笑顔をつくる物語   作:エヌラス

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奇跡のタッグ、ここに参上!


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相変わらずの気色の悪いくらいの欲望が体にまとわりつく。まるで待っていたかのような反応をした俊介は、剣を押し込む。ギギっと剣が軋み、接触点がズレていく

 

想「…!」

 

ガドル「…!」

 

この二人がかりでもこの剣をはじき返すことが出来ない。ならば…

 

想「ガドル…!」

 

ガドル「了解した…!」

 

そういうと二人は件を片手で持ち、それぞれ右手、左手で俊介の腹を殴る。コンビ結成から全く時間が経ってないとは思えない順応速度だ

 

俊介「…っ!」

 

 

あまりダメージは無さそうだが怯ませることには成功した。相手は少し下がったところで止まり、俺を見る

 

俊介「前もそうだったか?俺の邪魔をして、必死に抵抗して、どうせ無駄なんだよ…ガキが大人に勝てるわけないんだ…」

 

まるで俺を憐れむかのような言動に怒りが湧く

 

想「なんだと…!?」

 

ガドル「なぜだ…」

 

俊介「あ?何だこの化け物風情が…」

 

ガドル「人間は人間を守り、育てる。なのになぜお前は人の命を奪おうとする…?」

 

その言葉は、静かな怒りを伴っていた。

 

俊介「そんなのお前ら未確認?だって同じだろ。何を今更ヒーロー気取りしてんだ?」

 

ガドル「…っ!」

 

想「ガドル!」

 

ガドルは青の目になり、俊介との距離を一気に詰める。剣とロッドが激突し、互いに軋む。俺はその間に後ろにいる彼女達に話しかけた

 

想「大丈夫か!」

 

まりな「うん…みんな大丈夫…!でも…」

 

まりなが指さす先には一条さんがぐったりと倒れていた。全身からぽたぽたと血を流している

 

想「一条さ…」

 

ガドル「グゥ!」

 

俊介「行かせねーよ。ばーか!」

 

俺は一条さんに駆け寄ろうとしたが、ガドルが俺に激突しそれは叶わなかった。机と椅子を壊しながら店内を転がり、壁にぶつかる

 

想「げほっ…!大丈夫か…!」

 

ガドル「ああ…」

 

大丈夫と伝えるガドルだがその体は痛々しかった。血を流している。その精神力は今まで鍛え上げたものなのか…

 

想「同時に行くぞ…行けるか?」

 

ガドル「誰にものを言っている?」

 

俺は赤の金のクウガに、ガドルは赤の目になる。互いにその場から飛び上がり…

 

想「おりゃあぁぁぁぁ!」

 

ガドル「ハァァァ!」

 

2人の右足が燃え上がる。相手にダブルキックをぶちかます。

 

俊介「くっ…!」

 

流石の俊介もそれには耐えれず、ガラスを突き破り、店の外へ転がる。外の椅子や机を壊しながら

 

想「…!」

 

ガドル「…!」

 

2人は外に出て俊介を追う。外は土砂降りの雨が降っており、2人に着いた血を洗い落としていく。それは体も冷やしていく

 

俊介「…ったくよぉ…!」

 

想「…!?」

 

ガドル「気をつけろ…!」

 

俊介「俺が…俺だけがなんでこんな痛い目見なきゃ行けねぇんだよぉ…」

 

そういう俊介の姿はさっきとは少し変わっていた。

 

想「嘘だろ…」

 

 

____白く光る目

 

 

____4本の角

 

 

____黒とブラッドオレンジの色をした身体

 

 

 

 

 

俺が1度見た。”凄まじき戦士”と姿が似ている。俺もガドルも後ろに下がってしまう。欲望だらけのオーラがさらに増す。

 

ボソボソと言いながら何かを両手に宿していた。黒いオーラの様なものをこちらに向ける

 

想「ガドル!ガードしろっっ!!」

 

それが何かわかる前に、俺は紫の金のクウガになり、防御姿勢をとる。

 

 

ガドル「わかった…!」

 

 

ガドルも横でガードする。絶対に後ろには行かせない、何があっても…!

 

相手の手から放たれる小波動の様なものを2人でガードする。

 

想「ぐぉぉあああああっ!」

 

ガドル「…っ!!」

 

直後、2人の腕を焼けるような痛みが走る。それはやがて激痛となり、2人の体と、精神をジリジリと焼き尽くす

 

紫の金のクウガの生体鎧さえ、ほとんど意味をなさなかった。

 

想「た、耐えろ…!絶対後ろに攻撃を届けさせるな…!」

 

ガドル「…!」

 

ガドルは肩の飾りを取り出し、緑の目になる。飾りがボウガンへと変わる。

 

想「そうか…」

 

だがしかし、緑のクウガは感覚を…金になれば今の痛みに耐えれず失神してしまうだろう

 

ガドル「…っ!」

 

そうこうしている間に、ガドルがボウガンを放つ。圧縮され、凄まじい威力を持った空気の矢は、波動を突き進み、相手の顔へ___そのまま相手の胸に矢が突き刺さる

 

 

_________________________

 

〜circle店内〜

 

まりな「大丈夫ですか…!」

 

一条「あ、あぁ…」

 

