『──塩基配列、ヒトゲノムと確認 ──霊器属性善性・混沌と確認。ようこそ、人類の未来を語る資料館へ。ここは
アナウンスを聞き終え、シミュレーションやら長い説明やらを終えた俺達はカルデアの廊下を歩いていた。
「うまくいったようだぞ、ご主人(ますたー)」
透明メイドラゴン化した遊希が俺の肩に手を置いた感覚がした。
「カルデアの警備は透明化ポーションで乗り切れる……これ俺達しか出来ねえな」
「まあいいではないか。いつでもふほうしんにゅうできるのだぞ?」
「まあもう出る機会はほぼ無いと思うけどな……にしても、部屋遠くね?」
説明が終わった後に告げられた俺の部屋までの距離が結構長い。もうかれこれ五分ぐらい歩いていると思う。
「そろそろつくのではないのか?」
「まあそろそろだろうな。あ、アレだな」
ドアを開けると最低限の家具が置いてあるだけの殺風景な部屋だった。
「よし、魔改造だ!」
「ドアをあけたしゅんかんにかいぞうせんげん、まさにたくみのきわみだな」
「止めろお前!?匠が来るだろ!?」
「ほんとうにしょうかんされたらわらうな」
「笑い事にならねえよ」
まずはベッドを取り替えてーの、ラージチェスト置きーの、作業台置きーの
☆魔改造中☆
部屋を改造して三十分程たった頃か、突如荒々しくドアがこじ開けられた。
「ここか!?……あれ?何でメイドさんが居るんだ?」
現れたのは白衣を纏った橙色の髪の男性だった。相当急いでいたらしく汗だくだった。しかし今この部屋には遊希しかいない。
「む?だれをさがしているのかしらんが、ノックくらいはしたほうがいいぞ?」
「ああっ、ゴメン!あの、
「ああ
そう言って遊希は黒曜石で出来た──紫色の光が漏れ出ている──ゲートに入っていった。
「ってええええええっ!?何だこれええええええ!?」
橙色の髪の男性が何やら驚いているようだが、その叫びも虚しく部屋に響くだけだった。
ゲートを抜けるとそこは石で覆われた狭い小屋になっていた。取り付けられた鉄のドアをボタンを押して開けると熱風が肌を撫でるように通り抜けた。空を見上げても天井があって空は見えず、ほんのりと薄暗い。辺りを見回すとそこかしこに溶岩が湧き出していた。探し人は天井付近でグロウストーンを掘っていた。翼を広げて彼の元へ向かうと羽音で気づいた彼がこちらを見た。
「ん?おー遊希。何で来たんだ?部屋で待ってるって言ってたろ?」
彼は自分がここにいることが疑問らしい。それもそうだ、先程彼に熱い所は嫌だから待っていると言っていたのにわざわざ来たのだから。
「いやな、
「そいつって白衣とか着てた?」
頷くと彼は少し驚いた顔をした。
「マジか。ロマニが俺の部屋に居んのか。そいつの俺の部屋見たリアクションどうだった?驚いてたか?」
「どちらかといえばわたしにおどろいていたな」
「あーそっちかー。確かになー、俺の部屋だと思ったらメイドしか居なかったらアレ?ってなるよなー」
彼は残念そうな顔をしながらポリポリと頭を掻いた。
「よっし、沢山取れたし戻るか。遊希ー、小屋まで運んでくれー」
「あるけばいいだろう?」
「お前が飛んで運んだ方が早いぞ?」
「しかたがない
彼の手を握ると、ぽかぽかと暖かい体温が伝わってきた。
「お前の手冷たっ!?」
「わたしにぬくもりをきたいしたのか?ざんねんだったな、わたしはこおりぞくせいだ」
「その内ネザーでエンドラメイド作るか……」
「そうしておけ。もっとも、
「いつ代表メイドになったし」
「さっきだ」
「さっきかい!」
二人で談笑しながら、空の旅を楽しんだ。
(何時の日もこうやって
☆帰還中☆
俺の部屋に戻ると、俺のベッドの片隅に勝手に腰掛けている橙髪男性の姿があった。
「お待たー?おおっ、ほんとにチキン顔だ!」
「いきなり失礼すぎないかい!?ていうか何処に居たんだ君!」
