ライバーが存在する、ヒーロー世界…   作:HR-H HR-E

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りつきんの訛りというか方言を再現するの超難しかった。もしかしたらおかしいかもしれませんが許して


番外編 ンボってんねぇ!

 突然だが、実はこの世界にはヒーローとライバー以外にも実は怪人を倒す実力者や団体が居る。そもそもヒーローもライバーも最近出来た職業で怪人は古来より居る。昔から怪人を倒すものは居たのだ。

 例えば格闘家や武道家、流石にシルバーファング程の強さは居ないが、バクザンやライデンといったS級に等しい強さを持つ者。

 音速のソニックや殺し屋エーといったS級の強さを持つ犯罪者。

 意外にもヒーローやライバー以外にもS級の強さを持つ者は多く居るのだ。

 

 しかし…そう言った者は基本的にヒーロー協会に不満を持っており…にじさんじライバーにも不信感を持っている。自分達人類の最大の敵である怪人を擁護して受け入れているのだ、不信感を持たない方がおかしい。表上はにじさんじの怪人ライバーは保護されて殆ど人間と同じ扱いにされている…その為怪人ライバーに危害を加えれば人間に害を与えた時よりは軽いが、罰を受ける事になる。

 だが、困った事に中には罰を受けてまでも怪人ライバーを正義の元に殺そうとするどうしようも無い者も居る。あのイケメン仮面アマイマスクでは無い…ヒーロー協会はにじさんじとお互いに危害を加えない条約を結んでる為、ヒーローがライバーに危害を加える事もその逆も無い。つまりはヒーロー協会に属して居ない善意団体。

 それはヒーロー協会に不信感を持った者達がヒーロー協会に代わり、怪人や犯罪者を退治する団体だ。

 

 その団体はにじさんじと条約を結んで居ない為、というか条約を断った為、にじさんじの怪人ライバーに危害を加える者も決して少なくない。例え見た目が人間っぽくても、無害でも怪人なら問答無用で退治する。

(あ、あの人達、なんばようと?)

 

 そして、現在…祝日の昼頃ににじさんじライバーで明らかに見た目は明るい紫髪をした人間の少女である桜第一惑星のプリンセス(つまり宇宙人)の桜凛月*1は友達である本間ひまわりと何度かコラボしている葛葉にデート…じゃなくて買い物に誘われたので意気揚々と集合場所に向かったら突如装備が整った成人男性複数人に刃物や武器を向けられて襲われたのだ。現在はその人間達から逃げる為に建物の中に逃げ込んだが、建物の外を未だに彷徨いて居る。というか先程から彼等以外の人間と出会っていない。

 

 ここまで人が少ないとなると……この街から出払っている?何故?

 

(どうにかして助けを呼ばんと…)

 

 しかし、ここで電話をかけてはバレてしまう。だから端末のコミュニケーションチャットアプリで桜凛月は助けを求めた。

 

 

 

★-------------------------------------------------★

 

 

 

~十数分前~

 

 数日前から桜凛月に買い物の誘いをした本間ひまわりは当日になっていきなり葛葉を桜凛月との買い物に連れ出した。

 最初は葛葉はとても嫌がっていたが、なんだかんだ着いてきた。やはり桜凛月の存在だろうか?

 

 しかし、約束の時間を30分過ぎても桜凛月は現れない。1時間前以上前に向かってるとメールがあるから寝坊したりとかドタキャンでは無いだろう。しかし、その後から一切のメールが来ない。こちらのメールの反応も無い。

 

「おかしいなぁ、りっちゃん既読が付かへん」

「……電車の中で寝たんじゃね?」

「そんな葛葉みたいな事せん」

 

 本間ひまわりは落ち着き無くスマホを凝視しながらウロウロする一方、葛葉はそこら辺のコンビニから適当に飲み物を買って飲んでいた。

 だが、葛葉も全く心配していない訳でも無い。

 

(マネージャーやベルさんに確認させるか…)

 

 一応は凛月と確実に連絡は取れそうな人物達に連絡するように頼み込むメールを送る等意外と心配している。

 