まりなはとりあえずの応急処置をしながら一条に話かける

 

日菜「ここからでも暑いよ…」

 

店内は無惨に所々破壊され、外なんかやばい事になっている。

 

燐子「そんな攻撃に…あの2人は…ずっと…」

 

 

____耐えている、ただ自分達を守る為に

 

 

まりな「みんな!」

 

 

___その直後、凄まじい音が鼓膜をたたきつけ、視界が白く染る。

 

あこ「きゃ…!」

 

それは一瞬だった。目を開け、最初に前を見る

 

巴「おい…」

 

蘭「…え?」

 

 

そこには、倒れた2人がいた

 

 

想「___ぉ…ごふっ…」

 

ガドル「グッ…ゴホッ…」

 

直後、2人の体から恐ろしいほどの血が流れ出す。それはcircleの木の床を紅に染めていく

 

リサ「想くん!!」

 

叫び、近づこうとするが、それは出来なかった。

 

俊介「ようやく黙ったか…めんどくせぇなぁ…」

 

歪な形をした剣を肩に乗せながら歩く俊介を見て、恐怖で動けなかったのだ。

 

想「て、めぇ…触らせね…ごふっ…!」

 

俊介「あー邪魔」

 

最後まで話すより先に、脚が想を蹴り飛ばした。近くの机を巻き込みながら転がり、呻く。

 

俊介「もう片方の奴はもう動かねぇし…」

 

そう言いながら横たわるガドルを、まるで汚いものを触るかのように脚で突く。

 

俊介「さてさて…お楽しみタイムだぁ…」

 

うってかわって感情の籠った声で言う俊介に、背筋に冷たい何かが走り、恐怖という感情が心を支配する。それはひとつの鎖となり、体に絡みつき、足を竦ませる

 

俊介「またお前は守れなかったなぁ…想。力を手にしても所詮はガキ!無理なもんは無理だっつーの。あの時も馬鹿だよなぁ…猫なんかにあんなにムキになっちゃって、タマーッ!タマーッて!はっはっはっ!傑作だよ!」

 

そう言いながら笑い声をあげる。

 

巴「とんだ屑野郎が…」

 

俊介「…あ?」

 

蘭「巴!」

 

モカ「ともちん!」

 

俊介「なんか言ったか?」

 

そう言いながら巴に近づく。手には剣を持っていて、100%ここで殺す気だと嫌でもわからせる

 

俊介「お前みたいな餓鬼は…黙って死んでろ」

 

そう言いながら剣を振り上げる。

 

つぐみ「巴ちゃん!!」

 

想「うぁぁぁあぁぁぁぁ!」

 

俺が無理やり立ち上がり、巴を守ろうをした時だった

 

 

 

 

ガドル「…!」

 

巴「…!」

 

巴と俊介にガドルが身体を割り込ませ、自身の身体で剣を受け止める

 

俊介「お前ぇ…邪魔をするなぁぁぁ!」

 

叫びながら切り裂こうとするが、相手の肉が硬くそれ以上刃が進まない。目は金色に輝き、身体が金に染まっていた

 

俊介「このっ!死に損ないがっ!死ねっ!」

 

蹴られ、殴られようともガドルは屈しなかった。その変わり、剣を体に刺されたまま、拳を握りしめる

 

その拳に、雷が宿る

 

ガドル「ウォォアアアアア!!」

 

恐ろしい量の血を吐きながら雷の拳を相手の顔にぶつける。

 

俊介「なんだと!?____ぐぉあああ!」

 

相手は回転しながら空中を舞い、転がる。

 

 

ガドルも、その場にへたり込む。

 

想「ガドル…!」

 

 

剣は、ベルトがある腹に刺さっていた。

 

 

想「おい!死なせねぇぞ!お前には…今までの罪滅ぼしをさせるまで生きてもらうぞ!」

 

俺は全身の痛みさえ忘れ、ガドルの近くに寄り添う。

 

ガドル「あ、ああ…だが無理だ…もうすぐ、ベルトが壊れ、死ぬ」

 

想「諦めんなよ…!やっと…やっと罪滅ぼしが1つできたって言うのに…!そんな…これからだろ?」

 

ガドル「クウガ…お前は優しい…な」

 

巴「…助けてくれて、ありがとな…」

 

ガドル「…!」

 

ガドルは不意に、人間体に戻る。もう怪人の姿を維持すら出来ないらしい。その目には涙が溢れていた。俺たちの目にも、涙が浮かぶ

 

 

ガドル「これが…感謝…という…ものか…」

 

想「…」

 

ガドル「中々…悪く…は無いな…まさか…こんなに…あたたかな…気持ちで…死ねるとは…」

 

俺の肩に触れようとした手が、床に落ちる。目の光が失われ、それは俺たちに”死”を伝えた

 

想「ガドル…?おい!ガドル!」

 

俺は抱き抱え、揺らす。だがその次に、ものの破砕音と共に相手が起き上がる

 

俊介「クソが…!死に損ないが!邪魔しやがって…でももう死んだか…あははっ!」

 

俺はガドルの遺体を床に優しく置き、立ち上がる

 

 

 

 

想「このクソ野郎がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

土砂降りの雨の中のcircleに、俺の絶叫が響き渡った

 

 

 

 

 

 

 

 

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