幻想郷立閻間学園   作:雲の上の声の人

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霊「作者バイト始めたってよ」

萃「よかったな霊夢、賽銭貰えるぞ」

作「えー」

霊「入れないならぶち殺す」

作「全力で入れさせて頂きまーす!」


第62話兼過去編3 人間ハンバーグは美味しくない

〜紅魔館地下〜

 

 

紅魔館の地下にある部屋の中では、春と吸血鬼の少女が向かい合っていた

 

 

「(情報と違うな)…お前がレミリアか?」

 

 

「違うわ。レミリアスカーレットは私のお姉様。私はフランドールスカーレットよ」

 

 

「そうか、君に用はなかったけど、こっちも吸血鬼ハンターである以上は見逃せないな」

 

 

「あら?貴方って吸血鬼ハンターなのね。外の世界にいた頃はお姉様のところへ沢山来てたのだけれど久しぶりに見たわ。まぁ…

 

 

全員殺したけどね…っ!?」

 

 

フランドールがいい終わると同時に春は喉元へ剣を突き付けた

 

 

「…へぇ…今までのよりも楽しめそうだわ」

 

 

フランドールは蝙蝠化して春から離れ、再び元の姿に戻った。手には歪な形の棒が握られている

 

 

「さぁ…一緒に遊びましょう!」

 

 

「遊ぶ?こっちはそんなつもりなんて無いぞ!」

 

 

互いに地を蹴り、剣を交差させていく

 

 

「ぐっ…(何だこの力!今までの吸血鬼とは別格だ!)まだまだぁ!」

 

 

「たぁぁぁぁ!!」

 

 

春は手に持つ双剣の片方を納刀し、残りの剣を両手で持つことでフランドールの剣を弾き返した

 

 

「…」ニヤッ

 

 

「くらえっ…!?」

 

 

春は咄嗟に感じた危機感から再び剣を2本構えて防御の姿勢に入った。そしてそれは正しく、フランドールの剣が業火を散らしながら振り下ろされて来たからだ

 

 

「…噂には聞いたことあるけど、まさか本当に存在するなんて」

 

 

「禁忌【レーヴァテイン】。さぁ、ここからが本当の遊びよ」

 

 

「ふぅ…余裕なのも今のうちだっ!」

 

 

〜紅魔館2F、館主室〜

 

 

「お嬢様、何か地下から物凄い音しませんか?」

 

 

「あぁ、きっとフランがおかし欲しいから暴れてんのよ。紅茶と一緒に持って上げな」

 

 

「おやつで暴れるのはお嬢様くらいじゃ…(かしこまりました。直ちに持っていってまいります)」

 

 

「おいセリフ逆転してんぞダメイド」

 

 

「あら、この咲夜としたことがうっかりしてしまいましたわ」ニコッ

 

 

「わかったからさっさと持っていってこい」

 

 

「はい」

 

 

〜紅魔館地下〜

 

 

「はぁ…はぁ…」

 

 

数十分にも及ぶ戦闘の中、消耗している方は明らかに春の方だった。何とか直撃は避けているが、細かい傷が増えている。一方のフランドールは無傷だ

 

 

「もうお終いかしら?意外ともったわね」

 

 

「まだ…終わってない!」

 

 

春はまだ最後の切り札を取っていた。しかしそれを切るにはフランドールのスピードが春の予想を遥かに上回っていた

 

 

「うぉぉぉ!!」

 

 

「ぐっ…やるわねっ!でもこれについてこれるかしら?」

 

 

フランドールは大きく後退し、レーヴァテインを投げ捨てた

 

 

「禁忌【フォーオブアカインド】」

 

 

フランドールは四人に分身し、春の回りを取り囲んだ

 

 

「なっ!?」

 

 

「さぁ…この中に本物は一人。貴方には見つけられるかしらね?」

 

 

フランドールは高速で移動。春は姿を追うだけで精一杯だった

 

 

(ヤバい…でも突破口はある。あいつが攻撃してきた瞬間、それがラストチャンスだ。外せば…死)

 

 

春は初めて実感する死の恐怖に少なからず動揺していた。まだ子供とはいえ、外の世界では吸血鬼ハンターのNo.2だったわけだ。多少の危機は有れど幾度となく乗り越えてきた闘い。だが今回は違う

 

 

「さぁどうしたのかしら?まさかもうお手上げ?」

 

 

そう、純粋に違いすぎてたのだ。他の吸血鬼とフランドールの格の差が

 

 

(くそっ…速すぎる、一瞬でも見失えば終わりだ。集中しろ)

 

 

春は全神経を研ぎ澄まし、自分の周りにナイフをばら蒔いた

 

 

「そんな攻撃私には当たらないわよ!」

 

 

しかしそれは春の罠だった。春は今の一瞬で唯一ナイフを避けていた本体を確認していた

 

 

「当たらないことくらいわかってるさ。ならこれはどうだ!」

 

 

瞬時に本体に迫った春は、剣を一本だけ抜いてフランドールに斬りかかった…と同時に能力も使用していた

 

 

(この攻撃は避けられる。だけど!)

