「ゼェ...ゼェ...」
ぜーはーゼーはーと息を荒げながらなんとか屋上に着く。
「あれ......レヴナントいないじゃん。ま、俺にかかれば?あいつより手早くー?」
上から音が...上!?
”ドンッ!”
とレヴナントが降って来た。
あらやだかっこいい。
「遅い。何をしていた?」
「ボロ出しながら雑談してたー。このビルロケットなんだってよ。4F以上に安全装置的なのがあるらしい。」
「行き先は?」
「わかんにゃい☆」
「月よ」
「おぼぼぼぼボブエベベ......びっくりして吐いちゃった!」
「!?......どっちも機械なの?」
「これと一緒にするな」
「うんしょ、うんしょ」
こぼしたアイテムたちをバックパックに詰めていく。
「......あなた達の目的は?」
「このつまらん茶番を終わらせることだ」
「私もよ。協力して」
時間はない。だから単刀直入に言った。
「名乗れ。」
「......永琳よ」
「これで対等だ」
名を聞くなってこと?お連れさんのせいですぐバレそうなのに。
「えぇ。早速だけどあそこに戦闘が発生してるのはわかる?」
「化け物どもを皆殺せということか」
「できるならね。話が早くて助かるわ」
「上のアレはなんだ」
禍々しいロボットは上の黒い空について聞いてきた。
「ドローンよ。対空セキュリティがやられていてね。私がなんとかする。」
「アンタらが月に逃げるまで肉壁になれでおけ?」
「そんなわけないでしょ。これ使って。」
「何これ?連絡ツール?」
「そう。私が合図したら帰ってきて。なるべく高い階に。連絡できない場合もあるからそこは各自なんとかして」
「それだけか?」
「えぇ」
「お前はここから支援しろ」
「10秒に一回くらいでやるから」
「あぁ。獲物を狩りに行ってくる」
「行ってら」
「屋上使っていい?」
「安全は保証できないけど」
「はーい」
軽い返事をすると彼は大口径スナイパーライフルを手に狙撃ポイントへ向かった。
”貴様がこの茶番劇の客か?”
おどろおどろしい青紫のオーラを纏った威圧感を感じさせる見た目の彼はそう言った。
”屋上で話しましょう”
そう言って凌ごうと思ったが視線を外されず、半分悟った。始めは新しい妖怪が侵入してきたと思ったがどうやら違うらしい。
エレベーターの中で思考を整理できたのは幸運だった。
話しましょうと言った手前、もはや協力を仰がなければ道はない。
声をかけると謎の装備品をばら撒く人間、そしてあの妖怪もどき。
青い壁も彼らも今日初めてみるものだ。何かしらの因果関係を感じたが、彼らは終わらす側らしい。
目的の合致までは求めない。協力関係になったそれだけで十分だろう。
「指揮を取る永琳よ。生存者をこのビルに集めて」
私は私のやるべきことをやる。
「向こうも賢くなって全くドローンのデータが集まらなくなってきましたねぇ。
しかし”頂点”の配備は完了している。後はいつやれば効率がいいかだ。」
その時ハイライトスクリーンに屋上で大口径銃を撃つ者の姿が映った。
「よくないな。これはよくない。一方的な発言は議論ではない。
......諸君!最終段階に入ろうと思う。反対意見を聞こう」
静寂が答えた。
「では始めよう。」