ガノタ系TS転生Vtuberいきまーす!   作:ゼノアplus+

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初顔合わせ(声合わせ?)

6話

 

 

「あぁ〜緊張してきた〜」

 

 

現在、土曜日の夜21時55分です。後5分後には2期生とマネージャーさん達による会議が始まる。顔も知らなければ声も知らない。バーチャルアバターも見てないから本当に初めましてだ。私はいつもの机にノートパソコンを置き、Vs学園事務所から郵送されてきたマイクを繋いでdiscordに招待されるのを待っている。ホストはもちろんマネージャーさんだ。

 

 

「と、とりあえず敬語で話すとして……どんな人がいるんだろう。きっと私より濃いメンツが揃ってるんだろうな〜」

 

 

そしてその濃さに押しつぶされて私だけ人気が出ずにいつのまにか引退……ぐふっ、自分で考えて自分でダメージを受けてしまった。こんな時はプラモの棚から今までで最高傑作のイフリート改を取り出して机に飾る。私の1番好きなMSだし、何気に聖桃花と配色が似ている。ピンクとか紫は無いけどね。ガンオンでもバトオペでもエクバでも大体コイツと駆け抜けてきた。もはや結婚していると言っても過言では無いだろう(※過言です)

 

 

「……うん、大丈夫。私は聖桃花。軍人被れの元気な女の子。自分の好きなことをみんなと共有したくて配信を始めたんだから」

 

 

discordのアイコンはるLuりRa先生が描いてくれた新しい私。不適に笑ってるけど、その瞳の奥には楽しいことへの期待が隠し切れていない。私が面接でやった時みたいに左手を腰に、右手をパーにして前に突き出している。

 

 

「スゥ……総員第一種戦闘配備!!戦に備えろ!!(準備はいいかー!!)

 

 

この1週間何度も練習したセリフだ。最初をキリッと言って最後をちょっとフニャらせるとギャップがあって少し可愛いと思う。うん、多分このくらいかな。じゃあ……

 

 

「オッケー!!準備完了」

 

 

パチンと両手で頬を叩き気合を入れた私は残り1分を切った時計が秒数を刻むのを見ながら待機している。1分なのにすごく長く感じられる。

 

 

ポロンッ♪

 

 

マネージャーさんから招待が来て私はすぐに参加する。どうやら私が1番に招待されたようで『マ』と書かれたシンプルなアイコン以外は誰もいない。

 

 

『桃花さん。聞こえますでしょうか?』

 

「はい、聞こえてます」

 

『大丈夫そうですね。では他の方も呼びますので少しマイクとスピーカーのミュートをお願いします』

 

「分かりました」

 

 

うへぇ……わざわざミュートするのか。徹底するなぁ〜これが意識の差?じゃあ私は入ってくる同期のアイコンでも眺めよ〜っと。

 

1人目が入ってきた。吸い込まれるような黒い髪に紫のメッシュが所々に入っている。吊り目で人を威圧するような男性は漆黒のローブを棚引かせて右中指の髑髏の指輪を大きくアピールしているイケメンだ。でも少し人間味が薄いね。人外系かな?

 

2人目は成人女性。背景に映る太陽に照らされた銀髪が美しく輝いている。不敵な笑みで腕を組んでいるがその巨乳が腕で持ち上げられて主張が激しい。セクシー路線かなって思ったけど、清楚な水色のワンピースが印象を変えてくれる。可愛いと言うよりは美人という印象だ。

 

3人目に入ってきたのは緑色の緩めのパーカーを着た青年。優しそうなその顔や表情から好青年だろうということが窺える。左手で頭を掻いているのは癖だろうか?髪は茶髪で首にヘッドフォンを下げている。

 

4人目はブレザーを着た女子高生。右手に漫画らしきものを持ってにやけているのが気になる。艶のある金髪は外国からやってきた留学生が日本のサブカルに触れて喜んでいるっぽい。でも、持ってる本の表紙に綺麗な女性キャラが2人映ってるのはまあ気にしてはいけない領域な気がする。

 

 

えぇ……みんなキャラ濃いぃ……どうしよう、私ってこの中だと絶対浮いて……無いね!?軍服着たピンクの髪の美少女が地味って意味で浮くわけが無かったよ……。

 

『はい、全員揃いましたので始めようと思います。皆さん。ミュートを解除してください』

 

 

