(八意)いやあんた物語に干渉できないでしょ?
(作者)こうなったら…お前に主人公補正を…
(八意)やめなさい。
(作者)頼む!つぐみを助けてくれ!!
(八意)任せとけ
トライチェイサーを走らせる。俺は今、羽沢珈琲店に向かっていた。
(つぐみが…誘拐…)
まだ信じられない。だが俺のやるべき事は1つ、
(つぐみを出来る限り穏便に取り返す…!)
リサ達には少し遅れるとLimeで伝えておいた。感がいいのか
『帰ってきたら何があったのか教えてね!』
と書いてあった。帰りになんか買って誤魔化そう
「よし…」
羽沢珈琲店に着いた。扉を開けると如何にも重苦しい雰囲気がなだれ込んでくる。席につぐみを除くAfterglowのメンバーとつぐみの父母がいた。
顔を合わせると父母が泣きついてきた
「どうかつぐみを…!」
「あの子を…!」
「分かりました、落ち着いてください…」
「とりあえず…つぐみさんの部屋、行かせてもらっても?」
つぐみの父親が言ってくる
「はい…!でもどうしてですか?」
「企業秘密です。」
部屋に招待される。Afterglowのメンバーを入れて父母だけは1階に待機してもらった。
「なぁ、蘭?」
「なに?」
「俺の事、なんて話した?」
初対面であんな泣きついて来るはずがない
「…別に」
「いやなにめちゃくちゃ気になるんだが…」
後で追求することにしよう。なにか一気に探せないか…
「あ…」
俺はベルトを出す。
「「おぉ…」」
「お前らあんま喋んなよ?50秒だけしかなれないがこの姿意外と疲れる。」
「「わかりました…!」」
「変身!」
俺は緑のクウガになった。
「っ…!」
やはり情報量が多くなる。車の音、歩く音、喋る音、誰かが呻いてる音、携帯が鳴ったり怒鳴る声が聞こえたり…
(まて…今呻き声が…)
俺は呻き声に意識を向ける。タオルなどで口を塞がれているのか?
『んーっ!』
確実につぐみの声だ。方角も分かった。
「超変身…!」
赤のクウガに戻る。耳鳴りが残る頭を振り、
「えっ…!」
窓を開けそこから外に出る。2階からなら赤のクウガでも受け身で着地できる。
「見つけたのー!?」
「あぁ!分かった!見つけた!」
俺はひまりの質問に答えバイクにまたがる。モーフィング機能が起動してバイクがクウガのようなカラーに変わる。
(本来なら人の姿になりたいが時間の無駄だ…!)
走らせようとしたとき…何かが一瞬だけ見えた。
「っ!」
なんだこれは…機械?赤の目をしたクワガタの機械が見えた。
一瞬だけ見えたそれを考えたくなるが…
(後回しだ…)
俺はバイクを走らせてつぐみがいるであろう方角へと進むのであった。
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「あの人…大丈夫なのかな…?」
Afterglowはつぐみを助けると言って今飛び出した彼を見ながら、やはり心配は尽きなかった。
「あの人を信じればいいんじゃねーの?」
「巴…そんな簡単に…」
「その時はその時、今はあの人にかけるぜ」
「この道を…こっち…!」
街中を右に左に曲がる、もう街中大騒ぎや
(後でどうなるんだろな、これ…)
走らせること5分、街外れの倉庫みたいな場所に着いた。一応付近は歩きで移動(赤のクウガのまま)
草が生い茂ってるのでそこに身を隠しながら近づく
(ここか…大型車が4台…それなりに大きなグループなのか…)
だがその車の周りには人が4人いた
(どうするかな…)
俺は細かいことが嫌いである。
(バレずに気絶させた方がいいか…)
とりあえず赤のクウガでその辺にある石ころを掴み全力投球。
ガスっ…!
と音を立てて1人の頭に激突。血を流しながら倒れた
「おい…!大丈夫か!」
「誰かボスに連絡…!」
また1人、手刀で首をガスリと、
(青のクウガの力をこんな風に使いたくはない…)
と思いながらあっという間に4人気絶させる。
「失礼〜…」
4人の服をまさぐり車の鍵っぽいのを取り出す。
車の鍵を使い扉を開ける。
(香水くっさ…)
とりあえず後部座席を覗いてトランクの中身を…
「なんだこれ…」
中には拳銃やら縄やら布やらスモークグレネードやら薬物が突っ込んであった。
「相当イカれてるな…縄と布借ります」
おまけに布には睡眠薬のスプレーを掛けておいてあげた
縄で4人を縛り俺特製の布を口と目に付けとく。最後に手を合わせて
「南無…」
と念仏を唱える。
「よし、車の物資何個かもらおう。」
結局催涙ガス3つとスモークを2つ、拳銃を一丁貰っておいた。クウガから変身解除する。
(勿体ないなこんなヤツらに使うのは)
「ポーチかけといて良かった…」
正面から行くバカではない。裏道を探すべく歩き出して…
「そうだ。緑のクウガになれば…」
あれ?ついさっきまで使わないって?知らないなぁ…
緑のクウガになって極限まで強化された聴力と視力を使えば多分楽。
「変身…」
小声で変身する。
「…山奥ってのもあるが、街中より全然ましだ。」
音で気配を探る。
(裏口があるがその場に2人…俺危ねぇな。)
中には人が30人程度、声も聞こえる
『どうする?この女、まだ若いけど』
『最初はやっぱ、遊ぶでしょ』
『やっぱりー?』
『んー!?』
『そう慌てんな、まずはこのお香を炊いて…』
『また30分したら来るからな〜』
『んー…?』
(不味いぞ…!だが場所が近い。ここは…)
俺は強行突破すべく近くの壁を蹴り破ろうと赤のクウガになる。そして…
ドガァァァン!
