笑顔をつくる物語   作:エヌラス

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うわぁおめちゃくちゃ伸びてる…!?

まるで夢みたい!


page35 特訓

「おい八意起きろ!」

 

「はびっ!?」

 

先生に教科書でたたかれる。周りに笑いがおこった。

 

短縮授業1時間目で俺は爆睡してたらしい

 

「罰としてこの問題を…って寝るなぁ!」

 

「トゥルーセ!?」

 

 

あの後、家に帰るとRoseliaの人達はまだ居た。カレーを作って待っててくれたらしい。もう食べてきちゃったが断るのもあれだ。事情を説明するとその服装でいるのにも納得してくれた。何かまずいのかと思い服を見たら…これは確実につぐみの私服のシャツに父のズボンだった。

 

(洗って返そう…)

 

出された分のカレーは全部食べてRoseliaのみんなを見送ったところまでは良かった。

 

俺は食べ過ぎによる腹痛と吐き気、貧血による頭痛やのなんやのでトイレにずっと入ってた。

 

(本気で死ぬかもしれない…!)

 

と思う程ヤバかった。その格闘は朝まで続き今に至る。正直貧血はどうしようもないし今も気持ち悪さが残る

 

「八意くん…大丈夫?顔真っ青だよ?」

 

隣の席の山吹が声をかけてくる

 

「大丈夫…!全然大丈夫!」

 

「全然大丈夫くないじゃん…!」

 

「大丈夫だから…!」

 

「お前らァ!授業中に何してる!」

 

この先生怖くね?流石は花咲川女子学園1の数学の鬼教師とだけある。しかも俺だけ当たりが強い。正直鬱陶しい。

 

キーンコーンカーンコーン

 

チャイムが鳴る。

 

「今日はここまで、じゃまた明日!」

 

「次体育だね〜」「ハードル走らしいわ!想!」

 

目をキラキラさせて俺の肩を揺らすこころ。

 

「やめろこころ、俺は今気持ち悪いんだ…」

 

「あら!そうなのね!大丈夫かしら!」

 

「今日はA組と合同らしいよ〜」

 

「そうなんだね」

 

体育は休もう。ついでに休む時間で

 

(あいつ、ザインの攻略法を考える…)

 

俺は女子の着替えを見る訳にも行かず教室を出て廊下を歩く。

 

そしてまた、何者、いや機械の気配が映った

 

クウガのバイクに合体する…

 

「馬の鎧」

 

と誰かの声がしたのを最後に現実へ引き戻される。

 

 

「なんだったんだ…今の…」

 

そんな呟きは…廊下の騒音にかき消された

 

 

 

 

体育を欠席し、一応ハードル走の話は聴いておこうと木陰から見守る。時折こころと香澄が騒いでそれを有咲と美咲が止めるのが見える。類は友を呼ぶ…なんの類かは言わないが…

 

「馬の鎧…一応覚えておこう。」

 

ザインの攻略法を編み出すべく頭を使う。時期は夏、7月と言うのもあるのかすぐ頭が熱くなる。座ってるだけなのに少し汗が出る。

 

(あともう少しで夏休み、の前に…期末テストか…)

 

その時、体育の教師の言葉が耳に入る

 

「いいかー!ハードルはな普通にジャンプじゃ多分超えられない。ちゃんと助走で力をつけて飛ぶと楽だ!頑張れよ!」

 

女の人のはずなのに異様に声がデカいと思いつつ…赤のクウガの考察を立てる。あのキック、今までは苦し紛れ的なことになっていたが…

 

『助走で力をつけて飛ぶと楽だ!』

 

先生の声が頭の中で響く

 

「そうか!」

 

思いっきり叫んでしまった。視線が一気にこちらへ集まる

 

「すいません、なんでもないです。」

 

俺は少し、恥をかいた…

 

その後の授業も俺は考え続けた…何回怒られたのやら…

 

「なんか今日ずっと上の空じゃなかった?」

 

鞄にもの突っ込んで廊下を出ようとした時、山吹に言われた

 

「なんでだ?」

 

「なーんかいつもの君ならありえないミスとかしてたし」

 

「俺は優等生でも何でもない、ちょっと考えることが多くてな」

 

「そっか、気をつけなよ。最近は物騒だからね」

 

「ありがと、気をつけとく」

 

俺はそう返し教室を出た。

 

教室からバイクに跨るまでの間に黒服さんに連絡をした。

 

『特訓できるようか部屋…あります?』

 

『ありますよ?22号に関わるんですか?』

 

流石は黒服さん、飲み込みが早い

 

『そんな感じです。』

 

『分かりました、手配します。今日お使いに?』

 

『いいですか?』

 

『もちろん、大丈夫ですよ』

 

と、こんな感じで許可を貰った。その代わり…

 

「想のバイクはやっぱり凄いわ!」

 

そう、今俺のバイクで2人乗りしている人物、弦巻こころだった。

 

『その代わり、私達からお願いがあります』

 

『はい、』

 

『こころ様と御一緒に帰って来て欲しいのです』

 

『なるほど…分かりました』

 

なんの狙いがあるかは知らんがとりあえずこころを迎えに行き(あっちこっちさまよってるとこを捕まえてバイクに乗せる)なんか女子達からはキャー!やのなんやのいわれてたがなんだったんだ…

 

「赤信号だわ!想!」

 

「え…おわっ!?」

 

あっぶね〜…あともう少しで信号無視になる所だった…

 

「さっきから難しい顔をしてるけどどうしたの?」

 

「いや、なんでもねぇよ。それより行くぞ」

 

「…?ええ!」

 

 

〜弦巻邸〜

 

「お帰りなさいませ、こころ様。いらっしゃいませ八意様。」

 

「ただいま!」「うっす」

 

「こころ様はこちらへ、八意様はこちらへどうぞ」

 

手際がよすぎるメイドさん達に感心しつつこころと別れる。

 

案内されたのは体育館みたいな広い場所だった。倉庫があるのでチラ見すると…バレーやバスケのセットなどがあり便利だなと思った。

 

「しばらくお待ちください」

 

と言われ1人になる。やることが無くとりあえず周りを走りながら色んな場所をみていく。倉庫やトイレがあり、何故かは知らんが更衣室まであった。

 

「どこの運動施設だよ…」

 

と呟く。だからこそ…後ろから迫ってくる気配に反応が遅れた。

 

「っ!?…って黒服さんかぁ…」

 

「反応が遅れましたね?何か考え事でも?」

 

貴様はエスパーか?

