ホラー……が、好き、なので……ゾンビを……愛でたいと……思います   作:寿限夢

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 ようやく書けたので投稿します!

 あれも入れたいこれも入れたいと欲張っていたら時間が過ぎていました!
 すんません!(つд`) 

 とりあえず本当に必要な要素だけを取り入れ断捨離してある程度スマートに仕上げました!

 それでは、どうぞ!

 


ホラー少女と危ない友だち

 紫乃の朝は異様に早い。

 いつもだいたい、朝4時頃には起きる。

 元々、睡眠の質が良く、寝るのが短くても大丈夫なタイプだったのだが、寝る時間をより趣味(ホラー観賞)などに利用するため睡眠時間を削っていたら、いつの間にか大丈夫になっていた。

 

 

「……ふぅ……っ」

 

 

 目が覚めたら行衣(白い着物)に着替え、家の裏にある滝の傍で禊の水浴びをする。

 ここ数日でようやく春らしく暖かくなってきたが、早朝の滝の水は、凍えるように冷たい。

 しかし、物心つく前からやっていた紫乃には、もはや慣れたものであり、むしろ、冷たい滝の清水に眠っていた体が目覚めていく感覚に、心地よさすら感じていた。

 

 

「……ん……」

 

 

 禊を終え、身支度を整えたら純和風な朝食(無論、納豆付き)を食べ、それから家の者に学校へと()で送ってもらう。

 ただし、送るのは学校から少し離れた、人通りのない場所までだ。

 というのも以前、うっかり学校のすぐ近くまで()で行ったら、たまたま近くにいた先生がそれ(・・)を見て、ショックで中身(・・)が壊れてしまったから。

 その時はちょうど暇をもて余していた者に、残った先生のガワ(・・)着て(・・)もらい事なきを得たが、それからは注意している。

 

 

 

「……それじゃあ……いって、きます……」

 

『ォギヲヅゲデ、ィッデラッジャイマゼ――』

 

 

 送ってくれた家の者と分かれたら、そのまま通学路へと歩いていく。

 心地よい風が、ふわりと吹いていた。

 その風に乗りどこからか、淡い花の香りが優しく漂ってきていた。

 

 

 

 

「――HEY(やぁ)……」

 

 

 そんな香りの中に、紫乃に英語で声をかける者がひとりいた。 

 声のした方を紫乃が振り向く。

 そこには、紫乃より頭ひとつ分背の高い、金髪碧眼の少女。

 紫乃の親友である、メアリー・ウィンチェスターが立っていた。

 

 

long time no see Shino(久しぶり、だな……紫乃……)……」

 

……Good……morning…… Mary(……おはよう……メアリー……)

 

 

 英語で話すメアリーに、紫乃も英語で返す。

 紫乃の隣に、メアリーが歩み寄る。

 

 

 ※《》内は英語。

「《……チェコの、サバイバル、ゲーム……大会は、どうだった……?》」

 

「《あぁ……最高だったな。やっぱりプロの軍人や、警察は……違う……特に今年は、元アメリカ特殊海軍の指揮官とかいたりしてな……》」

 

 

 ふたりは英語で語り合いながら、通学路を歩いていく。

 ちなみに、メアリーが話しているチェコのサバゲー大会とは、【Border War】という、世界最大規模で行われるサバゲー大会の事だ。

 世界40ヵ国から軍や警察所属の参加者が集い、本物の戦車やヘリコプターまで使用して、金曜昼から日曜まで三日間ほぼぶっ続けで行われる日本では考えられない規模の大会であり、ゲームでは毎回異なるシナリオ(※映画や実際にあった戦闘をもとに、その場面を再現する試合方式。映画『ブラック・ホークダウン』を元にした救出シナリオや移動シナリオの他、ランボーやターミネーターをモチーフにしたものなどもある)が用意されていたりなど、規模や人数、開催期間などを含め、世界一の大会と称されている。

 

 

「《……ロシアと、イギリスの特殊部隊の人も、強かったな……。ゲームが終わった後にみんなで飯食ったんだけど、その飯作ってるのが、さっきの元指揮官の人で……美味くて二度驚いた……》」

 

「《……料理……も、出来る、人だったんだ……》」

 

「《……今の本職はコックだって……みんなで“地上最強のコック”だって、盛り上がったよ……》」

 

 

 その時の盛り上がりを思い出し、フフッと鼻で笑うメアリー。

 なお、その時出会ったコックは、“自分も昔、日本にいたことがある”といって流暢な日本語(関西弁)で喋り、串カツを作ってくれたりした。

 

 

「《FPSもいいけど……やっぱり、リアルで撃ち合うのもいいな……》」

 

「《……前にやってた、ゲーム……ライバルの人が、いなくなって……つまらなくなったって……言ってたものね……》」

 

「《ああ……どいつもこいつも私を見ると逃げだしてな……クソ、あのタマ無しの根性なし共が……!》」

 

 

 小さくそう言って、牙のように尖った歯を咬み鳴らすメアリー。

 それを見て紫乃は、

(いけない……なにか、嫌な事を思い出させちゃったかな……?)

