「え…!?燐子さっきまであの人といたの!?」
リサが驚く
「どんな感じの人だったの!?優しかった!?りんりん!」
あこが一気に詰め寄ってくる、燐子は押され気味にたじたじしながら話す。
「記憶喪失してる…みたいで…」
「記憶喪失…ですか」
紗夜が呟く
「紗夜…?どうしたの?」
「いえ…なんでも」
「そんなこと言いながら紗夜さん、昨日心配してたじゃないですか〜」
「…!?宇田川さん!?」
「え?そうなの?紗夜?」
「〜〜今井さんも!からかうのはやめてください!」
「友希那〜!あの人無事だってさ!」
反対に1人、ぽつんと座り歌詞を眺めている友希那にリサが言う。だが帰ってきた返事は…
「そうなのね」
「え?それだけ…?」
「私達は今すべきことがあるわ、今日はライブの日よ」
「そ、そうだね…なんか緊張してきちゃった…」
「リサ姉もですか!実は私も…」
「あはは、でも頑張ろうね!」
また、Roseliaらしい空気になった。
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忙しい…あまりにも忙しすぎる。今何分だ…?
「嘘だろ…」
まだ30分かよ…
今自分は、ライブハウスcircleの新人アルバイトとして働いている(30分前から)8時に始まるライブ
今はまだ7時だというのに、めちゃくちゃ人がいた。
しかも大半女子。てか女子しかいない。なんか居づらい
でも接客は悪くないようだ。まりなさんにそう励まされ
何とかやっていける。
「いらっしゃいませ」
「コーヒーを2つ、かしこまりました」
などと様々な言葉を何十回言っただろう。そうかと思いきや機材の移動など力仕事をやらされる。様々なスタッフ(全員女の人)に励まされると何だかやりがいがある。人に感謝されたりするのは悪い気分では無いと思いつつ今は接客をしている。
そーゆーチンピラに絡まれるシチュエーションも特に無く、テキパキと仕事を終わらせる。
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私、月島まりなは驚いていた。だって彼、様々な事ができるから、料理や接客、機材の移動など全部何一つ嫌な顔せずやってくれる。これは…すごいぞ!と思いつつ、私も仕事と思い、機材の最終チェックに入る。
そうして8時になった
今、俺は今回参加するバンドの様子見をまりなさんと一緒にしに行く、全員女子らしい。なんか緊張するなぁ…と思いながら部屋の中に入る。まりなさんを見たあとの反応が意外につらい…
「はーい!みんなー!今日も頑張ろー!」
「あ!まりなさん…と?」
「あぁ…紹介するね!」
「今日から働かせてもらう新人アルバイトの八意想です…!よろひくおねがいします!」
やっべ噛んだ。恥ずかしい!
「あれ?あの人って…?」
「前に私たちを助けてくれた人だー!」
「宇田川さん…!?」
「え!?なにそれ聞きたい聞きたーい!!」
まりなさんが話を片付ける。俺はこの後、質問責めにあうらしい。なんか怖い…てかさっき2人ほど皆とは違うなにか関わるとやばそうな目をしていたな…
黄色い髪の子と水色の髪の子だった気がする…
あとクマの着ぐるみ…?もいたし
あのRoseliaもAfterglowもいた
他の三バンドは名前がわからん。今自分はこうしてまりなさんにお礼としてライブを見させてもらっている。
1バンド目がPoppin’Partyらしい。
「どうもー!Poppin’Partyです!」
まりなさんいわく期待の新人バンドらしい
演奏がおわる、え?上手いしなんか聞いてるこっちも楽しくなってきそうなメドレーだった
次はAfterglow
ロックなリズムが特徴の幼なじみ5人で結成されたバンド
まりなさんから貰ったメモ帳にはそう書いてある
幼なじみ情報はいるのだろうか…?
そう疑問に思ってしまう
演奏が終わる
Poppin’Partyとは違い、なんだか凄かった。連携もすごい、流石は幼なじみ!
