あまりときめかない人生だったので来世はときめく様に生きたいと思います 作:みゅーな
約2ヶ月ちょっと振りの投稿ですが、皆様は如何お過ごしでしょうか?
私は相変わらず霧の森から脱出できずにいます…
さて、待ってくださっていた方には改めて感謝を。
あいにかわらず駄文では御座いますが本作をご覧頂ければと存じます。
帝は週末になり実家へとバイクを走らせていた。
「十中八九、俺の実家に入り浸っているだろうが、どうやって聞き出すか…。楓は抜けてるところがあるから問題ないとして、理沙が鬼門か…」
帝はどのようにギルド『楓の木』の情報を抜き取ろうか考えていた。
楓はその性格上特に気にすることもなく情報を抜き出せるが理沙はゲーマー歴も長く、簡単には探らせてくれないだろうと予想する帝。
そんなことを考えながら運転していたせいか気づいた頃には実家の前であった。
いつも通りインターフォンを押すと暫くして反応が返ってきた。
「はーい、どちらさまですか〜」
その声は楓のものであり、予想が的中した事で特に疑問を持たず返事をする。
「その声は楓か?」
「帝お兄ちゃん!?今開けるねー!」
名前も確認せずに家に通すとは、危機管理がなってなさ過ぎだろと思う帝。
それよりか、なぜ声だけで自分だと判別出来たのか不思議に思う帝だった。
「帝お兄ちゃん!!」
玄関のドアを勢いよく開けて自身に飛び付こうとしてくる楓。
普段ならコレを回避して地面と熱烈なキスを交わす楓だが、帝は今日の目的もある為躱さずに楓を抱きとめる。
帝の行動に、まさか抱きとめられると思わなかった楓は気を良くして、足を背中まで回しそのまま帝の体に張り付き、胸板に頬釣りをする。
帝はそわな楓の頭を撫でながら靴を脱ぎ家に上がる。
そして様子を見に来た理沙はその光景に驚愕する。
何時もなら楓が飛びつき帝に躱され地面とキスをしているのに今日に限ってそうなっていないことに困惑していた。
「やはり理沙もいたか…本当に実家はお前達の住処になってしまったんだなぁ…」
未だに自身から離れようとせず先程まで胸板に頬擦りしていた楓は体をよじ登り、帝の項に顔を埋めていた。
「えっと……今日は何だか機嫌がいい?んですか…?」
されるがままの帝をみながら理沙が言葉を口にする。
「なに、偶にはいいかと思っただけだ。特に何かあるわけじゃない」
「そうですか…。それで今日はなにか用事でもあったんですか?」
納得していないような表情をしながらも帝の突然の訪問に疑問を浮かべる理沙に帝は薄く笑いながら答える。
「ここは俺の実家だ。意味もなく帰ってきてもなんの不思議もないだろう?」
「それは…そうですが…」
「それよりも人の家に住み着いてるお前達が異常なんだがな?」
「うぐっ…」
痛いところを突かれたと理沙は苦い表情を浮かべる。
「すぅ〜…はぁ〜…すぅ〜…はぁ…久々の帝お兄ちゃんの匂い最高だよ〜♡」
理沙と帝のやり取りを他所に、楓は楓で帝の匂いを嗅いで一人でトリップしていた。
「………」
そんな楓を理沙は何処か怨めしそうに睨む。
それに気付いた帝は苦笑いしながらも理沙に問いかける。
「なんだ、理沙も楓と同じような事をしたいのか?」
「なっ!?ち、違います!楓が帝さんの迷惑になっていないのか心配で…!?」
それならあんな視線を向けないと思うのだが。
っと帝は思うもその言葉を飲み込む。
帝はよくある鈍感系ではなく、楓と理沙の心中を察している。
2人が自身に向けている感情が兄としての親愛ではなく、男女としての恋幕であることを。
しかし帝はそれに気付いても今のところそれに応える気は全くなかった。
年齢が離れていることも要因だが、帝自身が2人を妹以上に見れないというのもあった。
それにこの世界は一夫多妻制では無い。
人道的にも世間体でも好ましくないのは確かだった。
まぁ、仮に一夫多妻制であり、嫁を複数持ったとしても帝は余裕で養える位の稼ぎと蓄えがあるのだが。
「それよりも久しぶりに何かして遊ぶか?」
普段の帝からは出ないような台詞に再び驚く理沙。
「えっと‥本当にどうしたんですか?今日はやけに優しいというか…いえ、普段からも優しいんですけど…あの急にそう言われても直ぐに回答し辛いというかなんというか…」
しどろもどろになる理沙に再度苦笑いしながら帝は口を開く。
「なら、久しぶりにお前達の近況でも聞こうか。偶にはそういうのもいいだろう?」
「ええっと…分かりました。私達の部屋でも良いですか?」
「どこでも。まぁお前達の部屋というよりか俺の部屋だけどな?」
そう返すと理沙は頬をポリポリと掻きながら視線を逸らす。
「あら、お帰りなさい帝」
「ただいま、母さん」
