「…ん」
リサは妙に柔らかい場所で寝ていたなと思いながら起き上がる。誰かの寝息が聞こえ、横を見ると
「…え!?」
彼が寝ていたのだ、おかしい。昨日は確か…料理を振舞って…
「あ…」
そうだ夜も遅いからあれだったんだ!忘れてた…!
(あ”〜!!やってしまった…!うわっ!親から連絡沢山来てるし!どう説明しよう!?)
頭をブンブン振り回すリサ。今の頭の中はショート寸前だった。
「…ん?あ…おはよリサ」
「ええぇ!おはよよ!?」
「…?どうしたよ、そんな困惑して」
(いやいや誰でも困惑するよ〜!え?でも何も考えてないってことはアタシの事なんとも思ってないのかな…?なんかそれはそれであれだな〜…)
複雑な乙女心というものに気付かない八意想。
「昨日あの後俺が洗い物してたらいつの間にか寝てたからさ、起こすのもあれだし雨まだ降ってたから…今はもうめちゃくちゃ晴れてる」
(最近他の子ともよくいるし…別に私達が付き合ってる訳でもないし〜…うーん…?)
「リサ…?おーい」
何か難しい顔になり唸るリサの頬を触ってみると
(あ、ぷにぷにしてる)
「!?!?」
正気に戻ったと思いきや、今度は顔が真っ赤だよ。本当にリサは忙しい奴だな
「え〜っと…なにしてるの?」
「いや、リサがぼーっとしてたし、あとほっぺたぷにぷにだな。触ってて気持ちがいいや」
「どういたしまして…?」
その後、約5分はぷにぷにされていたリサであった。
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〜昼間〜
「〜♪」
鼻歌を歌い、ご機嫌よく歩いている人物がいた。それはレッスン帰りの丸山彩である。
(エゴサしないと…!)
スマホを片手に歩いていたせいか、人にぶつかる。
「あ…ごめんなさ…い?」
その女性は白いノースリーブの服を着た人…ではない。
「あ…!」
その女性の右を見ると、カマキリの鎌のように反れた半分に折れた剣を持っていた。
「…ひっ!」
「お前で、最後だ」
笑顔で、そう言いながら剣を振り上げる。
「いやっ…!」
彩はすくむ体を無理矢理奮い立たせ走った。
(どうして…!ちゃんと匂いは取ったはずなのに…なんで!)
「…いたっ…!」
考え事をしていたせいで足元が疎かになってしまいコケてしまった。
「やめて…助けて…!」
涙ながらに言うが周りに人は誰もいない。
「もう逃がさないぞ」
相手はそう言うと、人の姿から化け物へと変わった。
(ここで…死ぬの…?想くん…!)
相手が鎌を振り上げて、彩を殺そうとする。彩は目をつぶり、最期の時を待った。
「うぉぉぉぉぉ!」
「「!?」」
その時、バイクが走ってきた。前輪を上にあげてこちらに突っ込んで相手を向こうの柱まで吹っ飛ばした。バイクを彩を庇うように停めてヘルメットを外しこちらを見る
「大丈夫か!?彩!」
「八意くん…!」
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俺は帰りに昼飯を買いに行くために、少しだけ離れた所にバイクで走っていた。
(あの後、リサずっと元気なかったな。また今度映画にでも誘おう、それか何かプレゼントか?うーん難しい)
そんなことを考えながら道路を走っていると、向こうの歩道から見覚えのある人物が走っていった。
(彩だ…あんなに急いでどうしたんだ?あいつドジだしなぁ…俺が送って行ってやるか)
俺は昼飯を後回しにして、彩を追ったのだが…
(あいつ…まだ彩を狙ってやがったのか!)
一瞬だけ見えた鎌だけでも十分な証拠だった。しつこいことに奴はまだ彩を狙っていたのだ。
(追っておいて正解だったな…!)
