個性:『ガチャ』のヒーローアカデミア   作:NTK

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今回は第二種目の始めまでの話です。


No.13 雄英体育祭: 第一種目〜第二種目開始

『さぁーて次は第二関門‼︎ 落ちればアウト、それが嫌なら這いずりな! ザ・フォール‼︎』

 

第一関門を突破した彼らを待ち構えてたのは幾つもの深い谷にロープが繋いである綱渡り地帯であった。それを蛙吹や轟達は各々の個性を用いて渡り始めていき、またサポート科の発目という少女が自身が開発したアイテムで突破していった。

そして、勝矢はというとロボを纏ったまま駆け抜け、崖ギリギリで踏み込むと思いっきり飛び跳ねた。

 

「届けぇぇ‼︎」

 

そう叫ぶがギリギリ届きそうになく、このままだと崖に衝突すると思われたが、ロープに手を伸ばして掴んでぶら下がった。どうやら妨害防止の為にロープとそれを止めておく器具はかなり頑丈にできてるのが幸いし、ロープが切れて落ちる事はなく、そのまま崖を登り進んでいった。

 

『A組真和須、少々アブなかったが、第二関門を突破していくゥ‼︎何かアレだな、ロボがガシガシ動くのはカッコイイな!お茶の間のボーイ達もそう思うだろォ⁉︎』

 

『だが今ので右肘部分に負荷が掛かったみたいだな。見ろ、動くたびに右肘から部品が落ちてきてる。元々そういう風に作られたモンじゃないからあの時壊れなかったのが奇跡だな』

 

『おぉ本当だ!これじゃヘンゼルとグレーテルだゼェェイ‼︎』

 

(痛いとこ突くなぁ…関節周りを何とかするのがこの個性の課題かな…次いつ来るかわかんないけど)

 

正直なところ、ロープを掴んだ時に嫌な音が聞こえヒヤヒヤした為、この解説はある意味自戒となっていた。自分の体でないので無茶して壊してしまう可能性があることと、周りには素材となる機械がない場合破損したらそのままとなるのが弱点と認識し、先に進んでいく。

 

『さぁ来たぜ最終関門‼︎その名も『怒りのアフガン』だ‼︎その先は一面地雷地帯、よく見りゃ位置がわかるから目と足を酷使しな!もし爆発しても威力は大したことねえが、見た目と音は派手だから失禁必至だぜ‼︎』

 

『人によるだろ』

 

地雷地帯ではトップにいた轟が後続に道を作らないように最低限の地雷を無力化しながら慎重に進んでいくのに対し、爆豪はお構いなしに進んでいるのが見えた。勝矢はという地雷地帯前で立ち尽くして考えていた。ロボ自体そこそこの大きさのため踏む地雷の数も相当のものとなるため、先程から酷使してるせいで耐久に不安がある。そこでこの個性のもう一つの効果を使おうとしていた。

 

(後続に道を開けるが仕方ない、やるとするか‼︎)

 

後続の生徒が次々に地雷地帯に進む中、勝矢の纏うロボに変化が現れた。ギ・ギ・ゴ・ガ・ギ…と音を立て、不要な装甲を落としながら折り畳むように変形し、()()()()に変わっていった。

 

『おぉっと‼︎立ちっぱなしだった真和須ロボが変形していく⁉︎これは、まさか……

 

 

 

ロードローラーだッ‼︎

 

『なんだそのあだ名と言い方』

 

『変形合体』のもう一つの効果、それは一度の変形に対して一種類だけ乗り物を選択してそれに変形できる効果である。しかし当然ながら纏うロボを超える大きさの乗り物には変形出来ない事と、その乗り物についてある程度の知識が必要なのが前提条件である。

勝矢が変形させたのはロードローラーに違いないのだが、ローラー部分が地雷処理ローラーと呼ばれる多数の凹凸がある物に変わっていた。そしてエンジン音を響かせて勝矢は全速力で地雷地帯を進んでいった。

 

「そぉーら!轢きたくないからどいたどいた!」

 

「おわぁ⁉︎」

 

先にいた生徒達は地雷を処理しながら迫りくる勝矢に驚き横に飛び退いていく。無論、轢くつもりはないので細心の注意はしているが。

ローラー部分に大部分の装甲を費やしたため、複数の地雷の爆発を受けても走行に殆ど影響はないが、別の問題が勝矢を襲っていた。

 

(ヤバ…思ったより揺れて気持ちわる…)

 