 

 

春の能力はその利便性故に弱点もある。その一つが多大なる集中力が必要なことだ。特に今回のように戦闘の際は五秒程しか未来を見ることが出来ない。しかし百戦錬磨の春にとっては十分すぎる時間だった

 

 

「これで終わりよ!」

 

 

春の剣を避けたフランドールはその勢いで右手を心臓めがけてつきだした

 

 

「…知ってたよ」

 

 

「なっ!」

 

 

だが春にとってそれは見えている攻撃、あっさりと避け無防備になったフランドールの心臓にもう一本の剣を突き立てた

 

 

「か…はっ…」

 

 

「僕はあんまり辛いのが好きじゃないんだ。だからせめて楽にね」

 

 

心臓を貫かれたフランドールはそのまま床に崩れ落ちた。春は剣についた血を振り払うと、鞘に納め扉の方へ踵を返した

 

 

「それにしてもおかしいな…結構暴れたから誰か来てもおかしくないのに。ってか大分疲れたな…っ!?」ゾクッ

 

 

背後から感じた殺意に春はとっさに振り向いた。すると殺したはずのフランドールが自分の眼前に迫っていた

 

 

「まだ終わってないわよ?」

 

 

「そんなっ!確かに心臓を貫いた筈なのに!」

 

 

「あれくらいじゃ死なないわっ!」

 

 

「ぐっ!」

 

 

フランドールは至近距離から全力の蹴りを春に放った。春は持ち前の反射神経で直撃を避けることだけはできたが、扉の方めがけて思い切り飛ばされた

 

 

(いや、まだ体勢は整えれる!フランドールもこっちに向かってきているし、このまま扉を蹴って加速をつければ!)

 

 

そして春が扉を蹴ろうと、体勢を整えた時だった

 

 

「妹様~。紅茶とお菓子をお持ちしましたわ」ガチャン

 

 

「あふっ!!」ビターン

 

 

突然開いた扉に弾かれた春は、そのまま壁に激突した

 

 

「ちょっと咲夜~。今新しいおもちゃで遊んでたんだから邪魔しないでよ」

 

 

「あら?お嬢様が用意なさったんですか?」

 

 

「知らないよ?なんか勝手に入ってきたから。咲夜は知らないの?」

 

 

「知らないですね。だとすると不審者…捕まえないといけませんね」

 

 

咲夜は近くのかろうじて無事だったテーブルの上にティーセットをおいて春の方へ歩いき、そして春の首根っこを掴んで持ち上げた

 

 

「全く、妹様とやりあって無事なんていい根性してるわねあな…た…」

 

 

「いてて…いきなり乱入とか勘弁してほしいです…ふぇ…?」

 

 

春と咲夜は互いの顔を見て触ってもう一度確認してそして叫んだ

 

 

「「エェェェェェェェェ!!?」」

 

 

「あ、今日も咲夜の紅茶は美味しいね♪」

 

 

~紅魔館館主室~

 

 

紅魔館の主、レミリア・スカーレットの部屋には妖精メイド達を覗く主要メンバーが集められていた

 

 

「さてさて、よくぞ集まってくれた皆の衆」

 

 

「レミィ、その口調キモい。後なんで私たちも呼ばれたの?また下らない遊びでも思い付いた?」

 

 

「パチェって時々毒舌よね。まぁいいわ、今回は私からじゃなくて咲夜とそこのチビすけが話があるそうよ」

 

 

「チビって…」シュン

 

 

(((なんだこの可愛い生き物)))

 

 

「ま、まぁ私が話しますわ。えぇっとまずこの子は赤霧春。外の世界にいた頃の私の弟子で「そうだ師匠助けに来たんです早くこんな吸血鬼なんか蹴飛ばして逃げ「ちょっと黙れ」あふっ!」はぁ…まぁそういうわけです」

 

 

「痛い…っていうかこっちも聞きたいこといっぱいあるんですけど…何でここにいるのかその可愛らしいメイド姿は何か何で化粧してるのか何でそんな口調なのか何d「もう黙れよお前」痛いっ!」

 

 

「な、なんか咲夜の過去を垣間見た気がするわね…」

 

 

「まぁ咲夜の過去を知れるしいいんじゃない?」

 

 

「な、なぁ吸血鬼…一つ聞いていいか?」

 

 

「何よ?」

 

 

「お前の妹だかなんだか知らないけど、何で僕から離れないんだよ!」

 

 

「お姉さま!私このオモチャ気に入ったわ!」

 

 

フランは春にしがみついて離れないでいた。春の目が半分死んでいる

 

 

