28000人!ありがとうございます!
相変わらずの気色の悪いくらいの欲望が体にまとわりつく。まるで待っていたかのような反応をした俊介は、剣を押し込む。ギギっと剣が軋み、接触点がズレていく
想「…!」
ガドル「…!」
この二人がかりでもこの剣をはじき返すことが出来ない。ならば…
想「ガドル…!」
ガドル「了解した…!」
そういうと二人は件を片手で持ち、それぞれ右手、左手で俊介の腹を殴る。コンビ結成から全く時間が経ってないとは思えない順応速度だ
俊介「…っ!」
あまりダメージは無さそうだが怯ませることには成功した。相手は少し下がったところで止まり、俺を見る
俊介「前もそうだったか?俺の邪魔をして、必死に抵抗して、どうせ無駄なんだよ…ガキが大人に勝てるわけないんだ…」
まるで俺を憐れむかのような言動に怒りが湧く
想「なんだと…!?」
ガドル「なぜだ…」
俊介「あ?何だこの化け物風情が…」
ガドル「人間は人間を守り、育てる。なのになぜお前は人の命を奪おうとする…?」
その言葉は、静かな怒りを伴っていた。
俊介「そんなのお前ら未確認?だって同じだろ。何を今更ヒーロー気取りしてんだ?」
ガドル「…っ!」
想「ガドル!」
ガドルは青の目になり、俊介との距離を一気に詰める。剣とロッドが激突し、互いに軋む。俺はその間に後ろにいる彼女達に話しかけた
想「大丈夫か!」
まりな「うん…みんな大丈夫…!でも…」
まりなが指さす先には一条さんがぐったりと倒れていた。全身からぽたぽたと血を流している
想「一条さ…」
ガドル「グゥ!」
俊介「行かせねーよ。ばーか!」
俺は一条さんに駆け寄ろうとしたが、ガドルが俺に激突しそれは叶わなかった。机と椅子を壊しながら店内を転がり、壁にぶつかる
想「げほっ…!大丈夫か…!」
ガドル「ああ…」
大丈夫と伝えるガドルだがその体は痛々しかった。血を流している。その精神力は今まで鍛え上げたものなのか…
想「同時に行くぞ…行けるか?」
ガドル「誰にものを言っている?」
俺は赤の金のクウガに、ガドルは赤の目になる。互いにその場から飛び上がり…
想「おりゃあぁぁぁぁ!」
ガドル「ハァァァ!」
2人の右足が燃え上がる。相手にダブルキックをぶちかます。
俊介「くっ…!」
流石の俊介もそれには耐えれず、ガラスを突き破り、店の外へ転がる。外の椅子や机を壊しながら
想「…!」
ガドル「…!」
2人は外に出て俊介を追う。外は土砂降りの雨が降っており、2人に着いた血を洗い落としていく。それは体も冷やしていく
俊介「…ったくよぉ…!」
想「…!?」
ガドル「気をつけろ…!」
俊介「俺が…俺だけがなんでこんな痛い目見なきゃ行けねぇんだよぉ…」
そういう俊介の姿はさっきとは少し変わっていた。
想「嘘だろ…」
____白く光る目
____4本の角
____黒とブラッドオレンジの色をした身体
俺が1度見た。”凄まじき戦士”と姿が似ている。俺もガドルも後ろに下がってしまう。欲望だらけのオーラがさらに増す。
ボソボソと言いながら何かを両手に宿していた。黒いオーラの様なものをこちらに向ける
想「ガドル!ガードしろっっ!!」
それが何かわかる前に、俺は紫の金のクウガになり、防御姿勢をとる。
ガドル「わかった…!」
ガドルも横でガードする。絶対に後ろには行かせない、何があっても…!
