ハイスクールD×D×R 転生者たちはイレギュラーズ 作:グレン×グレン
そんなこんなで数日が過ぎ、俺は一生懸命勉強をし直したりしていたりする。
幸い俺は大学に合格した経験持ち。しかも中学まではまじめに勉強もやってたので、だいぶ学力は復活した。
これなら編入試験は大丈夫だといわれてるけど、しかし大学といっても名門とかそんなわけじゃない。
中学でも名門だとへたな私立の高校より勉強が進んでることが多いからな。その辺は気を付けないとなぁ。
と、思ってはいるが俺だって息抜きはする。
ストレスをため続ける環境は、結構あれだしな。
一握りのアホみたいなタイプじゃない限り、きっちり睡眠や休息はとっておいた方が効率はいいんだ。
なので俺は、週一でファーストフードを喰いに行く。
体もしっかり動かしてるから腹も減る。なので間食はある程度は必須である。
まあ、ディーザさんは結構その辺の健康管理は厳しめだけど。おかげでファーストフードは学友同士での付き合いに二回分余裕を開けて、個人で行くのは週一回までと言明されてしまった。
トレイヤは結構頻繁にいってるけど、あいつは体質的にたんぱく質とかを人よりたくさん摂らないといけないそうなので特例だそうです。特例とは、良い悪いはともかく、普通の基準からかけ離れすぎていた平均値を中心に持っていく方や規則では対応しきれないときだけに許されるものなのだ。
ふん! エンゲル係数が無駄に高くなくていいから、うらやましくないんだからね!
……なんで俺、誰にも聞こえてないのにツンデレ対応してるんだろう。
なんかむなしくなりながらシェイクを吸っていると、隣に座ってくる少年がいた。
ん? 結構すいてると思ったんだが。
っていうか―
「ああ、武流くんか」
「はい。数日ぶりです、無想先輩」
そう告げる武流君は、俺に挨拶すると近況報告をしてくれた。
どうやらすでにギャスパーの開放が認められたらしいけど、うまくいってないそうだ。
リアス先輩は正一がいれば大丈夫だと安心している節があるけど、うまくいってないことで頭を悩ませているとか。
……まあ、あのニコポ・ナデポはもとからおびえられてたら意味がなさそうだからなぁ。
アイツ、イッセーとは別の意味で問題児だからな。たぶんギャスパーとの相性はかなり悪いだろ。
「あと
「うん、あいつはそういうことすると思った」
確かに原作ではフレンドリーに対応してたから大丈夫だろうけど、いきなり完全な信頼を向けてくるのは想定外だろうなぁ。
アザゼル総督―いや先生でいいか?―も戸惑っただろう。紅真の奴は本当に馬鹿だ。勉強ができても馬鹿だ。
「まあ結構話してくれまして、匙先輩の協力もあってだいぶギャスパー君も抑えられてますね。小猫ちゃんがなぜかいじってくるのには引きましたが」
「人間、かわいがるって対応はいじめ一歩手前になりかねないからなぁ」
かわいがっているつもりが、相手にとっては迷惑だってことはよくあるからなぁ。
適度にフォローできる人がいればいいんだが、たぶん紅真には望み薄だ。
まあそれはともかく。
……ふと気になったことがある。
駒王学園に俺や幸希が知らない異能関係者がいることはどうでもいい。
原作では結構いるとあったそうだし、全員が出てくるというわけでもないだろうから、驚くには値しないだろう。
だけど、どうしても気になることがある。
……こいつ、転生王者や落伍者って可能性がないか?
