ハイスクールD×D×R 転生者たちはイレギュラーズ 作:グレン×グレン
というより、さんざん書いてきたので変化球を入れないとちょっとだれるというかなんというか……。
俺、兵藤一誠は、今なんと旧校舎に来ていた。
リアス先輩がオカルト研究部の部室として使い、また悪魔としての仕事の時の本部としても使っている場所。そのため旧校舎はリアス先輩たちグレモリー眷属の個人的な所有物も当然だ。
なので、グレモリー眷属でないやつが来る機会は限られる。
まして今は、三大勢力の会談が行われている真っ最中。
リアス部長たちは基本的に全員会談に参加するらしい。さらに三大勢力初の合同会談といってもいい空間なので、周りは三大勢力の人たちでピリピリしているし、こんな時にのこのこ入ってくる奴は馬鹿だと思う。
だって殺気満々なんだもん! 間違いなく、会談がだめなことになったら戦争勃発だよ! 大惨事だよ。
しかも、俺たちは会談に参加する立場じゃない。リアス先輩の眷属は
参加しないんだけど……。
「まさか兵藤が、すでに童貞卒業だなんて………っ! 俺の方が負けている、だと?」
「ふっふっふ。ま、俺は勝ち組ってやつだ。なに、幸希さんは松田と元浜の童貞を会談の成功祝いに取っているそうだ。俺が一言告げれば、一緒に皆で食べてくれると思うぞ?」
「いらねえよ! 俺は童貞なのは悔しいけど、ソーナ会長に捧げたいんだ! そして、会長とできちゃった婚をしたいんだ!!」
俺は今、
主様の乳を吸える俺もすごいけど、匙の野望はもっと上だ。ここまでとは思わなかった。
ああ、俺もまだまだ小さかった。もっと大きい何かを得るべく、真剣に頑張らねえといけねえな。
とりあえず、ハーレム王に俺はなる!!
「……というより、何でいるんですか?」
「ひ、人がいっぱいですぅうううう……」
そして小猫ちゃんのツッコミと、ギャスパーの悲鳴が聞こえてくる。
そう、俺たちは旧校舎に集まっていたのだ。
理由はディーザさんの連絡だった。
『魔王ベルゼブブ様から許可はとっているので、できれば協力してほしいことがあります』
とのことで、ソーナ会長の眷属の方も誘って、こうしてこっそり集まっている。
ちなみに何部屋かに分かれるパターンで集まっていて、ギャスパーが対人恐怖症気味ということで、こっちには男主体で集まっている。
つまり俺と匙、及び今トイレに行ってる朱雀院。そしてそれだけだと人数が少ないってことで―
「はい。お菓子できましたよー」
ディーザさんだ。
そしてクッキーとポテトチップスをできたてで持ち込んだディーザさんによる胃袋攻略作戦で、この難行をクリアーした。
特にディーザさんは料理がうまい。上手で美味しい二重のうまさ。
小猫ちゃんはよく食べるタイプらしく一瞬で撃沈。更にギャスパーもまた、かなり早めにこっちに対してだいぶ態度を軟化させた。
というより、幸希さんからギャスパーについてはいろいろと聞かされてる。
……家族から忌み嫌われたあげく、追い出されて吸血鬼狩りに殺されるなんて、ひどい話だ。
その神器である停止世界の邪眼はいまだに制御しきれず、それまでの人生で対人恐怖症を発症して引きこもりだとか。
『時間を停止され、何もできない状況にされる。普通はね、怖いのよ』
幸希さんはそういった。
そして、その上で俺たちにこうもいったんだ。
『それを乗り越えられるのには
そういった幸希さんは、俺に微笑んでこう言った。
『たぶん、あなたはどっちにもなれる。一応これ、誉め言葉よ?』
……うん。
なら、主様の期待に応えないとな!!
というわけで、俺はギャスパーの隣にどっかり座る。
ギャスパーはちょっとびっくりしてるみたいだけど、俺はそこは気にしない。
「改めて! 俺は特式上級悪魔であらせられる櫛橋幸希さんの兵士、兵藤一誠だ!」
「ひゃ、ひゃい! ギャスパー・ヴラディです!」
お、返事ができるとはいい感じか?
