ボロス編が終わったのでここからガロウ編(怪人協会編)です。
そしてまだ登場していないのに感想欄で物凄く話題になったあのライバーが遂に登場です!!!
M市の昼下がりにて、ある1人の大男がゲームショップから買った商品を持って出てきた。男はフードを深く被って顔をバレないようにしているようだが、その身から溢れる強者のオーラは隠しきれていなかった。この男は皆さんご存知キング、そしてそのキングの強者のオーラを1人のヒーローが見破っていた。
「先生、やはりあれはキングの様です」
キングの変装を見破ったS級ヒーロージェノスは自身の師匠であるサイタマにキングの事を伝える。しかし、当のサイタマは「誰?」とキングの名前を聞いて全くピンと来て居なかった。
「S級ヒーローの集会にも来ていたヒーローです。サイタマ先生を差し置いて最強の称号を手にしている男です…しかしこんな所で一体何を…」
ジェノスは人類最強と謳われるキングが姿を隠してウロウロしている事に不審に思っているが実はキングが美少女ゲームの初回限定盤を買いに来ただけだと知ったら彼はどう思うのだろうか。
だがサイタマの方は全く興味が無いらしく、普通に帰路に着こうとする。そんな時だった。
「怪人だ!逃げろぉぉぉぉ!」
突如、大剣を背負った5メートル程のロボットがズシズシと逃げ回る人達に目もくれずにキングに近づいていく。それと同時にキングは戦闘開始の合図と言われるキングエンジンを鳴らす。
『我が名はG4。組織に作られた機神なり。最強ヒーローのキングだな?貴様を抹殺しに来た!』
【機神G4 災害レベル:鬼】
無機質だがハッキリとした声でG4と名乗るロボットはキングに勝負を挑む。そしてキングという単語を聞いた周囲の市民達は急に逃げるのをやめてロボットの方へと振り返る。市民達はその場にキングを発見すると否や逃走をやめて歓喜の声を上げる。
「キングが居るなら大丈夫」「キングの戦いが見れるぞ!」等呑気な事を言いながら……
「ねぇ!るるちゃん!キングだって」
「…!」
そんな市民達の中に紛れ込んで、2人の少女がキングの戦いが見れると聞いてこれまた不用意にロボットの方へと近づいていく。しかし…この2人の少女に限っては不用意でも無いかも知れない。
一方キングはロボットがキングに『データを取るために全力で戦え』と要求して来た為、先に便を済ませてからと要求を返す。便意を我慢しながらでは全力が出せないからだ。
ロボットは渋々10分間だけ待ち、1分遅れる事に10人殺すと言った。
その言葉に恐れを生した賢い市民達は逃げ出すが、キングなら間に合う。キングの戦いを見たいと思った市民達は逃げようともせずにその場に残る。もしかしたら自分は殺されると思わずに…
そして10分が経ってしまった。
『時間だな』
その冷たい無機質な声は処刑宣告に思えた。そして今、市民達は身の危険を察したがもう遅い。ロボットは真っ先に、市民達の群れの中に大剣を振り下ろそうとした。
狙いは…………ベレー帽を被ったピンク髪の美少女だった。
「!?」
ジェノスは理解が出来なかった。自身の師匠であるサイタマは一足先に帰り、自分は最後までロボットとキングの戦いを見ようとしたが、ロボットは市民達に危害を加えようとした。流石にそれは見過ごせないジェノスがロボットに飛びかかろうとしたその時……
ベレー帽を被ったピンク髪の美少女がジェノスですら捉える事の出来ないスピードで5メートル程合ったロボットを厚さ3センチ程の金属の板になるまでぺちゃんこにしたのだ。
「びっくりした!まひちゃん、大丈夫?」
ピンク髪の美少女はロボットをぺちゃんこにした後、隣に居た水色髪の美少女を心配する。明らかに狙われたピンク髪の方が心配されるべきだが……
(あのピンク髪の女は…間違いない!)