理沙達とそんなやり取りをしていたらリビングから帝の母親が顔を出した。
「…ん?リビングに誰かいるのか?」
先程まで気付かなかったがリビングから複数の気配を感じた帝。
「そうよ〜!楓ちゃんと理沙ちゃんのお母さん達が見えてるの」
母親の回答に驚く帝。
「そうか…。なんかタイミングが悪い時に帰ってきてしまったな」
そう呟く帝に母親がいう。
「何言ってるの、ここは貴方の家なんだからいつ帰ってきてもいいのよ〜?」
「そうだな…」
「取り敢えず何かお菓子と飲み物持っていってあげるから2人の相手してあげてね?お母さん達、ちょっと大事なお話があるから」
「大事な話…?因みにどんな?」
疑問に思った帝は内容を聞くも母親はニコニコするばかりで答える気はなさそうだった。
経験上、これは聞いても無駄だと判断した帝はそのまま元自室へと移動することにした。
その後ろを慌ててリサな追従する。
その光景を見て母親は更にニコニコと笑みを深めるのだった。
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元自室に移動した3人。
理沙は一人で使うには大き過ぎるベッドに腰掛け、帝は勉強机の椅子に座る。
「さて…んじゃお前達の話を聞こうかね?」
そういう帝に理沙がちょっと待って下さい、とストップをかける。
「あんたは、何時までそうしてるつもりなのよ!?」
そう言いながら今まで張り付いていた楓の頭部にチョップをかます理沙。
「痛い!?…ちゃっと理沙!なにするの!」
頭を抑えながら理沙に抗議をする楓。
なお腕を話しても足で帝の腰をガッチリと固定しているので落っこちるようなことはなかった。
「何するのじゃないでしょ!?何時までもそうしてるのよ!?」
「別に良いじゃん!帝お兄ちゃんだって嫌がる素振りしてないし!……あー!わかった!理沙も本当は抱き着きたいけど変なプライドが邪魔して出来ないから嫉妬してるんだ〜!」
「っ!?いいから!離れなさい!」
「い~や~だ~!」
楓を引っ剥がそうとする理沙。
楓も負けじて再度帝の背に腕を回して抵抗する。
「(俺って今日何しに来たんだっけ?)」
そんな攻防を繰り広げる2人を呆れながらもされるがままになっていた。
「あらあら。やっぱり帝はモテモテね〜」
そんな中、母親が飲み物とお菓子をお盆に乗せて部屋に入ってきた。
「モテモテ…ねぇ…」
そう零しながら、どう見ても幼い妹のおもりにしか思えない帝。
「これなら大学でもモテモテなのかしらねー?どうなの?」
母親の疑問に帝は簡潔に答える。
「どうかな?もう卒業が確定しているから大学にはあまり行ってないが……」
「まぁ、帝は優秀な子だからね〜。帝が楽しんでいてくれれば私はなんでもいいわよ〜?それじゃあ後は若い子達でごゆっくり〜」
そう言うと母親は部屋を出ていった。
「いい加減に離れなさい〜!」
「い~や~だ~〜〜〜〜〜!」
母親と会話してる時もずっとそんなやり取りをしている2人に溜息を付きながら、帝は理沙の頭を撫でながら椅子から立つ。
突然撫でられて理沙の動きが止まったのを確認した帝は楓の耳元で軽く息を吹き掛ける。
「ワヒャッッッ//////!!!???」
楓は奇声を上げると同時に体から力が抜け、そのタイミングで帝は楓を体から引き剥がしベッドの上に置く。
「さて、菓子も来たことだしそろそろ話でもしようか?」
フリーズしたままの理沙と股をモジモジさている楓に言う。
そして少し時間が達2人が大分落ち着いたら所(楓は未だにモジモジしている)で話を聞く。
2人の学校での事が主で楽しそうに話す2人に時々相槌を打ちながら話を聞く帝。
「そういえば、楓がゲームの中と勘違いして学校で大恥かいてたこともありました!」
「ほぉ?」
帝は自然とゲームの話が出てきたことに口角を上げる。
「一体、楓は何をしでかしたんだ?」
帝がそう聞くと楓は焦りながら
「その話は帝お兄ちゃんにしないで〜〜!」
顔を羞恥で真っ赤にさせた楓が理沙を止めようとする。
「今私達がやってるゲームがあるんですけど、そのイベントでゲーム内時間で1週間やってたんです。それで楓ったらイベントが終わった後でもゲームでの癖が抜けなくて授業中に居眠りして近くの子に起こされたと思ったら「もう交代の時間〜?」とかいって先生に注意されるし、体育の授業のドッチボールでゲームのスキルを使おうとして顔面にボール受けたりしてたんですよー」
「ハハッ。それはまた大恥をかいたな」
「うぅ…」
軽く笑う帝に楓はその体を羞恥で縮こませる。
「ゲーム内時間というと…俗に言う時間加速か?」
「そうです!でも帝さん、よくわかりましたね?ゲームは良くするんですか?」