次はPastel✽Palettes
芸能事務所の新人アイドルで結成されたアイドルバンド
皆それぞれ芸能活動をしているらしい、高校生なのに忙しいだろうなと思う。
演奏が終わる。
流石はアイドル、みんな可愛かったし曲もアイドルぽかった。途中水色の髪の子と目が会い、背筋に悪寒が走った気がするが気の所為だろう、うん!気の所為だ!
次はRoselia
circleのバンドの中でもトップクラスの実力を誇る本格派ガールズバンド…らしい
演奏がおわる
……すげぇ、すげぇしか言えなかった。ボーカルもギターもドラムもベースもキーボードも、そしてとても強い絆を感じた。彼女達…本当にすごいな…と思った
次はハロー、ハッピーワールド!
世界に名を馳せる資産家、弦巻家の娘、弦巻こころ率いる。常識が覆りそうなド派手なパフォーマンスが特徴のバンドらしい。お嬢様っぽさがありそうだなと思いつつ聞く
演奏が終わる
……?お嬢様っぽさは?欠片もなかった、ド派手なパフォーマンスと弦巻こころっていう人の異常な運動神経、ギターの人の異様な人気、そして何よりクマ、
なんか情報量が多すぎて俺クマっちゃうなHAHAHA
とにかく派手だった
最後は5バンド全員で演奏だった。機材は1つ、みんなで演奏交代しながら演奏するらしい。
はぇ〜すっごいね。と、同時に外がやかましいことに気づくが無視した。それが過ちだった事もしらずに
演奏が始まる、みんな凄い器用だ。俺たち見てる人もたのしくなってくる。サビに掛かろうとした、その時だった。
「「…っ!?」」
ライブ会場のドアの破砕する音を聞いた。
ドアを突き破り、3人の警察官が飛んできた。
椅子の一列目辺りでようやく3人とも止まったきり動かない。演奏が止まり、周りが静かになる。
「「きゃああああああっ!?」」
次に聞こえたのは悲鳴とそして、血の匂い、ドアの向こうに目をやると、10人ほど警察官血を流し倒れていた。
「な、なんだよこれ…!?」
俺の知ってるスタッフさんも数人いた。みんな首に噛まれた後がある。
そこら中に発砲したであろう銃弾が散らばっていた。そして、ドアから1人歩いてくる。
「…ッ!?」
否、それは人では無い。コウモリのような見た目をしている化け物だった。奴は…いやそれより…、考える前に咄嗟に動き出す。
「八意くん!?」
「おっらァ!!__はァッ!___タアッ!!」
腹に1発、横っ腹に1発叩き入れ、蹴りをし____
俺の身体は白に変化した。あの時と同じように…
「…。」
相手に手応えは無さそうで、すぐに立ち上がってきた。
そしてやはり殴る感触は気持ちのいいものでは無かった。だがそんな事言ってる暇はない。彼女達を守らなければ行けないのだ。
少し後ろに下がったコウモリ男は口を開く
「まだ白か…、俺が殺す!!」
おれを指さし、そう言ってきた。何を言ってるのかは分からない…
それに気を取られていると、コウモリ男はこちらに突進してきて_____
「…!?しまっ……」
その言葉を言う暇なく、自分は殴られ、蹴られる、首を絞めあげながら彼女達がいる場所まで投げ飛ばされた。
「うわあああああっ!!」
ドラムセットを巻き込みながから転がり、壁にぶつかり止まる。次に来るのは吐き気と血の味だった。体に激痛が走る
「…づぁ!…ゲホッ…ハァハァ…!」
彼女達にはケガは無い、そしてみんな逃げていた、
よかったと思いつつ、Roseliaはまだステージ上にいた。なぜ逃げてない…!?
「…丈夫!?…夜先輩!」
耳鳴りを起こした耳から途切れ途切れにあこさんの声が聴こえる。目を凝らすと、そこには…
右手を怪我した氷川紗夜が、そこにはいた。