笑顔をつくる物語   作:エヌラス

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最近病みかけのワイ


page83 究極の闇

〜長野県内・PM6:00〜

 

ゴオマ「ここに…ダグバが…眠っている…」

 

ゴオマは前の戦いでやむなく逃走した。それは身体に埋め込んだダグバの欠片が徐々に変化していく。だかしかし強靭な精神力…というよりは執念、怨念で変化を耐え抜き、遂に「闇の力」を制し究極体に変化を遂げたのだ

 

警察1「未確認生命体第3号を発見!応援要請を頼みます

!」

 

パトカーを止め、警官がわらわらとやってくる。約20人だろうか、だがそんなこと今のゴオマにはどうでもよかった、それに体が変化して気分がいい

 

ゴオマ「ダグバが来るまで…何人死ぬかな?」

 

と言い、近くの警官の血を吸い付くし、殺した

 

警官達「「う、うわぁぁ!」」

 

 

 

拳銃すら通用しない一方的な殺戮が始まった

 

 

 

 

_________________________

 

〜長野県内・旅館〜

 

リサ「いやぁ〜お風呂気持ちよかったね!」

 

燐子「そう…ですね」

 

日菜「今日はるんっ♪てくることが多かったなぁ〜」

 

彩「もう2日目…明日が最後か…」

 

テレビ『本日1時頃、花咲川で未確認生命体第43号が、4号によって撃破され…』

 

紗夜「あら?想さんが…」

 

リサ「また倒したんだ!忙しいだろうね」

 

麻弥「でもそれを簡単にやってのけるのが想さんですよね」

 

千聖「ほんと…彼は…」

 

テレビ『ここで速報です。長野県内に未確認生命体第3号が出現、警察隊と交戦を開始したようです。長野県内の人たちは…不要不急の外出を控え…』

 

花音「どこだろう……近いよ…!?ふぇぇ〜…」

 

花音が指を指し、半泣きになる。

 

先生「みんな集合!テレビ見た人は分かってるかもだけどめちゃくちゃ近いところに未確認生命体がでたよ!とりあえず部屋待機命令がでてるから部屋で大人しく!」

 

全員「はーい!」

 

_________________________

 

〜長野県内・PM7:00〜

 

警官「応援は…応援はまだですか…!今来てくれた隊員30人のうち…もう26人が第3号に殺されました!」

 

ゴオマ「…。」

 

警官の亡骸を踏みながらゴオマが近づいてくる

 

警官「うわぁぁ!」

 

その時、警官とゴオマの真ん中に、バイクが止まった

 

警官「4号…!」

 

それに続きパトカーが1台やってくる

 

想「…!」

 

俺はバイクから降りて周りを見渡す。あっちこっちに血がつき、そこら中に警官の死体が転がっている。そのまま相手を見回す。

 

ゴオマ「クウガ…」

 

その見た目は、本当にあの第3号なのだろうかと疑いたくなるほど変わっていた

 

ゴオマ「お前など…呼んでいない…」

 

何かに失望したように言うと、その場に佇む

 

想「お前…!」

 

俺はほとばしる怒りに任せ、ビートチェイサーのハンドルを抜き、紫のクウガに姿を変えた

 

 

想「…」

 

俺は剣を片手に持ち、相手に1歩、2歩と近づく。相手は何もせずその場に佇む

 

想「はぁっ!」

 

俺はゴオマに向けて、肩から袈裟斬りにする。だが、紋章は一瞬で消し飛び、斬られた傷もすぐ消えた

 

想「!?」

 

ゴオマ「フン…雑魚が…」

 

想「…!」

 

俺は剣を両手持ちに変え、2回、3回と斬撃を相手に繰り出すがもはや皮ひとつさえ斬れない、刃を肩にあて、押し込む、だが相手は後ろに下がるだけ

 

ゴオマ「…!」

 

想「ぐっ…」

 

片手で剣を弾かれる。だが俺は何とかして体勢を持ち直し、相手の腹めがけ剣を突き刺す……が

 

 

もはや刺さりすらしなかった。相手が硬すぎる

 

ゴオマ「…」

 

相手に剣の先端を持たれ、右の拳で殴り飛ばされる。俺は紫のクウガだったにも関わらず、後ろに飛ばされ、近くの木に頭をぶつけた

 

想「くっ…」

 

突然頭をぶつけたせいで目眩がする。そこに容赦なく繰り出されるパンチ、キック。単純な技だったが今の俺には全て生身の人間が金属バットをフルスイングで受けてるのとほぼ同じ痛みを感じていた。

 

想「ぐあっ…!」

 

まるで遊ぶかのように俺に蹴りや拳を打ち込む。後ろに吹き飛ぶ

 

想「ぐはっ…!」

 

半場意識を失いかけていたときだった

 

ゴオマ「グゥ…!ウァ!?」

 

ゴオマが頭を抑えながら呻く。俺は何事かと思い後ろを振り向く。

 

一条「…!」

 

生き残った警官を避難させた一条さんが、なにか機械を片手に調節していた。多分超音波を出す機械なのだろうか、

 

想(感心してる場合か…!今しかチャンスがない!)

