幻想郷立閻間学園   作:雲の上の声の人

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作「今回は紫がヘマする前だから、まだ何もない頃の幻想郷が見れるかもね」

竜「俺らがまだガキの頃だな」

ア「魔理沙がまだお漏らししてた頃か」

魔「はぁ!?別に私は漏らしてなんかないぜ!」

ア「え?」

竜「え?」

魔「お前らなんか嫌いだぁぁぁ!!」


第61話兼過去編2 運命を操られる者と手にする者

〜人里〜

 

 

魔法の森から少し離れたところにある人里では、人間と妖怪が共存し、平和に過ごしていた。そこへやって来た春は人里の中をうろちょろしていた

 

 

「困ったなぁ…皆怖そうで話しかけづらいし…ん?」

 

 

春はつま先に何か当たったと感じたので下を向いて見ると、そこには一冊の本が落ちていた

 

 

「何だろこれ…誰かの落とし物かな?」

 

 

春は本の表紙を見てみた。するとそこには幻想郷の歴史と書かれていた

 

 

「なんか教科書みたいだなこれ。この人里にも学校ってあるのかな?あ、後ろに名前書いてある…何だこれウエシロサワスイオトさん?」

 

 

「ちょっとそこの君?」

 

 

「うわっ!?」

 

 

突然後ろから声をかけられたので、春は咄嗟にしゃがみ込んだ

 

 

「そんなに驚かなくても…別にとって食ったりしないさ」

 

 

「もー、じゃあ後ろからいきなり声をかけないで下さいよ…」

 

 

春が立ち上がって振り向くと、そこには長髪の女性が立っていた

 

 

「ははは、ごめんごめん。それよりその本なんだけど…君が拾ってくれたのかい?」

 

 

「本?あぁこれですね!」

 

 

春は女性に先程拾った本を手渡した

 

 

「助かったよ。これは仕事に使う本だからな、落としてしまって困っていたんだ」

 

 

「そうなんですか、なら良かったです!」

 

 

春は大丈夫だと思い、少しだけ放っていた警戒心を解いた

 

 

「やっと警戒心を解いてくれたね」

 

 

「あ、ばれてました?」

 

 

「ばれてるもなにもあれだけ警戒心を剥き出しにしていたら感づくさ」

 

 

「うぅ…やっぱりまだまだですね…」

 

 

「そう落ち込まなくてもいい、っていうかこの里の中で警戒心を出す必要は無いよ。私も里の住人だからな」

 

 

「そうなんですか?」

 

 

「あぁ、ところで君は何処から来たんだい?見たことない顔だけど」

 

 

「えっと、最近幻想郷に来たんです!」

 

 

(ふむふむ…幻想郷での歴史が無い。新参者だな、へぇ…風見幽香に世話になったのか。珍しいこともあるもんだな)

 

 

「どうかしましたか?」

 

 

「いや、何でもないよ。そうだ!本を拾ってくれた御礼に里の中を案内してあげよう」

 

 

「本当ですか!ありがとうございます!えーっと、ウエシロサワさん?」

 

 

春は本の裏に書いていた通りに呼んだが、誰が聞いても違うと思うだろう

 

 

「ははは、私の名前は上白沢慧音(カミシラサワケイネ)って読むんだよ」

 

 

「あ、カミシラサワケイネさんですか、間違えちゃった」

 

 

春は名前を間違えたことに赤面し俯いた。しかし慧音が気にしていないことを伝えるとすぐに立ち直った

 

 

「そういえば君の名前は?」

 

 

「えっと、赤霧春っていいます!」

 

 

「そうか、よろしくな春君。ところで春君は何か幻想郷について聞きたいことはあるかい?」

 

 

「あ、僕はここに来る前に吸血鬼狩りをしていたんです!それでここの吸血鬼のことについて知りたくて…」

 

 

「吸血鬼のことか、ならこの幻想郷の歴史に詳しい人を紹介しよう。そこになら吸血鬼に関する書物もあるだろう」

 

 

慧音は春を連れて歩いていくと、人里の一角にある屋敷の門をくぐっていった。表札には稗田と書かれている

 

 

「あ、慧音さんご無沙汰しています!阿求様に御用ですか?えっと隣の子は?」

 

 

