死神のヒーローアカデミア   作:icy tail

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第6話

ヒーロー基礎学が終わり、翌日の登校日。

学校に向かって歩いていると、マスコミに囲まれた。

 

「オールマイトの授業はどうですか?」

 

「はい?別に普通ですけど」

 

雨梟がなんともなしにそう答えると、雨梟の後ろを歩いていた他の雄英生の方に行ってしまった。

 

「なーんか失礼な人達だな。どう考えても迷惑だろ」

 

悪態をつきながら歩を進め教室に到着する。

 

「うーっす」

 

緩く挨拶をしながら教室に入ると、緑谷達がこちらに気づき歩み寄ってきた。

 

「おはよう!志波くん!」

 

「おはよう」

 

「おはよー!」

 

「おぅ。ってかよ、何か外にマスコミいたろ?マジで迷惑だよなぁ」

 

「あはは…まぁやっぱりオールマイトが雄英にっていうのは衝撃的なニュースだろうからね…」

 

「アホらし。誰がどこにいようと本人の勝手だろうよ」

 

「そうはいかないのだろう。オールマイト程の人物になると」

 

「うーん…まぁでもやっぱ大変そう!」

 

話をしていると授業の時間になり、相澤先生が入ってきた。

 

「おはよう」

 

『おはようございます!』

 

「昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績見させてもらった」

 

相澤先生は昨日のヒーロー基礎学の内容を確認したようで、爆豪と緑谷は注意を受けていた。

 

「さて、ホームルームの本題だ…急で悪いが今日は君らに…学級委員長を決めてもらう」

 

『学校っぽいの来たー!!!』

 

皆やりたいようで自己主張がめちゃくちゃ激しい。

ちなみに雨梟は手を挙げていない。

結局、話はまとまる筈もなく投票になり、結果は委員長が緑谷、副委員長が八百万になった。

ホームルームは委員長決めで終わり、午前中の授業も終えて昼休み。

雨梟は緑谷たちと食堂に来ていた。

 

「今日も米がうめぇ!ランチラッシュ~!ありがと~!…うぉー!手振ってくれた!!!」

 

雨梟はいつも通りランチラッシュへの愛が凄い。

入学3日目で既に顔を覚えられているのは流石の一言だ。

 

「あはは…志波くんは昼休みが一番テンション高いよね!でも確かにお米うまい!」

 

「いやーそれにしても…いざ委員長やるとなると務まるか不安だよ…」

 

「ツトマル」

 

「まぁなんとかなんだろ」

 

「大丈夫さ。緑谷くんのここぞという時の胆力や判断力は多をけん引するに値する。だから君に投票したのだ」

 

「でも飯田くんも委員長やりたかったんじゃないの?メガネだし!」

 

「俺は飯田に票入れたぞ。メガネだから」

 

「あの1票は志波くんだったのか!ありがとう!」

 

雨梟のメガネだからと言う適当な理由は耳に入っていないようだ。

その後も食べながら話をしていると、急に警報が学校内に鳴り響いた。

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難してください』

 

「穏やかじゃねぇな…」

 

近くにいた先輩に話を聞くと、校舎内に侵入してきた者がいるとのことらしい。

食堂にいた生徒全員が一斉に動き出したせいで、通路が逆に詰まってしまい、パニック状態になってしまっている。

雨梟たちも生徒たちの波の中にいる状態で、身動きが取れずにいた。

 

(ちっ!いっそのこと捩花で全員流しちまうか?)

 

そんな物騒なことを考えていると、なにか考えがあるのか飯田が麗日に声を掛けていた。

 

「麗日くん!!俺を…浮かせろ!」

 

「へ!?わ、分かった!」

 

そして手を伸ばし麗日の個性を受けて体を浮かした飯田が次は雨梟の方に…

 

「志波くん!俺を飛ばしてくれ!」

 

飯田の視線は非常口の方に向いている。

 

「任されたっ!破道の一『衝』!」

 

雨梟は宙に浮いている飯田に衝撃波を当てて非常口の方へと飛ばした。

飯田は非常口の上へ張り付くように着地すると、声を上げて生徒たちをなだめることに成功した。

これにより事態は収拾し、原因であったマスコミも去っていった。

そして、昼休みが終わり午後の授業で他の委員決めをするときに、緑谷が飯田を推薦して飯田が委員長になったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の午後のヒーロー基礎学。

 

「今日のヒーロー基礎学だが…俺とオールマイト、そしてもう一人の3人体制で見ることになった」

 

それを聞いて、気になった生徒が何をするのかを質問した。

 

「災害水難何でもござれ、人命救助訓練だ!」

 

その後、ある程度の説明を受けてそれぞれが準備をして移動に使うバスに向かった。

バスに乗り込む前に飯田が勝手に張り切って勝手に落ち込んでいたのは触れないでおく。

雨梟はバスに乗り込みどこに座ろうか見回していると耳郎と目があった。

 

「耳郎隣いいか?」

 

「えっ!?い、いいよ!」

 

