笑顔をつくる物語   作:エヌラス

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page7 病室での出来事

あの事件から3日が経った。

 

私、月島まりなはもう大忙し!

 

警察に質問攻めされたり

 

circleの後処理も手伝って…

 

そしてライブ会場は散々なことになっていた。

 

あっちこっちの壁にへこみや穴があり、様々な物が散乱し、そしてなにより、様々な人の血が1番ダメだった。吐きそうになったくらいだ、この事件はニュースにデカデカと取り上げられ、新聞も一面を飾っている。羽丘女子学園も、花咲川女子学園も休みだった。もちろんcircleも休みだ。そして八意くんは今、弦巻財閥の病院にいるらしい、こころ曰く

 

「お医者さんたちがきーっと治してくれるわ!」

 

だそうだ。弦巻家って…秘密が多いなって思いました。はい。その時、今井リサから連絡があった。

 

「八意くん、1日前に目が覚めました」

 

「えっほんとに?今行くね!」

 

彼が目覚めた、そう聞いた。タクシーを呼び病院へ行く。リサから病院がどこか聞いている。着いて、中に入る、面会許可証を持ち3階へ上がると待合室には友希那以外のRoselia集合だった。友希那は遅れてくるらしい

 

「紗夜ちゃん、右手…どう?大丈夫?」

 

「ええ、私は大丈夫ですが…」

 

手をさすりながら紗夜が答えた

 

「ですが…?」

 

そう考えるとなんだか雰囲気が暗い、リサが説明してくれた、

 

「彼…紗夜を怪我させたのは自分のせいだって酷く自分を責めてて…」

 

とあこが続ける。

 

「それであこ達、追い出されちゃった…」

 

「そうなのね…」

 

彼、八意はそんなにも自分を責めているのだろうか…

 

「私…行ってくる…!」

 

「まりなさん…私達も…いいですか…?」

 

「もちろん!」

 

 

目を覚ます、白い壁、白い蛍光灯…では無かった、シャンデリアだった。しかも目に優しいカラー、こうして病室で目が覚めるのも2回目だなと苦笑する。1回目とは違って、全身が痛いのがあれだが、さっき、Roseliaのみんなが来てくれたな…でも追い返してしまった。

 

「っ…!」

 

あの状況を思い出す…

 

自分のせいで紗夜さんの手を…ギタリストの命を奪ってしまった、俺に…彼女達と関わる資格はないのかもしれない。

 

「…?」

 

そんな風に思いながら机に目をやると、丁寧になにか置いてあった。手紙を見ると、リサさんのクッキーらしい。手紙にはRoseliaメンバー皆から一言ずつ書かれていた

 

「なんで…どうして…!」

 

何をどうして、なんの理由があってそこまでしてくれるのか…俺にはわからなかった。しかも出会ってまもないのに…そして余計に悔しくなる。何回涙を流したのだろう、食欲もあまり無かった。もういっその事なら、この世界から消えたかった。

 

 

『それは、彼女達を見捨てて、逃げるってことだ』

 

 

頭の中から声がする。

 

「ああ…そうだな、俺は薄々気づいてたんだ。俺が死んだ時お前は俺に力をくれた。戦うための力を、名前は覚えてないがな…なぜお前が俺に力をくれたのか、そして何故この世界に来たのか…もう俺は戻れないんだろ」

 

『ああ…その通りだ、それよりもお前、客が来たぞ』

 

そういいアマダムは気配を消した。次の瞬間扉を叩く音がした、そして…

 

「入るよ〜」

 

との声、そして来たのはまりなさんとRoseliaの4人だった。

 

「八意くん…身体大丈夫?」

 

 

「ええ…おかげさまで…大丈夫ですよ」

 

 

そう笑顔で答える

 

私から見た彼の笑顔は、とても弱々しく感じた。目も少し腫れている、沢山泣いたのだろう、沢山自分を責めたのだろう、でも私達には何も出来ない領域なのだ。

 

「本当に…大丈夫なの?」

 

口から自然とそんな言葉が出ていた

 

「大丈夫ですよまりなさん、なんだか…お母さんみたいじゃないですか」

 

「絶対嘘だよ、すごい泣いた後もあるし…辛かったん…」

 

「分かったような口、聞かないでください」

 

彼から冷たく言い放たれたその言葉が私の心を突き刺す。

 

「え…でも…」

 

つい言葉につまる。

 

「まりなさんには…分かりませんよ…」

 

「八意さん、そのような言い方はよくありません」

 

紗夜が言う、それにリサが続く

 

 

「そうだよ…!まりなさんだって心配してくれてるんだよ…?」

 

「私なら何回も言いますが、私は大丈夫です、怪我もすぐになおりますから…」

 

「あんたらに…!お前らに何が分かるってんだ!?」

 

「「!?」」

 

そこで初めて私達は、彼が今まで思っていた気持ちを知る。

 

「人庇ってトラックにひかれて!!成仏かと思いきや訳の分からない…!右も左も分からない世界に放置されて!化け物と戦わされて!そして恩人の1人に怪我負わせて!本来なら関係なかった人も巻き込んで…!」

 

とめどなく涙が溢れ出す。これまで言えなかった事を…洗いざらいぶちまける。

 

誰も…何も言わずに俺の話を聞いてくれた。明らかにおかしいことを言ってるはずなのに、誰も疑うような眼差しは無かった。まりなさんがこちらへ近づいてくる、そして何も言わずに、俺を抱きしめた。

 

「!?」

 

俺が困惑する

 

「!?」

Roseliaのみんなも困惑する。俺は抵抗しようとしたが、出来なかった。すごく…すごく懐かしい。そんな気がした。そうだ…俺の母親だ。最期は弱ってるところを無理やりクソ父親…あんなやつ父親とも呼びたくない…コイツに殺された。

 

「母さん…!かぁさん…!」

 

また泣き出してしまう。そうして俺は泣き止むまでまりなさんに抱き続けられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー…なんかすっきりした…皆…なんかありがとう…ってかなんか俺クソ恥ずいことしちゃってね!?」

 

 

と病室で叫ぶRoseliaの皆も、まりなさんも、笑っている。

俺はその中…下を見て俯いていた。みんなの笑顔はとっても美しかった。だから俺は…決意する。

この笑顔を…circleの皆を守ると…絶対に…そう誓う。

 

そしてリサさんのクッキー美味しい…!そして喉詰めた

 

「八意くん…!?大丈夫…ですか…!?」

 

「そんな一気に食べるからだよ〜もう…」

 

紗夜さんから水を貰い、飲み干す。死ぬかと思った。

 

 




次か次には…!マイティフォームを…!
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