竜「この作品をここまで読んで頂いてありがとうございます!」
魔「これからもよろしく頼むぜ!」
〜ナイフ亭〜
「あー、さっぱりした」
ナイフ亭に何故かある風呂場、そこにいるのは居候しているフランだ。お風呂上がりに特製のフルーツ牛乳を飲み干した彼女は、隣に置いてある体重計に目をやった
「そういえば…いやまさかね」
フランは恐る恐る体重計に足を乗せて見た。昨日竜斗に言われた言葉をまだ引きずっていたのだ。片足が乗るに連れ体重がかかって行き、両足が完全に乗った時、お風呂上がりなのに冷や汗が止まらなくなっていた
「ご、ご、5キロも…」キュッ
フランは半分泣きそうになりながらお風呂場をでた。途中咲夜とすれ違ったがもちろん何も言わない、いや言えなかった
〜次の日〜
「とにかく早く痩せないと…っ!」
丁度日曜日ということもありフランは咲夜から借りた大きめのコートに身を包んで出かけた。本当はいつも着ているドレスがあるがお腹が見えた時にといった不安にかられて露出のほとんどない服で出かけたのだ。ちなみにコートの中はジャージである
「あ、いた!」
まずフランが向かったのは白玉楼だ。庭には妖夢が木の手入れをしている
「なぁ妖夢ー」
「あ、フランじゃない?どうしたの?」
「いやそれが…かくかくしかじかで…痩せる方法って無いかな?」
「痩せる方法か…私は普段剣の修行とかもしてるし…フランは家でのんびりし過ぎじゃない?」
「う…」
フランにとって一番痛いところを妖夢はついてきた。普段なら言い返すのだろうが今日ばかりは正論過ぎて反論の余地がない
「で、でも妖夢だって結構食べるじゃんか!こないだ秋の大食い選手権に出た時も決勝で私と争ってたし」
「んー、確かに食べるけど…あれなんだよね、栄養が全部上の方にいっちゃって…」
どうしたらいいのかと妖夢は真剣な顔してフランに聞き返した。
「フランは良いですよね」
「はぁ?私だって…」
フランは自分の身体を見てみたが妖夢と同じようなことはなく、太った原因が下の方に綺麗に現れていた
「妖夢の…妖夢のバカやろー!」
「痛いっ!ちょっとフラン泣かなくても…行っちゃった」
妖夢は殴られた所をさすりながら庭の手入れを再開した
〜霧雨魔法店〜
「あー…何だこれ汚いな…」
霧雨魔法店改め魔理沙宅を訪れたフランはあまりの汚さに唖然としていた。それもそのはずで魔理沙の家は彼方此方にマジックアイテムや魔導書が落ちており、足の踏み場もないような状況だった
「つーか何しにきたんだよフラン」
「いやさ、痩せたいんだよ。太ったから痩せたいのさ」
「えらく必死だな。さては竜斗に何か言われたな〜?」
「うるせぇ!ってか魔理沙って全然太らないよな。何ていうか…綺麗な直線美?」
「何だそんなに死にたいなら今すぐ消し炭にしてやるのに」
流石は悪魔の妹。喧嘩の売り方が一流だ
「まぁまぁ、今日聞きにきたのはそんなスタイル抜群の魔理沙に痩せる秘訣を聞きに来たわけで…」
「何か引っかかるが…まぁいいか。そうだな…お!」
魔理沙は部屋中を見渡した後、何かを思いついたように手を叩いた。まぁどうせ魔理沙のことだからまともでは無いだろう
「じゃあフランには修行をしてもらおう」
「修行?」
「あぁ、まずはこの部屋を掃除してくれ。これで1キロはかたい」
「本当か!?任せとけぃ!」
フランは意気揚々と部屋の掃除を始めた。予想はしていたが安定のクズっぷりを発揮した魔理沙だった
〜二時間後〜
「お、終わったぁ〜」
結局魔理沙の家全部を掃除した挙句、洗濯やら洗い物まで手伝わさせられたフランだった
「サンキューなフラン。これで暫くは研究に没頭出来るぜ」
「こ、これで私も痩せたかな…」
「あぁ!きっと痩せたぜ!」
「じゃあ体重計借りるな」
「…え」
フランは掃除の時に見つけたであろう体重計を持って来てその上に乗った