 しかし、マネージャーにメールを送ろうとした時に凛月からメールが送られて来る。ようやっと反応があったか!と一安心する本間ひまわりと葛葉だが、凛月の反応はその安心を砕くものだった。

 

 

【助けて! 武器を持った人達に追われてるの! 場所はM市!】

 

 

 全員が確認出来るグループにメールが送られて来ている。ここはにじさんじ全体や活動に関わる内容か重大な事のみ呟くのだが…逆にここに書いたものは全体に伝わる。思わず全体に助けを求めるくらいにピンチだと言う事だ。

 

アルス・アルマル

【M市ですね!すぐに行きます!】

 

三枝明那

【ヒーローに連絡しておきました!】

 

花畑チャイカ

【隠れてな、すぐにそいつらを血祭りに上げてやる】

 

 そして即座に既読を付けたライバーが反応する。

 

 だが、反応を見る限り誰もM市には居ないようだ……

 

「葛葉!M市ってここやん!早くりっちゃんを助けに行くで!」

「…と言っても場所が分からな…ん?」

 

 ここで葛葉は周りを見渡した時に人混みの中で誰かを見つける。凛月や武器を持った人間…では全く無いが……

 

 一回り他の人より大きく、その姿を隠す様にフードを深く被ってるがその異質な存在感は隠しきれていない。

 

(…キング…そうかM市はキングの住んでる場所で、だからここまで発展してるのか)

 

 しかしそんな事はどうでも良い。

 

「…空から探してくる!姉ちゃんは…まぁ、なんか、もう、適当にタピオカでも飲んでろ!」

「はぁ!?適当過ぎるやろ!待てぇ!葛葉ぁ!」

 

 葛葉は怒る本間ひまわりを無視してコウモリの羽根を展開すると空を飛ぶ。キングの近くでこんな派手な行動を起こすのは危険だが、そんな事言ってられない。桜凛月の方が重用だ。

 

(チャイカさんが隠れてろって言ってたしりつきんTVさん流石に隠れてるよなぁ…建物の中を……いや!武器を持ってる人間達を探せば良いのか!それならまだ分かりやすい!)

 

 

 

 

★-------------------------------------------------★

 

 

 

 

「見つかったか?」

「いえ、全く……ですが包囲網を突破されたり空に逃げられた報告は無いので隠れてるのかと」

「そうか…嘘をついて待避させた民間人がここに戻ってくるまで3時間、急ぐぞ」

「はい!」

 

 一方、桜凛月が隠れてる無人のビルの割とすぐ近くに武器を持った人間達のリーダーが居た。

 桜凛月から見えていない為誰か分からないが実はこのリーダー格の男はそこそこ有名である。犯罪者やヒーローとしてでは無く、カリスマとして。

 

 

 自警団【ハンターズ】リーダー:アクセル

 

 ヒーロー協会に属さない民間有志のフリーの自警団ハンターズを1人で纏め上げる男こそこのアクセルだ。つまり、この武器を持った人間達は全員ハンターズという訳だ。流石にハンターズの総数53人全員は来ていないが30人は参加している。

 

 怪人を擁護するにじさんじに対するボイコット。今までは事が大きくなる前にヒーロー協会に横槍を入れられたり、黛灰や出雲霞に邪魔されたり、ヘルエスタ王国の手によって消されたりされて来たが、今回はそうは行かない。宇宙人の姫でありにじさんじライバーである桜凛月を人質にしてボイコットを成功させるのだ。

 そして他の自警団やヒーロー協会に属さない、ライバーに不満を持つ者とにじさんじ内の怪人を1人残らず殲滅する。

 

 それが民間の不安を取り除き、腐敗したヒーロー協会に変わり自分達ハンターズに出来る事だった。

 

「アクセルさん! 東の方向、西の方向…見つかりませんでした!」

「分かった……つまりは南の方向と北の方向…北の方向は包囲網が敷かれてるが突破されたという連絡は無し…南は…現在は無人の建物か…」

 

 すぐ近くに聞こえるアクセルの声に桜凛月は震える。まさかこんな事になるなんて…普段なら最低限の装備を持って、己の惑星の技術力で蹴散らせるが本間ひまわりや葛葉とのデーt…買い物にそんな物騒な物は持つはずも無い。丸腰だ。

 戦えば勝てない……

 

 

(皆から連絡来たけど…間に合わんたい…!)