乗り物酔いに抗いながら進んでいく勝矢はようやく轟と爆豪に追いついてきた。

 

「お二人さん、俺もトップ争いに混ぜな‼︎」

 

「日替わりテメェ‼︎セコい真似してんじゃねぇ‼︎」

 

「セコいとは何だ、これも立派な個性だ。轟も後続の事考えなければここら辺凍らせるなり燃やすなりして地雷処理して突破してたろ?」

 

「まぁな…左は使う気はねぇが

 

『真和須ローラーも交えてトップを巡る争いだァ‼︎さぁ喜べマスメディア‼︎お前ら好みの展開だ‼︎』

 

二人の背後に迫って道を空けさせようとする勝矢と、追いつかれないようにする二人の攻防が続き、道半ばに着いた時、背後から一際大きな爆破音が聞こえ、三人が振り向くと装甲板にしがみ付いた緑谷が飛んできて彼らを追い越した。

 

(あれは…俺がさっき落とした装甲板⁉︎なるほど、あの状態(フルカウル)は体力を使うから、地雷集めて装甲板使って爆発させたってとこか)

 

「デクゥ‼︎俺の前を行くんじゃねぇ!」

 

「後続に道作っちまうが、そうも言ってらんねえか」

 

爆豪が吠え、轟が地面を凍らせて緑谷を追い抜かそうとするが勝矢は何か嫌な予感がした。緑谷は装甲板を蹴り付けて地面に叩きつける。当然地雷は装甲板に反応して爆発し、緑谷と共に吹き飛んでいく。

 

「へぶっ‼︎」

 

…乗っかるなりしてればいくらか格好がついたのだが、吹き飛んだ装甲板にぶつかりながら飛んでいったので締まりがなかったが。

 

『緑谷、間髪入れずに後続妨害、アーンド爆風で加速‼︎少々格好悪いが地雷原を速攻クリア!そのあとに続いて轟、爆豪、真和須と続いて…いや、真和須が何かしようとしてるぞ⁉︎』

 

「いっけぇぇ‼︎」

 

マイクの指摘した通り、勝矢は再び纏っていたロードローラーを人型に戻すと、ロボの左手で自分自身を掴むとゴールに向けて投げ出した。勝矢はそのまま宙を舞い、緑谷を追い越して地面に転がりながら着地した。

 

『真和須が自分自身を投げて追い越したぁ⁉︎スゲー事やるな‼︎イレイザーお前マジどんな教育してんの⁉︎』

 

『知らん。滅茶苦茶なのはあいつらの素養だ』

 

『さぁさぁこのまま真和須がトップとなるか⁉︎』

 

『無視かよ』

 

そのまま勝矢はゴールまで走り抜けようとするが、トップになる事に気を回して緑谷の個性の事を忘れていた。

 

(僕にはまだこれがあるんだ!ワンフォーフォール・フルカウル‼︎)

 

「あ"⁉︎」

 

緑谷はフルカウルを発動し、機動力を上げて勝矢に迫り、追い越していった。

勝矢はなんとかしようにも、自分自身を投げたので纏うパーツもなくその上乗り物酔いで少しふらついていたため、なす術なくゴールを許してしまいその後轟と爆豪にも抜かされて結局4位となった。

 

『まさかまさかの大逆転‼︎誰がこの展開を予想できた⁉︎今1番にスタジアムに帰ってきたその男、緑谷出久の存在を‼︎』

 

歓声が沸くなか、勝矢は悔しげな顔で緑谷に近寄った。

 

「あ〜惜しかったなぁ…個性の事忘れるとは…」

 

「僕も正直ヒヤヒヤしたよ、うっかり使わずに走りそうだったし」

 

「マジか…忘れてりゃ良かったのに…」

 

「あはは…それと真和須くん、身体結構打ってたけど大丈夫?」

 

「少し痛いが平気だ。どうやらこの個性だと大きな機械を纏う関係で少し身体が丈夫になるらしい」

 

二人は後続を待ち続け、42名が通過した所で第一種目は終了した。

 

────

 

『予選通過は42名‼︎落ちちゃった子も安心なさい。きちんと見せ場は用意してあるわ!さぁいよいよ本選、第二種目は…騎馬戦よ‼︎』

 

ミッドナイトの説明によると、2〜4人で騎馬を組んでハチマキを奪いあうのが大まかなルールだが、個性の使用が自由なのはもちろん、大きく二つの特徴がある。

 

