しかし出会いがどんな形であろうとも、彼女のもとに現れる男たちは、多くの場合彼女を失望させる者たちであった。
被虐の魔女カッセロは人気のない夜道を歩いていた。俯いたままのろのろと歩くことで、無防備な獲物を演出していた。
カッセロは人間と同じ見た目をしながらも、人ならざるものから生まれた人ならざる力を持つ人外であり、なおかつ極度のマゾヒストである。痛い、苦しい、辛いといった感覚を味わうことこそ人生の意味だと、彼女は心から信じきっている。また彼女はその感性が他の者に理解されないことを……人間はおろか人外仲間にまでも理解され難いことを知っているが、そんなことは彼女にとって大した問題にもならなかった。
痛みを好む感覚が理解されなかったところで、この世には「人を痛め付けること」を趣味としている人間が五万といるのだ。自分はただそれらの人とwin-winの関係を築けばいい。それが彼女のスタンスであり、無力な女性を演じることがその一環になっている。
彼女いわく、合意の上でのプレイはどこまで行っても秩序に囚われた行為であり、そればかり繰り返しているとある時物足りなく感じてしまうらしい。だから彼女は時々無秩序のノンフィクションを求める。普通の人間にとって吐き気を催す邪悪とされる欲を持ち、それを実行に移そうとする男を誘うことで、己の理解され難い欲求を満たそうとする。
そして今回はその目論見が上手くいった。背後から唐突に襲われた彼女は口元に布を当てられ、そこに染みている薬品の力によって人並みに昏睡する。さらには手足や目や口を拘束された上で車に乗せられ、見事どこかへと運ばれていく。
夢の中で彼女は期待した。これから自分の身に降りかかる苦痛を夢見た。これから毎日そうやって、一般的な価値観で言うところの「悪夢」を見ることが出来れば、彼女にとってそれより嬉しいことはないだろう。
眩しさで目が覚める。カッセロは後ろ手に腕を拘束されたまま、その他の拘束は解かれ見知らぬ場所に座らせれていた。どうやら誘拐は完了したらしい。
廃墟のような場所に連れてこられたのか、地下室の類に連れ込まれたのか、たしか自分を攫った男は一人だったはずだがこの場にいるのは何人だろう……と彼女はわくわくしながら周囲を見渡す。絶望的な状況であればあるほど、彼女にとっては望ましいことだ。
……しかしそんな彼女の目に映った人物は、虫も殺せなさそうな優男が一人だけであった。背中の感覚から察して背後は壁なので、他に人はいないのかもしれない。また、彼女を落胆させたことはその他にもあった。
「……家?」
彼女が連れてこられた場所は、見たところ普通の住宅のようだった。彼女が想像し期待していたような監禁のイメージとはまるで合わない、友達の家に遊びに来たかのような無害な雰囲気に包まれた家。
「こんばんは。今の状況、わかる?」
自分を攫ったであろう男が語りかけてくる。とても人に危害を加える悪人の声とは思えなかった。
ここでカッセロは、ははーんこのパターンかと合点する。まだ実際に体験したことはないパターンだが、話自体はよく耳にする物だ。虫も殺せないような軟弱に見える男が実は猟奇的な趣味の持ち主で、何の変哲もない日常の風景には凄惨な真実が隠されている……と、そんなパターンに違いない。
きっとすでにこの家の中で何人もの人間が、目の前の男によって殺されているのだ。カッセロはそう確信した。確信する理由は、そうであってほしいという彼女自身の願望以外には何も無いのだが。
カッセロは不死身である。人外の力により極めて強力な肉体強化を行える彼女にとって、実のところ拘束具に「ムード」以上の意味はなく、また強化された自己再生能力を死が追い越すこともない。だから思う存分に痛め付けてもらえるならそれが一番良い。彼女にとっては、サディストと殺人鬼を明確に区別する必要がないのである。