 

「10名ほど付いてこい、最後にここら一帯の建物を探す。」

 

 アクセルがそう言うと早速、誰かが凛月の建物の中に入ってくる……………が…………

 

 

「あの〜すいません、ここらで女の子を見つけませんでしたでしょうか〜…ッスー…ピンクというか紫というか素敵な髪色をしたとても可愛らしい女の子なんですけど〜」

 

 突如、聞き覚えのある…とても安心する青年の声が聞こえる。間違い無い…この声は…

 

「? なんだ君は、ここは閉鎖してる場所だ人探しならあちらで……ん?包囲網や見張りはどうした?」

 

「ッスー…ああ!見張りってこの人達の事ですかね!?」

 

 謎の青年の質問にハンターズの1人は無視して追い払おうとするが、そこで見張りの連絡が来なかった事に違和感を覚える。そして謎の青年は何かをハンターズの目の前に放り投げる。

 

 それは意識を失ったハンターズの一員…それも1人ではなく、5人くらいだった。

 

「「「なっ!!!???」」」

 

 投げられた仲間で山を作られたのを見てアクセル達、ハンターズは驚愕する。

 

「いや〜俺を見かけた途端に怪人め!って言って襲いかかって来たんすよ。俺は善良で無害な吸血鬼なのにおかしいっすねぇ」

 

 そこでアクセル達はその青年の背中からコウモリの羽根を展開されるのを確認すると、その青年の正体に気づく。

 

「アレクサンドル・ラグーサ*2…!?」

「いや葛葉って呼べよ」

 

【甘噛の狂犬 アレクサンドル・ラグーサ(葛葉)災害レベル:竜】

 

 いつかは倒す事を想定していた為、そこまで恐れる事は無いはずだがそれはボイコットが成功して色んなライバーに不満を持つ者と一緒に対峙した時だけだ。今戦うのは得策では無いのだ。

 しかしここで逃げ帰るのも…

 

「うちのりっちゃんTVさん…アッ、とても可愛らしい紫髪の女の子ですよ?…がですねぇ、貴方様達みたいな野蛮人に追いかけられてると言ってたんですよ。これはもう事情聴取しかありませんよね〜お時間少しよろしいでしょうか〜???」

 

 相手をおちょくるかのような嘗めた声で葛葉はアクセル達に詰め寄る。今ここに居るのは14名……昔、何度も災害レベル鬼と戦った時に数名の犠牲が出た事がある。鬼で死人が出るのだ、災害レベル竜はもっと出るだろう。そうするとアクセルは無闇に仲間に攻撃する様に指示が出せなかった。

 

「あの〜聞こえてますでしょうか〜?」

 

 葛葉が詰め寄る。その赤い瞳がアクセルを見つめる。

 

 

 

 思わずアクセルは具合が悪くなり、膝をつく、続いて他のハンターズも膝を付く。

 数多の人間が葛葉に対して膝を付く。まるでそれは王に対して忠誠を誓う兵士、許しを乞う愚か者の様だ。

 殺される、何故かハンターズはその言葉突然頭の中を過ぎった。

 

 目の前の吸血鬼は…王は…その気になれば何時でも自分達を殺せる。そう思うとハンターズの1人が嘔吐してしまう。

 だが、仲間は誰も反応しない。反応出来ないのだ。そんな余裕すらも無い。

 

 一方、少し様子が気になって覗いて居た凛月はこれは不味いと思っていた。いくら向こうから攻撃して来たとはいえ、無闇に危害を与えたりこれを続ければ葛葉が加害者になりかねない。

 そう判断した凛月は建物から飛び出し葛葉に声をかけながら駆け寄る

 

「うぇぇ!?りつきんTVさん!?」

 

 凛月を追い詰めていた犯人がこのハンターズだとすぐに気づいていた葛葉だが、よもやすぐ近くに桜凛月本人が居るとは思って居なかったのか駆け寄る美少女にキョドる。その為……ハンターズ達に掛けていた呪縛を反射的に外してしまった。

 

(……身体が…動く!)