理沙の疑問に答える帝。
「あぁ、俺もそれなりにゲームはするからな」
そういうと先程まで縮こまっていた楓が口を開く。
「ならNWOってゲーム知ってる?」
「あぁ。知っているぞ、今ブームになっているフルダイブ型ゲームだな」
「知ってるなら帝お兄ちゃんもやろうよ!それで私のギルドに入って!」
「ちょっと楓!?」
楓の発言に理沙が驚く。
「理沙も帝お兄ちゃんが入ってくれたら嬉しいでしょ?」
「そりゃあ、そうだけど…。無理強いは良くないよ」
そう注意するも満更でもなさそうな反応をする理沙。
「ふむ…そのゲームはギルドがあるのか。因みに2人はどんな風に遊んでいるんだ?プレイスタイルとかあるだろ?」
そう聞く帝に楓は嬉々として語る。
「私は痛いのが嫌だから防御力に極振りしてるんだよ!理沙はなんな攻撃を沢山躱す…回避盾?なんだー!」
「ほぉ、面白いことしてるな。理沙は回避盾…それはプレイヤースキルか?」
帝がそう聞くと理沙はどこか照れながらも
「はい…。私かなりのゲーマーなんで自然とそういう技術が身についたというか…」
「凄いじゃないか」
素直に褒められた理沙はえへへ、と照れる。
「お前達のギルドは他にどんな奴がいるんだ?」
「えっと…私と同じ大盾使いの人と、刀を使う剣士の人、後は生産職の人、後は最近入った双子のハンマーを使う子達だよ!」
「なるほど?それは随分と楽しそうな面子だな」
「うん、楽しいよ!それて帝お兄ちゃんはどうするの?私達のギルドに入る?」
「ふむ……まぁ気が向いたらな?極振りしてるのは楓だけなのか?」
そう帝が聞くと理沙が答える。
「楓以外だと、双子の子達が力に極振りしてますね。それ以外のメンバーは比較的に無難なステータスだと思います」
「なるほど…。まぁ、お前達2人が楽しそうで何よりだよ」
帝はそう言い、小さく笑う。
「(なるほど…。今の所、警戒はしなくても問題なさそうだな。楓の防御力も機関員の武器なら貫通出来るし、その双子も力はあってもスピードがないはず…。ふむ、楽観視は良くないが脅威ではない。まぁ、イベントまでまだ時間がある、その間にスキル等を新しく取得した場合も含めておくか)」
帝はそう結論づけると他愛も無い会話を2人と交わすのだった。
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おまけ
帝達が部屋で話してる時、リビングでもそれぞれのは母親達が話していた。
楓母「楓ったら随分楽しそうにしてたわね。帝くんにもあんなに懐いちゃって…」
理沙母「うちの子も帝くんの前だとあんなにしおらしくなっちゃって…」
帝母「2人共、昔から帝にぞっこんでしたからね〜…成長してそれが恋心になっても無理ないわ〜」
楓母「帝くんにはウチの子を助けていただきましたし、本当に感謝しています」
楓の母が帝母に改めて頭を下げる。
帝母「気にしなくていいわよ?結果からすれば大事になることは無かったんだから。それよりも…あの話はどうなったかしら?」
帝の母は楓母に気にしなくていい旨を伝えつつも今回集まった本題を切り出す。
楓母「えぇ。旦那とも話しましたが特に反対等はしてなかったわ。寧ろ帝くん以外は考えられないとも言ってし。楓本人にもそれとなく聞いてみたけど帝くん以外が見えてないようで」
理沙母「ウチの旦那も似た感じですね…。理沙には仮に楓ちゃんとってなったらどうするかを聞いてみましたが、「それでも気にしない」って言ってました」
帝母「ふむふむ。帝に生活費とか大丈夫か聞いたのだけど、贅沢をしなければ死ぬまで暮らしていける位の貯蓄はあるって言ってたわ。ウチの人も稼ぎはかなりあるし帝も貯蓄に加えて別の稼ぎがあるみたいだから経済的には問題ないみたいなのよ」
楓母・理沙母「ということは…」
帝母「計画通り進めましょう?あの子の事だから他に増えてもなんとかなると思うわ」
帝達が知らない所でとある話が水面下で動いている事を流石の帝でも気付かないのだった。
ハイハイハイ、今回はリアル側の話でしたね〜。
新たにフラグも立てましたが…どうしようかしら?
次回は軽く機関員達の事を書いて、ギルド戦に移りたいと思います!
まぁ例の如く、何時になるか分かりませんが(・∀・)
今年も本作を閲覧いただきありがとうございました!
今回が今年最後の更新となります。
今年はそこまで更新しませんでしたがここまでお付き合いいただいた読者の方々には感謝を。
来年もマイペースに頑張っていこうと思いますのでよろしくお願いいたします。
それでは皆様、また来年、お会いしましょう!
良いお年をノシ
あ、評価とか感想とかも良かったらお願いします(╭☞•́⍛•̀)╭☞