一つはこの種目は制限時間式であり、時間内なら騎馬が崩れようがハチマキをとられようが失格にはならず、奪い返せる点。もちろん崩し目的など悪質な攻撃は即失格だが。

 

二つ目は試合結果はハチマキに書かれてる点数の合計で決まる点。

点数は障害物競争の順位に応じ個人個人に与えられ、チームメンバーの点数合計が、そのチームのハチマキの点数となり騎手に渡される。その点数だが、42位を5Ptとして、順位が上がるごとに5ずつ上昇していくのだが…ここでミッドナイトがとんでもない発言をした。

 

『ただし一位は特別よ‼︎そのポイントなんと…一千万ポイントよ‼︎』

 

「…一千万?」

 

アホみたいな点数に緑谷が慄くと周りの視線は一気に緑谷に注がれた。そして騎馬を決めるための15分間の交渉タイムとなった。この間も個性の使用は許可されてるため(無論攻撃は厳禁だが)勝矢は早速ガチャのリセットを行った。

とはいえ、チーム以外に個性を知られたくないので速攻でカプセルを割ったので恐らく何の個性が出たかは他の人にはバレてないだろう。

 

(ふむ…これか。騎馬戦には不向きだが…いや、いけるか?)

 

ふと見ると、麗日といた緑谷が飯田を仲間にしようとして断られているのが見えたので勝矢は二人に近寄った。

 

「二人とも、空きがあるなら俺が加わっていいか?」

 

「真和須くん?狙われるけどいいの?」

 

「狙われるのは承知の上だ。それに、今の個性なら騎手でいた方が有利なんだ。俺が騎手でいいか?」

 

「良いけど…今の真和須くんの個性は何?」

 

「それは…」

 

勝矢は自身の今の個性を説明した。

 

「なるほど…だいぶ癖があるけどかなり強力な個性だね」

 

「まぁな、でも上手くいけるかだな。それと、あと一人は『あいつ』がまだ組んでなければ…あ、いたいた、おーい!まだチーム組んでないか?」

 

勝矢はある人物に声をかけた。そして時間が過ぎ、いよいよ第二種目が始まろうとしていた。

 

『Yeah!ア・ゲ・テ・ケ鬨の声!血で血を洗う残虐バトルロイヤル!カウントダウンいくぜ!3、2、1……スタートォ!』

 

「実質一千万(それ)の争奪戦だ!」

 

「いただくよ真和須くん‼︎」

 

真っ先に来たのはB組鉄哲チームとA組葉隠チームであるが次の瞬間、()()()()()()()()()のであった。

 

「は⁉︎」

 

「ええ⁉︎透明化なの⁉︎」

 

慌てる二人だが、そのうちの鉄哲のハチマキが突如奪われ、消えていった。

 

「な⁉︎俺のハチマキが!」

 

しばらくすると、勝矢の姿が再び現れ、その手には鉄哲のハチマキが握られていた。

 

「よし!しばらく逃げてくれ」

 

「わかった!にしても、本当すごいねその個性!」

 

「いや、今回はたまたま取れただけだ。次もこう行くとは限らない。常闇のおかげで上手く戻れたのもあるしな」

 

今の勝矢の個性は『フェイズウォーク』。15秒の間自身と自身の身体に触れてるものが生き物から見えなくなり、空中を移動できる個性であるがこの個性には三つほど大きな弱点がある。

一つ目は15秒経つ、もしくは途中解除すると再使用に10秒待つ必要があること。

二つ目は見えなくなるだけなので普通に相手の攻撃は通ること。

最後が一番大きな弱点で、勝矢自身も周りの生き物とそれが身につけてるものが見えなくなることなのだが、勝矢は相手の直前の動きから位置を予想して奪い取ったのであった。もちろん騎馬である緑谷達も見えないのだが、そこはもう一人のメンバーである常闇がカバーしてくれた。

彼の個性であるダークシャドウ、その要であるダークシャドウ本体は個性由来のものであり厳密には生き物ではないのでフェイズウォーク使用中も見えるのでは考え、交渉タイム中に確認したところ、見えていたのでそれを目印に戻ってこれた次第であった。

 

(とはいえ、まだ始まったばかり…油断はできないな…)




今回の個性はリクエストではなく、こちらで考えた『フェイズウォーク』です。元ネタはデトバイのスピリットこと凛ちゃんの能力がベースです。
詳しい能力は次回に説明します。

ちなみに発目さんはどっか別のチームに行ってます。
また葉隠さんはUSJの経験から上半身はきちんとジャージを着てます。
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