ライバーが存在する、ヒーロー世界…   作:HR-H HR-E

28 / 31
今回の話も短いです。

にじさんじが主催するAPEX大会だと!?


23撃目 英雄と聖剣

―英雄―

 

 それは普通の人間、生き物では絶対に成し遂げられない偉業を成し遂げた人間の事を指す。似たような言葉に勇者があるが、勇者と英雄の違いは諸説あるが…ここでは勇気があり、正義を貫いた者を勇者。そうでないが偉業を成し遂げた者を…英雄と呼ぼう。

 

 

 

「うわっはぁぁぁぁ!!金だ!宝石だ!宝だ!」

「これだけあれば末代まで遊んで暮らせる!」

 

 Z市の地下深くにある怪人協会本部…そこに敷かれているトロッコからのみ侵入出来る怪人協会の中でも極わずかな怪人のみが立ち入りを許される地下金脈のある炭鉱にて英雄エクス・アルビオとその師匠である見習い魔法使いのアルス・アルマルは炭鉱を管理している怪人、用心棒の怪人を一匹残らず皆殺しにして怪人協会の資金源となる地下金脈を好き勝手に漁っていた。

 地下金脈には金やルビーにダイヤモンド。更には歴史ある美術品や太古の武器等も大量にあった。

 

「こんだけ大量に宝があれば加賀美社長よりも金持ちになれる!」

「豪邸だ〜豪邸に住めるぞ〜」

 

 目に金という文字を浮かばせながら引き続き金脈を漁る英雄に宝石に埋もれてだらしない顔をしている魔法使い。もはやそこにはにじさんじが誇る英雄など居なかった。

 そもそもアルスはともかく、英雄エクスは英雄と呼ばれる前からこんな性格であった。英雄とは偉業を成し遂げて周りの者から認められた者の事を指すのであって、偉業を成し遂げてしまえば多少の悪行や性格に難アリでも英雄と呼ばれるのだ。

 実際に後輩の加賀美ハヤトの部屋から空気清浄機を盗んでも人々を救うヒーローを辞めてエンターテインメント強めのライバーになっても人類の敵である怪人の少女を護る為にとあるヒーローと対立しても彼は英雄と呼ばれるに相応しい偉業を成し遂げている。

 そして1番の理由ともなるのが…彼が背負っている剣である。エクスは剣をあまり使わないしアルスも剣に関する知識が疎いのでその凄さは分かっていないがエクスの背負ってる剣、聖剣ハエタタキ(アルス・アルマル命名)。またの名を聖剣エクスカリバーは英雄のみが使える伝説中の伝説の剣でありあのヘルエスタセイバーと同格の剣なのだ。

 ちなみに英雄でないものがエクスカリバーを使うとその能力は著しく下がり、その辺の木の枝の方が全然使える程だ。何だったらクッションの方が痛い。

 

 そんな伝説の剣を背負うエクスだが、金脈を漁り色んな骨董品や歴史ある物品を見つけてる中、自身の背負う剣よりもやや大きめの黒い大剣が岩に挟まっているのを見つける。

 

「おっ…なんか良さそうな剣…なんか俺が背負ってるのよりもカッコイイな…禍々しくて背負ったら人気出そうだな」

 

 その黒き大剣にただならぬ魅力を感じたエクスはチラッと師匠であるアルスの方に視線を向ける。

 当のアルスはまるで大金の中に埋もれて幸せであった自身の先輩に当たる御伽原江良の様にもう人生に悔いは無い表情で宝石に埋もれていた。

 どうやらエクスが黒い大剣を見つけた事に気づいていないようである。

 

(よーし、師匠は気づいてないな。また前みたいに勝手に剣を盗られたら困るしバレないようにネコババしよう)

 

 過去に勝手に剣を持ち出された事に恐れと怒りを覚えているエクスは音を立てずにこっそりと黒い大剣に手を伸ばし………

 

 

 

 

 

 地下金脈の一部が黒き爆発によって消し飛んだ。

 

 

 

 

 

「僕の宝石がァァァァァァァァァァァァ!」

 

 その黒き爆発によってアルスが集めた財宝類はその殆どが消し飛んでしまい、更には自分自身も大きく吹っ飛ばされる。

 自身の大きな頭がクッションになって無事に地面に着地した時にはアルスは心の底から号泣していた。

 

「グスッ…ウゥッ…一生遊んで暮らしたかった……」

 