「時系列的には日本雪山カルデアネザーカルデアの順番だぞ」
彼は大きなため息を着くと、
「まあ、生きていてくれて良かった。君も実力測定に呼ばれているから、ボクに着いてきて」
ふーん、実力測定ね?ていうことは何人かの魔術師とカルデアスと合体(物理)する所長が待ってると。……きっと日本出身だからと侮っているだろう、彼女達の驚く顔を想像するだけでメシウマですわ〜。
☆移動中☆
「……時間通りとは行きませんでしたが全員集まったようですね」
あれが所長のオルガマリーさんですかねー?名前の通り近いうちに希望の花が咲くんだろうなー。
「では、改めて自己紹介をします。この人理継続保障機関・カルデアの所長を務めている、オルガマリー・アースミレイト・アニムスフィアよ。早速で悪いけれど今回この場に集めた優秀な魔術師三十八人の実力測定を行います。番号順に一〜三十八の順番で始めます。一人ずつ仮想敵数体と己の魔術で闘って貰います。その後、戦闘結果を元にチーム分けを行います。何か質問は?」
その言葉を待っていたとばかりに一人の女性が手を挙げた。
「マスターナンバー十三ね。何かしら?」
「……招集に遅れるような魔術師以下の凡人が何故私達と同じ箇所に集められているのですか?」
お、なんか舐められてる。よっしゃ喧嘩なら買うぞ。半額シール貼っといてな。
「それには理由があります。彼の家の当主に頼まれて彼に試験を与えていたからです」
「え、何それ俺聞いてない」
あれ、何で俺呆れる目で見られているんだ?俺マジで何も聞いてないんだけど。
「……貴方何も伝えられていないの?」
「YESYESYES!」
あ、なんか所長の目が据わってきた。疲れてんのかね?リンゴ食べようぜリンゴ。
「貴方が飛行機内で話しかけた老人が居たでしょう?」
「居たなぁ」
結局あのおっさん誰だったんだろう。
「その人、貴方の父親よ」
「マジで!?」
え?嘘やん?全然似てなかったんだけど?あんな白髭も生やしてないしローブよりパーカー着てる人だぞ?
「貴方馬鹿って言われない?」
「こないだ雇ったメイドに言われたぜ?」
「……はぁ、もういいわ。話がズレたわね、本題に戻しましょう。彼をカルデアに招待して飛行機で運搬中、カルデアに彼の家の当主から連絡が来たのよ。『ウチの息子は一回危機に陥らないとやる気にならないから雪山にでも置いとけ』とね」
「何故辺境の一魔術師の要望に応えたので?」
「あー、まずその意識から正す必要が有りそうね……。ねえ貴方、マインテラクト家のことはご存知?」
「ご存知も何も、俺の先祖の家名だが?」
日本に来た時に舞寺姓に変えたらしいがな。俺も良く知らんけど。
「なっ、マインテラクト家ってあの!?魔術という概念が生まれた時から存在しているというあのマインテラクト家の者ですって!?」
わーすっごい説明口調。
「俺の家そんな歴史あったんだー。初耳だ〜」
「貴方自分の事くらい把握してなさいよ……まあいいわ。それで、彼は生存に特化した魔術を使うと聞いたから雪山に置いてきたのよ」
俺、どちらかといえば万能特化のマイクラ魔術なんだが……。
「他に質問は無いわね?では、実力測定を始めます!」
まあ良いか、この実力測定でそれを示して度肝抜いてやろう。
「俺の実力を思い知りな!」
シラケた目でこっちを見るんじゃない、俺が馬鹿見たいだろうが。
なんか最近会話文が多い……。地の文を増やしたいが会話が進みすぎる……何故だ?
サブタイトル入れ忘れた……。m(_ _)m
ロマニの髪の色についてですが、マテリアルを見直したらオレンジでした。直しておきますm(_ _)m。
『金髪と淡いオレンジって、なんか似てるよね』
「じせいのくはそれでいいのか?」
『あれーなんで遊希がここに──』
氷漬けの作者が見つかったことは言うまでもない。