と方向にも似た音が町外れの倉庫に響いた。
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知らない人達に連れていかれて目を覚ました時、知らないところの知らない部屋の椅子に縛り付けられていた。
周りを見るが変な人が3人いた。とても大柄で怖くなった。
目を覚ましたのを気付くと話しかけてきた
「ようやく目が覚めたかお嬢さん」
下心丸出しの、とてもじっとりとした声に鳥肌が立つ。
「なぁに、そんなにビビる事は無い。あともう少ししたら気持ちよくなるからね。」
(やめて…!みんな!誰か!想さん!助けて!)
と叫ぶが自分の口から出るのは
「んー!んー!」
という声だけだった。
「おいお前ら、あのお香取ってこい」
ボスみたいな人が指示して誰かが部屋を出ていく
ボスみたいな人はまるで舌なめずりするように見てから
話しかける
「ここはな、ヤリ部屋なんだぜ、今までたくさんの女をここで…お前さんもその女と同じようにしてやる」
嫌だ…怖い…
「持ってきたか、つけてと、また30分したら来るからな〜」
と言い部屋の扉を閉める。部屋の隅にあるお香から匂いが漂う。甘いような…そんな匂いだ…意識が持っていかれる時…
雪崩のような、爆音が鳴り響いた。
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「おらどうした!あぁ!」
「な、なんだよコイツ…!めちゃくちゃだ…!」
もう何人と殺りあっただろう。痛覚なんかとうに消えていた。他の姿になる暇もなく銃弾やの人やのが飛んでくる。斬られ、弾丸を撃たれた箇所は血が出て、でもしばらくすると治って、生き地獄だ。
だがその呪われた能力のお陰で進めている。服をつかみ、投げ飛ばし、殴って、叩きつけて
(まるで俺が化け物みたいだ…)
だけどこいつらは許せない。さっきの話を聞いた。今までどれだけの女の人達が屈辱を味わされたのか
だから心を無にする。俺は突き進んだ。
「攻撃が…終わった…?」
気が付くと攻撃は止み、静かな空間へなっていた。変身解除をする。
「っ!」
途端激痛に身体が倒れそうになる。出血が多すぎてフラフラする。
「つぐみ…!」
何とか部屋に辿り着き
「何だこの匂い…」
扉を開けるとつぐみが椅子に縛りつけられていた。
匂いの元を探し出し破壊する。
「大丈夫か…!?今外すからな!」
縄を解きつぐみの顔を見る。顔を見ると…すこし頬が赤い。返事もぽけーっとしている。
「想さん…私…身体が疼くんです…」
「…へ?」
『おい、八意。』
なんだよアマダム
『この子さっきの匂いをそれなりに吸ってる。ちなみななアレは媚薬な』
「てことは…おい待てつぐみ!落ち着け!落ち着くんだ!」
「え…?」
服を脱ぎかけていたつぐみを抑える。失血で足がもたつきつぐみの上に覆い被さる形で倒れる。
「想さんは私とするの…嫌ですか?」
こりゃあ重症だな…
「嫌じゃないかもだけどこうゆうのは好きな人とするもんだ…分かったな?」
そう言いながらつぐみをおんぶしてその場をあとにする。撃たれた身体の傷は治ったが失血まではさすがに無理らしく足取りがふらつく、頭も重い。服も血だらけだ。
つぐみも落ち着いたのか寝息を立てながら俺の背中にいる。乗せて帰るのもありだがバイクの音で起こす訳にも行かないのでバイクの電気だけつけて膝枕状態で座る。
〜つぐみside〜
「ん…ここ…ってんえ!?」
「あ、つぐみおはよう」
「おはようございます?ってこれ膝枕…ですよね?」
「そうだけど…寝心地悪くない?」
「いやいや全然!そんなことないです!」
「そうか、ならよかった」
安心したように微笑む彼を見て、胸がドキドキする。半分は好きな気持ち?ともう1つは恥ずかしさだった。不審者達捕まって助けてもらった時の記憶が鮮明になると…
(こんなの私変態じゃん…!)
