レフはなんということをしてくれたのでしょう
あの後起きた事をさっさと伝えると、ぐだ子が所長のビンタで気絶して運ばれて、俺らは説明会を最後まで聞いてからコフィンに入っています。あ、俺Aチームでした。これぜって〜レフ狙ってるよなー?あの肉柱め、次あったらゴジラもどきをけしかけてやろう。ていうかそれよりも俺今現在バレたら社会的に不味いことになるんですよはい。
「
美少女ドラゴンメイドと同じコフィンにいる訳ですはい。しかも一人用な為密着状態なんですはい。正直に言おう。遊希のメイド服越しでもわかる程大きなお餅様が当たるのだ。今バイタルチェックされたら脈拍が早くなっているだろう。しかし決して顔に出してはいけない。ていうか顔が近いから離れてくれ頼むから。
「いや?俺は大丈夫だ。お前こそキツくないか?」
「もんだいない。わたしはこうみえてほそいからな!」
そうですね首の下腹の上以外細いですね良いから離れろ当たってるから!大きなお餅が潰れてるから!
よし一旦落ち着こう。
「へい遊希、ちょっと退いてくれ。喉乾いたからなんか飲みたい」
「わかった!」
離れた瞬間に右手に牛乳(バケツ)を出現させ、一気に飲む。ああ、落ち着いたわ〜。
「そ、そこまでかわいていたのか?」
「ああ、もう大丈夫だ」
「それならいいのだが……なあ
「邪魔はしないぞ?したら物語が正しく進まないからな。こんな初っ端から物語が予想つかない方向に行くことだけは避けたいんだ」
「ならどうするのだ?」
「安心しろ。作戦ならバッチリだからな!」
既にコフィンもエンチャントして耐久度を上げているのだが、念には念を入れるのだよワトソンくん。
少し記憶を掘り出すと、確か爆発が起きるのはレフがロマニとの通信を切ってから二分後のはずだ。そしてぐだ子が中央管制室に到着するのが約五分後。つまり、通信を切ったら直ぐに避難、五分後に戻ってくれば無事冬木にレイシフト出来るという寸法だ。
『──ロマニ、あと少しでレイシフト開始だ──』
耳を澄ますとコフィン越しにレフの声が聞こえてくる。どうやらもう通信は始まっているようだ。
「遊希、間もなく避難するが、心の準備はいいか?」
「ああ、いつでもできている!」
その言葉を待っていた!
『──そこなら二分で到着できる筈だ』
通信が終わった、今だ!
「コマンドオン、ワープ・移動対象・俺と遊希。移動目標・
右手のインパルスが魔力を吸い込み、強い光を放ってコフィンの中は光で包まれた────。
「うう、……ん?」
瞼越しに感じる陽の光で遊希は目を覚ました。どうやら気を失っていたらしい。目を開けると、
「おおお……!」
何処までも澄み渡る、果ての無き青空が広がっていた。
「おっ、やっと目覚めたか!全く、こんな草っ原で寝るくらいならちゃんとベットで寝ろよ」
軽い雰囲気の声が頭上から聞こえてきた。振り向くと楽しそうな笑みを浮かべた
「まあそんなこたぁどうでもいい!遊希!」
彼は舞台の演者のように両手を広げ、
「ようこそ!俺の箱庭へ!」
そう高らかに叫んだ彼の顔は、子供のように無邪気な笑みを浮かべていた。
はーい、遊希が目覚めたので俺の世界を案内しようと思いまーす。五分しかないからさっさと行くぞー。
「てなわけであっちに見えるデカい建物が俺の家だ。まあ、メイドだからお前の家にもなるのか?」
「……………………おしろだ」
ポカーンと我が家を眺める遊希は普段の様子と違って少し滑稽だ。
我が家、もとい我が城を紹介しよう!まず外見は〇ィズニー〇ンドの〇ンデレラ城をイメージして作り上げたが、本物よりも増築してあるので大国の城や要塞のように見えるだろう。更に壁や屋根は七層構造になっており、かなり分厚い。そのせいで部屋の広さを確保する為により城が大きくなってしまった訳だが、万が一敵が来ても城ごと破壊される可能性はほぼ無いだろう、そのくらい丈夫になっている。
ぶっちゃけ何ブロック使ったのか分からんし数えたくもない。
「おいおい、まだ玄関にもついてないぜ?どうする?ここでのんびり五分待つか?」
「はっ、あ、いや、だいじょうぶだ。……わたしのほんらいのすがたよりもおおきいものがあるとおもってなくてな」
「この世界には最大高度が無いからな。その気になれば何処までも増築出来るぜ」
さ、お上りさんな遊希を連れて行くとしま『シュー……ドンッ!』
「ふわっ!?」
「あ、もう五分経っちまったのか……よし遊希。早く戻るぞ!」
「え、
「後で暇な時間が出来たら最後まで紹介してやるよ」
ワープした時に別の位置に出ないように遊希の手を握ると、何故か遊希の顔が赤くなった。リンゴみたいになった遊希は置いといて、右手にインパルスを出現させる。
「よしOK。コマンドオン!ワープ・移動対象・俺と遊希。移動対象・人理継続保障機関カルデア中央管制室コフィン内・スタート!」
インパルスが光を放ち、俺と遊希を包み込んだ。
世界が白く染まって────────。
光が晴れると、狭いコフィンの中にいた。もちろん遊希も一緒だ。
『──う、外に、は』
『……なんとかなるよ』
コフィン越しに会話が聞こえてきた。どうやら丁度いいタイミングで戻ってこれたようだ。
『コフィン内マスターのバイタル 基準値に 達していません。レイシフト 定員に 達していません。該当マスターを検索中……発見しました。適応番号38 舞寺理来 適応番号48 藤丸立香 を マスターとして 再設定 します』
アナウンスが流れてきたのでもうすぐに冬木へとレイシフトするのだろう。握った手に力が入った。
『アンサモンプログラム スタート。霊子変換を開始 します。レイシフト開始まで あと3 2 1 全行程
さあ、冒険の始まりと行こうか!
このクリーパーカー、大量にコピーして部屋に置いておくか(ニヤ)。
シュ-……。
なんか嫌な予感がする……。