そしてそんな彼女が今日という日、誰かの所有物になることもなくフラフラと夜道を歩いていたのは、結局のところ今まで彼女が見繕った「趣味の悪い人間」にも、真っ当な感性が残ってしまっていたためであった。どんなサディストもやがて彼女の欲求に音を上げるのだ。君にはついていけないと、異常者たちは、己よりもさらに異常な人外からいつも逃げていく。
「監禁……ですよね?」
「そう」
「ひどいことされるんですか?」
「うん」
「……な、なんでもします」
だから殺さないでください……というニュアンスを演出する。誰も彼女を殺すことは出来ない上、出来たとしても彼女がそれを拒むことは無いのだろうけれど。
「うん。でもその前に部屋を案内するね」
「え?」
後ろ手に拘束された腕はそのまま介護的に体を支えられて、「立てる?」と尋ねられる魔女。思わず返事をした彼女はひょいと立ち上がり、その時に鳴ったジャラリという音で、左の足首から鎖が伸びていることに気が付く。首輪の代わりの鎖なのだろう。
そして彼女はそれら二種の拘束を付けられたまま、家の中を案内された。
「ここは寝室。片付けは毎日こっちでやるから、ホテルに来たつもりで放ったらかしにしておいて」
「風呂はここ、トイレはあっち。……使ってるシャンプーとか決まってるなら言っておいて。用意する」
「この部屋には本やDVD、CD等を置いてある。自由に使っていいし、ここにない物で欲しい物があれば言ってくれればいい」
「テレビの下の引き出しにはゲーム機が入ってる。これも欲しい物がなければ言ってくれ」
「とりあえず適当にいろいろ入れておいたけど、冷蔵庫は当然好きに使ってくれていい。もちろん欲しい物があればなんでも……あ、ここの製氷機は、水を入れると勝手に氷を作ってくれて……」
ちゃりちゃりと鳴る鎖をフローリングの床に擦りながら歩き回るうち、被虐の名を冠する魔女カッセロの目は死んでいった。氷水に底に沈みピクリとも動かない魚の目のように濁っていった。
やがて全ての案内が終わり、「なにか質問はある?」といかにも親切そうな声で聞かれた時、彼女はついに不満を口にする。
「ちがう……」
「え?」
「ちがう……。こんなの、こんなのは、監禁じゃない!」
無理やり拉致されたこととまるで脈絡の一致しない事態だ、と彼女は思った。待遇が異常に良すぎる。自分が正当な客人だったとしてもこうはなるまい。慰み物にされ、嬲られて踏みにじられて、使い捨ての玩具みたいに扱われるという夢はどこへ行ってしまったのかと、彼女は裏切られた期待に嘆いた。ひどい肩透かしをくらった気分だった。
「監禁だよ。君をここから出すつもりはないから」
「違う、待遇が良すぎる! わたしはもっと、こう……ボロ雑巾みたいに扱われたいのに!」
まだ世間の誰も知り得ぬ犯罪者である目の前の男が、異常者を見るような目をして、少々精神的に引いたような顔をした。
「え……なんで?」
「それが監禁ってものでしょ! ひどいことするって言ったじゃん。これのどこがひどいこと!?」
「いや、僕の勝手な欲望のために君を閉じ込めるわけだから、せめて少しでもマシな環境をと思って」
「サイコな感性はもっと別の使い方してよ!」
もしかして彼はわたしに恵まれた環境を与えておいて、わたしがそれを当たり前だと勘違いし始めたあたりで地獄を見せることで、この上ない絶望に歪む顔を拝もうとでもしているのだろうか……? カッセロはそんなことを考えもしたが、彼女自身の直感がそれを否定した。そんなことを期待してここでの生活を受け入れていたら、永遠に続く肩透かしが待っているような気がすると。