 

俺は身体に鞭打って立ち上がり、後ろに下がる。

 

 

後ろに下がりながら赤のクウガに姿を変え、そこに更に金の力を使う。

 

想「…!」

 

赤の金のクウガに姿を変えた俺は、腰を低くして両手を広げ構えをとる。俺が今1番出せる技でないと倒せないかもしれないからだ。

 

想「はぁぁ…おりゃああああああ!」

 

俺は助走をつけて飛び上がって回転し、相手目掛けてキックを放とうとするが…

 

ゴオマ「…っ!」

 

当たるギリギリで俺の右足を叩き落としたゴオマ

 

想「!?」

 

そのまま片方の足で俺を蹴り飛ばす。

 

想「うわぁぁ!」

 

俺は後ろに吹き飛ぶ。次に腕を見ると、白くなっていた。恐らく時間切れだろう

 

想「一条…さん!」

 

俺はいつの間にか横にころがってきた一条さんを抱き抱える。向こうではゴオマが超音波を出す機械を踏み潰して壊していた。

 

ゴオマ「お前らは…ここで殺す」

 

そう言いながら近づいてくるゴオマ、俺は白のクウガになってはいるが、戦う意思を見せる。その時だった

 

ゴオマ「!?」

 

 

風が吹き、木々がざわめく。ゴオマはそれに足を止め、俺たちではなく、右の方向を見る

 

一条・想「…?」

 

俺達も風が吹く方向を見る。木々がざわめく音のせいか、本能がそう感じてるのか、あまりいい風とは言えなかった。なにか嫌な予感がする

 

ゴオマ「出てきたなダグバ…」

 

想「ダグバ…」

 

ゴオマ「やってやる…必ず殺す…!」

 

ゴオマがそう言い、風の吹く方向へ翼を広げて飛んで行った。

 

〜旅館内〜

 

薫「何か…嫌な風が吹いてるね…」

 

旅館待機を命じられ、暇つぶしにトランプをしていた薫が突然言う

 

リサ「えっ…お化け…!?」

 

そう言い頭を抱えるリサ

 

日菜「なんか嫌な予感がするな〜…」

 

日菜もその風に嫌な予感を感じていた

 

 

_________________________

 

 

ゴオマ「出てこいダグバ…!お前を殺す…!」

 

そう言いながら木々をかき分けゴオマは進む。究極の闇を倒して自分が最強になる。今の自分ならそれが出来るはずだ。

 

ゴオマ「…!?」

 

 

 

 

そして突然、風が止んだ。

 

 

 

 

鳥の声すら聞こえない。

 

 

 

ゴオマは辺りを見回す。倒す。絶対に、

 

 

 

 

 

 

その後ろに…影が現れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴオマ「…!!」

 

 

ゴオマが気配を感じ、その方面を向き…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

想「大丈夫ですか…?」

 

一条「ああ…ありがとう」

 

俺たちは、一条さんを抱えながら、2人で木々をかき分けゴオマが飛び去っていった方向へ歩いていた。

 

 

 

 

その時だった。

 

 

 

凄まじい音が俺たちの鼓膜を叩いた。

 

 

想「なんだ!?」

 

一条「八意!あれを見ろ!」

 

一条さんが指さす方向を見ると、

 

 

一筋の光……いや稲妻が

 

 

 

 

 

地から雲へと登って行った。

 

 

 

想・一条「…!」

 

しばらくすると、凄まじい衝撃波が俺たちを襲い、たまらず吹き飛ぶ。おかしい、まだそれなりに距離があるはずなのに、そのはずなのにこの衝撃波

 

 

凄まじい風が、俺たちを襲う。立てない程の勢いだった

 

 

 

 

その日、長野県内全域を停電が襲った。

 

 

〜旅館〜

 

リサ「きゃあああ!?」

 

千聖「なんなのこの音!?」

 

近くから一筋の光が舞い上がった瞬間、やはり凄まじい音が皆の鼓膜を一斉に叩いた。そして次にあっちこっちの電気が消える

 

生徒1「なに!?停電!?」

 

花音「ふぇぇぇ!」

 

彩「なになに!?」

 

友希那「!?」

 

日菜「…!?」

 

紗夜「日菜!大丈夫!?」

 

それぞれがそれぞれ、様々なことを心配する。

 

