誤字報告ありがとうございます!
レイシフトが終わると燃え盛る町のビルの屋上に俺達はいた。熱気が強くて立っているだけで汗が吹き出そうだ。
「おおっ!これがふゆきなのか!……ずいぶんともえているが、これがとかいなのか?」「んなわけねえだろ遊希、お前は元気そうだな……こんな暑いのに」
「ああ、わたしはこおりぞくせいだからな!」
胸張って言うな、目立つだろ。しかし、氷属性ってだけで熱気を感じなくなるもんか?何かあるのではないかと思ってジッと遊希を見ていると、ひらひらと白い何かが遊希の周りに漂っていることに気づいた。
「ん?こりゃなんだ?」
手に取ると、ひんやりと冷たく、手の体温で溶けてしまった。それは間違いなく『雪』だった。
「氷属性ってそういうことかよ!?」
氷属性だから涼しいのではなく、氷属性により雪が発生しているとしたらそれは涼しいだろう、羨ましい。
「
「骨を蹴散らしながら大空洞に行く、以上!何か質問がある人は挙手!」
「はい!」
「はい遊希君、何かな?」
「だいくうどうとやらまであるいていくのか?」
「甘いな遊希、文明人は乗り物を使うのだ!」
「のりもの!なんだかワクワクするひびきだな!」
「おう!飛びっきりのやつを用意してやろう!」
本当は普通に戦車で行くつもりだったのだが、遊希がとてもキラキラした目でこっちを見てくるのでついやっちゃったんだ。だからぐだ子、マシュ、所長、ロマニ、許せ。
☆乗り物制作中&序盤割愛☆
理来&遊希が乗り物を作っている同時間帯。
『現在、生き残ったカルデアの正規スタッフはボクを入れて二十人に満たない。ボクが作戦指揮を任されているのは、ボクより上の階級の生存者がいないためです。レフ教授は管制室でレイシフトの指揮をとっていた。あの爆発の中心にいた以上、生存は絶望的だ』
ホログラムとして浮かびあがったロマニがオルガマリーにそう告げた。それはとても残酷な現実をオルガマリーに突きつけることになった。
「そんな──レフ、が……?いえ、それより待って、待ちなさい、待ってよね。生き残ったのが二十人に満たない?じゃあマスター適性者は?コフィンはどうなったの!?」
せめてマスターだけでも助かっていてほしい、そんな思いが込められた叫びだった。
『……48人、ほぼ全員が危篤状態です。医療器具も足りません。何名かは助ける事が出来ても全員は……』
「ふざけないで、すぐに凍結保存に移行しなさい!蘇生方法は後回し、死なせないことが最優先よ!」
「ああ!そうか、コフィンにはその機能がありました!至急手配します!」
ロマニが映っていたホログラムが消えた。恐らくコフィンのコールドスリープを起動しに行ったのだろう。
「………驚きました。凍結保存を本人の許諾なく行う事は犯罪行為です。なのに即座に英断するとは。所長として責任を負う事より、人命を優先したのですね」
マシュは所長を感心した目で見ていた。
「バカ言わないで!死んでさえいなければ後でいくらでも弁明できるからに決まってるでしょう!?」
だが所長はそう否定した。そもそも彼女はまだ若い、故に精神もか弱いのだ。彼女の肩に伸し掛るプレッシャーは相当な物だろう。それに四十八人の魔術師+一般人の生命を損失させたという責任が追加されれば彼女の心は容易く折れてしまうだろう。
「だいたい48人分の命なんて──」
背負える筈がない。そう言おうとして気がついた。
「ちょっと待って、ほぼ全員?だれかマスターで他に生存者がいるの!?」
所長がホログラムが浮き出ていた場所に問いかけるが、ロマニはコールドスリープ起動作業をまだ終えていないのか、返事は帰ってこなかった。
「所長、探しに行きましょう!生き残ったマスターもここにレイシフトしている可能性があります!」
「そうだよ!もしかしたらどこかで助けを待っているかもしれないよ!」
「……そうね。一人でも戦力は確保しておきたいしね」
マシュと立香の提案に乗る所長。
(でも、そもそもレイシフトできたのかしら?コフィンは壊れてる筈なのに……)
そんな考え事は大声を上げて探していた二人を見て吹き飛んだ。
「ちょっと待って!?そんな声を上げたらさっきみたいに変なのが来るわよ!?」
「……(コクコク)」
「ほら!骸骨も頷いてるじゃないってキャー!?何よこいつー!?」
「所長!?今助けます!」
「やっちゃえマシュ!」
「はい!マシュ・キリエライト戦闘開始します!」
彼女らが理来達と出会うのはまだ先になりそうだ……。
所長を救出した後、再びロマニとの通信が繋がった。今は所長とロマニが話し合っている。
『……報告は以上です。現在、カルデアはその機能の八割を失っています。なので、こちらの判断で人材はレイシフトの修理、カルデアス、シバの現状維持に割いています。外部との通信が回復次第、補給を要請してカルデア全体の立て直し……というところですね』
「……はあ、ロマニ・アーキマン。貴方、何か忘れてない?」
『うん?もう伝えることは伝えたよ?』
「48人のマスターは“ほぼ”全員が危篤状態、なのよね?」
『あっ!そうだ!一人そっちにレイシフト成功しているマスターがいるんだ!』
一部強調して言ったことでロマニも気がついたらしい。
「それはわかっているわ。誰が生き残ったの?」
『マスター番号38、舞寺理来だよ!』
「え゛、あの変な使い魔使い?」
所長が少し顔をしかめた。彼の態度を思い出してみると確かに彼女にいい思いをさせるようなことはしていないので、これが妥当な対応である。
「今舞寺理来って言った!?リックがいるの!?」
『うわぁ!?どうしたの立香ちゃん!?』
「ねえ!リックがここにいるってどういうこと!?」
「先輩!?落ち着いてください!舞寺理来さんと何があったんですか!?」
立香の突然の反応に全員が驚いた。舞寺理来の名前を聞いた途端にここまで落ち着きが無くなるとは誰も思っていなかったのだ。そもそも、藤丸立香と舞寺理来との関係だってまだわかっていないのだ。
マシュの声掛けで少し冷静になったようで、ポツポツと話し始めた。
「リックはね、私の大事な友達なんだ」
ある日の作者
『さ、ハーメルンで他の人の小説読むか』
ランキング開く
日間ランキング Fate/BoxWorld 47位
『ハッ……ヘッ?( ゚д゚)』
シュー……
『いやちょっ!?まさかこれって』
BOM!!
『匠いいいいっ!?』
皆様のおかげです。読んでくださってありがとうございます(匠より)