おそらく彼は本気で、ギブアンドテイクのつもりでこの環境を用意しているのだろう。するとここは実質的に、強制的に就かされる待遇のいい性風俗店のような物だ……ということになる。普通の人間からすればそれでもたまったものではない状況だが、カッセロにとっては別の意味で耐え難い。単純な性欲の捌け口にされる程度で満足出来るなら、彼女だってもっと別な方法で欲求を満たそうとしているはずなのだから。
「別の使い方というと……?」
「というと……って。だから、こう、あるでしょ、何かしら。こっちの都合なんか考えてないような、ひどい仕打ちが」
「いや、だから僕はそれを出来るだけ和らげようと」
「違うんだってば!」
それから数分の間、彼女は誘拐犯に自分の感性を伝えるため、柄にもなく言葉を尽くした。今まで誰からも理解されず、またその「理解されないこと」を受け入れ続けたせいか、彼女は自身の欲求の抽象的な部分を言語化することを苦手としていたのだが……それでも必死に伝えようとした。期待に対する現状へのショックがそれほど大きかったのである。
一方でそんな話を聞かされた男の方はといえば、本当に心の底から彼女の主張を理解してやりたいという気持ちに満ちた様子で話に聞き入っており、あたかも善人であるかのような雰囲気が彼から滲み出していた。……そしてそんな彼はある時、「つまり」と結論を発し始める。
「つまり……趣とか、色気ってやつか?」
「うん……?」
「あー、だから僕が言いたいのは……いや例えが難しいな。……君、先週の「木枯らしにしやがれ」って見た?」
「えっ……?」
突然、毎週土曜の夜に放送されているアイドルグループのバラエティ番組について話を振られ、いかに人外のカッセロとあっても至極当然に困惑する。
「見たけど」
「あの番組で、セワシと小野くんがキャンプやってただろう?」
「やってた」
「それで焚き木を燃やす時、市販の木材ではなく現地調達した木々を使うと「色気」が出るって話をしていただろう? 僕はあれを「趣がある」って意味だと解釈したんだが」
「う、うん」
「つまり君が言いたいのはそういうことか? にわかには信じ難いたいが、君は元々、監禁されることに何かしら憧れのような感覚を抱いていて、それで僕が今回用意した環境だと、その監禁に色気がないと」
「……そ、そう! そんな感じ!!」
「つまり監禁されているにも関わらず、土曜になればそこのテレビで自宅同様に「木枯らしにしやがれ」を見ることが出来てしまうような環境は、君にとって望ましくないと」
「そ、そう……! そうなの!! 監禁されながらテイクアウトグルメデスマッチなんか見たくないの! そもそも見られないようにしてほしいの本当に」
なんと奇跡的に、カッセロの言い分はそれなり相手に伝わったようだった。誘拐犯である彼の方も自分のことは棚に上げて、彼女の逸脱した価値観に困惑を示してはいるものの、彼は自分と異なる価値観を最低限尊重しようという姿勢でいられる男だった。
「なるほど、少し分かってきた」
「ほんと? よかった」
よく考えてみれば彼女の主張が理解されたところで、目の前の男が豹変し、彼女の望むような嗜虐的で身勝手な化け物になってくれるのかというと、まったくそんな気はしないのだけれども。それでもカッセロは理想へ向けて一歩前進したことを感じた。本来望んでいた監禁生活へ少しでも近付いているはずだと。
「つまり不自由であればいいんだね?」
「……う、うん? まあ、たぶん、そうかな……?」
半歩後退したような気がした。苦痛を望むカッセロと、不自由を楽しむ人間の気持ちは、話の聞きようによっては似たような物に聞こえるかもしれないが、しかしその両者は絶対的に異なる物である。
「すると拘束は出来るだけ解かない方がいい?」
「あ、うん! そう! そうだよ!」
「なるほどなるほど。すると君の世話は、全て僕の手によって行う方がいいのか……?」
