数分後、ジョセフは眠っているポルナレフを起こし、彼に赤ん坊のおしめをとりかえる事を指示します。

コックピットの承太郎もそれを手伝います。

すると突然、後部座席の花京院が暴れ出しました。

「うわあああああああああ!!」

「どうしたッ!」

花京院の暴れる手足が、ジョセフに直撃します。

「しまった、操縦桿を!」

“グオオンンン”

機体は錐もみ状態になり、制御不能に陥ります。

「早くたてなおせ!」

「落ち着けッ!さわぐなッ!」

“ドドドドド”

間一髪のところで機長は機体を立て直すことに成功しました。

しかし。

「おい!」

「あっーーーっ」

“ゴシャッ!!”

機体はアラビアの砂漠に墜落します。

信じられないことに、乗っていた5人は全員無事でした。

 

 

 

 

 

この墜落の報せを受け、フランス航空事故調査局、通称BEAの職員がすぐさま駆け付けました。

 

「事故の残骸を見た時、驚きました。何故落ちたのか、一目瞭然だったからです」

 

墜落の直接の原因はヤシの木に衝突したことでした。

機体の後方には折れたヤシの木が、そして機体は幸運にもそれらが密集する林に突っ込んでいたのです。

 

「もうジジイと一緒に飛行機には乗らねー……やれやれだぜ」

 

ジョセフ機長が事情聴取を受けます。

 

「なんとか制御を維持したと思ったんじゃが、まさかあんなところにヤシの木があるとは」

 

機体は制御を失って急降下し、ヤシの木に衝突したのです。

 

「小さなセスナ機がヤシの木に衝突したとなれば、結果どのような事が起こるかは想像に難くありません」

 

では何故、一時的に制御不能に陥ったのでしょうか。

 

 

 

 

 

調査チームはまず、その日の天候を確認しました。

サウジアラビア気象環境省によれば、その日の飛行区域は快晴であり、砂嵐どころか強風さえも無かったという事です。

 

「晴れ、視界は良好、風も無し、絶好の飛行日和です」

 

次に、機体を調べます。

幸い、残骸の多くが原形を留めていました。

 

「機体は全部現場に残っていました。つまり、飛行中に構造破壊を起こした可能性を排除できます」

 

空中分解はしていませんでした。

では操縦はしていたのでしょうか。

それを知るには、もっと多くの情報が必要です。

「ヤシの木に、まるで吸い込まれるようにぶつかっている」

機体は地面スレスレを飛び、真横からヤシの木にぶつかっていました。

調査官は飛行機のフラップを確認します。

「間違いなく正常に飛んでいる」

では昇降舵はどうでしょうか。

 

「フラップ、昇降舵、あらゆる部品を確認しましたが、異常は見られませんでした」

 

調査チームは無傷で残っていたフライトデータレコーダーを解析します。

 

「フライトデータレコーダーは調査の要と言っても過言ではありません」

 

何故制御を失い急降下したのか、調査チームはデータに答えを期待します。

 

 

 

 

 

調査チームは回収されたフライトデータレコーダーから、事故直前の速度と高度をプロットしました。

「おい見ろ、これは……」

墜落直前、機体は錐もみ状態で急降下しており、その間操縦桿は握られていなかったのです。

その後、水平に立て直し、ヤシの木に衝突しました。

 

「このような状態で水平飛行にまで回復させたのは、まさしく超人的な操縦能力と言えるでしょう」

 

しかし調査官の一人が、フライトデータに異常を見つけます。

「操作はされていない、なのに持ち直している。一体どうやって」

錐もみ状態から回復する時点でも、操縦桿は握られていなかったのです。

では、オートパイロットが機能したのでしょうか。

「オートパイロットは最初から最後まで使われていない」

離陸から墜落まで、オートパイロットは作動していませんでした。

全て手動操縦されていたのです。

 

「手動操縦で、操縦桿も握らず制御を回復するなんて、あり得ないと断言できます」

 

では何故、機体は持ち直したのでしょうか。

 

 

 

 

 

調査官たちはパイロットたちの会話に手掛かりを求めて、コックピットボイスレコーダーを聞きます。

『ウダウダ言っとらんではやくとりかえろ、におうぞ!』

『こーかな、これでいいのかな………?』

 

「音声は、コックピットの姿を鮮明に映し出します」

 

『承太郎、ちょいとタオルのハシっこもってくれ、ピンでとめるから』

 

「もし、機内で異常な事が起これば、会話からそれが推測でき、異常そのものの音も録音されているはずだからです」

 

すると、衝撃的な事実が判明します。

『うわあああああああやめろッ!やめてくれッ!』『どうした花京院!』

花京院は何者かに襲われていたのです。しかし、機内には5人しかいません。

「空を飛んでいるのに、一体なにが」

花京院が怯えて暴れ出す音が鮮明に録音されています。

『なんだなんだ?』『やめろーーーーッ』『バシィ』『うああ』

「ここだ。このタイミングで操縦桿から手が放れた」

 