了承が取れたので耳郎の隣に腰かける。

その後、全員が席についたのを確認してバスは出発した。

 

「ん?それって音楽聴いてんの?」

 

耳郎の方に目を向けた雨梟は、耳郎の耳たぶから伸びているプラグが携帯にささっているのを見て質問をした。

 

「そうだよ!志波も聴く?」

 

「いいのか?」

 

「もちろん!それじゃウチのもう片方のプラグを持って!」

 

「ん?これでいいのか?…おお!?なんだコレ!?音楽が直接流れ込んでくる!?」

 

プラグを持ってくれと言われ、不思議に思いながら持ってみると、プラグを通して直接音楽が流れ込んできた。

 

「アハハッ!凄いでしょ?」

 

「めっちゃすげぇ!不思議な感覚だ!」

 

今まで体験したことのない出来事に少し興奮気味の雨梟。

 

「昨日の戦闘訓練の時に貴重な体験させてくれたから…そのお礼ね?」

 

こちらを向き眩しい笑顔で耳郎は言った。

それを見た雨梟は返事をするでもなく不思議そうな顔をして首をかしげている。

 

「………んん?」

 

「どうしたの?」

 

「…いや、なんでもないぞ!ありがとな!」

 

(なんか胸の辺りが変な感じだ…なんだコレ?)

 

雨梟は胸の辺りに違和感を感じて少し不思議そうにしていたが、答えが分からないと思い考えるのを諦めたようだ。

その後、バスに揺られていると前の方に座っているグループが個性の事で話が盛り上がってるようだ。

 

「派手で強えっつったらやっぱり轟と爆豪だよな!あと、志波の個性も派手と言うか汎用性高いよな!」

 

皆の視線が轟、爆豪、雨梟の順で向いた。

そんな時、ふと耳郎が口を開いた。

 

「志波も凄い派手な技あるよ。ね?あの入試の時のヤツ!」

 

「ああ。黒棺の事か」

 

「それ!黒いでっかい箱みたいなの出すヤツ!」

 

耳郎は自分が巨大ロボから助けられたこともあってか、少し誇らしげに語っている。

すると、その話を聞いた入試の時に雨梟と同じ会場だった数人が驚きの声をあげていた。

 

「あの黒い箱って志波の個性だったの!?」

 

「俺も見た!すごかったぜ!」

 

「黒い箱?志波の個性って水を操る個性じゃねぇの?」

 

「ん?まぁ他の…」

 

「もう着くぞ。いい加減にしとけよ…」

 

『ハイ!!』

 

雨梟が個性の事を少し説明しようとした所で相澤先生からの注意が入った。

結局、その後は特に会話をすることはなく目的地に到着する。

バスを降りると目の前にはテーマパークの様な施設があった。

生徒は興奮をあらわにしてはしゃいでいる。

すると相澤先生と一緒にヒーロー基礎学を担当するプロヒーローの13号が話しかけてきた。

 

「ここはあらゆる事故や災害を想定し、僕がつくった演習場です。その名も…ウソ(U)災害(S)事故(J)ルーム!!」

 

通称USJ。

大丈夫なのかは気にしないことにして話は進む。

 

(オールマイトは後から来んのか?)

 

話を聞きながらもオールマイトがこの場にいないことを確認した雨梟だが、自分が気にしてもしょうがないと思い耳を傾け直した。

その後、授業が始まる前に、13号から人命救助をする上での個性の使用方法などのちょっとした説明を受けた。

 

「ーーー以上!ご清聴ありがとうございました」

 

13号の話が終わるとすぐに授業に移るようで相澤先生が声を掛けようとしていた。

 

「そんじゃあまずは…?」

 

相澤先生の声が一瞬途切れた事が気になった雨梟はそちらを向き、相澤先生の視線を追った。

その視線の先には黒い小さいモヤの様なものが見える。

そして、次第にそのモヤが大きくなっていき、手のようなものが見えた瞬間に相澤先生が声を荒げた。

 

「一かたまりになって動くな!13号!!生徒を守れ!」

 

モヤはどんどん大きさを増していき、モヤから人が出てきた。

それも、一人や二人ではない。

やっと、それに気づいた他の生徒たちは入試の時のように急に授業が始まったのかと思っているようだった。

だが雨梟は違った。

 

「皆ぁ!気を引き締めんぞ!ありゃあ多分…」

 

(ヴィラン)だ!』

 

雨梟と相澤先生が真剣な様子で伝える。

皆の視線が向いている方から敵の中心人物なの身体中に手のようなものがついている敵が声をあげた。

 

「どこだよ…せっかくこんな大衆引き連れて来たのに。平和の象徴がいないなんて…子供を殺せば来るのかな…?」

 

(アイツは…やべぇ…!)

 

敵の目的はさだかではないが分かることが1つだけある。

それは…自分達が向けられているものが紛れもなく、悪意…いや、殺意だと言うことだ。

抗わなければ明日はない。

最初にしては大きすぎる理不尽を覆せヒーローの卵達よ。

 

 

 

 




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