「あぁ、この子は春君といって新参者なんだ。この子を阿求さんに会わせたくてな、少し通してくれないか?」

 

 

「はい!阿求様は自室に引きこも…じゃなくて自室にてお仕事なさってると思います」

 

 

「そ、そうかありがとう」

 

 

(阿求って人は引きこもりなのか)

 

 

2人は屋敷に入ると阿求の部屋目指して歩いて行った。そして奥の部屋の襖を開けるとそこには書物を手に作業している人の姿があった

 

 

「あら慧音さんじゃ無いですか。お久しぶりです」

 

 

「こちらこそ久しぶり。今日は会わせたい人が」ぽんっ

 

 

「あ、えっとそのこんにちは!赤霧春って言います!」

 

 

「こんにちは。私は稗田阿求といいます。よろしくお願いしますね春さん」

 

 

「はい!」

 

 

「春君はここの吸血鬼の事について知りたいらしくてな。紅魔の吸血鬼の話でもしようかと」

 

 

「そうですね。二人とも遠慮なく腰掛けて下さい」

 

 

三人は座敷の上に座り、幻想郷に住む吸血鬼について語り出した。主に吸血鬼異変と紅霧異変のことだ

 

 

「レミリア・スカーレット…向こうでも名前は聞いたことあります(そこに師匠が…)」

 

 

「春君、職業柄殺気立つのは仕方ないが少し落ち着きなさい」

 

 

「あ…すいません慧音さん」

 

 

「気にすることはないよ。ん?その手帳はどうしたんだい?」

 

 

「あぁ…これには気になったことや大切なことを書き込んでおくんです。だから普段から絶対持ち歩いてるんですよ!」

 

 

「へぇ…春さんは几帳面なんですね」

 

 

「まだ幼いのにいい心構えだ」

 

 

「あの、幼いって子供扱いしないでくださいよ〜」

 

 

「ははは!すまないすまない」

 

 

その後、里の歴史のことや阿求が編纂している幻想郷縁起のこと、また他愛もない世間話を交わした後二人は阿求の屋敷を後にした。その後二人は慧音の寺子屋に向かった

 

 

「寺子屋ってどんなところなんですか?」

 

 

「そうだな、主に子供や小さい妖怪達に勉強を教えてるといったところさ」

 

 

「勉強かぁ…大変そ「とりゃあ!」ひゃあ!?」

 

 

春はいきなり服の中に氷の塊を入れられたので飛び跳ねてしまった。その後ろでは犯人であるチルノがニヤニヤ笑っている

 

 

「はっはっは!あたいの技に恐れをなしたようね人間!」

 

 

「チルノちゃんやばいって早く逃げないと…隣にいるの慧音先生だよ」

 

 

「何言ってるのさ大ちゃん。こんなところに慧音先生が…oh…」

 

 

「チルノ…いつも人間に悪戯するのはやめなさいと言ってるだろうがぁ!」

 

 

「「逃げろぉぉぉぉ!!」」

 

 

「待てぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

「あ…言っちゃった。どうしよう」

 

 

一人取り残された春は、とりあえず座れる場所を探して歩くことにした

 

 

「えっと…これで全部買ったわね…美鈴はちゃんと仕事してるかしら?」

 

 

「このまま紅魔館に向かっても良いんだけど、お礼はちゃんと言わないといけないしなぁ…ん?」

 

 

春はメモを凝視しながら歩くメイド服の女性とすれ違った

 

 

「日傘でよく見えなかったけど、綺麗な人だったなぁ…」

 

 

「おーい、春君」

 

 

春が女性の後ろ姿に見惚れていると、慧音が戻ってきた

 

 

「どうしたんだい?」

 

 

「いや、綺麗なメイドさんが居たんですよ。幻想郷にもメイドさんって居るんだなぁと思って」

 

 

「メイドか、私も数度しか会ったことないな。確か紅m「リベンジだ!」ひゃんっ!」

 

 

「だ、大丈夫ですか慧音さん…(ちょっと可愛かった)」

 

 

「チ、チルノォォ…」パキパキ

 

 

「ぐっ…今だ大ちゃん!」

 

 

「あわわ…えいっ!」

 

 

大妖精が投げた球が破裂し、中から煙が出てきた。そしてそれが晴れる頃には二人の姿はなかった

 

