笑顔をつくる物語   作:エヌラス

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page102 悲劇の始まり

〜circle〜

 

まりな「いや〜!もう大丈夫なの?」

 

まりながお客様の注文を聞きながら俺に話しかけてくる。流石は先輩、凄まじい速度だ

 

想「はい!もうバッチリ治しましたよ!それにしても

今日クリスマスライブだったですね…!」

 

俺もそれに負けじと飲み物を作り、客に運んでいた

 

まりな「人手不足だったから助かったわ〜!」

 

俺は今、circleでバイトをしていた。なにかと心配してくれていたまりなさんに、大丈夫と伝えに行こうとしたらこうなってしまった。しかもめちゃくちゃ人が多い…あの5バンド人気あるんだなと改めてわかる。

 

香澄「こんにちは〜!」

 

ポピパを先頭に、5バンドがcircleに入ってくる。

 

沙綾「もう動いて大丈夫なの?」

 

見てまっさきに心配してくれた沙綾に「おう」と伝える

 

巴「驚異的な回復力だな…」

 

日菜「あっはは!いつもの想くんだ!」

 

その言葉に、場がどっと湧く。リサが俺のポッケを見て、微笑んだ

 

想「…?」

 

リサ「いや、皆で作ったストラップ、持ってくれてるんだねって。往来の使い方とは違うけど…」

 

想「ああ、うん。無くしたら多分俺泣くから…身近にあった方がいいだろ?」

 

リサ「なるほど…」

 

そう言いながらリハーサル室へ入ってくる5バンドを見守る。その時だった、俺のスマホがなる

 

想「一条さん?まりなさん!ちょっと電話に出てきます!」

 

まりな「できるだけはやくね!」

 

それにサムズアップで答え、裏から外に出る。

 

想「一条さん、どうしました?」

 

一条『あ、ああ…今やばいんだ…』

 

想「…?」

 

一条『ああ…まだ公表はしていないんだが…』

 

想「大丈夫ですか?落ち着いてください…」

 

一条さんの声は酷く脅えていた。いつも冷静沈着な一条さんのこの様子。俺はなにか危機感を覚える

 

一条『沖縄県の人口確認出来てるだけで半分の人がが…たった1人の未確認生命体によって…殺害された…残された監視カメラに映っていたんだが…今日は…このくらいにしてあげると…』

 

想「…な、半分…!?」

 

一条『あ、ああ…俺も信じられない…第1…もし戦闘になったら…勝てるのか…?』

 

想「……」

 

一条『八意…?』

 

想「…いや、勝ちます。何があっても…彼女達を、みんなを守る為なら…」

 

凄まじき雷神はもう使えない。無理矢理体を酷使すれば使えるかもしれないが…命が持たない…

 

なら道はあとひとつ…

 

 

”凄まじき戦士”になるしかない…

 

だができる限り使いたくはない。アマダムから聞いた話だと、過去に1人を除いてはだが…

 

__理性を失い。ただ暴れる存在になってしまう可能性がある。俺も1度ジャラジの時、憎しみのままに剣をふるった時、アマダムからの警告で見たことがある。

 

だがらできる限り、あれにはならないように自分から心の制御をしてきたつもりだ。

 

一条『まさか…なるのか?』

 

究極の闇と同質の存在、凄まじき戦士。

 

想「最悪の場合は…でも、もしなったら…」

 

これは、残酷なことだろう

 

想「俺の…ベルトを撃って、破壊して、俺をとめてください」

 

一条『…!』

 

電話越しに息を飲む音がする。そう、アマダムを破壊すれば変身は解け、凄まじき戦士は止まる。だがもうすでに体の全てをアマダムから伸びた神経に支配された俺は、活動が止まり、死ぬ。

 

分かってる。一条さんには悲しすぎる決断だと…彼女達も知ればきっと悲しむ。だから言わない

 

想「まぁ…最悪、ですけどね。もちろんならずに倒したいとおもってます」

 