 

 

 

リサ「あ、ついた」

 

 

 

停電も一瞬、直ぐに電気があっちこっちでつく。

 

麻弥「なにかあったんでしょうかね…」

 

燐子「雷魔法…?」

 

大体が予想する。これは未確認生命体の仕業なんだと

 

テレビ『速報です!長野県内に現れた未確認生命体第3号は、4号と交戦し…え!?…ただいま長野県内全域に停電が発生しましたが…復旧…』

 

テレビから「どうなってる!」や最新の情報はどこだ!などと怒声が飛び交うのが聞こえる。

 

リサ「一体何が…」

 

リサ…いやリサ達は彼を真っ先に心配した。

 

 

_________________________

 

 

想「はぁ…はぁ…」

 

一条「大丈夫か…?」

 

想「はい、大丈夫です…」

 

口ではそんなことを言うが実際はそれなりにキツかった。ゴ集団の1人をギリギリで撃破したあと休む暇もなく長野県まで行き、ボコボコにされ、今はこうやって少し足場の悪い場所を一条さんを抱き抱え歩いている

 

家に帰ったら寝たらそれこそ死ぬくらいに寝そうだ

 

 

スマホのライトを頼りに歩く。今はもう8時、周りは真っ暗だった

 

 

 

ポタッ…

 

 

 

 

 

想「…?」

 

 

 

自分の手に何かが滴り落ちた。木から水滴でも落ちたのだろうかと思い落ちた箇所、手のひらを見る。それをスマホのライトで照らす

 

一条「どうした…八…意…?」

 

想「え…?これって…」

 

俺の右に落ち水滴は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤色だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は一応触る。その水滴は、やけにドロっとしていて、改めてただの水ではなかったことを自覚させる

 

想「…」

 

さぁっと、自分の体から血の気が引くのを感じながら俺は真上の木の枝にスマホのライトを照らす。

 

 

身体から嫌な汗を流しながら少しずつ、少しずつ明かりを内側へと進めていく。

 

想・一条「!?」

 

根元に何かが引っ掛かっていた。木の枝と言うにはあまりにも白く。何かが枝分かれしているように…

 

想「…!」

 

一条「…」

 

 

それが髪の毛だと理解するのに、時間はいらなかった。

 

 

 

そのまま明かりを下にずらす。焼け爛れた皮膚があり、それは腕だった。指先には血が滴り落ちており、先程俺に落ちた血はこいつのものと言うのを嫌ほど知らされた

 

 

想・一条「!?」

 

やがて支えきれなくなったのか、バランスを崩し、地面に落ちてきた身体。俺と一条さんは数歩下がり回避する。

 

かわいた音を立てて落ちる何か。

 

想「…」

 

 

俺はスマホのライトを再び照らす。

 

想「うぷっ…」

 

一条「見るな…」

 

それは人の顔だった。死に顔はまともじゃない。あっちこっちは焼け爛れ、皮膚が所々破け、中身が見えている。

 

 

俺はスマホを落とし、その場に嘔吐した。あんなものを見るのは初めてだった。全身を寒気が包み、再びあの顔を思い出し胃の中の物を吐き出す

 

一条(彼はまだ子供だ…たとえクウガだったとしてもこんなものを見たら一溜りじゃない)

 

想「ゲホゲホッ…!おぅっ…!」

 

一条は、吐く少年を見やり、スマホを取り出し警察に連絡する。

 

〜旅館〜PM10:00〜

 

 

 

テレビ『ただいま速報です!未確認生命体第3号が4号により撃破されたと、正式に発表がありました!』

 

 

それに旅館が湧く。みんなの心配が一気に解けていく。

 

 

リサ「よかった〜…」

 

日菜「さすが想くん!」

 

紗夜「なんであなたがドヤってるのよ…」

 

花音「よかったぁ〜…」

 

千聖「大丈夫よ、花音」

 

 

_________________________

 

〜花咲川内・PM11:30〜

 

黒服「先程から…八意様はあのような様子で…?」

 

ヘリで迎えに来た黒服が、一条と影で会話をする

 

想「…」

 

彼の目には殆ど光が宿っていなかった

 

一条「はい、彼は今日、慣れないものを見すぎました。しかも連続で2体の未確認生命体と戦ってくれました…ゆっくり休まさせてあげてください」

 

頭を下げながら一条が言う。それに黒服が答える

 

黒服「了解しました。では私達はこれで…」

 

一条「ありがとうございました、俺はもう少し現場にいるので」

 

想「…」

 

ビートチェイサーと八意想を乗せたヘリコプターが飛び始める。それを一条は見送り、現場へ戻った

 

 

 

 

 




次回から、ゴの3強が…
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