ガノタ系TS転生Vtuberいきまーす! 作:ゼノアplus+
4話
Vs学園の二次審査から早くも1週間が過ぎようとしていた。出来る限りの私の思いはぶつけたはずだし、これで落ちたんだったら仕方がない。その時は潔く諦めていつも通り動画を作ってゲームしてアニメを見るだけだ。でもちょっと気になってる私がいることは事実で、仕事でも自分で気づけるレベルのミスをしたりと落ち着かない1週間だった。
「紅葉〜、貴方宛に郵便が来てるわよ〜」
「ッ!!今行く!!」
お母さんの声で、私はドタドタを階段を駆け下りる。今の時代的には相応しくない郵便での結果発表。メールでそろそろ送る、みたいな事を言ってきてたから今日はドモリまくっていたがようやく解放される。
「送り主は……Vs学園?ああ、Vtuberのやつね」
「お母さん、あ……開けてもいい?」
「当たり前でしょう?でも、私の前で開けなさい」
「えッ……」
うわぁ……きっつぅ……親の前で結果を見るのやだなぁ。高校入試の結果も1人で見たし。
「うぅ……緊張する」
「そんなもんよ。私もアンタくらいの時はそんな感じだったわ」
「そうなの?じゃ、じゃあ開けるね」
水色の封筒の先端をハサミでチョキチョキ。開封できる程度に開けると、中に2枚の紙が谷折りで入っている。ぱっと見で一枚はカラーだ。なのでもう一枚を先に見ることにする。
「はぁ……はぁ……うっ」
やばい、ちょっと吐きそう。今の仕事に採用された時でもこんなに緊張しなかったのに。
「落ち着きなさい。大丈夫だから」
「にゅ!?」
急にお母さんが抱きしめてきた。なかなかなものをお持ちで……あ、落ち着いたかも。
「…………えい!!」
意を決して、勢い良く紙を開く。そこには…………
『採用』
期待していた2文字があった。
「…………」
「紅葉」
「…………」
…………
「おめでとう」
「…………うん」
私、Vtuberになるんだ……これから、たくさんの人と好きな事を共有して……
「受かったぁぁぁぁああああ!!!!」
思わず紙投げちゃった。私は両手を高く突き上げて喜んだ。いやーまさか受かるとはねー。そのまま数分くらい喜びの舞みたいな奇怪な行動をとったところでお母さんからストップが入った。
「せい!!」
「ちべたっ!?」
思いっきり投げつけられたのは冷蔵庫に入れていたモンエナ。キンキンに冷えてる缶が私の頬に直撃したんだよ。痛いし冷たい。
「まあまあそれでも飲みなさいな」
「モンエナを娘に勧める母親って……いや飲むけども」
そのままカシュっといい音を立てて缶を開ける。
「へぶっ!?」
「ぶふっ……あっはははははは!!アンタ馬鹿ねぇ!!」
「うぇ……顔が……目が……」
そりゃそうだよ。投げられたり床を転がったりした炭酸開けたら吹き出るよ。顔面だってベトベトになるよ。シュワシュワで目も痛いし。そして母よ、笑いすぎだ。
「んぐ…ふぅ……」
「顔ベタベタにしながらエナドリ飲む人初めて見たわ〜」
「誰のせいでしょうかねぇ?」
飲み終わったらシャワー浴びるし別のいいの!床は適当に拭くし!
「はい飲み終わった!床も拭いた!紙は保存した!シャワー浴びてくる!」
「行ってらっしゃ〜い!アンタも年相応に喜べたのね」
「うっさい!!」
やっぱお母さんには敵わない。
◇
あ?サービスシーン?ねぇよそんなもん(俺ボイス)
あのねぇ?私もう21歳なんだよ。元々男でもね、もう21年以上前なんだよ。流石に恥ずかしいっての!?