さて、カマかけをするべきかしないべきか。
いっそ幸希やレディッドにも相談するべきか? 俺がそんなことを思っていると―
「……無想先輩。先輩は魔法使いの家系で、神器を複数持っていると伺っています」
―先に、武流君の方が切り出してきた。
「一つ、相談したいことがあるのですが―」
僕の家は、もともと狗神を祀る神社の出でした。
残念なことに神社の近くが廃村になってしまいましたが、代わりに祀られていた狗神は僕の守護霊みたいな立場になっています。あともともと呪術で使われていた彼を供養するために十束剣が奉納されていまして、狗神を宿すとともに僕も十束剣を使うことができるようになりました。
まあ、狗神はしゃべれないので、ニュアンス程度しかコミュニケーションができないんですけどね。神社もさびれたせいで情報があまり入ってこなくて、僕が駒王学園に入学してから、コカビエルの一件までここがここまで魔境だとは知りませんでした。
……でも、それだけでこれだけの身体能力があるわけではないです。
最初にあったとき言いましたが、僕は中学生になるまで寝たきりでした。
子供のころから病気がちで、僕が小学校二年生ぐらいのときに、臓器移植手術をするために海外に行くことになったほどです。
実をいうと闇医者です。姉も臓器の病気だったのですが、お互いに移植すればどうにかできる病気で、然し子供同士が臓器移植とかあれなので、非合法でやることになりました。
……ただ、そのあと僕は別の病気も発症したんです。
しかも、僕が姉に提供したのは腎臓なのに、残った腎臓が病気になりました。
はっきり言って呪いか何かだと思っています。ほら、狗神ってもともと人を呪い殺す呪術だそうですから。その辺の積もり積もった怨念に巻き込まれたとばっちりじゃないかって疑ってるんですよ。
それで、僕たちはほとんどどん詰まりでした。
お金も負担が大きいですし、それに大手術を乗り越えたと思った矢先ですからね。両親はほんとに沈んでいて、あのころから逃げ場を求めて二人とも不倫をしていたみたいなんです。
でも姉さんは僕を気遣ってくれました。
毎日頑張って勉学に励み、ハイスクールに通えるようになると、できるだけお金を稼ごうとバイトもしていました。
普通なら後ろめたくなる物なんでしょうが、僕は逆に頑張ろうと思いました。
姉さんに苦労を掛けているのはつらいですけど、そこまでしてくれるのなら、むしろ感謝しないといけないと思いまして。
だから……でしょうか。もしかすると、それが逆に姉さんを追い詰めていたのかもしれません。
ある日、姉さんが姿を消しました。
ハイスクールそのもので行方不明事件が何人か起こりまして、そのうちの一人が姉さんでした。
ショックでしたね。でも、それ以上に驚くべきことも起きたんです。
……内蔵、治ったんですよ。それも、摘出したはずのもう片方の内臓が、埋め合わさっていたんです。
確認したら適合率もすさまじく高かったです。あの後狗神を宿したことですごい身体能力上がってるんですが、そうでなくてもちょっと病気になると悪化しやすい程度で、間違いなく健康体のそれでした。
……両親は、一見喜んでいるようでしたが、気持ち悪がっていたと思います。
結局姉さんはまだ行方不明です。それにこの件があって両親も決定的にすれ違って、お互いに離婚を決意するころには、不倫相手と本格的に愛し合って子供もできてました。
だからまあ、僕は嫌気がさして日本に帰ることにしたんです。
もともとは駒王町の出身で、姉さんはこの学園の制服が大好きで入りたがっていたので。男子が入学できるようになったから、せめて僕が制服を身に着けようと思いました。
そして、僕はリアス部長と出会いました。
残念ながら僕に神器はありませんでしたが、それでもいろいろな知識が手に入りました。
一気に増えた異形の知識から、僕は決意したんです。
……悪魔の力を借りれば、真相がわかるかもしれない。
だから、僕は僕が出せる最大の対価を払う決心をしました。
僕自身。狗神を宿し、十束剣を扱えるこの素質を、最大の対価として姉さんを探し出そうと思っています。
絶対にできるなんて自信はないです。たとえ再会できても、姉さんは僕より早く死んで、そしてそれから千年以上の時がたつかもしれない。
だけど、それでも納得できる何かが欲しいんです。
だから―
「知っているなら、手掛かりになるかもしれないので教えてください。内蔵を復活させるような異能に心当たりはないですか?」
「や、それこそ神の奇跡か神滅具ぐらいじゃないとむりだろ、それ」
俺にはそうとしか言えなかった。
っていうかマジでハードだった。この上なくハードだった。
さすがリアス先輩。こういうわけありな人材を発見する才能はすごいよ。
そんでもって、イッセーが解決するまで心だいぶ癒すからな。カウンセラーの資格を持ってるわけでもないのに、大したもんだと思うぜ。
まあそれはともかく、俺には心当たりは少ないな。
この世界での知識から見て少ない。少なくとも、幽世の聖杯かその下位互換が禁手にでもならなければ無理だろうって感じだ。