「い、いやフランさんもう痩せたのは目に見えてるから大丈夫っすよ」
「何だよ私は数字が見たいんだよ。さて、気になる体重…は…」プルプル
怒りなのかショックなのかはわからないがフランの身体は小刻みに震えている。そして魔理沙も別の意味で震えている
「…お邪魔しました…グスッ」
「お、おう(た、助かった…)」
フランはおとなしく魔理沙宅を出て…行くわけもなく屋根をキュッとしてから飛んで行った
「やっぱ怒ってたぁ!!」
おかげで魔理沙宅は見事に崩れ、結局また掃除をする羽目になった魔理沙だった
〜博麗神社〜
「ふーん…で、痩せたいわけ」
「そうなんだけど…中々いい方法が無くて…」
フランは次に向かった博麗神社で、霊夢と痩せる方法について話していた。ちなみに萃香はチルノと最近幻想入りしたボクシングの試合に行っている
「あんたも必死ねぇ。泣いた証拠が目に残ってるわよ」
「うるせっ。霊夢はスタイルいいじゃん?何か秘訣とかあるの?」
「そうね…強いて言うなら有酸素運動ね」
「有酸素運動?」
「そそ、例えば異変を起こした奴をぶっ飛ばして運動する。これが有酸素運動よ」
「それで痩せるの?」
「かなりシュッと引き締まるわね」
「おお!」
感心してるフランにもっと普通の有酸素運動があることを伝えたい。暴力反対だからね
「でも最近異変なんて起きてないよ?」
「あんたのクラスにいるじゃない1人…えーと蛍だっけ?あいつは年中異変よ」
「名前をつけるなら?」
「「変態異変」」
「でも永遠亭ってこの間全壊したらしいし何処いるかわかんないよ?」
「それなら確か里の大きめの家に借り暮らししてるらしいわよ」
「わかった!ありがと霊夢!」
フランは異変?を解決すべく人里に向かった。
〜人里、永遠亭組仮拠点〜
「はいこれお茶」
「ありがとうございます」
永遠亭仮拠点に治療にきた妖夢は、治療を終えた後鈴仙と蛍の三人でお茶していた。もちろん話題はフランのダイエット計画についてだ
「永琳さんに痩せる薬とか作ってもらえないですかね?」
「あー、やめといた方がいい。実験台にされるのがオチだ」
「納得ですね」
「蛍がダイエット器具作ってあげればいいんじゃない?」
「いいけど、元にする物質が無かったらなぁ」
「それなら壊れた家具とかが隣の部屋にあったはず…」
「なら大丈夫だな。ちょっと創ってくるわ」
蛍はダイエット器具を錬金する為に隣の部屋に入って行った。それと同時にフランが窓を豪快に開けて入ってきた。あ、今回はちゃんと壊しませんでしたよ
「おっ邪魔します!」
「あ、フランじゃない?どうしたの?っいうか何で巫女服?」
「事情は後で話す。それより蛍いる?」
「蛍?蛍なら隣の部屋に「あれ?噂をすればフランちゃんじゃないか!」早っ」
蛍はまるで準備してたかのように部屋に入ってきた。いや確かにある意味準備はしていたけど
「早速俺が創ったこのダイエット器具で「異変解決ぅぅ!!」へぶっ!」
フランは霊夢から借りたお祓い棒で蛍を殴り飛ばした。外に飛んで行った蛍はそれはもう撲殺される勢いで殴られていく。殴ってる張本人も悪魔だがそれを笑いながら眺めてる二人も悪魔だと思う。死ぬ前には助けてあげてほしい
「つーか蛍ってあんなに弱かったっけ?」
「え?基本あんな感じじゃないんですか」
「いや、姫様とやりあう時はもっと本気というか何というか」
「美少女には弱いんじゃ無いんですか?」
「納得」
〜30分後〜
「ふぅ、これで異変解決だな」
ひとしきり蛍をぶん殴ったフランは満足顔で部屋に戻ってきた。しかし二人は血痕塗れのフランの顔よりも気になるものが見えていた
「な、何だよ二人ともジロジロ見て…」
「フラン…コートの上からじゃわからなかったけど…お腹」
「え?」
「これは見事ね。医者の弟子として治療をオススメするわ」
「…え?」
