あー旦那   作:古い狩人

32 / 46
ペースが遅い?ならばこれでどうだ!死ねパッツン!


第三章 10 他人の為に踊る

 

 

 士官学校からの帰り道、

 アーダンは王都教会に訪れていた

 

 原作で見た神の血の系図を確かめたかったからだ

 

 教会内の天井画と教会前広場の日時計の絵で

 原作の神の血の系図を作れるのではないか と考えた

 

 簡易な手作りコンパスで円を描きつつ

 天井画や日時計の絵を参考にしながら製作してゆく

 

 そうしていると様々な疑問が浮かんだ

 

 ➖…どうしてこの並びなんだ?

 

 

 

 

 原作の ファイアーエムブレム 聖戦の系譜 は

 シリーズではじめて、三すくみが導入された

 いわゆる 属性ジャンケン である

 

 

 炎は風に強く、風は雷に、雷は炎に強い

 剣は斧に強く、斧は槍に、槍は剣に強い

 

 

 もし自分が製作者だとしたら

 これを系図に取り入れて六芒星を作るなり、

 なんらかの仕掛けを作るだろう

 

 実際、とんでもない仕掛けはあったが

 

 

 

 

 

 ➖あの仕掛け以外に何かあるのか?

 

 アーダンは手元の系図と天井画を見ながら

 思考を重ねていく

 

 ➖反対側の位置にある聖武器と因縁があるのか?

 

 聖剣ティルファングの逆位置  獄炎ファラフレイム

 地槍ゲイボルグ  の逆位置  天槍グングニル

 聖斧スワンチカ  の逆位置  聖弓イチイバル

 

 ここまでは分かる、原作の展開を暗示しているのだろう

 

 神剣バルムンク  の逆位置  魔剣ミストルティン

 

 まったく分からない、互いにグランベル王国とは

 違う国を建国したのでなにかしらの裏設定でもあるのか

 

 神風フォルセティ の逆位置  神雷トールハンマー

 

 これもわからない。しかし、魔法書系聖武器で

 聖書ナーガ と 神雷トールハンマー だけが

 聖戦士の名前が入ってないのは意味深ではある

 

 そして

 

 

 聖書ナーガ と 聖杖バルキリー

 

 

 

 ➖…まさか…何かあるのか?…やめてくれよ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最終日、王族の王都への帰還をもって

 夏祭りは終わりを迎える

 

 各地に帰省していた貴族たちも

 王族を迎えるために前日には王都に帰還していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 夏祭りの4日目、

 知己のある貴族たちが帰還してきた

 

 シグルドはもちろん、シアルフィ公爵であるバイロン、

 その娘でありシグルドの妹であるエスリン、

 エスリンの母親とも会った、明るい元気な人だったが

 原作ではどうしていたのだろうか、

 彼女の健康には気をつけないといけないかもしれない

 

 

 ユングヴィ公爵リング、娘であるエーディン、

 ブリギッドも紹介してもらった

 まだ髪は肩にかかる長さのアンドレイもいた

 継母らしき、少し陰のある人もいた

 

 褒美にはシルヴィアの事を願った

 顔合わせでお互いに好印象を持ったようだった 

 来年から士官学校に通うブリギッドの付き人になる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ね〜いつまでそんな顔してんの?

  お姉さんが戻ったの嬉しくないの?」

 

 「五月蝿い、話しかけるな」

 

 「ほんとに前髪パッツンなんだね〜

  素直に甘えたらいいのに〜」

 

 「…ッ、貴様!前髪を触るな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夏祭りの5日目、

 シルヴィアがユングヴィの世話になることが決まり、

 楽器演奏の師匠が居なくなったので職人に相談すると

 いつかの黒髪の青年を紹介された

 

 1日だけの契約だが、せっかくの機会なので

 屋敷に招いて指導の代わりに演奏をして貰う事になった

 

 彼をともない屋敷に向かう道中、

 ドズル公爵であるランゴバルト、

 フリージ公爵かつ王国宰相でもあるレプトール

 彼らの姿も見かけた

 

 

 ドズルの人間が王都に赴く際には

 2つのルートがある、今回はフリージを経由したようだ

 

 大きな馬車が複数並んで貴族街に向かい通りすぎていく

 元々、友好関係を持っていたのだろう

 

 

 ランゴバルトらしきゴツい馬車の後方

 やや小さめ馬車から青い髪の子供が半身をだしていた

 ゴツい馬車が止まり、中から女性がでてきた

 小さめの馬車に移るようだ。子供と過ごすのだろう

 子供は軽く叱られるかもしれない。

 原作の斧騎士らしい一面をここで見かけるとは

 

 

 屋敷での演奏会は大盛況だった

 

 挨拶に来ていたユングヴィの人達もいた

 シルヴィアも踊った、なぜか自分も踊るハメになった

 アンドレイは不思議(へん)表情(カオ)をしていた

 

 

 ただ気になった事もある

 

 馬車から出てきた女性を見た黒髪の青年

 彼のリアクションは確実に知人だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「僕は10年ずっと努力してきた!ずっとだ!」

 

 「…そうなんだ、頑張ったね…」

 

 「なのにアイツは!アイツは…

  弓はこうやって撃つんだよとかぬかしやがる…

  風を見るんだァ?畜生が!畜生…」

 

 「…ねぇ、こっち見てよ…」

 

 「………」

 

 「…慰められるのは嫌い?」

 

 「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 6日目、夏祭りは明日で終わりを迎える

 

 エッダの教主も王都にやってくるそうだ

 教会では無く、貴族街の屋敷で過ごすというから

 王都教会とエッダ本部では少し距離があるのだろう

 

 エーディンに頼まれて、

 王都教会前広場で教主の帰還を

 彼女の護衛として後ろに控えて待つ事になった

 

 赤い装飾の目立つ馬車と

 金と白黒のコントラストが見事な馬車が

 並んで王都の南門から入ってきた

 

 ちなみに教主は原作の彼ではなかった、彼の父親だ

 エッダの教主は北東のルートを選んだようだ

 

 広場に先に到着した赤い馬車から

 赤い髪の青年が降りてくる

 この頃は髪を後ろで纏めていたようだ、

 それでも彼だとわかる

 

 原作でシグルドを殺害した アルヴィス だ

 

 アルヴィスは教主が到着したのち

 軽い談笑を教主と交えたあと

 王宮か貴族街に向かい去っていった

 

 

 はじめて見た彼の笑顔は、本物だろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…ねぇ、元気でた?」

 

 「……」

 

 「アタシね…いつもお祈りしながら踊るの」

 

 「……」

 

 「…でも、他人(ひと)の為に踊ったのは初めてだよ」

 

 「……」

 

 「……」

 

 「…君は綺麗だよ、僕には眩しすぎる…」

 

 「…何ソレ?告白?」

 

 「違ッ!違う!何をいっている!」

 

 「ふふっ…元気でたじゃん、パッツン」

 

 「アンドレイだ!」

 

 

 





 原作のパッツンは死んだ!シルレヴィも死んだ!
 シルクロもだ!シルアダもシルアレも何もかも!
 原作の親世代って色々できそうだけど難しい…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。