ハイスクールD×D×R 転生者たちはイレギュラーズ   作:グレン×グレン

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と、言うわけで第一章としてエクスカリバー編です。

いやぁ、インフレの加速が始まるこの章が、一番本格的な物語のスタートにしやすいんですよね~



















それと和正に一言。

「違います」


月光校庭のエクスカリバー
月光校庭のエクスカリバー:1 和正「また来てみたけど、俺の存在はどれだけバタフライエフェクト引き起こしてんの!?」


 ……暑く、なってきたな。

 

 次期はもう7月あたり。高校生が夏服に装いを変える、いわば一種の節目だろう。

 

 そんな時期に、俺はこそこそと駒王町に戻ってきていた。

 

 万が一に備えてチートによる安全を確保できるようにしつつ、俺は駒王町からだいぶ離れたところでこそこそと隠れていた。

 

 なにせ、イッセーが死ななかったことでどんなことが起こるかわかったもんじゃない。

 

 まず第一に、イッセーが神器を暴走させる可能性。

 

 これはまあ当然だ。そもそも暴走させると判断されたから、イッセーは殺されることになったわけだ。やり方そのものは大問題だけど、殺すことそのものはどの勢力も堕天使側に押し付けているというか、黙認している。

 

 それぐらいやばいんだから、万が一暴走させたら大問題だ。助けてしまったものとして、その時は俺が何とか……できるかはわからないが、可能な限り多くの人々が避難できる時間を稼がなければいけないだろ。

 

 そして第二に、堕天使側や悪魔側が何かしら動く可能性だ。

 

 堕天使側からしてみれば、殺したはずの男が生きてるんだ。もし気づいたら、すぐにでも殺しなおしに行くだけじゃなく、なぜ生きてるかも探るだろう。

 

 そうなれば一番怪しまれるのは、駒王町を担当しているリアス・グレモリーと、彼女と同じ学校に通っているソーナ・シトリーだ。

 

 うろ覚えの原作知識だと、リアスだけじゃなくてソーナも魔王の妹だったはずだ。それも確か、魔法少女大好きな。

 

 もし堕天使側が元凶は悪魔だと誤認したら、二人が襲われたあげくシスコン魔王二人が切れて、戦争すら起きかねない。

 

 この件についてリアスを責めることはできない。アンチは速攻でやり玉にあげるんだろうけど、俺はそんなことしない。

 

 そもそも、神器の研究は堕天使が一番進んでいる。そしてそれゆえに、どの勢力も危険な神器使いの扱いは、処分にしろ監禁染みた保護にしろ、堕天使側がやっているんだ。そしてそんな第一人者の判断だからこそ、どの勢力もそれを黙認していると、俺は今生の半生で理解している。

 

 だから、この件でリアスを責めるのは筋違いだ。

 

 第一、いくらリアスが駒王町の担当だからって、レイナー……レだっけ? が入ってきたのに気づけというのは筋違いだ。

 

 警察官の人数は、47都道府県の平均は六千人足らず。警察署・交番・駐在所の合計の平均数は300足らず。その辺を割り振った警官一人当たりでカバーするそれ以外の人間の数は、最も少なくても三百人以上をカバーする。で、そんなカバー体勢な日本は、殺人事件の発生率は国際的に指折りレベルの低さを誇り、しかし一年間に三桁は発生している。

 

 いいか、一人300人カバーする形で、それでも殺人事件は発生するんだ。そして上級悪魔二人とその眷属じゃ、多くても三十人ちょっとで、駒王町の総人口はわからないが、アニメとかで見た感じから見て、一万未満ってことはまずないだろう。

 

 仮に上級悪魔二人が駒全部の数で眷属を保有しているとして32人。それをカバー範囲を一万人とすれば、わって一人頭三千を超える。これを学生という表の身分と夜の悪魔の本来の業務をしたうえで治安維持まで城といわれても無理だろう。そもそも、この場合はヤクザの縄張りとかそんな感じだろうから、契約者でもない一般市民の後ろ盾にまでなってやる必要は本来ない。

 

 追加でいえば、レイナーレたちは危険な神器使いの最終確認及び処分を担当するグループだ。単純戦闘能力はともかく、潜入に関してはそれなりの訓練は積んでいるだろう。つまりほかの勢力圏内で危険な神器使いを殺す担当……プロだ。

 

 そもそも積極的に事を構える必要性が薄い手合いを相手に、潜入に速攻で気づいて未然に「必要な殺し」を防ぐなんて、する必要もなければそもそも困難だろう。真剣に条件や状況を吟味すれば、できるわけがない。

 

 管理する側がプロだから問題視するのなら、潜入する側がプロであることも考えるべきだろ。チンピラが入って暴れてるんじゃなくて、そういう役目を持った同格の組織のプロなんだから、そこを配慮せずにどうこう言うなんてばからしい。職務規定外の内容までカバーしろとか、馬鹿じゃねえの?