「急に錯乱したように花京院が暴れ出して、わしは蹴飛ばされたんじゃ」

 

その衝撃で操縦桿から手を放してしまったのです

「よし、次に行こう」

『し…しまった、操縦桿を!』

『グオオンンン』

『キリモミになった、軌道修正ができんッ!』

『お…おい……ひょっとして墜落するのか?……このセスナ』

機内はパニック状態に陥りかけています。

『ンイイインンンン』

『花京院!いったいどうしたんだッ!またうなされてるぜッ!』

「止めて。もう一度聞こう、今なんて言った?」

『いったいどうしたんだッ!またうなされてるぜッ!今朝もこうだったんだ』

花京院はその日の朝にも同じ騒ぎを起こしていたのです。

「一旦先に進もう」

混迷した機内の状況に耳を傾けます。

『ポルナレフッ!花京院をおとなしくさせろッ!』

『ジジィ!早く操縦桿をもとにもどせッ!墜落するぞ』

『なにをやってるんだジョースターさんッ』

『早くたてなおせ!』

『落ちつけッ!さわぐなッ!わしはパニックを知らん男、今やっとるだろーがッ!!』

『グオオオ』

『“隠者の紫(ハーミットパープル)”で操作するッ!』

「止めて。立て直したのはここで間違いない」

ジョセフ機長はスタンド能力で機体を制御したのです。

スタンドとは、言わばヴィジョンを持った超能力であり、ある特定の条件を満たす人物や生物に発現します。

 

「機長はスタンド使いでした。スタンドを使えば、操縦桿を握らずに機体を操縦するのも不可能ではありません」

 

スタンド能力が関わった事故は、これだけではありません。

この墜落事故のおよそひと月前、日本発エジプト行き飛行機がスタンド使いの手によって墜落させられています。

しかし今回は逆で、スタンドによって制御不能から回復しました。

 

「スタンド使いはスタンド使いにひかれ合います。つまり、他にもスタンド使いがいるはずです」

 

結論から言えば、4人はスタンド使いでした。

スタンドが関わるのであれば、フライトデータレコーダーやボイスレコーダーはあまり意味を為さないものとなります。

 

 

 

 

 

調査チームは彼らの身辺調査を行います。

すると、ある事実が浮かび上がってきました。

不自然な事に、この飛行機が離陸した町ではその日奇妙な事件が起こっていました。

少年の飼っていた犬が殺害されていたのです。

そして、花京院もこの朝、機内と同じようにうなされていたのです。

 

「恐ろしい夢を見た…………本当に恐ろしかったんだ、だが思い出せない……とにかく恐ろしかった」

 

スタンド能力を発現するような精神を持つ人物が恐れるような夢とは、一体どのようなものなのでしょうか。

また、謎の赤ん坊についての情報も得られました。

 

「井戸のところでひとり熱出して泣いてたのよ。牙のような歯がはえて、気味が悪かったわ」

 

赤ん坊は身元が不明だったのです。

調査を進めていく中で、調査官の一人が花京院の腕の傷に気が付きます。

「『BABY』『STAND』……赤ん坊、スタンド?」

なんと、腕には文字が刻まれていたのです。

「スタンドだ!彼はスタンド攻撃を受けていた!赤ん坊はスタンド使いだった!」

BEAの調査官は赤ん坊のスタンド“死神13(デスサーティーン)”は、相手の夢の中に入り込み、無防備の精神を支配するスタンドであると突きとめました。

これで全て辻褄が合います。

機内で花京院が暴れたのはスタンド攻撃を受けていたからです。

そして、墜落を察知した赤ん坊が攻撃の手を緩め、その隙にジョセフ機長が機体を立て直しました。

奮闘もむなしくヤシの木に衝突し、墜落に至ります。

 

 

 

 

 

フランス航空事故調査局はこの墜落事故の原因は赤ん坊のスタンド能力にあったと最終報告書をまとめます。

『うわあああああああやめろッ!やめてくれッ!』『どうした花京院!』

夢の中では“死神13(デスサーティーン)”相手に為す術はありません。

『なんだなんだ?』『やめろーーーーッ』

不運にも暴れる花京院の足が、操縦を妨害し、機体は急降下。

『あっ、あぶねーっ』『やったーーっ、間一髪たてなおしましたッ!』

そして何とか機体を水平に戻せたにもかかわらず。

『な…なんでこんな所にヤシの木があるの?』『やれやれ、やはりこうなるのか』

ヤシの木に衝突、墜落します。

犠牲者が出なかったのが幸いと言えるでしょう。

BEAは空港の可能な限りの警備強化を勧告しました。

しかし、スタンド使い相手では限界があります。

 

「もしスタンド使いが、悪意を持って機内に侵入し、乗員に攻撃を仕掛けてきたのならば、防ぐことは極めて困難でしょう。それでも、可能な限りの努力を続けていくことが大切です」

 

 

 


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