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体育祭を控えているとは言え、普通に授業自体はありそれはヒーロー基礎学も同様である。今回のヒーロー基礎学は戦闘訓練、内容は廃墟群に潜む敵の確保。しかし、敵は応援を呼ぶ可能性がある為迅速に敵のリーダーを確保し鎮圧するといったものである。ちなみに今回の教師はオールマイト、相澤、13号である。
場所はUSJの倒壊ゾーン、チームはヒーロー、ヴィランともに5人1チームで制限時間は20分。ヴィランチームがエリアに入った10分後にヒーローチームが入り両チーム共に確保テープを所持、ヒーローチームの勝利条件はヴィランチーム全員、もしくはリーダーの確保。ヴィランチームの勝利条件はタイムアップもしくはヒーローチームの確保である。
なおチーム分けはくじ引きで決め、ヴィランチームのリーダーには目印に腕章を付けることとなっている。すでに第一戦は終え、勝矢のいる第二戦が始まろうとしていた。ちなみにチーム分けは以下の通りである。
ヒーローチーム: 緑谷、飯田、上鳴、葉隠、蛙吹
ヴィランチーム:勝矢、芦戸、峰田、青山、瀬呂
「ヒーローチームバランスが良いな」
「パワー型の緑谷にフィジカルに富んだ飯田、中遠距離の上鳴に隠密の葉隠、それと何気に万能な梅雨ちゃん…確かにな〜」
轟の呟きに切島が相槌を打つなか、耳郎がヴィランチームの見解を述べる。
「ヴィランチームは…拘束力の強い峰田と瀬呂に中遠距離に強い青山と芦戸、それに本人自身も何が出るか分からないが故に対策が取りづらい真和須か…」
「それで、肝心のリーダー役ですが…真和須さんでしょうね」
確かに、とその場にいたクラスメイトほぼ全員が八百万の意見に同意した。以前のトレーニング以降も、本人の予定が空いている時に何名か個性の訓練やアドバイスを受けたりしていた。また、普通に勉強でわからないところを教えてもらっているがいずれにしても教え方が上手く、個性にしても学力にしても着実に伸びているのを各自実感していた。その経験から、リーダーに真和須が選ばれるだろうと確信していた。
「確か峰田は真和須のアドバイスでコスチューム会社に新しいサポートアイテム作って貰ってるんだっけ?」
「あの様子だと、まだ出来てないみたいだな。もぎもぎを飛ばす銃みたいなのらしいけど、よくそういう発想思いつくよな」
「然り。俺も真和須の助言で天空を制することが可能となった。彼の助言は金言に値する」
そうこうしてる内に、彼らの予想通りに真和須に腕章が渡された。
「あとは、真和須がどんな個性出すかか…」
「無個性」
「爆豪…」
────
さて、注目を集めている真和須はというと早速ガチャを回し始めた。すると出てきたのは虹色に輝くカプセルであった。
「おお⁉︎コレ凄いやつなんじゃね⁉︎」
「僕みたいに派手なカプセルだね☆」
「ん?真和須くんどうしたの?」
周りが湧き立つのと反対に、当の本人はうわぁ…みたいな顔をしていた。その理由はすぐに分かった。
カプセルを渋々割って出てきた紙に書かれていたのは…『無個性』であった。
『はぁぁ⁉︎』
「マジかよぉ⁉︎アレ絶対確定みたいだったろ⁉︎」
「詐欺だろこんなの!」
「無個性のカプセルはこれで決まってるの?」
「あぁ。でも待ってくれ、まだチャンスはある」
どういう事?と、四人が首を傾げるとガチャマシンがガタガタと動き、ファンファーレが鳴りレバーの横にある『13』の数字が1増えて『14』に、その後さらにファンファーレが鳴ってその下の『40/50』の数字のうち、分母が10減り『40/40』になったあと上の数字がさらに増えて『15』になり、下の数字が変化して『0/25』になった。
「おっ、ラッキー!両方変化したか」
「え?何これ?」
「まずこの数字だが、累計で下の数字の分母と同じ日数だけガチャを回さない、つまり個性を使わないと分子が溜まって、全部貯まると上の数字が1貯まる。そしてその数だけ
ちなみにだが、最大で出た分母は百であった。
「何それヤバくない⁉︎」
「ん?そんな効果があったのなら、最初の戦闘訓練のときリセットすれば良かったんじゃないか?」
「実はな、出てきた紙に星印が付いてるとリセット出来ないんだ。あの時は印が付いてて出来なかったわけ」
「へぇ〜そう上手くはいかないのか。とりあえずリセットしようぜ!」
峰田に言われるまでもなく、勝矢は上の数字を叩いたあと再びガチャを回した。
「ん…これか。……よし、じゃあ作戦を決めようか」