 

 まあそういうわけなんで、この件で堕天使側が悪魔側にケンカ売るなんてことだけは止めなくてはいけない。

 

 ……つまり、いざとなれば俺は姿を現さなきゃならない。

 

 その覚悟をきめるのに二か月以上かかった。我ながら馬鹿か。

 

 そして二つ目が、アーシアのことだ。

 

 アーシア・アルジェント。本当なら悪魔になったイッセーと運命の出会いを果たし、悪魔に転生することになる元シスター。

 

 悪魔すらいやすことができる神器を持っていたせいで、そんでもって悪魔をいやしちゃったせいで、協会から追放されることになった悲劇の少女だ。

 

 俺の知識はアニメ及びアニメに追いついてない本編程度だけど、確か聖書の神が死んでるから、その上で悪魔をいやす力が主から与えられたってことが広まるとまずくて、追放せざるを得ないって展開だったはずだ。

 

 でもって、どこからかアーシアの神器について知ったディオドラっていうくそ野郎が、そこをついてシスターフェチという自分の性癖のためにアーシアを追放されるように仕向けた。

 

 で、レイナーレのたくらみで死んだところを救い出して、それを利用して取り込もうとたくらんでた。

 

 結果的にイッセーがアーシアと仲良くなったことから命がけで助けに来て目論見はおじゃん。そして最終的にイッセーにぶちのめされた後、情報提供者の怨敵シャルバに見切りをつけられて殺されたってオチだ。

 

 ……そう、アーシアはイッセーが悪魔になったから助かったといってもいい。

 

 まあ、ディオドラも上級悪魔だし、しかも想定外の乱入だ。アーシアは転生悪魔になっているとは思う。

 

 だけど、ディオドラはくそ野郎だ。もしかしたらバタフライエフェクトで光ディオドラになっている……可能性がまあ天文学的なレベルではあるだろうけど……高確率でやばいことになってる。

 

 人ひとり助けただけで、連鎖反応で一人が確実に不幸になる。それに気づいて、俺は三日ほど寝込んだ。

 

 っていうか、リアスもリアスで婚約者であるライザーとのレーティングゲームで負けるよな? いや、どっちにしても負けてたけど、イッセーが疑似的に禁手になってライザーを倒しておじゃんになってたけど、イッセーが死んでないならそれもなし。

 

 そう、ひとり助けたことが理由で、悲劇が連鎖反応でぶちかまされる。理不尽極まりないけど、医療業界のトリアージ無視に近い、残酷な現実。

 

 これに思い当たって、俺は更に三日ほど寝込んだ。

 

 チートがなければ死んでました。危なかった。

 

 まあそれはともかく、何とか本調子を取り戻して復帰したとき、俺はさらなる緊急事態に気が付いた。

 

 ……そういえば、コカビエルどうしよ

 

 そう、コカビエルはまずいのだ。

 

 最上級堕天使にして、堕天使のトップ陣営である神の子を見張るもの《グリゴリ》の一人。たしか堕天使のトップ陣営で唯一の戦争継続派だったはずだ。

 

 そんな奴が七つに分割されて一本を覗いて教会が所有している六本のエクスカリバーの内、三本を奪ってこの駒王町に潜入してきたのだ。

 

 目的は三大勢力の戦争再開。エクスカリバーを盗んだのは、教会の上である天界のトップであるセラフに対する挑発。でも追撃がイリナとゼノヴィアっていうエクスカリバー使い二人だけってことで、今度は魔王の妹をエクスカリバーで殺して魔王二人をブちぎれさせようとしたってのが真相。

 

 最終的に白龍皇ヴァーリが止めに来たことで終わったけど、それでもコカビエルは遊び半分でグレモリー眷属や、デュランダルという切り札を抜いたゼノヴィアを圧倒していた。

 

 イッセーがいない状態で、グレモリー眷属が勝てるのだろうか? いや、そもそもアーシアがいない状況じゃ、教会の戦士たちと一時共闘をすることすらできるかわからない。

 

 下手をすると―

 