「そうそうそうそう! だいぶ近付いてきてる! でももうちょっとなんだな! わたしは不自由がいいとか尊厳を踏みにじられるのが好きなんじゃなくて、もっと直接的な暴力が好きなんだ!」
「……それは例えば、何の理由も無しに殴るとか?」
「そう!」
「抵抗出来ない君を?」
「そう!!」
「そんなひどいことは出来ない」
「ああ!!」
彼女は渾身の地団駄を踏んだ。鎖がフローリングの床に叩きつけられて硬い音を響かせた。
ムードというのは、あくまでも行為を盛り上げるための物であって、単体では何の魅力にもなりはしない。……そういった持論によりカッセロは、結局拘束を解くことを選んだ。
すでに解かれていた拘束を再び身につけることはせず、むしろ絶対に抵抗しないから、腕を縛るのもやめてもらえないかと申し出た。するとその要求はいとも簡単に受け入れられる。
その一方で、足首の鎖については、特に何の邪魔にも感じられなかったのでそのままにしておいた。彼女が何も言わなければ男の方も何も言わず、この家の中に彼女を物理的に縛り付ける鎖だけは、ただそのままの状態が保たれたのである。
小腹が減ったと言い出した男が、そんな彼女に背を向けて何か調理をし始める。カッセロはそれを見て二つのことに感心した。さっきまで自分の腕を縛っていた男が、少し話をするだけで無防備に背中を見せられるようになるものなのかと。そして二十四時を回った時計を見て、この時間に食べて太らずにいられる人間もいるのだなと。
「どうぞ」
しばらくして完成した物は炒飯だった。カッセロは昔一緒に暮らしていた男が初めて自分に作って見せた料理も炒飯だったことを思い出す。聞いたところによると、どうもサディストであるかどうかに関わらず、男という生き物は炒飯が好きらしい。
「いただきます」
ちなみにカッセロは、一人の時はいただきますを言わない女である。
「口に合う?」
「うん」
「それはよかった」
「……これを食べさせるためにわたしを攫ったの?」
テーブルを挟んで向かい側に座る男の方を見て問いかける。問われた男は魔女の目を見て言った。
「いいや」
「じゃあ何のため? ひどいことするって言ってたけど、どんなこと?」
「ああ」
カッセロが恐ろしい監禁現場を期待した場には、今やスプーンが皿に当たる音ばかりが目立ち、ほとんどを静寂が占めている。男が話をするのは必ずその都度咀嚼を終えてからであり、それが思わせぶりな間を生んだ。
「……僕は、君を鑑賞したい」
「鑑賞?」
「そう、水槽の熱帯魚を見るように。それで、君には不評だったが……僕はアクアリウムを作るなら、水槽は大きくしたいタイプなんだ」
「……ふーん」
たしかにこの家は広い。男と二人で暮らすにせよ十分であるが、アクアリウムに対して人がそうであるように、鑑賞を目的とした彼が「水槽の外」へ行きカッセロがここで一人になるのなら、その十分すぎる広さはなおのことだった。
また、魚にとって「広さ」が「快適さ」を意味するなら、その点でもこの場所は申し分ないように思える。……あくまでも一般的人間の価値観で見ればの話だけれど。
「けどそれなら、わざわざ誘拐なんて危ないことしなくてもよかったんじゃない? それともわたしを名指しする理由があったの?」
「……まあ確かに、正直なところ頼み込んでみれば、誰かしらが引き受けてくれたとは思う」
「お金があるから?」
「そう」
頼めば何でも買い与えてくれるような言い草をしていた男だ、当然それなりに金持ちではあるのだろう。ひょっとすれば、この家自体が今日のためだけに用意された物である可能性さえある。しかし、ならばわざわざ犯罪に手を染めずとも、その金を使って趣味に付き合ってくれそうな相手を探せば良かったのではないか。きっと人攫いをするよりもずっと、全てが上手くいっただろう。
「けれどね、僕は本当に、熱帯魚のように女性を鑑賞したい」
「うん」