 

 いくら葛葉相手に手も足も出ないとは言え、アクセルは53人も束ねる確かな実力者だ。思わず大きな隙を見せて呪縛を解いたその瞬間を付く事など彼には容易かった。

 アクセルは自信の出せる最大速度で一気に立ち上がりながら自前の対怪人用の斧を力いっぱい振るう。アクセルは実力だけならS級に遠く及ばないが、この必殺の一撃はA級では敵わない災害レベル鬼ですら屠れるであろう必殺の一撃だった。

 その必殺の一撃は一切のズレも無く確実に無防備な葛葉の頸へと吸い込まれた。

 

 その動きが見えた桜凛月は悲鳴をあげるように葛葉の名前を呼ぶが……少し遅かった様だ。アクセルの斧は確実に葛葉の頸へ直撃したのだった。

 

 

 

 全く葛葉の頸に傷1つ付ける事は敵わなかったが…

 

 

 

「な……に?」

 

 自身の必殺の一撃が…災害レベル鬼すら殺せる一撃が目の前の吸血鬼の頸に全く傷を付けられず…出血はおろか痣すら出来ていなかった。

 葛葉はややびっくりした様子でアクセルの方へ向き直る。斧をぶつけられた所を少し触るが本当に何とも無いのか少し首を回して見せた。

 

「いや〜惜しかったッスね〜、あともう少しだったんじゃないっスか?俺はそうは思いませんけどw」

 

 葛葉は呆然とするアクセルに対して嘲笑うと肩を素早い手刀で叩く。その素早い手刀はアクセルは反応出来ずに気絶してしまう。アクセルの後ろの仲間達は完全に戦意喪失したのか武器をまるで汚い物を投げ捨てるように遠くへ放り投げる。

 この戦い死者を1人も出さなかった葛葉の勝ちである。

 

 葛葉は今度こそ凛月の方へ向き直ると凛月に視線を合わせずに何処かうわの空のような感じで話しかける。

 

「あの…まぁ〜終わり…ましたんで、帰り…ましょうか!ッスー、姉ちゃんも待ってます……からね!」

「……ああ…はい!」

 

 初対面でも何でも無いし、割と合っている2人だがまるで付き合いたてのウブなカップルの様な空気感がそこにはあった。

 そして葛葉が手を差し伸べる。後に葛葉はその行動を「なんか手を差し伸べた方がかっこいいかなぁと思ったけど今思うとプレミだわ」と語っている。

 その手を桜凛月が取ろうとした時、葛葉はすぐに倒れたアクセルや戦意喪失したハンターズの方へ身体全体を向ける。殺気を混じえて…

 

「誰だッ!そこに居るのは!」

 

 先程のおちゃらけた雰囲気もウブくて甘い雰囲気も無い。あるのは吸血鬼として怪人として生物としての警戒反応だった。

 葛葉が問い叫ぶ方向には感じた事も無いプレッシャー、にじさんじ内でもこんな強いプレッシャーや圧は感じた事が無い。確実に葛葉が最も恐れるドーラや社築を超えていた。

 

 問い叫ばれた存在は建物の角から出てこようとしない。その為葛葉はその存在に更なる圧や殺気を向ける。するとその存在は観念したのか、建物の角から姿を現し、ハンターズの背後に立つ。

 

 

 より強い圧とプレッシャーと殺気を持ちながら

 

 

 

 

ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ

 

 

 

 

 その姿にハンターズは涙を流して喜び、葛葉は顔を歪ませ、桜凛月はパニックになりそうだった。

 

 現れたのは間違いなく…先程葛葉が見かけた…最強の男キングだったのだから。

 

 

「キング!?キングだ!キングだぁぁぁ!!」

「キングが来てくれた!助かるぞ!」

 