「あれ? 思ったより対人恐怖症とか……ましになってる?」
「ああ、明らかにPTSDもあったので、先ほど出したお茶とお茶うけにそれ用のお薬を。……この手の判断を一切しないのは上役の方々の欠点ですね」
「……と、投薬……?」
「ここまで酷い症状なら、むしろ当然の処方です。まだ学生のリアスさんが知らないのは当然として、軽く三桁以上生きている上役の方々が提案すらしてないあたり、冥界の心療内科は遅れすぎですね」
と、後ろで匙の疑問にディーザさんが答え、軽く引いてる小猫ちゃんにもそう言っているけど、あえてスルーする。
っていうか、俺たちのお茶うけにも何か入ってたりしてませんよね!?
薬に副作用があるのは知ってるけど!? 大丈夫なの!?
「……あ、お茶うけには吸血鬼に向いていない物を取り除いたのをギャスパー君用に用意していますから安心してください。ほかの方々のポテトチップスにはガーリックが少し仕込んでいるのでお気をつけて」
と、こっちに聞こえるようにディーザさんが追加で発言。
な、なるほど。それならギャスパーのだけ別でも怪しまれないってわけか。考えてるなディーザさん。
そしてディーザさんはポンと手を打つと、匙と小猫ちゃんに話をし始める。
「そういえば、冥界でPTSDといえば、ディヴィル・バアル様の眷属であるトールビー・グレモリー様が論文を発表していましたね。旧大戦や人間界での活動で死にかけた者たちを相手に臨床試験をしていると聞いています」
「ああ。グレモリー家ではかなり珍しい、どちらかというと大王派よりの?」
「……実態は中立です。部長のお父様から聞きました」
おお、しかも流れるように世間話をその方向にシフトした。
これならギャスパーが聞こえても、たぶんごまかせるか!
ってそんなこと言ってる場合じゃねえ!
ここは仕方ない。俺も頑張るしかない!
なら俺にできることは一つぐらいだ。そう、この時間停止の異能とやらが、どれだけ恵まれているか教えてやる!!
「っていうか、時間停止とかすっごいうらやましいな! 俺はむしろ、そっちの方が欲しかったぜ!」
ああ、これは本音中の本音だ!
俺は心からうらやましい。むしろそんな神器が欲しかったと、切に願っているともさ。
だから、俺は戸惑っているギャスパーにはっきりと告げる。
「俺は! 女の子を停止して、エロイことができると思うと、マジうらやましい!!」
ああ、マジでうらやましいぜ。
俺は、もっといろいろな女の子の裸が見たい!!
だから、だから、だから……っ!
「俺は、その熱意を魔力で運用できないか試し続けた! その結果、女の子の服を細切れにする技を会得した!!」
ああ、その名も
幸希さんが名づけてくれたそれは、本当に素晴らしい技だ。
ディーザさんが苦笑いをなぜかしていて、匙と小猫ちゃんが半目になってるけど、本当に大変だった。
「幸希さんが親身になってくれたからこそ、この短期間でできた! あの人が「ええ、いっそのことリサイクルショップや古着屋にバブルじみた好景気を与えてあげましょう!!」と、金に物を言わせて買ってきた100着の古着の末に、俺はついに習得したんだ!!」
「……ディーザさん。申し訳ありませんが、櫛橋先生に「馬鹿を調子に乗らせないでください」と伝えてください」
「あと「会長にそれ使ったら、月のない夜には気を付けてもらいます」と言っといてください」
「……すいません、ちょっと「ネギ〇!」の影響を受けて私も手伝いました」
「「
なぜか匙と小猫ちゃんが酷いことを言ってくる。それとディーザさんの協力には感謝してます。
ふっふっふ。俺はいつかこの力を、実戦でもレーティングゲームでもいいから使いこなして見せる。そして、いつかは目で見ただけで女の子の服をはじけ飛ばせるようにして見せる。
そう、それこそが……
なんか三人ほどあきれた目で見てくるけど、ギャスパーはどこかキラキラした目を向けてくる。
「ぼ、僕の力をうらやましいといってくれたり、煩悩に突き抜けた力を会得したり……。イッセー先輩って、優しいうえに楽しい方なんですね」
おお、この後輩は本当にいい子だ!