「だから攫うしかなかった。……自ら望んで水槽に入る魚はいないだろう?」
「……へえ」
ちょっと面白くなってきた、とスプーンを咥えながら魔女は思う。監禁被害者に対して本気でギブアンドテイクの関係にあろうとすることよりも、今この瞬間明らかとなった異常性の方が彼女にとっては期待出来る物だった。
「それで、ひどいことっていうのは? 監禁するだけ?」
「いいや。……魚に例えると、僕は見るのも好きだけれど、食べるのも好きだ」
「おお!?」
身を乗り出す勢いでカッセロが話に食いつく。カニバリズムか!? と俄然テンションが上がった。それは未だ彼女が実際には出会ったことのない趣味だったから。
「食べるの!? わたしのこと!?」
「……まあ」
「え、ど、どのあたりをだろう? 太もも? 二の腕? 内臓……? ……脳みそ!?」
「うん……? 何の話だ?」
「何のって、食べるんじゃないの?」
「……まあ、そのつもりだよ。だからつまり、こう……まな板の代わりに……ベッドというわけだ」
「……ああ、性的な意味でってこと?」
「そう」
「なんだ……」
彼女は宝くじの最後の一桁が外れたような、強烈な肩透かしを一日で二度もくらってしまった。
「それなら美味しく食べてね。なんでもするって言ったのは、嘘じゃないから。それに」
「それに……?」
「……まあなんでも出来るよってこと」
不死身であることを明かそうかと彼女は考えたが、ここまでの期待を裏切られてきた経験が、それをなんとなく躊躇させることになった。どうせ言ったところでどうにもならないだろう……と、彼女はそんな風に早々と人間に見切りを付ける癖があった。それもまた理解されない者故の性質なのだろうか。
が、その件に関して、彼女は最後に一つ閃きを覚える。
「そういえば、望んで水槽に入る魚はいないって言ってたけど」
「うん」
「本人が望んでいなくても、お金で買えたりしないの? ペットだってそうじゃん」
「……つまり?」
「人身売買とかさ。……それとも誘拐よりそっちの方が危険なの?」
「君は金持ちに偏見を持っているらしいな」
もしも彼が一部の金持ちだけが知り得るような、闇の世界で行われる人身売買だとかに精通している人間ならば、不死身を売りに自分を出品してもらって、もっと面白い趣味をした人間のもとへ行けたりはしないだろうか。魔女はそう閃いたのだが、そこに成果は伴わなかった。
「正直言えば、売られているところを見れば買いかねなかったとは思う。……が実際は見ての通り、君を攫った。それしか手がなかったんだ」
「そっかぁ」
「……けど別に生き急いでるわけでもない」
皿を空にした男が席を立ち、シンクでそれを洗い始める。だから彼はまた背中を向けたまま言った。
「金は身を守ることにも使えるんだ。そうでなければ犯罪になんか踏み出せない」
その言葉がほんの少しだけ、まだ魔女に希望を抱かせた。自分がまな板の上で跳ねてみせれば、この男は期待に応えてくれるのかもしれないと。それだけのポテンシャルをまだ彼の中に感じた。
そしてその夜、カッセロは宣言通り男に抱かれた。そしてそれは、彼女の足元から鎖が伸びていること以外は、至って普通のセックスだった。あるいは二人の関係性を冷静に思い出してみれば、性行為の有無に関わらず、双方の間に「普通」など何一つなかったのかもしれないが……とにかくその夜の出来事は、魔女を落胆させる理由には事欠かなかった。
水槽に例えられた家の中、大きなベッドの上で男が眠ったことを確認して、カッセロは短い手紙を書く。
つまらないので他へ行きます。あなたのことは適度に忘れるのでご安心を。
彼女は鎖を引きちぎり、保管されていた自身の持ち物を探し出し回収してから、玄関の扉を開いて出ていった。不完全燃焼となった被虐の魔女はまた近いうちに別の相手を探すだろう。