ホラー……が、好き、なので……ゾンビを……愛でたいと……思います   作:寿限夢

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 遅れながら明けましておめでとうございます!
 大変長らくお待たせし、申し訳ございません!

 やっとこらさ第2イベント、開催でございます!
 


ホラー少女と第2イベント戦

 第二回イベント当日。

 

 イベント参加のため紫乃とメアリー、リサとメイプルは、揃って第二層の町に来ていた。

 

 

「うわぁ~!」

 

 

 見渡す限りの人を見て、メイプルが声を上げる。

 二層の町には、プレイヤーがごった返していた。

 

 

「前回より人が多そう!」

 

「……目が、回りそう、です……」

 

 

 事実、前回イベント以降から始めたプレイヤーもいるため、その数は前回を大きく上回っている。

 そんな大人数を見て、前回同率一位のふたりは、暢気に辺りをキョロキョロと見回していた。

 

 

 

「クククッ……!」

 

「ん~! 初めてのイベントだし、緊張するな~!」

 

 

 その一方で、イベント初参加のメアリーとサリーは、それぞれ口元に笑みを浮かべている。

 メアリーは闘争本能から小さく牙を鳴らし、サリーは純粋にイベントが楽しみで、瞳が輝いている。

 

 

「とか言って、顔が笑ってるよ?」

 

「……メアリー、も……」

 

「クククッ……! あぁ、ソウだな。速くヤりたくて、正直ウズウズしてる……!」

 

 

 牙を鳴らすメアリーに、三人はそれぞれ笑顔を返す。

 仲睦まじい四人の美少女。

 その様子は、それだけで周囲の視線を独占していた。

 ただでさえ四人が四人ともタイプの違う美少女なうえ、その内二人は、前回イベントの覇者なのだ。

 視線を集めるのは、もはや必然と言えた。

 

 

「……おい、あれ」

 

「"移動要塞(メイプル)"と"死霊姫(シノ)"だ……」

 

「ふたりとも、小っちぇ~」

 

「銀髪の子、外国人かな?」

 

「ポ、ポニーテールはぁはぁ……!」

 

 

 

 ……一部、変なのも混じっていたが。

 

 

「あ、クロムさん!」

 

 

 そんな風に談笑していると、人混みの中に知人を見つけたメイプルが、おもむろに声を上げた。

 紫乃たちが視線を人混みに移すと、メイプルの知人らしき男性――赤銅色の鎧と大盾を装備したクロムが、メイプルに気付き、こちらに歩み寄っていた。

 

 

「おお、久しぶり……と!? きょ、今日は大人数なんだな……!」

 

 

 近付いてきたクロムが紫乃やサリーたちを見てギョッとする。ギョッとしたのは無論、紫乃の杖のせいだ。

 

 

「はい! 友達のサリーと、シノちゃんメアリーちゃんです!」

 

「サリーです」

 

「……シノ、です……」

 

「My name is……Ah……メアリー、ダ」

 

 

 メイプルの紹介に三人はそれぞれ挨拶を返す。

 途中まで流暢な英語を話すメアリーに驚きつつ、クロムも自己紹介を混じえ挨拶を返した。

 

 

「今回は四人で組んでいくのか?」

 

「いえ、今回は別々で!」

 

「私とメイプル、シノちゃんとメアリーでそれぞれペアを組んでるんです」

 

 

 クロムの質問に、メイプルとサリーが返す。

 本来は四人で行こうかとも考えられていたが、未だサリーが紫乃の戦法(ゾンビ)に慣れきっていないため、今回は見送りとなっていた。

 

 

「クロムさんは誰かと組むんですか?」

 

「俺か? 俺は知り合いの連中と臨時でパーティー組むつもりだ。今回のイベントは、事前にPVP有りの探索型って告知が出てたからな。それならひとりで廻るより、何人かで組んだほうが動きやすいし襲われにくい」

 

「……私としては、ムシロ襲って来てくれた方ガ楽なんダガナァ……」

 

「いや、メアリーは襲う側でしょ?」

 

「……ゾンビで、集める……?」

 

「お願いだから止めて!?」

 

 

 そんなわりと洒落にならないことを言う紫乃に、サリーが必死の形相で止めるようお願いする。

 でないと、イベントフィールドがプレイヤーを求めるゾンビで埋め尽くされる羽目になる。

 

 

「……フフッ……冗談、です……♪」

 

「ホントに!? 絶対だよね!?」

 

「アア、振りダナ? 確かジャパニーズジョークの「押すなよ(Push me.)押すなよ(Push me.)」っていう」

 

違う、そうじゃない!(No, it's not!)