 そして怒った。

 

「オイダレダヨォォォ!ボクノホウセキヲメチャクチャニシヤガッタバカヤローハヨォ!?」

 

 モチモチとした滑舌でモチモチと怒るアルスは爆発が怒った方向へモチモチとした怒号を飛ばす。

 そこには真っ黒で禍々しいオーラを纏った大剣がエクスの頭上目掛けて振り下ろされており、エクスはその大剣を白刃取りする形で抑えていた。

 

「えび先輩〜!遊んでる場合じゃないよ〜!」

「遊んでねぇぇぇ!ヤバいってこれマジでヤバいって!助けて師匠〜!」

 

 必死な形相と情けない声を上げながらエクスは少しずつ、少しずつ黒い大剣相手に後ろに押されている。

 見ての通り、この黒い大剣はただの大剣では無い…独りでに動き出し、エクスに襲いかかり、更には英雄エクスを押している、そして喋るのだ。

 

 

『クハハハハハハッ!数百年振りの目覚めだ!更には憎き聖剣エクスカリバーの所有者にも出逢えるとは!何とも運が良い事か!』

 

【聖剣エクスカリバー、政剣ヘルエスタセイバーに並ぶ伝説の剣。魔剣ケイオガルド 災害レベル:竜】

 

 人々を護る剣、エクスカリバー

 人々を導く剣、ヘルエスタセイバー

 そして人々を殺す剣、ケイオガルド

 

 数百年前にかの史上最悪の古代兵器であり十二災厄の一つである古代兵器オメガを封印する為に用いられた伝説の3つの剣の最後の1つがたった今目覚めたのだ。

 

「師匠〜!この剣ヤバいって!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死んじゃう〜!助けて〜!」

「え〜お前英雄なんだから自分で何とかしてよ」

「おぉい!ふざけんなぁ!弟子がピンチなんだぞ!助けろ!」

「え〜人に頼む時は何て言うんだっけな〜???」

「あの顔面核弾頭クズ饅頭あとで絶対にぶっ殺す!!!」

 

 悪意や悪戯では無く心の本心からエクスの助太刀を断るアルスに殺意が湧いたエクスは殺意による力で魔剣ケイオガルドを白刃取りの状態から無理やり投げ飛ばして見せた。

 

「お〜流石僕の弟子〜やれば出来る子!」

「うるせぇ!あとで覚えとけよ師匠!」

 

 エクスの馬鹿力で見えない程に投げ飛ばされた魔剣ケイオガルドを見てアルスはそこら辺にくつろぎながらエクスに拍手を送る。しかしその拍手すらもどこかやる気の無さを感じられた。

 

「それよりも師匠、早く逃げましょう!あの大剣なんか面倒くさそうです!宝を持って早くトンズラこきましょう、あれはベルさんとかに押し付けて俺らは末代まで遊んで暮らすんです!」

「君も中々クズな発言するね」

 

 他人の命や義務や仕事よりも自身の保身と金を優先する英雄に魔剣ケイオガルドと戦うなんて選択肢は無い。面倒な敵は先輩に押し付けて自分達はトンズラするのだ。

 しかし…

 

「でも先輩、宝や宝石は1つ残らずあの黒い爆発に巻き込まれて無くなっちゃたよ?」

「師匠、ここで待ってて下さいあの大剣をへし折って質屋に売ります。」

 

 前言撤回。彼に魔剣ケイオガルドと戦う選択肢がたった今出来ました。

 

 真顔で指をポキポキ鳴らすエクスは明確な殺意を持って投げ飛ばされた魔剣ケイオガルドの方向へ向かう。だがエクスが向かうより先に向こうからやって来てくれた。

 

『クハハハハハハッ!流石は聖剣エクスカリバーの所有者!力だけはあるな!』

「師匠、あいつの言ってる聖剣エクスカリバーってなんすか?」

「えび先輩が背負ってるその剣じゃない?」

「え!?この聖剣ハエタタキですか!?」

「そんなダサい名前なんだ…」

「いや名前付けたの師匠ですけど???」

 

 禍々しいオーラを放ちながら喋る魔剣にいまいち緊張感の無い会話をするエクス。傍から見たら気の抜ける場面だが見方を変えると今ここに伝説の剣達が対立して今にも伝説の剣同士の戦いが始まりそうな歴史に残る大事な場面なのだ。

