プロローグ
俺はただ、普通に生きたかった……
普通に友達を作って
普通にバイトをしたりして
でも現実は、そんなに甘くなかったことを思い知らされた。トラックに轢かれて…謎の光に包まれて、そうして気がつけば俺は白い奴になってて、謎の化け物から5人の少女を後ろに戦っているんだ…!?
その化け物は気持ち悪いくらい蜘蛛って分かる。だから俺は蜘蛛野郎と呼ぶようにする。
「なんなんだよ…!?お前は一体…!」
「…死ね…!」
「はぁ…!?」
いきなりの死ね発言。俺はそんな悪いことした記憶が無いんだが…?
「グ…アアアアアッ!!」
「…っ!?」
次の瞬間、凄まじい気迫とともに、俺のみぞおちに拳を叩き込まれ、俺は怯む。
「…くぁ…?」
そんな間抜けな声が漏れる程、その一撃は俺の命を刈り取るには充分な一撃だった。
自分の腹に異物が”刺さりこんだ”感触。
「…は?」
自分の下を見る。
血が流れている。
血は赤く、白い体ではよく目立つ。
目でその血が流れている根元を見る
それは自分の「腹」だった…
そしてその腹に蜘蛛人間の「爪」が刺さっていたことにすぐ気づいた。
その傷を見た瞬間に寒気と熱さと激痛が襲ってくる。まだ頭で現在の情報が理解出来ていない。だがそれを一瞬で埋めつくした感情。
『痛い、苦しい、怖い』
それだけで俺の戦意を削ぐのは充分すぎるくらいだった。
「がぁ…!__あがぁ…!?」
刺された場所が痛い、ただひたすらに痛い。俺は激痛に絶叫することすら忘れ、視界が白く染まりかける。
__このままじゃ、死ぬ。
そして1つ、自分に感情が芽生えた。
『もし俺が死んだら、彼女達はどうなる』
何故今俺がこうなってしまってるのか、早速死にかけてるのかに対する怒りもある。なんでこんな目に会わなきゃいけないのか、それも思う。だがしかし_____
彼女達が死ぬのは、今1番やってしまってはいけない。そんな気がした。
「クソ…がぁ…!」
俺はただ”守りたい”その一心で爪を引き抜こうとした蜘蛛野郎の腕を掴む。早く抜きたいが抜いたら大量出血で多分死ぬ。この激痛に耐えて奴を倒すしか___俺も、後ろにいる彼女達も助かる方法がない。
「う、うぁぁぁぁぁあああああ…!!」
慣れない暴力、俺の拳は震えながらでも、恐怖で閉じた目でただひたすらに殴りつけた。手に伝わる嫌な感触、皮膚が衝撃に打たれる嫌な音。
俺は相手が暴れて逃げようとするのにも構わずに、拳を振った。
早く終わらせたい。こんな感触を味わいたくない、その一心で……
「クッ…!」
俺がもう一撃を叩き込もうと左拳を振った時、相手はその拳を受け止め、ドロップキックを決めた。
「がはっ…!?」
俺は後ろに転がり倒れ、蜘蛛野郎はその場に倒れる。だが蜘蛛野郎は立ち上がると、口から糸を出して逃げた。
「はぁ…はぁ…」
とにかくひとまずは何とかなった。そう思い気を抜きかけた瞬間、俺はその場から動けなくなっていた。爪が引き抜かれ、そこから大量出血している。止めようにも手が動かない。ほぼ感覚がない。
__再び体が冷えていく。
「貴方!大丈夫ですか!?」
さっきまで座り込んでた5人の少女が、俺の周りを囲み、震えながら話し掛けたり救急車を呼んでいた。
「大丈夫…って凄い血!あこ!救急車!」
「わ、わかったリサ姉!」
「……」
話しかけようと口を開く前に、前が暗くなった。
そうして俺は、意識を手放してしまったのだった
どうも!こんにちは!主です!
どうでしたかプロローグ!
今回から頑張って書いていくつもりなのでよろしくお願いいたします!
2021年、7月10日、リメイク