「ふふ…フランに気に入られるとはね、よかったじゃない」

 

 

「うがぁ!大体僕はオモチャじゃないぞ!助けて下さい師匠!」

 

 

「…」グッ

 

 

「見捨てられたぁぁぁ!」

 

 

「面白いじゃない、おいそこの人間」

 

 

「はい?」

 

 

「お前今日からここで働け」

 

 

「へ?」

 

 

「人間のくせしてフランと対等にやりあったそうじゃないか。その実力を買ってここで働かせてやる。後フランが気に入ったみたいだしな」

 

 

「いや、それでも僕は…」

 

 

「私も賛成よ。貴方どうせこっちで生活する宛もないでしょう」

 

 

「まぁそれはそうですけど…てかそれよりも!何で師匠がここにいるんですか!」

 

 

「はぁ…話してあげるから落ち着きなさい」

 

 

咲夜は春に自分が行方不明になってから紅魔館のメイドになるまでの経緯を話した。春は最初こそ文句をいっていたが、咲夜が気にしていないことを伝えるとやがて落ち着いた

 

 

「こんな感じよ。お嬢様春は納得したそうです」

 

 

「ふふ、じゃあ決まりだな。部屋は…咲夜空き部屋あったっけ?」

 

 

「確か無かったですね…お嬢様のお部屋ならすぐにでも空き部屋に出来ますが?」

 

 

「お前主人に廊下で寝ろってか?」

 

 

レミリアは咲夜のほっぺたをつねりながら文句を言う。残りのメンバーはそれを見て笑っている

 

 

「部屋がないなら仕方ないな…春は今日からしばらくフランの部屋な」

 

 

「「へ?」」

 

 

「あのお姉さま?私これでもレディですのよ?」

 

 

「そ、そうですよ!こんな野獣みたいな人がいる部屋に!てか僕の意見は!?拒否権は!?住むとか一言も言ってないし!」

 

 

「いやいや冗談だから。何本気にしてんのさ。もしかして男が来たから気にしてんのフランちゃん?」ニヤニヤ

 

 

「…」カァァァ

 

 

レミリアの一言でフランの顔がどんどん赤く染まっていく。対する春は不満げな顔だ

 

 

「ま、今日はとりあえず咲夜の部屋で寝な。明日紅魔館を私直々に案内してやるよ」

 

 

「あ、ありがとうございます?」

 

 

「じゃあ春を連れていきますね…お嬢様妹様を離してください」

 

 

「はいはい、ほらフラン離れなさい」

 

 

「は?嫌だしうっせーぞババァ」

 

 

プチン

 

 

「…」ガシッ

 

 

「ちょ、ごめんなさいお姉さ「このワガママがぁぁぁ!!」イヤァァァァァ!!!」ボゴォン

 

 

レミリアに春から引き剥がされ、そのまま投げ飛ばされたフランは壁を何枚か突き破りながら一直線に飛んでいった。春は半分泣きそうな顔になっている

 

 

「ふぅ…人間、異論は?」

 

 

「ナイデス」

 

 

「じゃあ咲夜お願い」

 

 

「あちょっとうわぁぁぁ!」ズルズル

 

 

咲夜は春を引きずって、自分の部屋に向かった。咲夜の部屋は二階の中央付近にあり、中はシンプルなデザインになっている

 

 

「さぁ入りなさい」

 

 

「お邪魔します…って師匠またぬいぐるみ作ったんですか…」

 

 

「うるさいわね。これがあると落ち着くのよ」

 

 

春は荷物を部屋のすみにおき、近くの椅子に腰かけた

 

 

「そういえば師匠の名前って咲夜っていうんですね。初めて知りましたよ」

 

 

「この名前はね、お嬢様がつけてくれたのよ。だから向こうにいたときに名前がなかったのは本当」

 

 

「そうなんですか…ってか師匠変わりましたね」

 

 

「そう?」

 

 

「はい!なんかこう…笑顔が優しくなりました!」

 

 

「ふふ…ありがとう」

 

 

咲夜は春に微笑み返し、それを見た春もまた笑顔になった

 

 

「っていうかもう吸血鬼ハンターはやめたんだから師匠じゃないわよ。後敬語も使わなくていいから」

 

 

「んー…じゃあ師匠はお姉ちゃんみたいだったんで、咲夜姉ちゃんで!」

 

 

「はいはい…じゃあ時間も時間だから晩御飯の用意しに行くわよ。手伝いなさい」

 

 

「うん!」

 

 

こうして春の紅魔館での新たな生活が(半強制的に)始まった。だがそれは永遠に続くことはない、それは誰もが理解していたはずだった




霊「過去編長くない?」

ア「確かに、一話あたりの文字数多いわね」

天「読みごたえ抜群だね!」

霊「というわけで(?)次回、背が高いって…いいよね」

天「次回もゆっくりしていってね!」
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