息を吐く。すっかり寒い空に俺の白い息が舞い、散る。

 

一条『…ああ、わかってる。だから俺達も全力で手伝う』

 

想「あ、ごめんなさい!今バイトなんでそろそろいいですか?怒られそうなんです…」

 

一条『済まなかった。また連絡する!』

 

そうして、電話を切り、俺は裏から戻る。

 

 

〜circle〜

 

まりな「あ!遅いぞ〜!」

 

さっきより人が賑わい返っているこの場所。まるで未確認生命体なんていないかのような…

 

まりな「想くん…?」

 

想「…いや、なんでもないです。手伝いますね!」

 

俺は1度思考を切りかえ、再び作業に戻った。

 

_________________________

 

〜空中〜

 

”それ”は突然街にやってきた。東京のとある街に、白い青年が…

 

???「見つけた…クウガ…!」

 

まるで待ち望んでいたような弾んだ声を出し、もうほとんど潰れてひしゃげた車の上に乗っていた。

 

その周りのガラスは砕け散り、人はもう見るに堪えない姿になりそこら中に散らばっていた。

 

???「次は楽しいかなぁ…あははっ!楽しみだなぁ…!」

 

魔の手は着実と、ライブハウスcircleへ向かっていた

 

 

バルバ「とうとうぶつかる…これが最後になるだろう…クウガが勝つか…ダグバが勝つか…」

 

_________________________

 

〜circle〜

 

想「…はぁ」

 

12月24日のクリスマスライブは順調に終わり、今は打ち上げの真っ最中だ。テンションが上がったはぐみやこころを何とか引き止めて、俺は座っていた。

 

リサ「お疲れ様〜!」

 

想「…おう、お前らもな」

 

俺はリサからオレンジジュースを貰い、口をつける。熱くなった身体に冷たいオレンジジュースが染みていく

 

想「Roselia、今日も絶好調だったな」

 

リサ「そうかな…ありがとう…」

 

想「全員頑張るよな…クリスマスと言えば家で過ごすのが鉄板だけどまさかライブするとは…」

 

モカ「もはや恒例行事ですよ〜」

 

想「モカか…てかパン咥えながらよくちゃんと話せるな…」

モカ「へへへ…」

 

想「あはは…」

 

リサ「あはは!なんか面白いよ〜!」

 

他愛のない日常、皆で笑いあって、楽しんで

 

 

____だけどなんで、すぐに砕けるのだろう

 

紗夜「きゃあああ!」

 

想「どうした!」

 

少しだけ片付けをしていた紗夜達が、俺たちの所へ駆け込んでくる。俺はオレンジジュースを置き、紗夜達と交代で外へ出る

 

???「あ、やっと見つけた」

 

笑顔でたつ青年の周りには、さっきまで一緒に働いていたバイトの女性達が死んでいた

 

想「てめぇ…!何しやがった…!」

 

腹の中で感情が煮え繰り返る。

 

???「この人達黙ってばっかで全然話してくれないから…殺しちゃった…」

 

想「殺しちゃった…だと…?」

 

頭が冷える。今まで悩んでいたものが一気に消えていく。だがそれを、なんとかして、無理矢理理性で抑え込む。

 

想「てめえが…究極の闇か…」

 

ダグバ「僕の名前はン・ダグバ・ゼバ、君の言う、究極の闇…」

 

想「変身!」

 

俺は黒の金のクウガに姿を変え、両足で地面を蹴り飛び上がりながら拳を構える

 

 

 

この季節に似合わない雨が降り始める。

 

 

ダグバ「あははっ!あはははは!」

 

笑いながら化け物へ姿を変えたダグバ。その姿は

 

 

______白と金

 

 

____そして4本角

 

凄まじき戦士と瓜二つのその姿

 

 

想「おぉああああああ!」

 

俺は本能的な恐怖を奥歯で噛み殺し、雨が降り始めたなか、戦いを始めた

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