「お、おぅ…何か、真和須さ…」
「ゴツくなったね☆」
「とりあえずどんな個性か教えて?じゃないと私たちどうすればわからないし…」
「あ、そうだったな。この個性は……といって、……が出来る。弱点は……だ。それで、作戦だが…」
────
10分経ち、ヒーローチームが向かうなか、蛙吹は葉隠の手袋のデザインが少し変わってるのに気がついた。
「ケロ、透ちゃん手袋新しいのにしたの?」
「うん!あと見えてないけど服も作ってもらったんだ〜私の髪の毛とかから作ってるから一緒に透明になる上に頑丈なんだって!」
「やっぱり、この前のUSJの時の事がきっかけかしら?」
「う、うん…あのあと、よくよく考えたら怪我とかしたら危ないし、街の人とかにあの時の真和須くんみたいに『見えちゃう』個性の人とかいたら恥ずかしいってなってね…でも全部透明だと寂しいから手袋と靴はデザインだけ変えた感じにしたんだ」
「二人とも、今は授業だからお喋りはここまでにしよう!」
飯田の言葉で二人は喋るのをやめ、先に進んでいく。やがて廃墟群が見えてきたあたりで、一つの廃墟の屋上に人影が見えた。その人物を見て5人は目を剥いた。
「あれは…真和須くん⁉︎それに青山くんも…」
「腕章からしてリーダーはやはり真和須君か…だがあの姿は…?」
「ターミ○ーターじゃね?どんな個性かわからないけど、あいつが持ってるのはヤバくないか…⁉︎」
勝矢が出した個性は『サイボーグ』。その名の通り身体がサイボーグ化(見た目はターミ○ーターのT-800)になり、防御力をはじめとした身体能力の向上に加え、胴体と四肢から武器を出せる個性である。そして今彼が腰だめに構えているのは『ミニガン』であった。
「マズイ…みんな避けて‼︎」
緑谷が叫ぶと同時に、ビィィィィィッ‼︎と布を裂くような音が聞こえ、緑谷達からみて右からトリモチ弾による弾幕が迫ってきた。慌てて緑谷達は左に駆け出し、ちょうど良い隠れ場所を見つけそこに行こうとした時、緑谷は違和感を感じた。
(…ん?…あそこだけ微妙に地面の色が違う…?まさか⁉︎)
「みんな、そこに行っちゃダメだ!これは罠だ!」
「え?」
緑谷の言葉を聞くも、止まりきれなかった飯田がその隠れ場所に足を踏み込んだ瞬間、ズルリと地面が滑り飯田は後ろに転んでしまう。
「なっ⁉︎…まさか、芦戸君の酸でぬかるみを作ったのか⁉︎」
「今だぁぁあ‼︎」
その隙を突き、物陰に隠れていた峰田が飛び出してもぎもぎを投げつける。投げられてもぎもぎは飯田の全身に引っ付き、飯田の動きを封じた。
「ぐっ…‼︎」
「よし!瀬呂、回収頼む‼︎」
「おう!」
峰田の合図で廃墟内にいた瀬呂はテープを射出し、峰田がそれを捕まえると巻き取って回収し始めた。その様子をカメラで見ていた待機組は感嘆の声を上げていた。
『おお‼︎』
「真和須の個性で出したミニガンで誘導させて、隠れ場所にぬかるみの罠を仕掛けて嵌ったところで峰田のもぎもぎで拘束後に瀬呂が回収する…短時間でよく考えたな」
「ですが、かなり自然に作ったにも関わらずそれを罠と見抜いた緑谷さんも中々ですわ」
推薦組二人の言葉に教師陣は補足を加えていく。
「確かにそうだ。だがさらに言うなら、青山を近くに配置させたのは、万が一罠と違うところに向かった場合に牽制させるためと見ていいだろう」
「それと、すぐに撤退させたのは無理に確保しようとして罠にかからなかったメンバーに返り討ちに遭うのを防ぐためですね。引き際がよく分かってます」
そう話してるうちに、もう少しで峰田が回収されといったところで何かが飛来して峰田を拐っていった。
それは、全身に薄緑色のスパークを迸らせた緑谷であった。
「よしッ!捕まえた!」
(ワンフォーオール・フルカウル…まだ5%だけど、扱えるようになってきた!)
緑谷がフルカウルと名付けたこの形態、初めは少し保つだけでやっとだったが、個人的に訓練した結果だいぶ扱えるようになり、高速移動や短距離飛行を可能としていた。その様子を見ていた勝矢は薄い笑みを浮かべた。
(あそこまでいけるとは、教え甲斐があったな。こっちは一人確保されたが、向こうも事実上一人確保状態…さぁ、どう出るかな?)
今回の個性はユー1234様からのアイデアを採用しました!
ちなみに、個性把握テストでマズイといったのは出し惜しみ的な意味です。
ストック数が割と少ないのは個性の副作用が危険過ぎて思わずリセットしたり、二日続けて出たりしてリセットしたからだったりしますね。
ではまた次回まで。