ジェノスは自身のデータの中にピンク髪の少女の情報が合った。彼女の存在は有名だからだ。
にじさんじライバー兼十二災厄の1つ…
【魔界美大生 鈴原るる*1 災害レベル:推定竜以上】
ちなみにもう1人の水色髪の方は鈴原るるの同期である雪城眞尋*2。鈴原るると違い、ただの人間である。
(にじさんじが保有する怪人の中で最も危険な存在…災害レベル鬼と思われる怪人をあんな一瞬で…まるでサイタマ先生を見ている様だった…)
ジェノスが唖然としている間に、鈴原るると雪城眞尋は彼女らのファンに囲まれそうになったのでそそくさと退散して行った。
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にじさんじ事務所本部(いちから)の地下室……
「黛、でびる。こう並べて置けばいいか?」
地下室に複数ある部屋の一室にて花畑チャイカはとある怪人の死体を冷凍保管室からその部屋にある無機質な台に乗せる。その後、窓ガラスを挟んで隣に居る黛とチャイカの真隣にふよふよと浮いている蝙蝠の翼の生えたコアラに怪人の死体の位置を聞く。
でびると呼ばれたコアラ怪人…でびでび・でびる*3は『ふむ、ご苦労』と偉そうな口調で労い、黛はチャイカに感謝を述べる。
ちょうどその時、黛の後方にある扉が勢いよく開く。
「ごめんなさい!遅れちゃいました!」
部屋に入って来たのは鈴原るると雪城眞尋、先程のM市から直接ここに来たのだ。
『遅いぞびだいせい!』
「ごめんなさいでひ様、怪人を倒したら遅れてきちゃって…」
『怪人?その怪人の死体は持ってきたのか?』
「いえ、ロボットでしたので放って置きました。」
『なんだ…ろぼっとか…』
鈴原るるは荷物を黛の居る部屋に置いておくと、入って来た扉とは別の扉を潜ってでびるとチャイカの居る部屋に入る。それと少し前後してチャイカはその部屋から退出して黛の隣へ並ぶ。
「じゃ、2人とも早速初めていいよ」
黛が椅子に腰掛けながら鈴原るるとでびるに開始するように合図を送る。
「分かりました!でひ様、早速やりましょう!」
『うむ』
鈴原るるとでびるは同じ部屋に置いてある2つの怪人の死体の間に入る。この2つの怪人とは少し前に樋口楓が倒した樹木魔導士とチャイカが先日倒したグロリバースという怪人の死体だ。2つの死体は大部分が欠損しているがつい先程まで冷凍されていた為、腐っていない。
一方、黛灰、雪城眞尋、花畑チャイカはでびると鈴原の様子を食い気味に見ている。これから行われる事は非常に目に優しくないものだし、恐ろしいのだがそれ故に魅入ってしまうものだ。
まず、鈴原るるが右手をでびるに差し出すとでびるは鋭い牙で鈴原るるの右手の指に噛み付き、出血させる。すると不思議な事に鈴原るるから漏れた血液は重力に逆らってまるで意志を持ったかのようにでびるの周りに円を書く。
『いかいのとびらがひらかれたぁ』
でびるがそう宣告すると円を書いた血液は消失し、でびるの背後にでびるがすっぽり入りそうな禍々しい小さな扉が現れる。禍々しい扉からは形容しがたい謎の力…魔力というのだろうか、それが溢れ出ては樹木魔導士とグロリバースの死体に纏わり付く。そして纏わり付いた魔力はグロリバースと樹木魔導士の欠損した部分を補うような形になって固定化される。
「2人とも…こんるる〜♪」
仕上げにでびるが背後の扉を消失させて鈴原るるが美しく透き通る声で死体に語りかける。
すると恐ろしい事にグロリバースと樹木魔導士の死体が少しずつ…少しずつ動き始める。そして台から滑り落ちるとすぐ様少し立ち上がり、でびでび・でびると鈴原るるに平伏する。
『ボロス…さ…ま…ボ…ロ…ロレ…レル?…ル…るる……る…るる…様…』
グロリバースは少し生前の記憶が現れ始めたがすぐ様、それは上書きされた。
『るる様……るる様……!』
『でび様……でび様……!』
『『でびるる…!でびるる!………でびるる!!!でびるる!!!』』
2つの怪人は死の世界から蘇り、異界から送られてきた魔力で無理やり悪魔と契約したのだった。
「でび様、成功ですね!」
『うむ、片方弱そうだが盾くらいにはなるだろう。』
禁断の儀式が成功するな否や、鈴原るるは飛び跳ねながら喜び、でびでび・でびるもそこらを浮遊する。
「グロリバースは戦ってみた感じ、災害レベルは鬼から竜って感覚だったな。もう1つの怪人は?でろーんさんが倒したんでしょ?」
「避難警告では災害レベル虎だったらしい。確かにでびるから見たら弱いかも知れないね」
「災害レベル虎ってA級じゃないと対処出来ないから十分強くないですか?」
一方、チャイカ、黛、雪城は新しくにじさんじの戦力となった怪人を評価している。ちなみにこの3人があんな現場を見て落ち着いているのは勿論これが初見では無いからだ。普段やっている訳では無いが、にじさんじライバーが倒した怪人は出来る限りこうやって死体を持って来て鈴原るるとでびでび・でびるにこうやって下僕にしているのだ。ちなみにシスター・クレアが守ったボロスの部下の生き残りは半分くらいはヒーロー協会の管理する地下へ、残りはにじさんじ事務所のそこら辺で雑用している。
『『でびるる!!!……でびるる!!!…でびるる!!!』』
『哀れだねぇ、生きている頃の事を何も思い出せずにただひたすらぼく達を命を懸けて崇拝するだけの存在になるなんて…』
「この子達は哀れじゃありませんよ…例え記憶を無くして、動きに制限が掛けられても、蘇れるならまた色々やり直せますからこの子達はきっと幸せですよ!でび様!」
『ご飯も食べれないし眠る事も出来ない…殺すか殺されるかしか出来ないから哀れだぞ』
「食事も睡眠も、殺し合えば補えるじゃないですか?」
『………い?』
でび様!るる様!でび様!るる様!まひ様!るる様!でび様!るる様!でび様!るる様!でび様!まひ様!でび様!るる様!まひ様!るる様!でび様!るる様!でび様!るる様!まひ様!
鈴原るる
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雪城眞尋
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でびでび・でびる
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