 

 普段はヒーローが好きではないハンターズだが、人類の英雄であるキングは別だ。しかもこの状況ならキングで無くとも喜ぶだろう。ハンターズはキングに縋り付くが、キングが短く「下がっててくれないか?」と呟くと恐ろしく早くキングの後ろに下がってそのまま逃げだした。

 一方葛葉はその高身長でも見上げざるを得ない大男のキングを敵対心むき出しの視線で睨み、桜凛月は子犬の様に葛葉にしがみつく。最強の男が戦闘態勢を意味するキングエンジンを鳴らしてるのだ、桜凛月がこうなるのも無理は無い。むしろ気絶しないだけ褒めちぎるべきだ。

 

「……何か用っスか?人類最強?」

 

 目の前…と言うよりには少し距離のある場所から微動だにしないキングに葛葉は全力で警戒する。まずまともに戦えば勝てない、葛葉はそれが分かりきって居た。だからどうにかして逃げなければならないと行けない。

 

 正面突破は不可能だ。キングは飛べないから空中は…ダメだ、近くの建造物から大きく飛躍して叩き落とされるし、桜凛月を連れながらでは機動力が落ちる。攻撃で錯乱…もキングの様な格上では全く意味をなさない。

 そうこうしている内にキングはおどおどとした様子で不用意に近づいてくる。その様子に葛葉は隙だらけだと判断したがすぐさま訂正した。隙だらけでは無い、敢えて隙を見せているのだ。災害レベル竜の自分をキングは試しているのだ。

 

(マジ無理ゲー過ぎんだろこれ!…誰か助けに来てくれ、叶!母さん!ベルさん!)

 

 何時しかキングは手を伸ばせた届くくらいの距離にまで近付いてきた。キングエンジンがうるさいくらいに聞こえてくる。

 命乞いでもするか?しかしキングエンジンを聞いた敵は生きて帰れないと有名な話だ。

 

 ならば……

 

(すまねぇ、皆!せめてりつきんTVさんだけでも助けるから墓石にエクスを越える英雄と書いてくれよ!)

 

 桜凛月だけでも逃がす為に自分が囮になる。葛葉は頭の中に共に戦った同期と戦友、生まれも育ちも違う家族、自分に憧れてるおもしれー後輩にこれからの事を託して、本気でキングに立ち向かおうとする。

 

 禍々しい赤黒い翼を展開し、周りに翼と同じ色をした禍々しい多種な武器を生成する。

 

「キングさん……持っていく怪人の頸は俺だけにしてくれないっスかね、お礼というかお詫びというか…本気で戦うんで」

「く、葛葉くん!?」

 

 葛葉は凛月を引き離すように後ろへ押し出す。しかし…

 

「だ、駄目やけんね!私も葛葉くんを助ける為に戦うばい…!」

 

 桜凛月は背後から桜と桜の幹を展開すると引き離された葛葉の隣に立ち、キングに向かう。

 

 リスナーから主人公と慕われる吸血鬼と姫と慕われる宇宙人。そして対するは人類から怪人から神からもキングと言われ恐れられ崇拝された伝説の男。

 歴史に名を残すであろう戦いが……火蓋を切って下ろさ……れなかった。

 

 いざ立ち向かおうとすると慌てた様子のキングが両手を上げて降伏のポーズを取ったのだ。

 

「「へ?」」

 

 思わず凛月と葛葉が間抜けた声を上げる。キングは構わずに降伏の姿勢のまま話しかける。

 

「待ってくれ、別に俺は君達と戦いに来た訳じゃない。ヒーロー協会からの出動(無理やり)でここら辺に武器を持った団体が少女を追いかけ回してると聞いたんだ!」

「え……ッスーそれって…」

「私の…事?」

 

 凛月と葛葉はお互いを見合う。

 

「それで見つけたのは良いんだが、どうやら死人も出さずに解決したようだから帰ろうとしたんだが…」

 

 恐らくそこで葛葉が殺気を出した為にキングが現れざるを得なくなったのだろう。

 

