ガノタ系TS転生Vtuberいきまーす!   作:ゼノアplus+

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「お母さん。明日また東京に行ってくる」

「Vtuberの方?」

「うーん、なんというか……ママに会いに?」

「……は?」


ママとの邂逅

11話

 

 

はぁーいどうも毎度お馴染み紅葉だよ。もはや東京に行くことすら慣れたよね。もう2桁は超えるし。

 

ちなみに今日は日曜日。ブラックでもなんでもないウチのリアルの方の仕事は普通に休みなのだ。Vtuberデビューして早くも1週間。雑談配信を3回こなし、ついにゲーム配信もやった。1回目はジャブ程度にみんな大好きスプラトゥーン2のオンライン対戦をして、次の配信では満を持してガンダムバトルオペレーション2をしたね。

 

いやー初配信を除いて一番視聴者が多かったな〜。なんでも今時、バトオペの生放送…しかも女性が配信してるのは珍しいらしくてね。元々『衛聖兵』じゃなかった一般バトオペ勢も居たらしい。中にはちょっと登録者が多くて調子に乗ってる女性ガノタをしばき回そうとしていた者も居て、私の配信を見ながらスナイプでマッチングしてきた人も居たっぽい。まあ全試合での与ダメナンバーワンは私のイフリート改だったから途中からスナイプすることも諦めてたらしい。ハッハッハ、私と私が操るイフ改に舐めた態度で勝とうなど4ヶ月くらい早いわ。まずはイフ改の動きを完全に覚えてから出直してきたまえ。

意外にも私のPSがすごいって事で何故かLimiterのトレンドに載ってた。『衛聖兵』の誰かが私のプレイを切り抜いてあげてた奴がバズって私の放送のアーカイブを見た人も多いんだと思う。時々調子に乗ってベテラン軍人みたいな口調でやってたのも効いたらしい。EXAM使ってハイテンションの時に『ユニバァァス!!』って言うアニメのセリフを『ニムバァァス!!』って叫びながら攻撃してたのもウケた原因だ。まあ皆さんからは、それパイロットや、ってツッコミ入れられたけど。それにハマって結局他のゲームをする筈だった他の日の配信も全部バトオペになったよね。リクエストでイフ改以外も使ったけど持ってない機体や使えない機体じゃなくて本当に良かった。支援機とかまぢむり。立ち回り分からん。でも私みたいな格闘ブンブン丸筆頭は支援機のお陰で汎用相手にも強く前に出れるから助かってる。

 

はい、まあバトオペの話はこれくらいにしようか。何が言いたいのかって言うと、チャンネル登録者が1万人を超えました〜。イェイ!!Limiterってちょこちょ呟いたりしてたけど、気がついたら超えてたんだよね。あと、マネージャーさんと話し合って収益化申請も出したよ。メンバーシップはもっと人気が出てからだって。今度の1万人記念配信は立ち絵をちょっと変えてからする予定。Limiterで突然フォロワーさんから祝われた時は何事かと思ったよ。

 

と、いうわけで今日の目的を説明するよ。東京に行って『聖桃花』を描いてくれた絵師さん、るLuりRa先生に実際に会いに行きまーす。なんで?って思うそこの貴方。少し話を遡るのじゃ。るLuりRa先生は結構フィーリングで人を選ぶ人らしいから今回も実際に私と会って色々決めたいとのこと。だから今私財を投げ打って東京に来ている。

 

 

「2時からだったね……じゃあ早速……ふふっ」

 

 

現時刻は朝の9時。東京駅からならお台場まで電車とか乗り継いでガンダムベースの開店時間にちょうどいいだろう。まだまだ時間には余裕がある。今日こそは…今日こそは!!と思っていたのにタイミングが合わなくて買えなかったからね。待ってろよペルフェクティビリティ……公式サイトで一目見たときからお前には惚れ込んでいたんダァ……その他諸々も色々買って完璧なガンプラへと昇華させてやるからな!!

 

 

 

〜移動後〜

 

 

「ない……だと……」

 

 

馬鹿な!?売り切れだとぅ……そんな、そんなことが!!あっていいのでしょうか!?私はこの為に……この為にちょっとお高い交通費を払ったのに!!