 と感じ、慌てて別の話題を振ることにした。

 

 

「《……そう言えば、ね? 私……新しい、ゲーム……始めたんだ……!》」

 

「《……ゲーム? 紫乃がか?……珍しいな。また新しいホラーゲームか?》」

 

 

 紫乃のその試みは功を奏し、メアリーの牙鳴りが止まった。

 

 

「《……うん……【ΝewWorld Online】って……ゲーム……!》」

 

「《【ΝewWorld Online】……ああ、今話題のアレか……チェコからの帰りの飛行機で、ニュースで見たな……たしか、ゾンビがどうとか……ッ!?》」

 

 

 そこまで言ってメアリーは、何か思い出したのか、隣にいる紫乃の顔を見やる。

 視線の先では紫乃が、ちょっとだけ、どやぁとした顔をしていた。

 

 

「《……もしかしてあの1位って……紫乃か?》」

 

「《……えへへ……そうだよ……♪》」

 

「《マジか……あぁでもなんか、今すげぇ納得した……》」

 

 

 思い出されるのは、飛行機に備え付けられたテレビに映し出される、画面いっぱいに広がるゾンビの群れ。

 そしてそれによって引き起こされる、世紀末さながらの人対ゾンビの終末戦争。

 最初は映画かなにかかと思ったし、事実隣に乗っていた老夫婦は『お、新しい映画か?』と勘違いしていた。

 ところがそれが日本のゲームの1シーンであり、しかもそれが、たったひとりのプレイヤーによって行われたと知った時は、一体どんなイカしたクレイジーな奴だと思ったが、今隣にいる親友だと聞いて、メアリーはむしろ得心した。

 

 

「《さすがは、紫乃だな……やる事が予想の斜め上をぶっ飛んでやがる……!》」

 

「《……えへへ……それほど、でも……♪》」

 

「《でも、そうか……【ΝewWorld Online】か……いいねぇ……私もやってみるか……!》」 

 

「《……本当……!?》」

 

 

 今度は上機嫌に牙を鳴らすメアリーに、紫乃が食いついた。

 

 

「《……あ……でも、このゲーム……銃とか、ないよ……?》」

「《なぁに問題ないさ。一応、ボウガンみたいなのがあったしな。何だったら、弓でもナイフでもいい。それでもダメなら、素手で殺ればいい……!》」

 

 そう言ってメアリーは、また牙を鳴らしてクククッと笑う。

 生まれ持った性なのか、メアリーは血と闘争――特に、銃を用いた戦闘を好む傾向がある。

 目を爛々と光らせ、牙をむき出しに笑うその顔は、まるで獲物を見つけた肉食獣のようであり、ぶっちゃけさっきよりヤバい顔なのだが、紫乃はこれがメアリーの上機嫌な時の顔だと知っているので、気にせずニコニコとしていた。

 

 

「《……なら……学校が終わった後で……買いに行こ……?》」

 

「《ああ、そうだな……いや待て。なんならこのまま学校サボって、いっそ……》」

 

「《……もう、メアリー……!》」

 

 

 メアリーのサボり発言に、紫乃が微笑みながらツッコミを入れる。

 その微笑みにメアリーも笑って返す。

 道先に、ふたりの通う学校が見えてきた。

 

(……それに、銃がないと言っても、多分すぐ実装される……)

 

 先日見たニュースで、アメリカとフランスの大手企業が、日本のゲーム会社と提携を発表していたのを思い出す。

 そのうちのひとつのアメリカの企業は、銃の製造開発などの他、メアリーのやっていたFPSの開発運営なども携わっていた。

 あそこの社長は押しが強いから、必ず自社の製品のCMなども兼ねてねじ込んでくるのは目に見えている。 

 

 

「《あぁ……楽しみだ……》」

 

 新しい戦場と闘争を思い、メアリーは牙をガチガチと鳴らし、唇を吊り上げ笑った。 

 

 




 はい! という訳で紫乃ちゃんの親友、メアリーちゃんの登場です!

 節々に見られますが、彼女も紫乃ちゃん同様かなりやばい子です(笑)

 本格的なヤバさは次回出ます!

 頑張って出来る限り早く書きますので、応援評価の方、よろしくお願いいたします!

サービス回……いる?

  • いりゅううう!!(ホラー)
  • いりゅううう!!(セクシー&ギャグ)
  • 要らぬ!!
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