 

「くそっ、逃げられてしまったか…まぁあいつらは今度宿題10倍にするか…あ、もう暗くなって来たから、今日はうちに泊まるといい。紅魔館には明日出かけたらいいだろう」

 

 

「本当ですか!ありがとうございます(10倍とか可哀想…)」

 

 

春は慧音に連れられ、慧音の家に向かった。すると家の前には白髪の女性が座り込んで居た

 

 

「妹紅じゃないか?どうしたんだ一体」

 

 

「いや、今日は腹も減ったしたまにはお邪魔しようかと思って。その隣の子は?」

 

 

「こんばんは!赤霧春です!」

 

 

「春って言うのか、私は藤原妹紅。よろしくな」

 

 

「立ち話もあれだし、中でゆっくり話したらいい。妹紅も今日は泊まっていくといいよ」

 

 

「助かるよ!いやぁ今日は何も取れなくて夕食抜きかぁとか思ってた「おい妹紅靴を脱げ」おっとうっかり」

 

 

(この人は天然なのかな…後でメモしておこう)

 

 

結局春は成り行きで妹紅とともに慧音の家に泊まり、一晩過ごした。そして次の日の朝、荷物を持って二人に別れの挨拶をしていた

 

 

「慧音さん今日はお世話になりました。妹紅さんもお元気で」

 

 

「あぁ、気を付けるんだぞ」

 

 

「そうだ、これ持って行きな」

 

 

「これは?」

 

 

「里の甘味処で買ったんだ。おやつにでもしたらいいよ」

 

 

「ありがとうございます!!それではまた!」

 

 

春は人里を後にし、紅魔館目指して歩き出した

 

 

〜道中〜

 

 

「おっと分かれ道だ、どれどれ…」

 

 

春は紅魔館へ向かう道中、道に迷わないように能力を多少使いながら目指していた

 

 

「ここが紅魔館…門の中に人がいるみたいだ。さてと…あれ?」

 

 

春は少しだけ未来を見てみたが、何をするにしろ大丈夫みたいなので門の中の人に話しかけることにした

 

 

〜紅魔館、中庭〜

 

 

「ルールルルールルルルールルー♪」

 

 

紅魔館の門番である美鈴は、鼻唄を歌いながら庭の手入れをしていた

 

 

「んー、少し元気ないなぁ…」

 

 

「きっとお水をあげすぎたんですよ」

 

 

「うわっ!?びっくりした!てか誰!それより詳しいね!」

 

 

「ガーデニングが趣味だったんですよ。このお花は水を少なめにすると綺麗に咲いてくれますよ」

 

 

「へぇ…花の種類によって水の量変えないといけないんですね。勉強になりました!」

 

 

「いえいえ!それではまた」

 

 

春はそのまま館の中へ入って行った。一方の美鈴はまた鼻唄を歌いながら花の手入れをはじめた

 

 

「ここに師匠が居るのか…待ってて下さいね!」

 

 

屋敷の中に入った春は、師匠を探すために館の中を歩き回っていた。何とか見つからないように上手く隠れながら歩き、そして地下へと通じる階段の前に辿り着いた

 

 

「もしかしたらこの先が牢屋…師匠が捕まってるかもしれない!」

 

 

春は駆け足で階段を駆け下りていく。しかし長い階段の先にあったのは牢屋ではなく、たった一つのドアだった

 

 

「何処かの部屋かな?失礼しまーす…」ガチャ

 

 

春の視線の先に映ったのは、物が散らかり荒れた部屋。そしてベッドの上に座る歪な羽を生やした吸血鬼の姿だった

 

 

「貴方は誰?あぁ…新しい玩具か…」

 

 

「…っ!?吸血鬼!!」

 

 

吸血鬼はベッドから降りると、手に持つ歪な形の棒を振りかざし、羽を広げた。春はすでに剣を抜いて戦闘態勢だ

 

 

「ふふふ…さぁ、一緒に遊びましょう?」




〜次回予告〜

ア「紅魔館にて謎の吸血鬼と遭遇した春!果たしてミンチにならないで済むのでしょうか?」

霊「次回!人間ハンバーグは美味しくない」

天「確かに食べたくない…じゃあ次回もゆっくりしていってニャン(はーと)」

((キモッ…))
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