「はい、落ち着きました。先ほどは取り乱してすいません」
「よろしい」
改めてリビングのテーブルの椅子に座ってお母さんと対面。
「で、これからどうするの?」
「とりあえず、お父さんに連絡してー、社長に連絡してー、もう一回東京かな」
「忙しいわね……」
仕方ないよ。顔合わせとかあるし。マネージャーさんとか同期の人とか諸々もだからね。
「いやー仕事がどこでもできるタイプで良かったよ。ノーパソさえあればいいからね」
「アンタが珍しく駄々こねてやりたいって言っただけの仕事よね」
「ちょっ!?それ誰にも言ってないよね!!」
「言ってないわよ〜……おばあちゃん以外には」
「それ絶対いろんなところに広まるやつ!?」
「ええ、何故かりっちゃんのとこは知ってたわ」
「よりによってあのクソ従姉妹ォ……!!」
ガッデム!!おばあちゃんの口の軽さは世界一ィィィ!!そして伝わった先がお母さんの妹、つまり叔母さんの家。私の従姉妹である奴は私よりも4つ下の17歳、高校2年生という1番調子になってるお年頃だ。事あるごとに小遣いとお年玉をねだって来やがって……いや、可愛いからあげるけどさ。何より許せないのは、高校でのリア充生活の写真を見せつけてくる事だ。クッソォ陽キャは嫌いだ!!
「はぁ……Vtuberの事は出来るだけ言わないでね」
「分かってるわよ」
「じゃあちょっと部屋に戻るよ。ゲームしてくる」
「アンタも大概マイペースよね……」
ちょっと何言ってるか分からないです。封筒を持って部屋に向かった私は、お母さんには見せなかったもう一枚のカラフルなプリントを取り出した。
「…………へ?」
そこには、スカートのついた青い軍服、赤に金色の線が入った袖と襟、左肩からかかった紫のマント、キリッとした顔立ちでピンク色の長髪や青い瞳、軍用眼帯をつけたこれでもかっていうキャラがいた。
「え、うっわ絵凄……なんでこんなものが……ん?下になんか書いてある」
『戦争モノのゲームにハマっていたらいつのまにか自分は軍人なのでは?と思い始めてきた女の子。最近はプラモデル作り等が大好きでいつか自分で作ったロボットに乗って戦う事を夢見ている。着ている軍服はコスプレ用の品を全力で改造したらしい。
見た目によらず元気いっぱいで自分の好きな事をみんなと共有したくて配信を始めた。◯ン◯ムをこよなく愛する。時々思い出したかのように、〜であります、と語尾をつける』
え……これって私が面接で語った内容なんだけど……え?マジで?もしかしてこれ、私?
「か、可愛すぎる!!うわぁ……さいっこうに可愛い!!私、これからこの子でVtuberやるんだぁ!!」
テンション上がってきた!ああ、今からどんな声でやるか練習しなくちゃなぁ!!あ、そういえば絵師さんは誰なのかな……って
「るLuりRa先生!?あのめっちゃ人気の!?」
確か……この前にどっかのサイトで絵師さんの人気投票で1位だったか2だったかを取ってた人だ。うへぇ……なんでこんな凄い人が私のアバターなんて描いてるの?
「すぅ……ふぅ〜」
一旦深呼吸で落ち着いた私はやっと冷静になれた。よし!
「バトオペしよっと♪」
とりあえず何も考えなーい。この子に名前がついてないことが気になるけど気にしなーい。
今日も舞う EXAM使い イフ改と (季語はEXAM)
この後ひたすら宇宙マップだった。私はまだジムスト改の練度が足りなかったようだ……
タイトル詐欺とか言っちゃいけない。
【期限は1日程度】ガンダムコラボあったしバトルスピリッツ(カードゲーム)の話しても大丈夫?
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大丈夫
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ダメ
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バトスピ知らない
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カードゲームやってない
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ガンオンから逃げるな(大丈夫、と判断)