 1:アーシアとイッセーがいないから、ゼノヴィアがアーシアを解釈しようとすることもイッセーが割って入ってケンカになることもないので、祐斗が完全な暴走にならない。

 

 2:だからイッセーによって教会の戦士たちに共闘を提案することもないので、共闘体制をとることができない。

 

 3:そして共闘してないから、祐斗がバルパーについて知ることもなく、バルパーの人工聖剣使いのネタ晴らしもなく、祐斗が禁手に至らずフリードに全滅させられる可能性あり。

 

 4:っていうかフリードとのバトルがないから、祐斗という戦力がないことで、イリナだけでなくゼノヴィアも返り討ちになり、エクスカリバー五本にパワーアップする可能性あり

 

 5:というよりフリード戦がないことで接敵すらせず、いきなりコカビエルによる駒王町爆破作戦が勃発。結果三つ巴になってコカビエルが圧勝

 

 ―と連鎖反応で思いついた。やばい。

 

 最終的にヴァーリがコカビエルをつぶすだろうから、リアスまで殺されることはないとは思う。

 

 だけど、リアス以外の無事が保証できない。かけらもできない。

 

 イッセーひとり助けたせいでこのバタフライエフェクト。さすがに黙っていられなかった。

 

 ……そもそも、イッセーは助けなくても助けられたはずだ。

 

 それをわかっていながら、俺は衝動的に助けてしまった。この危険性を予測することもできたはずなのに。何年も前から、いざ原作の流れが始まったときのことを考えれたはずなのに。

 

 バタフライエフェクトなんて予測できない。俺一人介入しただけで、原作から大きく流れが変わることだって十分にある。そんなことは、わかってる。

 

 だけど、ちょっと冷静になればすぐにわかる原作との変化ぐらい、前もって想像しておくべきだった。

 

 そもそも積極的にかかわらない。そんな何が起こるかわからない状況で、絶対できるなんていう無根拠な想定で人生を過ごしてきた結果がこれだ。一時間ぐらい真剣に知っている原作の流れを照らし合わせて、すぐ思いつくことまで思いつかなかったのは、確かに失態だろう。

 

 ……だから、俺にはきっと責任がある。

 

 負えるかどうかわからない。そもそも、俺の責任かどうかもちょっと不安だ。

 

 それでも、兵藤一誠を助けたのなら、せめてその後に希望の可能性ぐらい渡しておかなけりゃならないだろ。

 

 だからせめて、自分がしてしまったことの結果だけでも受け止めるために、俺は戻ってきた。

 

 ………でも、道に迷った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そもそも、駒王学園って、どこだ?」

 

 そういえば、俺はイッセーを目撃したときに、そこが駒王町だってことすらわかってなかった。

 

 そんな俺が、駒王学園の場所なんて、わかるわけがない。

 

 ……どうしよう?

 

 困った。うかつに交番に道を尋ねても、そもそも「なんで高校生ぐらいの少年がそんなことを?」とか怪しまれそうだ。チート特典及び今生の両親から教えられた能力でごまかせるけど、意味もなく暗示や洗脳をかけるのは趣味じゃない。

 

 ……ぶっちゃけ、それができれば俺はもっと豪勢な生活ができてるだろう。チート特典に「週一で14万円相当の金塊(最大貯蔵数500個七千万円相当)」という者があるので、金には困らない。すでに満載だしな。

 

 風俗行き放題、回らない寿司も食べられる、っていうか毎日ホテル暮らしもできる。ある意味豪勢だな、オイ。

 

 いや、そんなことはどうでもいい。今優先するべきはそこじゃない。

 

 ……どうするんだ、オイ。

 

 せめて駒王学園の場所だけでもわからないと、コカビエルがついうっかりリアス以外を殺そうとしたとき以外に割って入れないぞ!?

 

 いや、勝てるかどうかはわからない。チート特典による戦闘技術はそれなりに鍛えている。魔法に関しても防御だけなら上級悪魔クラス。同時併用してフルで戦えば、上級悪魔クラスなら有利に立ち回れる自信はある。

 

 だけど、そこ止まりではあるんだよなぁ。

 

 コカビエルやヴァーリ相手にどこまで戦えるかなんてわからない。ためしようがないからぶっつけ本番だし、試してあっさり死にました~♪……なんて論外でもある。

 

 だがしかし、上級悪魔クラスの動く盾が一人いるだけでも、まあましだろう。

 

 ましだと、思うんだけど……。

 

「駒王学園って、どこなんだよ」

 

 俺が肩を落とした、その時だ。

 

「……あ、駒王学園でしたら、私も行きますけど?」

 

 と、右後ろから声が聞こえて、俺は振り返り―

 

「……うぉ」

 

 ―思わずそんな声が出た。

 

 なぜならそこにいるのは、灰色の髪に蒼い目をした女性だった。

 

 明らかに日本人ではないが、しかし問題はそこではない。

 

 ……悪魔、なのか?