 

「アハハハっ!」

 

 

 地味に英語が堪能になっているサリーのツッコミに、メイプルが思わず吹き出す。

 なお、横で見ているクロムは前回イベントをリアルに知っているため、思い出して少しゾッとしていた。

 と、その時。

 

「「「オオォーーッ!!」」」

 

「ひゃ!?」

 

「なになに?」

 

 

 急な大人数の歓声が聞こえ、サリーが飛び上がった。

 見れば、赤い装備を纏い、紅蓮の髪を靡かせた少女が演説台に立ち、同じく赤い装備を身に付けたプレイヤーたちへ向け、激を飛ばしていた。

 

「――いいか! 今回のイベントで、我ら"炎帝ノ国"の名を高らしめるのだ!」

 

 

 

「……あれは……」

 

「あれは“炎帝ノ国”っていうグループだな」

 

「エンテイ?」

 

「"(ほのお)"の"(みかど)"って書いて"炎帝"。リーダーが強力な炎使いでな。前回イベントで4位で、名前は"ミィ"。あの演説しているのがそうだ」

 

 

「約束しよう。私と共にある限り、勝利の二文字あるのみだと! "炎帝ノ国"の誇りを胸に、地の果て、空の果てまでも着いてくるがいい! 大地も空も、私たちの情熱の炎で、焼き尽くそうではないか!!」

 

「「「オオォーーッ!!」」」

 

 

「……わぁ……」

 

「気合入ってるねー!」

 

 

 純粋に素直な感想を述べるシノとメイプルだが、それを見たクロムは、内心少し苦笑いしていた。

 それというのも、

 

(……メンバーのほとんどが、前回イベントでシノにやられた連中なんだよなぁ……リーダー含め)

 

 その際に前線を切って特攻を駆けた“炎帝(リーダー)”ミィの勇姿に見初めたプレイヤーたちこそ、“炎帝ノ国”のメンバーなのである。

 つまりは“炎帝ノ国”発足の理由の一部に、紫乃が関係しているのだ。

 

 

「……今アノリーダー撃ったら面白そうダナ」

 

「止めたげてよ!?」

 

『がぉ~! まもなく、第二回イベントのカウントダウンが始まるドラ~!』

 

 

 物騒なこと言い出すメアリーとツッコむサリーのちょうど頭上に、都合良くゲームのマスコットキャラのドラゾウが現れた。

 全プレイヤーの視線が集中する。

 

 

『今回のイベントは探索型! 目玉は移転先のフィールドに散らばる、三百枚の銀のメダルだよ! これを十枚集めることで金のメダルに! 金のメダルはイベント終了後、スキルやアイテム装備品などに交換できるドラ~!』

 

 

「あ、こないだイベントで貰ったのと……」

 

「……同じ……です、ね……」

 

 

『前回イベントの十位以内の方は、金のメダルを既に一枚所持しているね? PK(プレイヤーキル)して、奪い取るも良し。我関せずと、探索に励むも良しドラ~!』

 

 

「へぇ……ツマリ全員皆殺しにシテもいいト?」

 

「いや、まぁ、そうなんだけどさぁ……うん」

 

 

 サリーはツッコむことを諦めた。

 

 

『死亡しても落とすのはメダルだけ! 装備品は落とさないので、安心するドラ! メダルを落とすのは、プレイヤーに倒された時のみ! 安心して探索に励むドラ! 死亡後はそれぞれの転移時初期地点にリスポーンするドラ~!!』

 

 

「あれ、ただの記念品じゃなかったんだね~」

 

「俺も九位だから、メダルは貰っている。盗られないよう気を付けないとな」

 

「はい!」

 

「……!」コクコクッ!

 

 

『今回の期間は、ゲーム内期間で一週間、ゲーム外での時間経過は、時間を加速させているためたった二時間ドラ!フィールド内にはモンスターの来ないポイントが幾つもあるから、それを活用すればいいドラ!』

 

 

「なんていうか、不思議な感じだね」

 

「ちょっとした浦島太郎みたいな感じだしね」

 

『それではカウントダウン! 5! 4!』

 

 

「じゃあ二人共! またね!」

 

「お互い頑張ろうね!」

 

「……はい……!」

 

「どっちが早く集めるカ、勝負しようゼ?」

 

「望むところ!」

 

 

『3! 2! 1! それじゃあみんな! いっぱい楽しんでくるドラ~!』

 

 

 かくして、ドラゾウの合図と共に、紫乃たち含めイベント参加者たちは、光となって消えていった。

 





 という訳で、いよいよイベント開催でございます!
 
 毎回毎回お待たせして申し訳ありません!
 ですが、絶対にエタらせないと約束しますので、これからもご指導ご鞭撻、良ければ評価感想の方、よろしくお願いします!!

 ※続きは18時に更新します!
 

サービス回……いる?

  • いりゅううう!!(ホラー)
  • いりゅううう!!(セクシー&ギャグ)
  • 要らぬ!!
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