 

 

「ッ!!HGイフリート改……メタリック仕様だけどプレバンで買うのはちょっと怠い……つまり、今しかない!!」

 

 

予定変更。売り切れは仕方がないからここ限定商品を買い漁るしかない……と思ったけど、この後もちょこちょこ移動するし結局プラモは二つ。残りは替え時だったニッパーやらイフ改用の塗料を買った。細かい色は省くが、大まかに言うとイフ改の基本色の濃い目の赤、濃い目の青…いや蒼。そしてオリジナル塗装でピンクと紫も買った。まあこれだけ言えば皆さんは私がどんなイフ改を作るかお分かりでしょう?あ、ABCマントを拝借する為にクロスボーンX1改も買ったよ。

 

目的の物はなかったけど、色々と買えて満足した私はルンルン気分でお台場を後にした。一旦駅まで戻ってきた私は時間を確認。今は12時ちょっと過ぎ。お昼時で色んな飲食店が賑わう時間帯だ。こんな時はコンビニで適当な弁当を買うのが一番いい……のだけど、今日はちゃんとお店で食べようと思う。

 

 

「えっと確か……こっちだったよね」

 

 

必死に記憶を辿って道を歩く。方向音痴だけど、一度歩いてしまえば覚える。見知らぬ土地の歩き方を知らないだけだ。ウン…キットソノハズ…

少し歩くと、見覚えのある看板が見えてきた。チラッと交差点の向こうを見れば、かすかにVs学園のビルも見える。知ってないと分からないけど。

 

 

「久しぶりのラーメン……!!ブレスケアは買ったから、ニンニクも大丈夫!!いざ行かん……女性1人じゃきつい入り辛いラーメン屋へ!!」

 

 

Vs学園の二次審査の時に東京に来た時に連れてってもらったラーメン屋。すっごく美味しかったし何より今日は1人。何を頼んでも誰にもなにも言われないのだよ。

 

 

「ラッシャッセー!!」

 

 

若い男の人の声。前回よりも人は少ない。日曜日だからっていうのもあるだろうけどスーツの人が多い。ご苦労様です。1人なのでカウンター席に座る。若干紙袋があるけど足元に荷物置き場があって便利だ。

 

 

「おや、珍しいお客様だね」

 

「……ん?」

 

 

セルフで入れたお冷を一口飲んで一息着くと隣の席の人から急に声を掛けられた。聞き覚えのある声……

 

 

「霊堂さん!?」

 

「やあ」

 

 

二次審査の時に道に迷いかけた私を助けてくれた恩人であり、このお店を教えてくれた人だ。Vs学園までの道のり(一直線だけど)も案内してくれたイケメン美人。

 

 

「なんでいるんですか……?」

 

「前に言わなかったっけ?週2くらいで来るんだよ」

 

「ああ…そういえば言ってましたね……とりあえず全国の女性に謝ったほうがいいと思いますよ……」

 

「なんのこと?」

 

「いえ……何でもないです」

 

 

何で週2でこの体型保てるんだよぉ……私の高校の時の努力は一体……

 

 

「まあとりあえず、何か頼みなよ」

 

「あ、はい。そうします……」

 

 

よし!!ニンニクは止めよう!!

 

結局私が頼んだのは、前回と同じあっさりな塩ラーメンでした……うぅ……コッテリが恋しい……けど流石に霊堂さんの前でコッテリ系食べるのはな〜

 

 

〜食後〜

 

 

「今日は私が出します!!」

 

「う、うん……そこまで言うなら……お願いしようかな……」

 

 

勢いに任せてそう言えば、流石の霊堂さんでも引いてくれるらしい。これからはそうしようか。

会計を済ませて外に出ると、霊堂さんが伸びをしながら訪ねてきた。

 

 

「紅葉ちゃんはこれからどうするんだい?」

 

「え、あー……事務所にでも行こうかなって」

 

 

予定の2時までまだ1時間30分以上ある。これ以上は何処かに行く予定も無いし事務所に誰かしらはいるであろう先輩と交流を深めるのもいいし、居なくてもまあ暇そうなスタッフさんに機材について教えて貰えばいい。

 

 

「なるほど。ふむ……私もついて行って良いかな?一応仕事上関係者だからね。ちょうど良かった」

 

「それなら全然。ていうか霊堂さんの仕事って……?」

 

「ふふ、まだ内緒」

 

 

急にミステリアス。でも今日もラフな格好をしてるし仕事では無いんだろう。

 

 

「そういえば、二次審査に合格したようだね。おめでとう!」

 

「ありがとうございます。激励してくれた霊堂さんのお陰ですよ」

 

「嬉しいことを言ってくれるねぇ。でも、これは君が掴み取った物だ。もっと誇ってもいいんじゃないかな」

 

「いや、言えるような友人居ませんし……」

 

「むっ…ごめんね」

 

 

言えるような友達、っていうか特別仲のいい友達も居ないんですけどねー。大学行ってないし。高校ではひたすら口角上げてたし。

 

 

「しかも勢いに乗ってる。ああ、君の声を知ってるから本人だと分かったんだけどね。生き生きしてて楽しそうだったじゃないか」

 

「そうですか?客観的な評価を直接言われたことが無いんで恥ずかしいですね……」

 

 

てことは私の配信を見たのか……ほっとんどガンダムの話しかしてないしつまらなかっただろうなぁ。

 