 

 なんというか、人間じゃないってなんとなくわかる。魔法使いとして習得した技術が、それを判別させてくれる。

 

 つっても、このタイミングでリアス・グレモリー眷属やソーナ・シトリー眷属にこんな人……いたか?

 

 まさか、イッセーが結局暴走した結果、事態解決や調査のために派遣された悪魔かその眷属?

 

 ど、どどどどうすれば……!?

 

 俺が内心でぱにくっていると、その女性は微笑を浮かべて手を差し伸べてきた。

 

「私はディーザといいます。人間界では姓がないと不便な時もあるので、ディーザ・ビュートと名乗ってます。……これでも駒王町には慣れているので、よければ駒王学園までご一緒しませんか?」

 

 り、リアス・グレモリーの親族の眷属か何か……か?

 

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえず、俺はその人に連れられて駒王学園に向うことにする。

 

 イッセーを助けたことが明確な形でリアス・グレモリーたちの害になったのなら、そこは治した者として責任を負うしかないからだ。

 

 だからそれとなく話してみたんだが……。

 

「そうなんですか? 今のところ神器保有者の暴走があったとは聞かないですけど」

 

 まあ、そんなことを言っていたので、たぶんだが大丈夫ということだろう。

 

 取り合えず、助けたイッセーが原因で大惨事が起きてないのは一安心だな。

 

 つっても、アーシアやリアス・グレモリーの結婚関係ではちょっとあれではあるけど。

 

 ……どうなんだろうな、これ。

 

 間違いなく誰かを助けたんだけど、結果として誰かが不幸になってしまったというあたり、現実ってのは本当にやるせない。

 

 ……やっぱり、俺は主人公になんてなれるがらじゃ、ないんだよな。

 

 そんな、納得八割失意二割の感情を隠しながら、俺は気になることを聞いてみる。

 

 なにせ、原作に影も形も出てない悪魔が「駒王町に慣れている」とか言ってるんだ。ちょっとは気になってしまう。

 

 そりゃ、リアス以外にも駒王町を担当していた悪魔はいるだろう。ついでに言えば悪魔は外見で年齢を図れないんだから、実は二十台前半に見えるディーザさんが、百年以上生きててリアスの前任者って可能性もある。

 

 もっとも、前任者は紫藤イリナの親父さんたちの教会がらみで死んだそうだから、更にその前か、もしくは眷属ってことになるだろうけど。

 

 ……あれ? これ、やばくね?

 

 もしディーザが前任の上級悪魔関係の人だとして、それが前任を滅ぼした下手人の娘と思われるイリナとあったら、やばくね?

 

 ……万が一のためにも、ここは俺が情報を聞いて覚悟を決めるべきか?

 

「あ、そういえばよくその人が駒王学園の高等部ってわかりましたね?」

 

「え? いや、あの時落ちてたスマホの画面に、制服が写ってまして! それでまあ、たぶんその学園の生徒……でもなければやらないだろうなぁ~って思いまして!!」

 

 やっべぇ! その辺のカバーストーリーが考えたりなかった!!

 

 話をそらそう! ぼろが出ないうちに!!

 

 ……まあ、イッセーならかわいい女性との写真をこっそりスマホでとって保存とかするだろう。下手したら他校の生徒の女子の写真とかも取ってそうだ。

 

 盗撮って犯罪だけど、あいつ覗きとかは普通にするからなぁ。そういうところも昔の少年漫画っぽいんだけど。

 

 ってそんなこと考えている場合じゃない! 今はとにかく話をそらして! ついでに気になるところも確認!!

 

「……で、もしかしてディーザさんって、昔この町の担当だったりとかするんですか!? やけに詳しいな~って思いましたけど?」

 

 ちょっと焦りながらだけど、同時に聞きたいことは質問できた。

 

 その言葉に、ディーザは苦笑を返す。

 

「はい。これでも二十六なんですけれど、私は今の管轄者であるリアス様の前に担当していた方に仕えていました」

 

 ……やばいよ~。アウトだよ~。せめて今日がゼノヴィアとイリナがリアス・グレモリーとあってないことを祈るしかないよ~。

 

 何かあったら、どうしよう。アーシアはたぶんいないからゼノヴィアもイリナもいらんことしないとは思うけど、もしイリナが紫藤だって知ったら、前任者の眷属っぽいこの人、敵討ちするんじゃないか?