神のご加護がマジであったにしても、相応の実力者だと思う。そしてそれなら、もっと積極的に絡んでもいい来歴だから、それも薄いだろう。
それに、狗神限定とはいえ神降ろしができて、更に十束剣を扱えるってのは優秀すぎる。もし助けた奴がいるのなら、多少は恩に着せて縁を持つぐらいはするべきだろう。それぐらいのことはしているしな。
……う~ん、わからん。
「悪い、俺には仮説も立てづらいな」
「そうですか。考えてくれて、ありがとうございます」
と、武流君は素直にそう言った。
……思った以上に普通の反応だな。
もうちょっとこう、落ち込んでもいいと思うんだけど。
「……大丈夫か?」
「はい。それに、すぐにどうにかなるなんて思ってないです」
そういう武流君は、強い意志を感じさせる目をしていた。
それは自棄になってるわけでもあきらめているわけでもない。
だけど、すぐに願いが叶うとも、必ず願いが叶うとも思っていない。
そんな、現実の厳しさを知ったうえで、それでも前を向いている者の目だった。
「僕は知ってますから。姉さんがどれだけ頑張っても、それでも現実は簡単に変わるモノでも、必ず変わるモノでもないって。だから、僕ががんばった程度ですぐに絶対変えられるなんて思ってないです」
それは、決して悲観的な物じゃなかった。
「でも、ちゃんと頑張って前を進んでいれば、ゆっくりでも少しずつでも変えれるものはあると知ってますから」
……ああ、彼は強いな。
少なくとも、この世界を模した作品がそうだと知ってる俺よりも、可能性を信じて、そして過信してない。
ああ、彼はこの世界の住人だ。そして、イッセーのように主人公になりえる可能性があるタイプだ。
なあ紅真。この子を見てもお前は、自分が「兵藤一誠より素晴らしい真の主人公」なんて妄想でもしてるのか?
ならお前は間違ってる。少なくとも、彼の物語の主人公は彼自身だ。
俺たちはどこまで行っても「俺たちの人生という物語」の主人公が限界だよ。
できることなら、俺はあのバカを今すぐ殴り飛ばしてどっかに隔離したいもんだ。
そしてイッセーはイッセーでちゃんと前を向いて歩いている。
赤龍帝の籠手はないけど、それでもあいつはあいつの人生の主役を張れるさ。レディッドの気づかいにも感謝するべきなのかな?
だからまあ、俺はイッセーが今何をしているか少し考え―
「……お、ここか! いやぁ、久しぶりにファーストフードが食いたくなって困ってたんだ、礼と言っちゃぁなんだがおごるぜ?」
「え、マジで!? やった、オッサンいいひとだな!」
ちょうどそのタイミングで、なぜかちょい悪系統のオッサンと一緒にイッセーが姿を現した。
ってちょっと待て。
あのオッサン、確か―
「って何をやっているんですか、アザゼル総督?」
―俺が思い当たる前に武流君があっさり答えてくれたよ。
まあ、ちょっと前にあったからね。そりゃわかるよな、覚えているよな!
そしてイッセー、きょとんとするな。お前のことじゃねえよ隣だよ。
俺が思わず視線とジェスチャーで「隣だ!」と示すと、イッセーも気づいたのかとなりを見る。
そして目線が合うと同時、アザゼル総督が「どっきり大成功!」と書かれた小さな板を見せた。
「そう、俺がアザゼル総督だ。よろしくな、新米悪魔くん!」
「ぇええええええええええ!?」
イッセー。気持ちはわかるけど、ここファーストフード店内だから。
「お客様。当店は信仰の自由が認められた国の店として、お店に害をなす邪神信仰はしていないのですが」
「「「「あ、すいません」」」」
―ほら、怒られた。
ちなみに、この辺が深く掘り下げられるのはアザゼル杯編に入った後です。しかしぽつぽつと話を掘り返したりしたいと思っております。
それはそれとして、我らがマダオであるアザゼルも本格的に登場してきました。
ちなみに教会に転生王者が三人もいますが、堕天使側には転生王者と落伍者が「直接」登場することはないです。
……そう、直接。間接的に影響を受けた結果のバタフライエフェクトなども出したいと思っており、原作との違いの区割り九分九厘は直接的な転生王者か間接的なバタフライエフェクトによるものと思ってくださっていいです。
ちなみに次回は、和正・イッセー・武流がらみに事情をアザゼルの視点で見る話になります。
え? 武流は神器もってないって?
ふふふ。武流に神器がないことと、武流に神器が関わってないことはまた違うのじゃよ。
イッセーの神器に宿る朱炎龍の名前ですが―
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自分でつけてみたいから活動報告プリーズ
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適当に考えていいよ?
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興味ないからモブでいいっす