うたわれるもの~大いなる父にうたわれしもの~   作:othello

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BL要素がなければメインヒロインな気がする少女(2番目の押しキャラ)


ルルティエと、およびください・・・

 

 Sideクレス

 

 あらかたの指示が終わり、ウコンを探していると通りの一部から、聞きなれた声が聞こえた。

 

 そちらを見るとハクがルルティエ様のペットであるココポの下敷きになっていた。

 

「おいおい、珍しいこともあるもんだ」

 

 あのココポという鳥、ホロロン鳥の変異種なのだ。

 

 ホロロン鳥の変異種は全体的に強く、並大抵の軍隊を壊滅させるだけの実力を持つだけに成長することもある。

 

 その変異種を見つけ、育てたのが当時幼いルルティエ様。

 

 フッ、よくオーゼンに相談されたな。

 

 ココポの餌、買い方、成長に伴いでかくなった図体を収めるための小屋の方法。

 

 ……ほんの少し前のことだというのに、ずいぶんと前に感じる。

 

 これも、トゥスクルでも思い出が濃かった証拠か。

 

 俺がそう思い出に耽っていると、ウコンが現れて下敷きになったハクをそのままにしてルルティエの紹介を始めた。

 

 ハクが自分の状況を横に置かれて彼女の紹介をし始めたことに突っ込みを入れるが、すぐに冷静になったようだ。クオンはルルティエを値踏みするかのように見ている。

 

 彼女も、その言葉にはっとしてぺこりと軽い会釈をする。

 

 ハクはまだ状況を飲み込めてない……というか理解したくないようで呆けたふりをしている。

 

 そしてウコンよりルルティエにハクたちの紹介をされると、「はい、存じております。先ほども、自己紹介させてもらいましたし、オリオン様より近い歳の旅人が同行するだろうから仲良くなるといい。と、おっしゃっていました」

 

 そういって、びくびく怯えながらもハクを興味深そうに見ていた。

 

 俺は目的の人物も見つけたので、仮面をかぶりながらもそれが見えないようにフードをかぶって近づく。

 

 ココポが気づかないほどやさしく乗り上げると、クオンがこちらに視線をよこしてハクが「だ、だれだ? 今乗り上げた奴!?」と騒ぎ出したのを感じ、ウコンが刀に手をかけてこちらを見ると戦士の礼を取る。

 

「そう硬くなるな、ウコン。面白い拾いものだろ?」

 

「そうですね、オリオン様のご助言。誠に感謝しております」

 

「おい、ココポ。そろそろどいてやれ」

 

 ココポの首筋のあたりをなでると、ココポはおびえたようにその場からどいてルルティエの後ろに隠れる。

 

「ココポ?」

 

「はは、少し殺気を込めすぎたか? ……ほれ、大丈夫か?」

 

「すまないありがとう。……たしか、オリオ、ふぐっ!」

 

「悪いが私は良くも悪くもヤマトでは有名でね、あまり将軍とは呼ばないでほしい」

 

「ぷはぁ、あ、ああ。判ったが、息が止まるかと思ったぞ……」

 

「はは、すまない。……さて、ウコン。こちらの任務は終わり、後はクレスに引き継ぐ。私は先に戻らせてもらうよ」

 

「了解です。この後のことも含めクレス兄貴、と確認をしたのち出立します」

 

「ああ、頼んだ。ルルティエ様、この男とその連れの方はなかなかに面白い。ハクと言ったな。よければ仲良くしてやってくれ。彼女の父君が少し彼女の人見知りなところを気にしていてな。よければ友達になってやってくれ」

 

「お、オリオン様」

 

「おいおい、そういうことは言ってやんじゃねえよ。まあ、自分もルルティエみたいなかわいい子と仲良くなれるならうれしいが……あ、ルルティエ様って言った方がいいか?」

 

 俺が正直に話すと、ルルティエが恥ずかしそうに怒る。

 

 それに対してハクがあきれたよう言葉を返し、ルルティエに質問すると彼女は顔を真っ赤に染めて、「い、いえ……良ければ呼び捨てにしてください」とお願いした。

 

「それじゃあ、私もルルティエって呼ばせてもらおうかな。私も普通にクオンでいいかな」

 

「え、えっと……く、クオン……様。すみません、癖みたいなもので」

 

「それじゃあ、仕方ないかな。徐々に慣れてくれればいいよ」

 

 女子二人が会話する中、ハクはココポによって汚された服の汚れをはたいていた。

 

「……」

 

「……おい」

 

「どうしたのかな?」

 

「その、さっきから自分を見てニコニコするのやめろ。気味が悪い……」

 

「おっと、失礼……。いやー、自分の隠形を感覚で見破られるのは久しぶりでね」

 

「隠形? ……ああ、ココポに乗り上げた時の」

 

「そうさ、ココポに乗られていれば自分程度など誤差でしかないと思ったんだけどね」

 

「まあ、実際はそんな気がしたってだけだからな……。まあ、結局ココポを退かしてくれたんだ、ありがとう」

 

「いや、構わない。まあ、お礼ついでにさっきのお願いも聞いてくれると嬉しい」

 

「ルルティエを……って話か? まあ、いいが、自分たちはあまり長く帝都にいないかもしれないぞ?」

 

「その心配はないさ」

 

「?」

 

「いずれわかる」

 

 俺はハクにそう告げて、その場から立ち去る。

 

 少し歩くと駆け足で追いかけてくる姿があり、物陰に隠れてオリオンを解く。

 

「おう、ウコン。出立前に軽く擦り合わせと行こうか」

 

「おうよ、兄貴。……って、相変わらず切り替え早いな、兄貴は」

 

「まあ、これくらいできないといろいろと面倒なんだよ」

 

 俺はため息をつきながらウコンとこの先のとある計画の確認をするのであった。

 

 




ココポの種族について感想で御指摘をいただき間違えておりましたので修正しました。すみません。ほかにも直っていないところがありましたら、お教えください。
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