 

「……か、過去形なのはトレードか何かでしょうか? それとも、上級悪魔になって独立したから……とか?」

 

「いえ、独立しても主は主です。……実は前の主を失った時、助けて下さった方がいまして」

 

 話をそらしたかったけど、結局重いなこれ。

 

 っていうか、割と大ごとみたいなんだがなんでリアスは詳細知らなかったんだ? 上級悪魔が一人死んだ上、更にもう一人関わっている聖剣がらみの争いなんて、割と騒ぎになりそうなんだが……。

 

 俺がそんなことを思っていると、ディーザさんが足を止めて、右側を指し示した。

 

「あ、つきましたよ。ここが駒王学園の高等部です。私も十年ぐらい前に高等部で前の主と―」

 

 そんな、懐かしそうな、どこか悲しそうな声とともにディーザさんが郷愁に浸ったその時―

 

 

 

 

 

 

 

 

 絶大な、オーラを感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「―――っ!?」」

 

 思わず腰くだけになる俺と、ぎょっとしながらも構えるディーザさん。

 

 実戦経験や訓練の数、そして戦士としての地力全部で負けていることを示しながら、俺は目を見開いてこのオーラに震える。

 

 お、おいおい。なんだよこれ。

 

 そういえば夕方だけど、もう模擬戦が始まったのか!?

 

 つってもなんだよこのオーラ。いくら何でも絶大すぎるんだが!?

 

「こ、これが聖剣エクスカリバーと魔剣創造(ソード・バース)のオーラかよ……!?」

 

 無理ぃいいいいい!? これ無理ぃいいいいいい!!!

 

 禁手に至ってないはずの、そこそこ強力な神器で作られた魔剣。そしてかつて最強格であっても、今は七分の一程度のエクスカリバー。

 

 その二つのぶつかり合いでこれぇ!? いやいやいやいや、俺、防御だけなら上級なのに足元にも及んでない気がするんですけどぉおおおお!?

 

 奥の手込みなら勝負はできると思うけど、これが序盤ボスレベルのインフレバトルストーリーなんか、潜り抜ける自身とかマジないんですけどぉおおおお!?

 

 正直泣きたくなっていると、ディーザさんが静かに首を振りながら、俺のほうを向いた。

 

 あ、やべ。これ、「なんでリアス様の眷属の神器だけじゃなく、エクスカリバーがここにあるって知ってるんですか!?」とか聞かれる!?

 

 無理やり神様転生させられていて、今後の展開をちょっと知ってるんです。……なんて信じてもらえる気がしねえええええ!?

 

 だけど、俺はその時失念していた。

 

 ディーザさんは、首を横に振った。

 

 それは何かを否定する動きで、この状況で否定する内容なんて―

 

「いえ、これは、魔剣創造でもエクスカリバーでもありません」

 

 ―俺の発言の内容に、他ならない。

 

 え、ちょ、どういうこと?

 

 魔のオーラの方は赤龍帝の籠手で譲渡すればいいとして、聖なるオーラに関してはエクスカリバーぐらいしか思い当たるところがないんだけど?

 

 疑問符だらけの俺の目の前で、ディーザさんは歯噛みしながらオーラが放たれている方向をにらむ。

 

 そして、歯ぎしりをしながら虚空をにらみつけた。

 

「――黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)に、魔帝剣グラム……っ!!」

 

 ………

 

 とぅるーろんぎぬす?

 

 まていけんぐらむ?

 

 それって………。

 

「最強の魔剣と神滅具(ロンギヌス)じゃねえかぁあああああ!?」

 

 すいませぇええええええん!?

 

 いま、エクスカリバー編ですよぉおおおおお!? NEWですよぉおおおおおお!?

 

 二つともHEROだよ!? 英雄派だよ!? なんで京都でもないのにいきなり現れてるんだぁあああああ!?

 

 




はい、薄々予想ついているとは思いますが、転生者めっちゃ出てきます。

あと転生者以外のキャラクターもめっちゃ出てきます。でも大多数が転生者によるバタフライエフェクトとか、転生者がらみです。

そしていきなり黄昏の聖槍VS魔帝剣グラムとかいうトンデモバトルに巻き込まれそうな和正!

あとイッセーはいったいどうなった!? その辺は続きをお待ちくださいな!!
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