 

「エスパーではありませんよ?」

 

「なんで分かるんだよ…」

 

まぁ追求はやらないとして…

 

「唐突に後ろから急襲とか…黒服さん何者?」

 

「ただのSPですよ。」

 

「ナニソレコワイ」

 

「ところで、今日はどんな御用で?」

 

「えっと…」

 

俺はこうなった経緯を全て話した。

 

「つまり…赤のクウガのキックの時に全力で助走を付けてジャンプし低軌道から飛び蹴りをぶちかますと…?」

 

「そゆことです」

 

「それなら空中回転しさらに威力を挙げるというのはどうでしょうか」

 

「なるほど…流石は黒服さん…!」

 

「その練習ですか?」

 

「はい!」

 

「まず空中回転出来るんですか?」

 

「クウガになれば…多少身体能力も上がってるみたいですし…」

 

「…わかりました」

 

そうして俺は特訓を開始した。

 

 

_________________________

 

 

 

「ぜぇ…はぁ…」

 

初めて2時間、ようやく成功した。頭を打ったり背中ぶつけたりして痛い思いしながらようやくだ…もう一度立ち上がる。手順としてはこうだ。

 

 

両腕を開いて腰を落とした構えを取る

 

敵(的)に向かって走り出す。右足に精神を集中させるこの際、足の裏から炎が上がる。

 

タイミングを見計らってジャンプ、ここで空中回転しさらに威力を挙げる

 

と叫びつつ飛び蹴りをぶちかます。

 

敵の身体を蹴り、膝をついて着地。

 

「はぁ…はぁ…出来た…!」

 

崩れ落ちて仰向けに倒れる。そして変身解除。時計を見ると時刻は夕方6時。ざっと2時間していたことになる。

 

「想〜!」

 

誰かが走ってきて寝転んだまま上を見るとこころ達がいた。

 

「あ、想さん。こんにちは、こんな所でなにしてるんですか?」

 

「美咲か、よう。ただの運動だ気にすんな」

 

「その割には汗すごくないですか?熱中症になりますよ?」

 

「あ〜…」

 

あとから3人が入ってくる、ハローハッピーワールド全員集合だ。

 

「お前らこんな所で何してんだ?」

 

「ハロハピ会議よ!」

 

「会議…?」

 

意外だ。コイツら会議出来るんだ。

 

「会議室に招待するわ!」

 

 

 

俺が褒めたのはすぐに打ち壊された。

 

 

_________________________

 

 

「なんだ…これ?」

 

「ホワイトボードよ!」

 

「いやそれは知ってるよ?」

 

俺が気になるのはホワイトボードに書いてあることだよ。ハッピーやのミッシェルやのなんか色々な絵が書いてありしかも微妙にわかりにくい。

「はぁ…なんか頭痛くなってきた」

 

頭を抱えながら椅子に座る。横にいた美咲が声を出す

 

「私も最初は頭が痛くなりましたよ。でも今じゃ慣れました」

 

淡々と告げるが俺にはそれが嬉しそうに見えた。あえて口には出さず「そうか」とだけ答えた。

 

「出たよ、薫の謎の1人芝居」

 

はぐみに対してなにかしているがはぐみはキョトンとしていた。多分分かってない

 

 

で結局、夜の7時になって解散となった。なんのために呼ばれたのだろうと言う疑問と共に弦巻邸を後にしコンビニへ向かう。

 

(キックはもう多分大丈夫)

 

あとは運次第で勝てるという自信と共にコンビニへはいる。弁当と水のペットボトル2本、明日の朝と昼の菓子パンを持ってレジへ行く…

 

「あ、」「おぉ〜」

 

「げっ…」

 

レジの人は…リサとモカだった。

 

「また弁当じゃん」

 

「食えりゃ何でもいいんだ」

 

「健康に悪いですぞ〜」

 

「食えりゃ何でもいいんだ!」←2度目

 

「なんの帰り?」

 

モカが袋に詰めてる間に金をリサに渡して話す。

 

「ハロハピに拘束されてた」

「何それどういう状況…?」

 

「まぁ色々あってな、」

 

「はい、どうぞ〜」

 

「ありがとモカ」

 

袋とお釣りとレシートを貰い店を出る

 

「ありがとうございました!」「しゃいーん」

 

「しゃいんってなんだよ…?」

 

 

家に帰りまずタマにご飯をやり撫でくり回す。ご飯をめちゃくちゃ食べるタマを微笑みながら弁当を温めるべく袋から取り出して…なにか紙が落ちる。

 

「なんだこれ…?」

 

畳まれた紙を開いて中に何が書いてあるか見る。

 

「モカめ…」

 

微笑みながら言う

 

 

『このあと空いてるから連絡ちょーだーい』

 

とLimeのIDが書いてあった

 

 

「もう交換してるだろ…あいつめ」

 

タマが足に擦り寄ってくる。

 

「どうしたこの甘えん坊め〜」

 

その夜は久しぶりにゆっくり寝れた気がした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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