相手の手から放たれる小波動の様なものを2人でガードする。
想「ぐぉぉあああああっ!」
ガドル「…っ!!」
直後、2人の腕を焼けるような痛みが走る。それはやがて激痛となり、2人の体と、精神をジリジリと焼き尽くす
紫の金のクウガの生体鎧さえ、ほとんど意味をなさなかった。
想「た、耐えろ…!絶対後ろに攻撃を届けさせるな…!」
ガドル「…!」
ガドルは肩の飾りを取り出し、緑の目になる。飾りがボウガンへと変わる。
想「そうか…」
だがしかし、緑のクウガは感覚を…金になれば今の痛みに耐えれず失神してしまうだろう
ガドル「…っ!」
そうこうしている間に、ガドルがボウガンを放つ。圧縮され、凄まじい威力を持った空気の矢は、波動を突き進み、相手の顔へ___そのまま相手の胸に矢が突き刺さる
_________________________
〜circle店内〜
まりな「大丈夫ですか…!」
一条「あ、あぁ…」
まりなはとりあえずの応急処置をしながら一条に話かける
日菜「ここからでも暑いよ…」
店内は無惨に所々破壊され、外なんかやばい事になっている。
燐子「そんな攻撃に…あの2人は…ずっと…」
____耐えている、ただ自分達を守る為に
まりな「みんな!」
___その直後、凄まじい音が鼓膜をたたきつけ、視界が白く染る。
あこ「きゃ…!」
それは一瞬だった。目を開け、最初に前を見る
巴「おい…」
蘭「…え?」
そこには、倒れた2人がいた
想「___ぉ…ごふっ…」
ガドル「グッ…ゴホッ…」
直後、2人の体から恐ろしいほどの血が流れ出す。それはcircleの木の床を紅に染めていく
リサ「想くん!!」
叫び、近づこうとするが、それは出来なかった。
俊介「ようやく黙ったか…めんどくせぇなぁ…」
歪な形をした剣を肩に乗せながら歩く俊介を見て、恐怖で動けなかったのだ。
想「て、めぇ…触らせね…ごふっ…!」
俊介「あー邪魔」
最後まで話すより先に、脚が想を蹴り飛ばした。近くの机を巻き込みながら転がり、呻く。
俊介「もう片方の奴はもう動かねぇし…」
そう言いながら横たわるガドルを、まるで汚いものを触るかのように脚で突く。
俊介「さてさて…お楽しみタイムだぁ…」
うってかわって感情の籠った声で言う俊介に、背筋に冷たい何かが走り、恐怖という感情が心を支配する。それはひとつの鎖となり、体に絡みつき、足を竦ませる
俊介「またお前は守れなかったなぁ…想。力を手にしても所詮はガキ!無理なもんは無理だっつーの。あの時も馬鹿だよなぁ…猫なんかにあんなにムキになっちゃって、タマーッ!タマーッて!はっはっはっ!傑作だよ!」
そう言いながら笑い声をあげる。
巴「とんだ屑野郎が…」
俊介「…あ?」
蘭「巴!」
モカ「ともちん!」
俊介「なんか言ったか?」
そう言いながら巴に近づく。手には剣を持っていて、100%ここで殺す気だと嫌でもわからせる
俊介「お前みたいな餓鬼は…黙って死んでろ」
そう言いながら剣を振り上げる。
つぐみ「巴ちゃん!!」
想「うぁぁぁあぁぁぁぁ!」
俺が無理やり立ち上がり、巴を守ろうをした時だった
ガドル「…!」
巴「…!」
巴と俊介にガドルが身体を割り込ませ、自身の身体で剣を受け止める
俊介「お前ぇ…邪魔をするなぁぁぁ!」
叫びながら切り裂こうとするが、相手の肉が硬くそれ以上刃が進まない。目は金色に輝き、身体が金に染まっていた
俊介「このっ!死に損ないがっ!死ねっ!」
蹴られ、殴られようともガドルは屈しなかった。その変わり、剣を体に刺されたまま、拳を握りしめる
その拳に、雷が宿る
ガドル「ウォォアアアアア!!」
恐ろしい量の血を吐きながら雷の拳を相手の顔にぶつける。
俊介「なんだと!?____ぐぉあああ!」
相手は回転しながら空中を舞い、転がる。
ガドルも、その場にへたり込む。
想「ガドル…!」
剣は、ベルトがある腹に刺さっていた。
想「おい!死なせねぇぞ!お前には…今までの罪滅ぼしをさせるまで生きてもらうぞ!」
俺は全身の痛みさえ忘れ、ガドルの近くに寄り添う。
ガドル「あ、ああ…だが無理だ…もうすぐ、ベルトが壊れ、死ぬ」
想「諦めんなよ…!やっと…やっと罪滅ぼしが1つできたって言うのに…!そんな…これからだろ?」
ガドル「クウガ…お前は優しい…な」
巴「…助けてくれて、ありがとな…」
ガドル「…!」
ガドルは不意に、人間体に戻る。もう怪人の姿を維持すら出来ないらしい。その目には涙が溢れていた。俺たちの目にも、涙が浮かぶ
ガドル「これが…感謝…という…ものか…」
想「…」
ガドル「中々…悪く…は無いな…まさか…こんなに…あたたかな…気持ちで…死ねるとは…」
俺の肩に触れようとした手が、床に落ちる。目の光が失われ、それは俺たちに”死”を伝えた
想「ガドル…?おい!ガドル!」
俺は抱き抱え、揺らす。だがその次に、ものの破砕音と共に相手が起き上がる
俊介「クソが…!死に損ないが!邪魔しやがって…でももう死んだか…あははっ!」
俺はガドルの遺体を床に優しく置き、立ち上がる
想「このクソ野郎がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
土砂降りの雨の中のcircleに、俺の絶叫が響き渡った