後ろ三人が、寄りにもよって俺の洋服崩壊の習得に手を貸してくれたディーザさんまでもが白い目を向けてきたのに、俺に対してこんなきらきらとした目を向けてくれるなんて!
ありがとう! 俺にいい後輩ができたぜ!!
……でもなんでか、ちょっと馬鹿にされた気がする。
あれ? でも朱雀院は遅いな。
俺がちょっと様子を見ようと思った時、ディーザさんがピクリと動いた。
「……これは、思った以上のことになりましたね」
ん? どういうこと?
俺たちの視線の中、ディーザさんは本校舎のある方向を見ながら、少しだけ頬を引きつらせていた。
「……堕天使総督のアザゼルが、真っ先に和平を提案してきましたよ」
………え、どういうことぉ!?
「……ま、こんなもんで和平はどうにかなったかねぇ」
と、簡単に話をまとめたアザゼル総督が、背中を伸ばしながら一息ついた。
とりあえず、流れそのものは特に問題なく和平まで進んだわけだ。
紅真が変なこと言ってこじれないかと思ったけど、どうやら紅真自身も原作においてイッセーが深くかかわってなかった流れは特に問題なしと判断したみたいだな。
ま、幸希がそれとなく近くにいて牽制をぶちかましているからでもあるだろうけどな。
「さて、そこのコカビエルをボコってくれた悪魔諸君! 大人の七めんどくさい話で疲れただろ? なんか質問があるなら、このマジでかっこいいお兄さんが答えてやろう」
「……少なく見積もって二千年は生きてる男が、今更そういうこというのかしら?」
幸希さん。紅真の牽制でストレスが溜まってるのか知らないけど、一応トップの極みだからね、その人。
「櫛橋先生。仮にも平穏を愛する誇るべき頂点の1人に対してその態度は失礼では?」
学校で先生となっていることもあって一応敬語だが、紅真の言い方には結構とげがある。
そしてその言葉に半目になったのは大半の者たちである。
あろうことか堕天使側であるヴァーリはもちろん、アザゼル総督本人も半目だ。
ま、言いたいことはよくわかる。
お前、なんでこのマダオに対してそんな信頼あるの?
原作の情報を知っているとはいえ、よくもまあそこまでほぼ初対面で持ち上げられるもんだ。姫島先輩も引いてるぞ。
そして、リアス先輩・アーシア・木場もちょっと苦笑してる。
「もう、正一ったら人を見る目があるのも考え物ね」
……そしてその上でリアス先輩の意見がこれなんだから、紅真のチートはやっぱりニコポナデポがあるんだろうなぁ。
サーゼクスさんとグレイフィアさんも、別の意味で苦笑してるぞ。
「……お前らも大変だな」
「ははは。まあ、彼が優秀で恩人なのは事実だからねぇ」
「個人的には、もう少し目を開けてほしいとは思っています」
その言葉に、紅真が首を軽くかしげると、然し何かに納得したのかうなづいた。
「確かに。変態に対して優しすぎるのは直した方がいいですね」
イッセーのことじゃねえよ、お前のことだよ
よくこの流れで自分じゃないって思えるな。原作におけるイッセーの恋愛トラウマに匹敵するレベルじゃねえか?
さすがに木場も軽く引いてるぞ。
「……確かにイッセーは変態だけど、そこさえ除けばいい子じゃない。覗きはきちんとやめてるんだし、もうちょっと認めてあげてもいいんじゃない?」
「良い人ですよ、イッセーさん。一緒にいて楽しいですし」
「二人は本当にいいひとだなぁ」
いつものことだが駄目だこれ。
リアス先輩とアーシアが言ってもこれである以上、紅真正一にとって兵藤一誠とは「変態の屑」ですべて終わってるんだろう。
いいところが理解できないのか、「変態である時点で総合してもマイナス」なのかはわからないが、まあそういう人がいないわけではない。
まあ普通にある話ではある。きちんと刑期を終えて出所した人に対して、被害者と縁もゆかりもないのに「こいつは犯罪者だから何をされても文句を言う資格はない」って類は結構いるからな。
実際そういう奴がいたら俺も普通のように対応できるかはわからない。それに女性の場合は性犯罪者は問答無用でアウトってやつは多いだろう。ここに関してはまあ、個人の精神的傾向もあるのは否定しない。
つって紅真の奴、それを踏まえたうえで好意を寄せるヒロインたちに対して「そういう趣味」という判断をせず「主人公補正の犠牲者」という見方ができるって、ある意味才能じゃないか?