「…今回は誰も死人が出てないし…詳細は後でヒーロー協会に報告して貰うけどこの…武装した人達に非がありそうだし、今日はもう帰っても良いよ」

 

 いつの間にかキングエンジンは小さくなっていき、何時しか聞こえなくなっていた。キングと戦う必要が無い。それに安堵したのか凛月は分かりやすく一息付き、葛葉は少ししゃがみ込んだ。

 

 程なくして叶やらチャイカやらルイス・キャミー*3がやって来たが、凛月とキングが経緯を説明すると彼らも安心した。ちなみにアクセルとハンターズは警察に連れていかれた。彼らも正義の上で行動したが、法律上は桜凛月は人間なので人間に危害を加えたとして捕まったのだ。しかし恐らく数日で出られるだろう。

 

「はぁ〜!マジキツかった〜!!!!!キングと相対するなんて最悪な貴重な体験だよもおおおおおおおおぉぉぉ!!!」

 

 その後桜凛月、本間ひまわりと予定通り買い物に付いて行った葛葉だが疲れからか買い物エリアにあるカフェテリアで弱音を吐いていた。それを見てひまわりと凛月は笑う。

 

「あ、そういえば葛葉くん」

「…何っすかりつきんさん」

「あのハンターズの方に私を尋ねる時に可愛らしいって_____」

「アジpトe@&ぐ7m:3れスッッッッッッッッッッぃぃぃ行きましょうか!次の店にィ!!!」

「え!?何の話!?りっちゃん教えて!」

「おいデブ!余計な事を聞くんじゃねぇ!」

「はぁ!?ライン越えたなぁ!誰がデブやねん!」

 

 凛月の目の前で血も繋がっていないはおろか、種族も歳も育ちも違う2人が仲良さそうに喧嘩をする。それを見て凛月は再び笑う。

 

 アクセルやハンターズの様な怪人は徹底して人類の敵と思う人間は沢山いるし怪人にも人間を徹底して餌だと思う輩も多い。だからそこから憎しみと争いが起こりどちらにも死者が出るのだが、キングの様に無害な怪人に優しいヒーローや本間ひまわりやにじさんじライバーの様な怪人と人間が手を取り合う事を望む人達も居る。

 

(いつか怪人も人間も死なない平和な世界になれば良いな〜……)

 

 

 

 

★-------------------------------------------------★

 

 

 

 

 そして一方その頃自宅に着いたキングは……

 

(やっべぇ!くずンボ*4だ…生のくずンボだ!初めて見た、てぇてぇ!てぇてぇよ………!凄いてぇてぇ雰囲気だから邪魔しないように離れようとしたのに心臓の鼓動でバレちまったしなんか邪魔しちゃったかな!?でも肩を並べて共に戦おうとするくずンボ最高にてぇてぇなぁ!!!冗談抜きで殺されると思ったけどくずンボに殺されるのはアリだったなぁ…ああ、尊みが凄いな!ぐんかん*5も紅ズワイガニ*6も良いけどどちらもウブなくずンボを生で見ちまったらあれしか応援出来ねぇよ!)(オタク特有の早口)

 

 

*1
にじさんじ二期生の元個人勢…?(情報が少ないため真意は定かではない)桜第一惑星から自分探しのためにやってきた桜の妖精のプリンセス(樹齢19年)。マイクラやスプラなど高いゲームセンスを持ち、葛葉やルイス・キャミーとのコラボは有名。博多弁に似た方言で話す姿は可愛いに尽きる!

*2
葛葉の本名

*3
闇夜を駆ける女怪盗と言われているがただの可愛い幼女である。しかしその可愛さゆえか、おじさん三人に麻雀でひどい目に遭ったり、探偵からイタズラを受けたりしている。可愛いから仕方ない。誤解を生むかもしれないが探偵の(パ)チンコを見て歓喜していた。

*4
葛葉と桜凛月のグループ名。カップリングとして有名

*5
神田笑一と郡道美鈴のコンビ名。カップリングとしてとても有名

*6
三枝明那と愛園愛美のグループタグ。カップリングとしてライバー内でも人気

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