と叫びたくなる。なんとか誤解を解こうと口を開こうとして
「さっきのはこの媚薬のせいだな。」
と言いながらペットボトルを出した。
「一応ある分だけ回収したし後で捨てる。あいつらは今頃警察だよ。」
「そうですか…ってその血!」
服を見ると血だらけだった。
「あぁうん、傷は一応塞がってるから大丈夫」
服にはあちこち穴が空き、そこから血が流れていたんだろう。
「私…っ!ありがとうございます…!」
私なんかのために…ここまで傷いてまで助けてくれた人
「ちょつぐみ!?泣くなよ!」
困ったような顔をして、そして微笑みながら頭を撫でてくれた優しい人に
恋をした。
〜八意side〜
「落ち着いたか?」
「うん…ありがとう…」
「よーし、ほら後ろ乗れ」
バイクに跨り後ろのスペースを開ける。つぐみが静かに座って背中から手を回して…
「あのー…つぐみさん?」
「どうしたの?」
「あのーこれは少し…」
なんというか密着度が高すぎる。女子特有の柔らかいのが当たってるし頭を背中にくっつけてるし…まぁこれくらいは仕方ないのかな
「まぁいいか、なんでもない」
(もしかして…鈍感?)
そう思うつぐみに気づくはずもなく、俺は羽沢珈琲店までバイクを走らせた。
_________________________
〜羽沢珈琲店〜
みんなまだ集まって椅子に座って待っていた。部屋の空気を上げようとするが全て失敗。そこからは誰も話さなかった。その時、入口の扉が開く
「「!!」」
そして…
「みんな!ただいま!心配かけてごめんね!」
「「つぐみ!!」」
みんな椅子から立ち上がりつぐみに抱きついた。
「心配したよ〜!」
「うわぁぁんつぐ〜!」
「みんな苦しい…!」
「ごめんつぐ…」
蘭まで抱きついてきて少し驚いた。
「あれ?八意は?」
外を見た巴の顔が少し青ざめる。みんなも見て青ざめる。その中つぐみは…あー…それはそうだよねって1人思ってしまった。
彼は血だらけの穴だらけ服を着て外に立っていたからだ
蘭たちには心配され父母にはめちゃくちゃ泣かれた。
「俺は大丈夫ですから!ほら傷も!」
「ちゃんと…」
「もうやめて本当にげんか…」
「「どうしたの!?」」
くぅ〜…と腹の音が鳴り、俺は意識を失った。
大量失血と疲労が原因である。
〜つぐみside〜
あの後、もう夜も遅いので蘭ちゃんたちには帰ってもらった。時計を見ると夜8時、彼が寝てから30分たった。私の部屋のベットで眠る彼を見てくすっと笑ってしまう。
(さっきまで、あんなにカッコイイのに…今は弟みたい…)
て…何考えてるの私!?と思い首を振る。顔がちゃんと見れない。ドキドキする…
誤魔化そうとお母さんが持ってきてくれた食べ物に口をつける。もちろん彼の分も用意されていた。
(…。)
飲み物をすする音と自分の心臓音だけ響く部屋。
つぐみはこれが恋だというのを自覚した。そしてミルク入りのコーヒーを吹きそうになる。
「げっほ…」
コーヒーカップを置き彼の横に座る。頬をつんと触ってみる。
「ん…」
意外と可愛らしい反応をする。もう1回やってみる。今度はちょっと嫌そうにして…何故か手を繋がれた。
「…!?////」
頭が混乱する。でも…
(暖かい…おちつく…)
手は少し男の人らしい、だけど優しい温もりがあった。この拳を戦いに使ってるんだなと思うと胸が苦しくなる
「ん〜…?」
「んひゃ!?」
思わず変な声を出してしまった。
「あれ…つぐみ?ここは…俺もしかしてつぐみのベットで寝てた?」
申し訳なさそうに布団から降りる。
「んで…手を繋いでた…ごめん…」
「謝らなくていいよ!全然大丈夫!」
「つぐみ…優しいな…きっといい嫁さんになるよ」
「!?あぁ〜!?」
盛大に飲み物を吹いてしまった。しかも八意直撃
「うわっ!?大丈夫!?つぐみ!」
明らかに被害が大きいのは八意くんなのに私を先に心配してくれる。君の方がよっぽど優しいよ
「それよりかけちゃった!大丈夫!?」
「うわっ!?ほんとだ!ペロ…」
「何してるの!?///」
「ブラックもいいがつぐみが飲んでるやつも美味いなって」
「〜!///」
騒がしい部屋が収まったのは10分後だった。
めちゃくちゃ長くなった…