なんだろう。こいつ「主人公完全アンチでヒロイン全員寝取るオリ主」が出てくるヘイト創作とか好みそうだ。下手したら書いてみたこともあるかもしれない。
……こりゃまた面倒なことだな、オイ。
さすが、信徒として「慈悲の一撃」を試みたゼノヴィアとイリナに「快楽殺人」とか抜かしただけあるな。むしろ教会は自殺を禁じているから、そういう介錯をするための装備とかまで用意されてるのを知らないのか?
いや、知っていても平然と言いそうだ。
こいつにとって、自分の正しいと思ったこと以外の行動は全部「悪」なんだろう。自分の正義が世界に取って正義たと、心から断言できるんだ。
ある意味で一神教にふさわしい精神性だよ。絶対的な白と黒があると確信してるんだから、信徒として産まれてたらきっと狂信者レベルののめりこみっぷりだろうな。
「……巻き込まれるアーシアがかわいそうだ」
俺がぽつりとつぶやくと、ミカエルさんが少し肩を震わせた。
「……そういえば、アーシア・アルジェントの件では謝罪をするべきですね」
……あ、少し聞こえてた?
……幸希と紅真の視線が刺さるが、さてどうしたものか………。
「……と、言うことのようですね。まあ、組織運営のためにはどうしても少数のあおりが出てしまうというものですが」
と、なぜかディーザさんが会議の内容を実況中継してくれてるんだけど。すごいなオイ。
あとアーシアはそんな理由で追放されたのか。結構きついな、オイ。
悪魔を癒せる神器の存在を認めると、信仰に揺らぎが生じてシステムでカバーできない人がさらに増えかねないから……か。
向こうでアーシアが追放された件について、理不尽な思いとか思ってないといいんだけど。
「あ~。じゃあゼノヴィアさんが追放されたのも、似たようなものなのか?」
「……多分ですが。教会内部に何人も「神の死」を知っている人がいても同じことになると思います」
匙と小猫ちゃんがそういうけど、確かにそれもあるかも。
俺はゼノヴィアの追放がらみはよく知らないけど、これはこれできつそうだな……。
「……いえ、アーシアさんは気にしてないみたいですね。むしろ今の生活が楽しいことが申し訳なさそうに語ってます」
「「いい子過ぎる!?」」
俺と匙がハモった。
いい子だ。いい子だよアーシアちゃん! なんでこんなにいい子なんだ!?
くっそぉ。なんか涙出てきたぞ、マジで。
あ、これゼノヴィアにも伝えた方がいいかもな……。
ん? なんかドタバタしてきたぞ?
なんか気になってドアの方を見てみたら、勢いよくドアを開いた朱雀院が、滅茶苦茶慌てた表情で飛び込んできた。
「せ、先輩方、大変です! あとビュートさんもよろしいでしょうか!?」
「え、なに!? 何事!?」
思わず俺が声をかけると、汗だくになってる朱雀院が、息を整えるのも忘れて俺たちにスマホを見せる。
「せ、せ、せんそ……」
え、なになに? せんそ?
あの、スマホの画面が変なところが拡大されててわけわかんないんだけど。パニックで操作ミスったな、これ?
「……戦争?」
小猫ちゃんが首をかしげるけど、いやそれはないだろ。
だって和平結ばれたよ? 三大勢力のトップ全員、和平を決めたよ?