俺はそう思いながらヘルメットを取った
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「早く逃げろ!」
「う、うん…!」
彩は後ろに走り…近くの柱に隠れた。顔だけを覗かして、スマホをかざして
向こうから相手が立ち上がりこちらを見る。
「クウガ…」
俺は腰に手をあてベルトを出す。
「変身!」
霊石は紫、俺は紫のクウガへと姿を変えた。トライチェイサーのハンドルを抜いて、剣へと変える。俺は数歩前に歩き、剣を横に構える、その剣を電流が流れる。俺はその電流を見ながら、数十分前の会話を思い出した。
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〜弦巻家、実験室〜
「30秒が限界かと…」
「30秒…」
俺は体を調べてもらい、自分に電気が流れていることを伝えられた。それを更に引き上げるために、自分に電気を流してもらった。だいぶ危ない賭けだがこれしかなかった。
何故黒服にそう時間制限を言い渡されたのか
クウガになった時に電流を意識すればさらなる力が使えるが、筋肉の活動電流の増加、アマダムから脳に及ぶ神経系の増殖が著しくなってしまうことも、訳せば人間を辞める、そういうことだ。
俺は大量の汗を拭きながら黒服を見る
「できるだけ…使わないようにお願いします」
黒服の1人がそう伝える。
「はい、分かってます」
俺はそういうが
(多分これから先も、どんどん強い敵が出てくる。そいつらを倒すためなら俺は人間だって辞める)
普通に、恐怖は感じなかった。それが俺に与えられた指名。夢ある彼女達の笑顔を守る。いや、世界中の人達の笑顔を守る、そのために俺はいるんだ。そんな覚悟がなければ戦士失格だ
「30秒以上使うとどうなるんです?」
俺は一応聞いておく。
「最悪の場合…死に至ります…」
「そう…ですか」
「はい」
「わかりました。できるだけ使わないように努力します。となるとまずは特訓だな!」
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相手が鎌を持ち直し、上から斬り掛かる体勢で走ってくる。
「…っ!」
俺はそれを横でガードする、接触点が激しく軋む。俺は何とかして横に剣を持っていき、上から押さえつける。そのまま前へ進み彩から遠ざける。
「ハァッ!」
相手が俺の防御を突破し鎌を横に振る。俺はそれを頭ギリギリを掠めたが避ける。
「はぁ…!」
俺は相手の隙を見て横に剣を振るが相手はさすがのスピードで鎌を振りガードする。そのまま後ろへ押され壁に背中をぶつける。相手が俺の剣を押さえつけようと鎌を左に傾ける
「っ!」
俺は剣を両手持ちにして、なんとか元の位置で鍔迫り合いをする。その時、剣に強めの電流が迸った。
「「!?」」
俺は相手が驚いている所に左手でパンチを入れてぶっ飛ばす。
「くっ…!うぅ…!」
やがてその電流は、剣を通して体までなだれ込む。刃先が金色のパーツへ変化していき、身体の鎧の色も変わる。
俺は全身の激痛に耐えて…紫の金のクウガになった。震える右手で剣を相手に向ける。
(思ったより痛てぇ…!くそ…!)
残り25秒、その間に俺はやらなければならない。
「ウォォアアアア!」
本当に女なのかという気合いを出しながら俺に斬り掛かる。俺は剣を両手に持ち、構える。
「はぁっ…!」
相手の斬撃を避けて、腹目掛けて剣を突き刺す。さながらカウンター攻撃だ。
「グッ…!」
「…っ!」
刺した感触が腕につたわり、気持ち悪さが体を支配する。
「ウワァァァ!」
直後、腹を串刺しにされた敵が爆発して消えた。
「…。」
俺は無言で剣を下ろし、変身解除する。
「八意く〜ん!怖かったよぉぉ!」
直後、後ろから抱きつき大泣きする彩がいた。
「もう大丈夫だからな、よしよし…」
「うぅ…」
その後、約5分間は泣き続けた彩だった。
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「いや…なんで寝るの?彩さん?」
近くのベンチに腰掛けたのはいいが、泣き疲れたのか彩は眠ってしまった。しかも膝枕。起こしてしまいたいのだが…本人にも悪い。
(それにしても…雷の力…か、いや金の力でいこう。)
俺は金の力を習得?した。戦いは多分苛烈になるだろう。
(こいつらをあまり巻き込みたくは無いなぁ…)
そう思い。とりあえずそのままにした
夕方まで寝てた。膝が痛い
次からはゴ集団…頑張れ八意