たった二言で現実を突きつけられたフランはまた涙目になった。ちょっと前まで学園最狂でブイブイいわせてた奴なのに素晴らしい豆腐メンタルである。口喧嘩ならチルノにすら負けそうだ
「…蛍に借りると言っといて下さい」
フランは蛍が創ったというダイエット器具を持って神社に帰って行った
「フラン泣いてたね。なんか敬語だったし」
「ちょっとストレートに言い過ぎたかな」
〜博麗神社〜
戦利品を持ち帰ったフランは再びジャージに着替え、早速ダイエット器具を試していた
「うーん…これってどう使うんだ?」
フランが今試しているのは某むきむきのおじさんも使ってそうなバネを引っ張る器具だ。勿論ダイエット器具では無いしむしろ筋肉が増えるという意味では太るだろう。蛍は一体何を見て作ったんだ
「とりあえず引っ張ってみるか…」
フランは自称ダイエット器具を思い切り引っ張った。しかしすぐに縮んでしまう
「何だこれ強いな。うりゃあ!」
フランはめげずに何回もチャレンジする。いい筋肉がつきそうだ
「くそっ…もういっちょぉ!!」ビヨヨーン
今度こそと謎の気合いを入れ、フランは本気で引っ張った。するとバネは見事に弾け飛んだ
「壊れた…他のやつ試そ…このままだと竜斗に…」
フランがダイエット計画に精を出している頃、それを屋根の上から眺める影が三つあった
「フランもめげないねぇ。ま、これが愛故の力ってやつか」
「あんなので上手く行くのかしらね。さて、私は出かけるから留守番は頼んだわよ」
「どっか行くのか?」
「紫の所よ。今月の生活費ぶんどってくるわ」
霊夢が飛んで行った後も萃香とチルノはフランのことを見守っていた
「うーん…でもあれだと痩せるけど筋肉もつくから結果痩せてることになるのかなぁ。あ、そうだ!チルノちょっと」ごにょごにょ
「いいねそれ!」
〜三時間後〜
辺りが薄暗くなってきた頃、結果を楽しみにしている吸血鬼とそれを見守る鬼と妖精がいた
「さぁさぁいよいよ結果発表と行きたいところですがその前に!ピッタリ賞の発表です!さぁ果たしてピッタリしたひとはいるので「萃香うるさい」すんません」
フランは自信があるけど勇気を出せないでいた。見た目は確かに痩せたのだが飛んだ感覚ではそんなに変わっていなかったからだ
(あれだけ頑張ったんだ…きっと痩せてる!私は吸血鬼だ!体重何かに屈しるもんかぁ!)
(チルノわかってるな?)
(任せて!)
フランが体重計に乗り目を瞑った後、チルノは体重計のメモリをズラして細工した。この二人フランを本気で殺しにかかっている
「さぁ徐々に目を開けるフラン選手!果たして結果は!?」
フランは恐る恐る目を開けて現実を見た。そこには細工された無惨な体重が映ってた
「ちょっ…えっ、ふぇ、あえ?」
「泣くなってフラン。きっと間違いさ」
「え、でもほら痩せたよ萃香チルノ!?お腹もシュッとしたし!」
「あー、それはアレだね。最後にやったダイエット何たらってやつだね。あれで筋肉ついたんだね。まぁ副作用ってやつだね。あたいったら賢い」
「…もうだめだ…おしまいだぁ…」
チルノが解説し、萃香が必死に笑いを堪えている。この二人悪魔だ
〜スーパーフランtime〜
天「これはあれね。不可抗力ね」
悪「お、フラン一段とたくましくなったな!(竜斗の声真似)」
中「お疲れ様」
天「残念だけど今回は援護出来ないわ」
悪「竜斗より筋肉ついたんじゃね?」
中「結果から言うと失敗だね」
〜終了〜
「うわーーーーん!!」
「ちょっ、フラン落ち着け!」
その後、フランがやけ食いで博麗神社の半月分の食糧を食い漁り、霊夢に封印されかけたのはいたたまれなかった。
ちなみにダイエット結果…太る前と変わらず
〜次回予告〜
霊「もうすぐハロウィンね」
ア「向こうの世界ではバレンタインが近いらしいわよ」
霊「何処の世界よ」
ア「画面の向こう」