なのにどこが戦争って―
「戦争です! 南半球の国々が、軍事同盟を作って国連加盟国に宣戦布告しました!! 第三次世界大戦です!!」
―あ、なるほど。
「そっか~。そりゃ三大勢力も関係ないかー」
「だよなー。人間の国家が戦争するなら、三大勢力の和平とか何の意味もないよなー」
俺と匙はそういって、納得したんで笑う。
ああ、びっくりさせるなよ。人間の国の戦争なら、世界大戦が起きても三大勢力は特に……って。
「「第三次世界大戦ぅうううううううう!?」」
俺と匙は同時に度肝を抜かれて、思いっきり叫んだ。
そして同時に、ディーザさんが目を見開いて外を見る。
「……あの、今緊急事態ですけど、なにか?」
「ええ。どうやらこちらも緊急事態のようです」
え、なに!? 世界大戦より緊急事態って、そうないと思うんだけど!?
「……囲まれてます。たぶん、敵襲ですね」
……こっちも戦争かよぉおおおおおおお!?
「で、だ。俺としては、神滅具保有者三人に何を求めるかを聞きたい」
と、俺たちの前で総督がそう聞く。
まあ厳密には、紅真、ヴァーリ、そして赤龍帝のレディッドだな。
「俺は強いやつと戦えれば、それでいいさ」
ヴァーリはまあ、原作とほぼ同じ。そしてこいつは見事テロリストと内通して、ギャスパーを利用してテロをぶちかますわけだ。
ま、幸希がいろいろと手を回して自分の眷属とシトリー眷属、そしてグレモリー眷属の一年生組があつまってるから、そう簡単にはいかないだろ。何かあったらすぐに連絡も来るだろうから、今回のテロは
まあ、ガイアメモリをコカビエルが持っていたことといい、中にはド級のアホ転生王者がいるみたいだしな。万が一に備えて動かせる戦力を(後で会長とリアス先輩に怒られること前提で)集めた幸希の警戒は正しい。
さて、それはともかく。
目の前のイレギュラー神滅具持ちたる、レディッドと紅真の意見はいかに。
俺がかたずをのんで見守る中、まず口を開いたのは紅真だ。
「俺が求めるのは正しい世界です」
そうはっきりと告げる言葉に、迷いなんてかけらも感じられない。
「完全に正しい世界なんてそう簡単には作れない。だけど、生きている間に少しでもより正しい世界を作りたい。それは俺がずっと思って生きていることで、たとえ悪に殺されたとしても変わりません」
なるほど……ねぇ。
死んでも決して変わらない正しさねぇ。この調子だと、本当に殺された上でそう思ってるんだろうな。
つっても、その正しさってのはいったい誰にとっての正しさなんだ?
サーゼクスさんも、アザゼル総督も、ミカエルさんも、その眼がちょっと危険視してるって、気づいてるか?
近くにいる朱乃さんや、会長たちも不安な目でお前を見てるぜ?
それに、こいつは全く気付いてないのかよ。
「そのためにも、和平には賛成です。それこそが正しい世界でしょう? 俺が戦うのは、正しい世界である平和な世の中のためにです」
「なるほどねぇ。和平が
あ、アザゼル総督の警戒度が高くなってるな、これ。
「ま、人間を巻き込んで滅びる気もねえよ。そんなもん、正しい正しくない以前の問題だからな」
「いえいえ、ご謙遜を」
……皮肉にも気づいてないな、こいつ。
「まあいいんじゃないか、正しい世界のため、平和な世界のためってのはさ」
と、意外にも賛成的な意見を言ったのはレディッドだった。
そう笑みを浮かべると、両手を広げて歓迎のポーズまで取る。
「勧善懲悪。愛と勇気のおとぎ話。正義が最後に必ず勝つ。現実でやるとなると大変だけど、やっぱそういう奴の方がメジャーだしな。俺も好きだぜ、そういう話」
そう告げたレディッドは、少し釘をさすようにヴァーリに目線を送ってから、こう告げる。
「俺もそんな世界を目の当たりにするために戦いたいな。ああ、そのためなら命を懸けてもいいって思うからさ」
うぉおおおおお!? 死ぬぅ、死ぬぅ!?
「元士郎に兵藤! 戦車に昇格して盾になるぞ! 数が多い!!」
「うぉおおおお! 死ぬか、死んでたまるか! 会長とできちゃった婚するまでは!!」
「……言っている場合ですか」
「厳しいね小猫様! 俺は匙の気持ちわかるよ!」
と、戦車の転生悪魔の方々と一緒に、戦車に昇格して盾になりながら、相手の攻撃を迎撃する。
っていうか多い多い! 何十人来てるんだよおい!!