スピーカーも切ってるため、チャットで送られてくる一文を確認してミュートを解除。ブチっという音が何度か聞こえてきたので他の人も解除したんだろう。

 

 

『あー……聞こえますか?』

 

『はい!大丈夫です!』

 

『問題ない』

 

『大丈夫そうでーす』

 

『僕も問題ありません』

 

「オッケーです」

 

 

1番最初はマネージャーさん。続いてなんか現役JKみたいなキャピキャピボイス、低めのイケボ、女性にしてはちょっとだけ低いけどカッコいい声、聞くだけで好青年そうな声、そして萌え声風な私。なんかJKみたいな人の声聞き覚えがあるような……?

 

 

『私は基本的にマネージャー業しかしないので素直にマネージャーと呼んでください。では早速ですが自己紹介をしてもらいましょう。別に配信では無いので設定どおりでなくとも大丈夫ですよ。ではユリィさんからお願いします』

 

 

ユリィさん……あ、うん。どの子か分かっちゃったよ。ていうかdiscordは声を出してる人のアイコンの枠が光るから誰が喋ってるか分かりやすい。アイコンでさえ百合本読んでるのか……

 

 

『はい!!百合は人生、将来の夢は百合カップルの間に入って百合ハーレムを作ること!イギリスからの留学生で高校2年生のユリィ=キリングです!!よろしくお願いしまぁーす!!』

 

 

キリング……killing?百合殺し?え、名前怖すぎるでしょ……百合カップルを殺して自分のハーレムに入れるのか……業が深い。

 

………………はぁ、気付きたくなかったな〜。RUINしよ。

 

 

『早速キャラが濃いですね〜。では次は……骸さんお願いします』

 

『ふっ……任された』

 

 

骸さん!?髑髏の指輪してる人だ……なんか貫禄がある喋り方するな〜。傲慢さが抜けた英雄王みたいな?……それもうただの王様だ。

 

 

『冥界の王、黄泉ノ骸(よみのむくろ)だ。全ての死者を冥界に招待するためこの世界にやってきた。ふっ……DBDなら任せろ。どんな生者も一瞬で骸へと変貌させてやろう。天に向かって送られるのが気に入らぬがな』

 

 

急に可愛い。ギャップで人気出るタイプだ。声がカッコいいのに言うことと行動が可愛いせいで変にファンができる奴だ。私知ってる(前世)

 

 

『DBD以外の配信もお願いしますね?次は、カミラさん』

 

『おう!あたしはカミラ=ヴォルケンシュタイン。両親ともドイツ人だけど産まれも育ちも日本人だぜ!!好きなものは酒!!飲める奴は今度一緒に飲もうぜ!』

 

 

おぅ……飲めないことはないけどあんまり強くない私には難しい話だ。男勝りなこの人もすごいな〜。これで3Dモデルとか出たら乳の暴力なんだろうな。

 

 

『カミラさんは酔っぱらうとひたすら笑うので皆さん気をつけてくださいね。ダル絡みされます』

 

『え、あたしだけ扱い雑じゃないか?』

 

 

きっと気のせいだと思う。信じる心が大切だよカミラさん!

 

 

『レッサーさん、お願いします』

 

『分かりました。レッサー・ストロングOです。歌配信をメインでやっていきたいと思います。ゲームも多少出来るので誘ってくれたら嬉しいです』

 

『レッサーさんは名前をもじるとストレッサー0(ゼロ)になります。苦労してるのにストレッサーは居ないのでしょうか?』

 

『うん?やぁ、まさか、僕にストレッサーなんて……あたた、胃が……』

 

 

ガチなのかキャラなのか……少なくともマネージャーさんはちょっと意地悪らしい。

あ、RUIN帰ってきた。なになに……『どうしたのお姉ちゃん?』……しらばっくれおって……『お前のすぐ近くで今から聞こえる声に注目しろ』っと。

 

 

『じゃあ最後、桃花さん。バシッと決めちゃってください』

 

「地味にハードル上げてきますね!?……んん!初めまして皆さん、聖桃花であります!!皆さんとこうしてお話しすることをずっと楽しみにしてきました。コラボ配信とかすっごく興味があるので是非やりたいです!!……で、あります!!」

 

 

時々思い出したかのように言う語尾。軍人被れっぽさがちゃんと出てればいいんだけど……ん?RUINが帰ってきた。えーとなになに……『お姉ちゃん、マジ?』

 