 無論、エクスとアルスがそれに気付くはずも無く…

 

『さぁ死ね!エクスカリバーの所有者よ!伝説の剣は私1本で充分!貴様を殺した後は愚かなヘルエスタセイバーだ!』

 

「えび先輩最近あんまり剣使わないよね」

「剣よりも拳が得意ですからね」

「たまには剣も使ってみたら?あの大剣を殴ると痛そうだよ?」

「そうですね、僕もそう思います。」

 

 魔剣ケイオガルドがべらべらと喋り、更には禍々しいオーラをより一層の強く、濃くしてその刃をエクスに向けて振り下ろそうとしたのにも関わらずエクスは何処か気の抜けた様な表情で緊張感の無い会話をアルスと繰り広げる。

 そして久しぶりに戦闘で剣を抜いたエクスは剣を片手で適当に構えて…

 

 

「ほいっ」

『どわああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

 

 適当に聖剣エクスカリバーから膨大な輝きあるオーラを纏った一撃を魔剣ケイオガルドに振るった。エクスとエクスカリバーの放った輝きのオーラは魔剣ケイオガルドの禍々しいオーラを軽く上回っており、いとも容易くケイオガルドを飲み込んでボロボロに打ち砕いてしまった。

 

『バ、馬鹿な…この私が…最強最悪の剣と恐れられたこの私が…こんな容易く…馬鹿なぁ…!!』

 

 聖剣エクスカリバーと魔剣ケイオガルドは確かに同じ強さを持つ剣だ。むしろケイオガルドの方が強いかもしれない。しかし大きな違いがあったのは魔剣ケイオガルドは自身で動ける為、所有者の強さによって強くなったり弱くなったりする事無く強さは一定。エクスカリバーは所有者によって強さが大きく左右されるので所有者が英雄であっても弱ければケイオガルドに手も足も出ない…しかしこのエクス・アルビオという男…ヒーロー時代には聖剣エクスカリバーにほとんど頼らずにA級2位まで短期間で上り詰めてかのアマイマスクと同等と言われた男だ。そんな男が持つエクスカリバーが弱いはずが無かった。

 

「あーあ、壊しちゃった。やっぱこの剣駄目だな。使いづらい」

「やっぱりえび先輩は拳の方が似合うよ、剣なんて似合わないよ」

「使えって言ったの師匠ですけどね」

 

 せっかくの強敵を倒したエクスとアルスだが、2人の表情は何故か暗く、テンションも低い。

 まぁ、この2人はここに潜入した際には怪人協会を滅ぼすという目的であったがあの金脈と宝石を見つけた時には既に目的が一攫千金に変わって居たのだ。そしてその目的は叶わぬものとなった…

 

「「はぁ〜……楽して暮らしてぇ〜」」

 

 そこら辺の岩に腰掛けて英雄エクスと見習い魔法使いのアルスはそう呟き、上の空となった。

 

 

 

★-------------------------------------------------★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……ギガガ…ガ…起動プログラム…聖剣エクスカリバー、政剣ヘルエスタセイバー、魔剣ケイオガルドの出力を確認。起動コードを入力します………エラー…残存魔力0.0007%…起動プログラムエラー…オメガ個体0547…充電して下さい…』

 

 怪人協会の誰も居ない最奥の部屋にて無機質な音声が大きな棺の中から響き渡った…

 




エクスの強さを描いたら一瞬で戦闘が終わってしまった…まぁ、リゼ様と違ってエクスは剣に頼らずともクソ強いからリゼ様と比べて戦闘が早く終わってしまう上に魔剣ケイオガルドより神兵プロトの方がとても強いから描写に差が生まれてしまった。

ちなみに新生怪人協会の強さは

オロチサイコス=黄金精子>オロチ>ホームレス帝=サイコス(ギョロギョロ)>呪王≧育ちすぎたポチ>エビル天然水=神兵=魔術王≧魔界王>バージン≧ミミッキング>>ニャーン=ブサイク大総統>ハグキ≧魔剣ケイオガルド>博打王≧黒い精子
と解釈しております。また、あと怪人協会の幹部は2〜3体居ますね。

まぁ、魔剣ケイオガルドはたまたま金脈にあっただけで怪人協会の幹部でも何でも無いんですけどね

エクス・アルビオ
https://www.nijisanji.jp/members/ex-albio

アルス・アルマル
https://www.nijisanji.jp/members/ars-almal
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。