「あ、兵藤先輩、そっちに行ってます!」
マジか朱雀院。ならこれだ。
「(服よ)砕け散れ!
「……きゃぁあああ!? な、何ではだかぁ!?」
狼狽する魔女のお姉さんの裸、プライスレス!
俺が鼻血を出しながら玩味していると、そんな俺の顔面にソファーが叩きつけられた。
そして俺もろとも吹っ飛ばされる魔法使い複数人!
「……よそ見してる暇があるんですか?」
「ご、ごめんなさい小猫様、あと助かりました」
戦車の昇格してるから、俺打たれ強いもんね!
なら巻き込んでもいいか。ちょっとひどい気もするけど。
「げ、元ちゃん手伝って! こっちにも来た!!」
「え、マジか!? ああ糞やってやらぁ!!」
「あ、元士郎先輩、次こっち、こっちの敵をラインで拘束!!」
シトリー眷属のみんなも大変そうだ。って位かマジやばくね?
くそ、どうしてこうなった。
数が多い! さっきから二十人ぐらい倒したけど、そんなレベルじゃない。
っていうか、何人かコカビエルと一緒にこの町を襲った連中と同じ姿になってるやつもいるんだけどぉ!?
「ちぃ! ならこれだ!」
「くたばりやがれ!!」
『アームズ』
『ビースト』
と、思ったら今度は違う姿にもなるし!
ちょっといい加減にしてくれませんかねぇ、マジで!!
「さすがに多すぎー! トレイヤ、そっちのサイ〇ガンお願い!」
「はいはい。にしても、さすがに多いわね。……ディーザ、お願いしていい?」
と、桃華に頼まれて片腕がガトリングガンになってるドーパントだったけ? の相手をしているトレイヤが、ディーザさんにそうお願いする。
そして、ディーザさんは壁を作って敵の来る方向を制御してたけど、それがひと段落ついたのかうなづいた。
「ええ。すぐに増援が来るかとも思いましたが、どうやらジャミングをかけているようです。……あと三分ほどしのいでください」
そして、ディーザさんは懐から一本のペンを取り出す。
実をいうとペンに外見をごまかした、どこに持ち込んでもごまかせる護身用のタクティカルペンとかいう装備らしい。
なんでも和正の持ってる能力を使うために必要な処置らしいんだけど……いったい何やるんだ?
「……では、少しの間護衛をお願いします」
そして、ディーザさんは息を吸い込んだ。
と、言うわけで外野を主体としました。
あとイッセーの洋服崩壊は「イッセーの代名詞だし」と「アーシアが捕まったとき必要不可欠だし」の二つの理由で幸希は会得させました。ただしディーザはノリでやりました。
あと戦争を仕掛けてきた南洋同盟はまあ予想通り同盟を結んでいますが、この作品は「ケイオスワールド」や「イレギュラーズ」とは違い、表の人間世界での戦争はたまにしか書くことはないでしょう。
悪魔で相手側も国連に宣戦布告したのはついでであり、戦争目的は国連を打倒することではないので積極的に信仰はしません。形だけゆっくりと少しずつですね。そして戦争目的を果たせれば、むしろ世界各国にとっての利益となると思っております。
そしてめっちゃ裏のある発言をぶちかましたレディッドと、裏は全くないけど相手側の裏を見ていない紅真。
非常に質が悪いことに、どっちもハイスペックなのでこの戦いで活躍します。しちゃいます。しかも紅真は当人にとっても想定外のパワーアップを遂げちゃいます。遂げちゃうのです。
んでもって戦闘中のイッセーたち。時間停止を使わせないためにできる限り戦力を集めた幸希の判断は正しかったですが、国家らが激戦です。
ちなみに会談を盗聴したディーザの能力は星辰光で、タクティカルペンが発動体です。次の話で詠唱を出したうえで、章の中で能力を解説する予定です。
この作品で是非出してほしい原作のドーパントは?
-
ナスカドーパント
-
テラードーパント
-
ユートピアドーパント
-
いっそ全部!