おおマジだ我が従姉妹よ。なんだったらお前がこの場にいるのもビックリだよ。マネージャーさんが私の紹介を軽くしてくれるのを聞きつつ、ユリィ=キリング改め、私の従姉妹である長澤凛花(ながさわ りんか)とRUINでやりとりをする。

 

 

私『凛花、学業は大丈夫なの?』

凛花『毎回テスト10位以内だからママに許してもらえたの』

私『あんなに陽キャしてて成績もいいんだ……まあ、お互い頑張ろうね』

凛花『私達のコラボ配信って身内で遊んでるだけになりそう』

私『それは草』

 

 

でも実際その通りなんだよなぁ……あ、そういえば。

 

 

私『そういや凛花、レズだったの?』

 

 

確かに私が凛花の部屋に入るときはいつも本とか隠してたけど……まさかね?

 

 

『ひやぁぁぁぁああああああ!!!!』

 

「『『『『『!?』』』』』」

 

 

通話の奥の方でひどい悲鳴が聞こえた。あー……身内に性癖聞かれたらそうなるか……。

 

まあ、個性の強い人が5人も集まれば色々起きる訳で、ユリィが復活しなかったり、骸さんとカミラさんが変なコント?をしてたりそれを見てレッサーさんが間を取ろうとして胃を痛めたりと色々あった。私はチャット欄でマネージャーさんにどうやって収拾付けるか聞いたが、『面白そうなので混ざってください』と言われたので遠慮なく骸さんとカミラさんの会話に凸った。

 

結論:レッサーさんが消去法で同期組のまとめ役になった。ストレッサーは恐らく5人増えただろう。今更だけどストレッサーとはストレスの原因となる刺激のことです♪

 

同じ通話内なのにカオスな状況が広がったけど、同期の人たちとは仲良くなれた。マネージャーさんもこれを見越してコミュニケーションを取らせようと考えていたのだろう。結果的に仲良くなれたし、通話の向こうでケラケラ笑ってたのは許してあげることにする。ちゃんとこの後真面目な会議したしね?

 

ちなみに内容は簡単。来週からLimiterでの活動を開始。それにあたって2期生活動開始のためのちょっとした動画を作ってVs学園公式KyoTubeチャンネルで投稿するらしい。3分程度のらしいけど、どうせなら私も手伝いたい。

配信活動の開始は何と3週間後。初配信の順番は

 

ユリィ→骸→聖桃花(私)→カミラ→レッサー ※敬称略

 

まさかの骸さんが私の前。骸さんのインパクトのせいで私の印象が薄れないか心配だ。ユリィ改め、中の人こと凛花も緊張するタイプだし私も視聴者が何人いるかで緊張度も変わってくる。少なくとも4桁になった瞬間吐けるね。

 

 

さて、ここまで長々と話をしたけど……今日は終わろうと思う。みんなもVtuberとしての話が見たいのにまだ一回も配信活動してないよね。

 

 

次回

 

 

初 配 信 !!




〜個人的なチャットにて〜

桃花『ユリィさん、カミラさん、骸さん、レッサーさん、これからよろしくお願いします!!』
ユリィ『呼び捨てでいいです。同期ですし』
骸『その通りだ。特別にタメ語も許そうではないか』
カミラ『あ?あたしは元々そのつもりだったんだけど……』
レッサー『出来るだけ仲良く行きましょ〜( ^ω^ )』
桃花『じゃあ、ユリィ、骸君、カミラ、レッサー君!!よろしくね!!』
ユリィ『そっちの方が桃花のイメージに合うと思う』(私の気が休まらないから……)
骸『戦友達よ、これから俺の活躍に酔いしれるがいい!!』
カミラ『あたしだって負けねぇ!!と、言うわけで誰か今から飲まね?』
レッサー『僕、お酒はあんまり……あ、今度MVをチャンネルで出すんでよかったら見てください。これでも作詞作曲出来るんですよm(_ _)m』
桃花『え、すっごく見たい!!そうだ、だったら私の秘蔵のプラモコレクションも……』

【期限は1日程度】ガンダムコラボあったしバトルスピリッツ(カードゲーム)の話しても大丈夫?

  • 大丈夫
  • ダメ
  • バトスピ知らない
  • カードゲームやってない
  • ガンオンから逃げるな(大丈夫、と判断)

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