 

「確かチャンネル登録者も1万人を超えてただろう?Vtuberっていうジャンルがまだ有名じゃないのに配信を始めて1週間ほどで出来ることじゃないよ」

 

「まあそこは先輩達が積み上げてきた実績によるところが大きいですよ。先輩達がVtuberとして界隈を盛り上げてきてくれたから私達2期生への期待が大きかったんです。個人でVtuberをやってる人も少数ながら居ますし、企業っていうアドバンテージがあったから出来たことだと思います」

 

「いや、アレは完全に実力だと思うけど……(内容的に)」

 

 

そうこう言ってるうちに事務所についた。自動ドアを通りエレベーターで上に上がる。オフィスに着くと、少し驚いた表情の私のマネージャーさんがこちらへと早足で歩いてきた。

 

 

「お早いですね」

 

「いやー…お昼を食べてすぐに来たんで、時間が余っちゃって……」

 

「ああ、なるほど……ですが、なぜ貴女が……?」

 

 

マネージャーさんが霊堂さんの方を向いて尋ねた。その目は少し霊堂さんを訝しんでいるようだ。

 

 

「なに、偶々昼食を取った店で出逢っただけさ。それに、この子の二次審査の時にここまで案内したのは他ならぬ私だからね。思えばあの時からビビッと来ていたのさ」

 

「はぁ……そういうわけですか。貴女らしいというか何というか……やけに彼女に対する食い付きが良かったのもそれが原因という事ですね。なかなかな人に気に入られましたね……」

 

「え、あの……どういう……?」

 

 

さっきから話が読めない。2人が知り合いなのはまあ当然として、やけに親密そうなのはどういうことだろう?霊堂さんはいたずらが成功したような顔をしているしマネージャーさんはなんか疲れた感じだ。

 

 

「……言ってないんですか?」

 

「うん?ああ、あの時はまさかこうなるとは思ってなかったからね。ちょっとしたサプライズだよ」

 

「本当に……貴女って人は……ほら、自己紹介して下さいよ」

 

「せっかちだね〜。さて紅葉ちゃん、改めて自己紹介をしよう」

 

「え、えっと……はい?」

 

 

「私の名前は霊堂一夜。職業はイラストレーター。ペンネームはるLuりR aって言うんだ。『聖桃花』の産みの親さ。会いたかったよ私の娘」

 

 

「…………んん!?」

 

 

 

感想。世間って狭いんだなーっ。




〜特別コーナー〜


「聖桃花の、枠外特別マシュマロ返信コーナー!!イェーイ!!どんどんぱふぱふ〜…………ええ、悲しいですねこれ。はい、読者の皆さんはお気づきでしょうが配信はしていません。作者というぐう鬼畜に勤務外労働をさせられている聖桃花です。楽しい事を共有する視聴者さんがいないのに一人で何を喋っているんでしょうね」

「このコーナーは作者が本編で返し切れなかったマシュマロを【後書き】で1つずつ答えていくコーナーとなっております。完全にオフなんで『であります』とかはつけません。文句は作者に言ってください」

「じゃあ早速マシュマロに行きたいと思いまーす。はいドン」


【挿絵表示】


「なるほど、メスみを感じるガンダム……ふむ、伏字なのは単純に作者がプレミア会員になっていないだけです。文句は(ry なので今回は上としたのにだけ答えますね。
えー1つ目。ガンダムじゃないですけどクシャトリヤですかねぇ……あの4枚羽に包まれるのは色んな意味で安心感がすごいです。ビームマグナムさえこなけりゃバブみも感じます。皆さん全力でマリーダさんにおぎゃりましょう。
2つ目〜。ガンダムアストレア……正直エクシアよりちょっとゴツいのが好きですね。プロトタイプって言葉に目がない私には刺さりますね〜。改造のしがいがありますしあの赤い方とか厨二心を擽られます。

………こんなもんでいいですか?」

d( ̄  ̄)※作者


「顔が腹立ちますね……いつか下克上してやる……はい、という事で作者への殺意を滾らせながらこのコーナーは終わろうと思います。今回はこのコーナーがあってマシュマロへのURLを貼れないそうなんで目次から是非送ってくださいね〜。今のところ本気でダメな奴以外は全て採用する予定なので〜。それでは読者の皆さん、本編の更新をお楽しみに!!第三種戦闘配備で待機ですよ〜。破った場合の罰則はカミラにゲリラで年齢制限のかかったBLゲーム配信してもらいます」

【期限は1日程度】ガンダムコラボあったしバトルスピリッツ(カードゲーム)の話しても大丈夫?

  • 大丈夫
  • ダメ
  • バトスピ知らない
  • カードゲームやってない
  • ガンオンから逃げるな(大丈夫、と判断)

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